リノリウムで自然志向な暮らしを|天然素材の魅力とデメリット

「床材に自然志向な暮らしの要素を取り入れたい」
「天然素材に興味がある」
「ペットや子どもにやさしい床材ってある?」
このような思考を持つ方におすすめしたいのが『リノリウム』。リノリウムとは、亜麻仁油や木粉などの天然素材を主原料とした、やさしい風合いが特徴の床材です。
今回は、リノリウムの魅力から知っておくべきデメリット、また、同じものだと勘違いされやすい『マーモリウム』や、他床材との違いを比較しながら解説します。
リノリウムとは?

まずはリノリウムとはどのような床材なのか、他の床材との違いも交えながら基本的な特徴を見ていきましょう。
リノリウムとは自然素材から生まれた床材
リノリウムとは、亜麻仁油・木粉・石灰石・天然顔料などを原料とした、自然由来の床材です。
製造から廃棄まで有害物質を排出させず、環境負荷の小さいことから、サステナブルな床材として注目されています。
谷川質感はマットで光沢がないので、スタイリッシュ・ミニマルなイメージに合わせやすいです。
カラーバリエーションも豊富で、インテリアや家具に合わせて細かく色が指定できるのも魅力的です。
リノリウムは耐久性・抗菌性・脱臭効果に優れていることから、病院や学校の床材として採用されることも多いですが、自然志向や環境に優しいエコな暮らしを考える方が増えたこともあり、住宅での採用も増えてきています。
リノリウムとマーモリウムの違い


“リノリウム”とインターネットで検索してみると、よくみられるワードが“マーモリウム”。これらは同じものではありません。
- リノリウム→素材の名前
- マーモリウム→オランダの床材メーカーである“フォルボ社”が製造するリノリウム素材



リノリウムという大きなカテゴリーの中に、マーモリウムというブランドがあるということですね!
すべてのマーモリウムはリノリウムですが、すべてのリノリウムがマーモリウム、というわけではありません。
これらの定義は混同しやすいので、注意しておきましょう。
クッションフロア・フロアタイルとの違い


クッションフロアとの違い
クッションフロアは塩化ビニル製で、クッション性が高く、水にも強い床材です。
価格が比較的リーズナブルなため、洗面所やトイレ、賃貸住宅などにも広く採用されています。
一方で、リノリウムは天然素材ならではの質感や経年変化を楽しめる床材です。初期費用は高めですが、適切にメンテナンスすれば長く使えるため、「自然素材にこだわりたい」「サステナブルな住まいを目指したい」という方に向いています。
フロアタイルとの違い
フロアタイルも塩化ビニル製ですが、クッションフロアより硬く、傷やへこみに強いのが特徴です。
木目や石目の再現性が高く、本物のフローリングやタイルのような見た目を手軽に取り入れられることから、人気が高まっています。
一方で、リノリウムの魅力は、天然素材ならではのやさしい風合いと、使い込むほど味わいが増す質感です。デザインのリアルさよりも、素材そのものの心地よさを重視する方に選ばれています。
比較されやすい無垢材との違いは?
リノリウムと無垢材は、どちらも自然素材を取り入れた住まいづくりで人気のある床材ですが、それぞれ異なる魅力があります。
無垢材は、天然木そのものを使用しているため、木目や香り、足触りなど、一枚一枚異なる表情を楽しめるのが魅力です。
また、時間の経過とともに色味や風合いが変化するため、住まいとともに育っていくような経年変化も楽しめます。
一方、リノリウムは亜麻仁油や木粉などの天然素材を原料としており、無垢材にはない豊富なカラーバリエーションや、高い耐久性、抗菌性が特徴です。ナチュラルな質感を持ちながらも、空間のデザインに合わせて色を選びやすい点も魅力といえるでしょう。
どちらにもそれぞれの良さがあるため、木そのものの風合いや温もりを重視するなら無垢材、デザイン性や機能性、メンテナンス性とのバランスを重視するならリノリウムがおすすめです。



床材選びで大切なのは、「どちらが優れているか」ではなく、自分たちの暮らし方や理想の住まいに合っているかどうかです。素材ごとの特徴を理解したうえで、長く心地よく暮らせる床材を選びましょう。
リノリウムが選ばれる5つの理由


