断熱リフォームで税金が安くなる!いくら減税?対象条件は?

冬の寒さや夏の暑さを改善する断熱リフォーム。実は、一定の条件を満たす工事を行うと、所得税や固定資産税の負担を軽減できる場合があります。
そこで気になるのは『いくら減税になるのか』『対象条件は何か』ですよね。
この記事では、断熱リフォームで利用できる減税制度と減税額の目安、そして対象条件・申請方法までを紹介します。
記事の最後には『そもそも断熱リフォームが必要なのか』の判断ポイントもレクチャーするので、断熱リフォームを検討中の方はぜひ、参考にしてくださいね。

断熱リフォームで税金が安くなる!3つの減税制度
断熱リフォームで利用できる主な減税制度には、「リフォーム促進税制」「固定資産税の減額」「住宅ローン減税」の3つがあります。これらは減税の仕組みや対象条件が異なるため、自身のリフォーム計画に合った制度を知っておくことが大切です。
ここからは、各制度の特徴や減税額について詳しく見ていきましょう。
所得税の税額控除
断熱リフォームで一定の条件を満たすと、所得税の一部が控除される「リフォーム促進税制」を利用できます。
対象となるのは、窓の断熱改修を必須とする省エネ工事で、床・壁・天井の断熱改修なども対象に含まれます。省エネ改修では最大62.5万円、太陽光発電設備を設置する場合は最大67.5万円の税額控除を受けられる可能性があります。
住宅ローンを利用しない場合でも対象となるのが特徴です。
谷川所得税の最大62.5万円は、窓の断熱改修だけで必ず受け取れる金額ではありません。対象工事の標準的な工事費用相当額などに基づいて控除額を計算します。
固定資産税の減額措置
一定の省エネリフォームを行うと、翌年度分の固定資産税が減額される制度です。
対象となるのは、2014年4月1日以前に建築された住宅で、窓の断熱改修など所定の工事要件を満たす必要があります。減額されるのは、翌年度分の固定資産税の3分の1(120㎡相当分まで)です。
制度を利用するには、工事完了後、期限内に住宅所在地の市区町村へ申告する必要があります。
住宅ローン減税
住宅ローンを利用して断熱リフォームを行う場合は、「住宅ローン減税」の対象になることもあります。返済期間10年以上の住宅ローンを利用し、一定の増改築工事や住宅の要件を満たすことが条件です。
毎年末の住宅ローン残高(上限2,000万円)の0.7%に相当する額が、最大10年間、所得税から控除されます。ただし、リフォーム促進税制の所得税控除とは併用できないため、どちらを利用するか検討が必要です。
リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)については、国土交通省の特設ページにて、各制度の詳細を紹介しています。
断熱リフォームの減税額はいくら?計算方法と具体例
断熱リフォームの減税額は、工事にかかった費用がそのまま計算の基準になるわけではありません。
ここでは、所得税の控除額が決まる仕組みと、具体的な計算例を紹介します。
所得税の控除額はどう決まる?
断熱リフォームの所得税控除は、国が定める「標準的な工事費用相当額」をもとに計算します。対象となる省エネ改修工事については、原則として250万円を上限に10%を控除。さらに、一定の条件を満たす工事費用については5%の控除が加算されます(※)。
ただし、実際の工事費用と控除額の計算に使う金額は異なるため、見積金額だけでは正確な減税額を判断できない点に注意しましょう。
参照:国土交通省『省エネ改修に係る所得税額の特例控除』
具体例で見る断熱リフォームの減税額
例えば、窓の断熱改修を行い、控除対象となる標準的な工事費用相当額が150万円だった場合、10%にあたる15万円が所得税の控除額の目安になります。


さらに、対象となる追加工事があれば、一定の範囲で5%の控除が加算されることも。ただし、実際の控除額は工事内容や補助金の有無、納める所得税額などによって異なります。
150万円は実際のリフォーム代金ではなく、制度上の「標準的な工事費用相当額」です。 実際の工事費用がそのまま10%で計算できるわけではありませんので注意しましょう。
減税額が少なくなる・控除を受けられないケース
断熱リフォームを行っても、必ず計算どおりの減税を受けられるとは限りません。補助金を利用した場合は、控除額の計算に使う工事費用相当額から補助金額が差し引かれます。所得税の納税額が少ない場合は控除しきれないことも。
工事費用や断熱性能などの適用条件を満たしていなければ、制度自体を利用できないため、工事前の確認が大切です。