ここでは、リノリウムが選ばれる代表的な5つの理由を紹介します。
天然素材ならではのやさしい風合い
リノリウムは、亜麻仁油や木粉など自然由来の素材からつくられているため、マットでやわらかな質感が魅力です。光沢を抑えた落ち着いた表情は、無垢材や自然素材を取り入れた空間とも相性がよく、ナチュラル・北欧・ミニマルなどさまざまなインテリアになじみます。
豊富なカラーでデザイン性も高い
リノリウムは、ナチュラルカラーだけでなく、グレーやブルー、グリーンなど幅広いカラーバリエーションが揃っています。木目を再現する床材とは異なり、素材そのものの色を楽しめるため、空間のアクセントとして取り入れることも可能です。家具や建具とのコーディネートもしやすく、デザインにこだわりたい方からも支持されています。
抗菌性・抗ウイルス性が期待できる
リノリウムは、亜麻仁油に含まれる成分の働きにより、抗菌性が期待できる床材として知られています。そのため、衛生面が重視される病院や学校などでも採用されています。小さなお子さまやペットがいるご家庭でも、清潔な住環境づくりを考える際の選択肢の一つになります。
【編集部メモ】
抗菌・抗ウイルス性能は製品によって異なるため、詳細は各メーカーの仕様をご確認ください。
経年変化を楽しめる
リノリウムは、使い込むほどに風合いが増していく素材です。新品の美しさを保つだけでなく、暮らしとともに少しずつ表情が変化していくため、住まいへの愛着も深まります。時間の経過を楽しみながら長く使えることは、天然素材ならではの魅力といえるでしょう。
環境負荷が少なくサステナブル
リノリウムは、再生可能な天然素材を主原料としており、製造から廃棄まで環境負荷が比較的少ない床材です。近年は、環境に配慮した住まいづくりへの関心が高まっていることもあり、サステナブルな選択肢として注目されています。長く使える耐久性も、資源を大切にする暮らしにつながります。
リノリウムの価格相場と費用の目安
| 材料 | 価格目安 |
|---|---|
| リノリウム(マーモリウム) | 8,000〜15,000円/㎡ |
| フロアタイル | 3,000〜8,000円/㎡ |
| クッションフロア | 2,000〜4,000円/㎡ |
リノリウムは、クッションフロアやフロアタイルと比べると材料価格がやや高めの床材です。
例えば、国内で広く流通しているフォルボ社の「マーモリウム」では、材料価格は約6,600〜8,200円/㎡が目安となっています。
- 施工費は別途かかるため、実際の費用は材料価格だけでは決まらない
- 下地補修の有無や施工面積によっても総額は変わる
- メーカーやカラー、厚みによっても価格差がある



実際の費用は施工費や下地の状態、施工面積によって変わるため、あくまで参考価格として考えましょう。
リノリウムのデメリット


水回りには注意が必要
リノリウムは適度な耐水性を備えていますが、防水素材ではありません。そのため、浴室のように常に水がかかる場所や、水が溜まりやすい場所への施工は基本的に向いていません。
一方で、洗面所やトイレなどは製品や施工方法によって採用できるケースもあります。
水回りに取り入れる場合は、施工会社へ確認したうえで適切な場所を選びましょう。
傷や凹みはつく
リノリウムは耐久性に優れた床材ですが、天然素材ならではのやわらかさがあるため、重い家具を長期間置いた場合や、鋭利なものを落とした場合には傷や凹みが生じることがあります。
ただし、これは無垢材などの自然素材にも共通する特徴です。
家具の脚にフェルトを付けるなど、日頃のちょっとした工夫で傷を防ぎながら長く使うことができます。
初期費用はやや高め
リノリウムは、クッションフロアやフロアタイルと比べると、材料費・施工費ともに高くなる傾向があります。しかし、その分、耐久性が高く、適切にメンテナンスを行えば長く使える床材です。
初期費用だけで判断するのではなく、住まいで過ごす年月や、素材へのこだわりも含めて検討すると、自分たちに合った選択がしやすくなるでしょう。
DIYには向かない
リノリウムは、クッションフロアのように手軽に施工できる床材ではありません。美しい仕上がりにするためには、下地を平らに整えたうえで専用の接着剤を使って施工する必要があり、高い施工精度が求められます。
施工方法によっては、継ぎ目の仕上がりや耐久性に影響することもあるため、リノリウム本来の美しさや性能を十分に活かすには、専門業者へ依頼するのがおすすめです。


リノリウムをはじめ、無垢材や塗り壁などの自然素材は、それぞれ特徴や向いている使い方が異なります。
ゼロリノベでは、ライフスタイルやご予算に合わせて、素材選びから設計までトータルでサポートしています。
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リノリウムはどこに使う?おすすめの場所と注意したい場所
| ◎おすすめ | △注意 |
|---|---|
| リビング | 浴室 |
| 寝室 | 水が溜まりやすい場所 |
| 子ども部屋 | 屋外 |
| 廊下 | 玄関(土足)※製品による |
| デスク天板 |
リノリウムは、リビングや寝室、子ども部屋など、家族がゆったり過ごす空間と相性の良い床材です。天然素材ならではの落ち着いた質感が住まい全体にやさしい雰囲気をもたらし、家具や建具とも自然になじみます。
最近では、床だけでなくデスクの天板や収納家具、キッチンの扉など、インテリアのアクセントとして取り入れられることも増えています。
ただし、浴室のように常に水がかかる場所や、水が溜まりやすい場所には向いていません。素材の特徴を理解し、適材適所で採用することで、リノリウムならではの風合いや心地よさを長く楽しめます。




【事例から見るリノリウムの活用術】
インナーテラスの床材をリノリウムにし、リビングとゆるやかにゾーニングさせています。
リノリウムが向いている人・向いていない人


最後に、リノリウムが向いている人・向いていない人を“暮らし方”の考えに基づいて解説します。
あなたが叶えたい暮らしをイメージしながら参考にしてくださいね。
リノリウムが向いている人
まずはじめに、リノリウムが向いている人の特徴をまとめました。
自然素材が好き
自然に身を委ねた暮らしや、素材そのものが持つ特性や風合いを楽しみたい方は、自然素材であるリノリウムがおすすめです。
また、再生可能な天然素材が主原料なので、環境負荷が少ないサスティナブルな選択肢として、資源を大切にしたい方の暮らしにも寄り添う床材です。
丁寧な暮らしを楽しみたい
日々の暮らしを大切にし、静かな時間やお気に入りのインテリアを楽しむなど、丁寧な暮らしを好む方にもリノリウムはおすすめです。
乾拭きや固く絞った布での水拭きが基本と、お手入れはシンプルで毎日続けやすいのが魅力。
床のメンテナンスに時間を取られすぎないため、花やグリーンを飾ったり、季節に合わせて模様替えをしたりと、自分らしい暮らしを楽しむ時間を大切にできます。
小さなお子さまがいる
リノリウムは、病院や学校など衛生面が重視される施設でも採用されている床材です。抗菌性が期待できるほか、耐久性にも優れているため、お子さまが走ったり遊んだりする毎日の暮らしにも適しています。
よごれが付いた際にも日常的なお手入れがしやすく、家族みんなが快適に過ごせる住まいづくりに役立ちます。
北欧インテリアが好き
リノリウムは、マットな質感と落ち着いた色合いが特徴で、シンプルで温かみのある北欧インテリアとも相性の良い素材です。
木の家具や観葉植物、ファブリックなどとも自然になじみ、空間全体に統一感を生み出します。
豊富なカラーバリエーションがあるため、自分らしい住まいづくりを楽しみたい方にもおすすめです。
長く使える素材を選びたい
住まいは何十年と付き合う大切な場所だからこそ、耐久性の高い素材を選びたいという方にもリノリウムは向いています。適切なお手入れを続けることで、美しい風合いを保ちながら長く使うことができ、経年変化も楽しめます。
経年変化というところでは無垢材も挙げられますが、無垢材に比べて費用を抑えられることでも、リノリウムは長く使える床材の選択肢として検討しても良いでしょう。
あまり向かない人
つぎに、リノリウムが向かない人の特徴をまとめました。
初期費用を抑えたい
リノリウムは、クッションフロアやフロアタイルと比べると、材料費・施工費ともに高くなる傾向があります。
そのため、「できるだけ初期費用を抑えたい」「短期間で住み替える予定がある」という方には、ほかの床材の方が適している場合もあります。



予算と住まいに求める価値のバランスを考えながら選ぶことが大切です。
水回り全面に採用したい
リノリウムは適度な耐水性を備えていますが、浴室のように常に水がかかる場所や、水が溜まりやすい場所には向いていません。
洗面所やトイレで採用できる製品もありますが、水回り全体をリノリウムで仕上げたいと考えている場合は、施工会社へ適用範囲を確認すると安心です。
メンテナンスを極力したくない
リノリウムのお手入れは、乾拭きや固く絞った布での水拭きが基本と、日常のメンテナンスは比較的簡単です。ただし、美しい風合いを長く保つためには、汚れを放置しないことや、製品によっては定期的なワックスがけが推奨される場合もあります。
できるだけ手間をかけず、メンテナンスフリーな床材を求める方には、ほかの選択肢が向いていることもあります。
編集部メモ
リノリウムはすべての住まいに最適な床材というわけではありません。だからこそ、素材の特徴を理解したうえで、自分たちの暮らしや価値観に合った床材を選ぶことが、長く快適に暮らすためのポイントです。
まとめ|自然素材を活かすなら、住まい全体で考えることが大切


リノリウムは、天然素材ならではの風合いと機能性を兼ね備えた床材です。最後に、本記事のポイントを振り返ってみましょう。
- リノリウムは亜麻仁油や木粉などからつくられた天然素材の床材
- 自然素材ならではの風合いや経年変化を楽しめる
- 抗菌性や耐久性が期待でき、長く使いやすい
- クッションフロアやフロアタイルより初期費用は高め
- 浴室など常に水がかかる場所やDIYにはあまり向かない
- リビングや寝室、子ども部屋のほか、家具や建具にも採用できる
- 暮らし方やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切
リノリウムは、素材の特徴を理解し、適材適所で取り入れることで、その魅力を最大限に活かせます。
自然素材を取り入れた心地よい住まいづくりを検討している方は、ぜひ選択肢の一つとして考えてみてください。
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リノリウムでよくある質問
- リノリウムとマーモリウムの違いは?
-
リノリウムは、亜麻仁油や木粉などの天然素材からつくられる床材の「種類」を指します。一方、マーモリウムはオランダのフォルボ社が製造・販売するリノリウム製品のブランド名です。
- リノリウムは水回りにも使えますか?
-
洗面所やトイレなどで採用されることもありますが、浴室のように常に水にさらされる場所には基本的に適していません。施工場所や製品の仕様を確認したうえで選びましょう。
- リノリウムのお手入れ方法は?
-
普段のお手入れは掃除機や乾拭き、固く絞った雑巾での水拭きが基本。汚れが気になる場合は、中性洗剤を薄めて拭き取ります。強いアルカリ性・酸性洗剤は表面を傷める可能性があるため避けるのがおすすめ。また、製品によっては定期的に専用ワックスや保護剤を使用することで、美しい状態を長く保ちやすくなります。
- リノリウムはペットにも向いている?
-
リノリウムは適度な弾力があり、滑りにくい製品も多いため、ペットと暮らす住まいにも採用されています。また、天然素材を主原料としていることから、住環境に配慮したい方にも選ばれています。ただし、ペットの爪による傷や水分の放置には注意が必要になるため、製品ごとの性能も要チェックです。
- リノリウムと無垢材ならどちらがおすすめ?
-
木材そのものの質感や経年変化を楽しみたいなら無垢材、耐久性やメンテナンス性、サステナブルな素材を重視するならリノリウムが向いています。どちらも自然素材ならではの魅力があるため、空間全体のデザインやライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
- リノリウムはどのくらい長持ちする?
-
使用環境やメンテナンス方法によって異なりますが、適切に手入れを行えば20〜30年以上使用できるケースもあります。リノリウムは耐久性が高く、傷んだ表面も適切なメンテナンスによって美しさを保ちやすいことから、公共施設や教育施設などでも長年採用されているサスティナブルな床材です。