実際の工事費用でそのまま計算できるわけではないんですね。それならば一体、工事代金のどの部分が対象になるのでしょうか。次章の説明を見ていきましょう。
断熱リフォームの減税対象になる工事と適用条件
ここでは、断熱リフォームの減税対象となる工事の種類と、住宅・申請者に求められる主な条件を確認します。
窓・サッシの断熱リフォーム
省エネ改修による減税を受けるには、窓の断熱改修が必須です。
対象となるのは、既存の窓ガラスやサッシの交換、内窓の新設・交換が当てはまりますが、住まいにあるすべての窓を改修する必要はなく、一部の窓だけでも対象になる可能性があります。
ただし、注意しておきたいのは、改修する部分が所定の省エネ性能基準を満たすことが条件であること。また、窓の工事だけで費用要件を満たさなくても、床や壁などの断熱改修と組み合わせて、条件を満たす場合もあります。


床・壁・天井の断熱リフォーム
床・壁・天井に断熱材を施工する工事も、減税の対象になります。リビングなど一部の部屋だけでも、所定の断熱性能基準を満たせば対象となります。
ただし、省エネ改修の減税制度では、床・壁・天井の断熱工事だけでは対象になりません。前述した窓の断熱改修とあわせて行い、工事費用や性能などの条件を満たす必要があります。


減税対象となる住宅・申請者の条件


減税を受けるには、工事内容だけでなく、住宅や申請者にも条件があります。所得税の控除では、原則として本人が所有・居住する住宅で、合計所得金額が2,000万円以下であることなどが条件です。
また、2026年度の税制改正(※)により、床面積の要件が緩和されました。
所得税控除は原則40㎡以上、固定資産税の減額措置は40㎡以上240㎡未満が対象です。ただし、所得税控除は合計所得金額が1,000万円を超える場合、50㎡以上が必要です。
(※)2026年度の税制改正について
床面積要件の緩和は、所得税の控除では2026年1月1日以降の居住開始、固定資産税の減額では2026年4月1日以降の工事完了が対象です。それ以前の場合は、従来の要件が適用されるため注意しましょう。
・所得税の控除
窓の断熱改修を含む省エネ改修全体の「標準的な工事費用相当額」が50万円を超えること。
・固定資産税の減額
窓の断熱改修を含む省エネ改修全体の工事費用が60万円(税込)を超えること。設備設置工事を含む場合は追加の条件があります。
断熱リフォームの減税を受けるための申請方法


断熱リフォームの減税を受けるには、工事内容が条件を満たすだけでなく、必要書類をそろえて期限内に申請する必要があります。所得税と固定資産税では申請先や期限が異なるため、工事前から手続きの流れを確認しておきましょう。
STEP1|工事前に減税の対象条件と必要書類を確認する
減税制度は、断熱リフォームをすれば必ず利用できるわけではありません。工事内容や住宅の床面積、工事費用などが対象条件を満たすか、契約前に確認しましょう。
また、申請には工事内容を証明する「増改築等工事証明書」が必要になる場合があります。発行できるのは、登録建築士事務所に所属する建築士や指定確認検査機関などの所定の資格者・機関です。
施工会社に発行を依頼できるか、誰が担当するかを事前に確認しておくと安心です。
STEP2|工事完了後に証明書類をそろえる
工事が完了したら、減税申請に必要な書類をそろえます。主な書類は「増改築等工事証明書」「工事請負契約書」「工事費用の領収書」などです。
増改築等工事証明書は、工事内容が減税の対象条件を満たしていることを証明する重要な書類です。
発行には工事前後の写真や図面などが必要になる場合もあるため、施工会社と連携して準備を進めましょう。
STEP3|所得税・固定資産税それぞれの窓口へ申請する
必要書類がそろったら、各制度の申請手続きを行います。
所得税の控除は、原則として工事完了・入居の翌年に税務署へ確定申告します。通常の確定申告期間は2月16日〜3月15日ですが、還付申告の場合はそれより早く提出できることもあります。
一方、固定資産税の減額は、原則として工事完了後3か月以内に住宅所在地の市区町村へ申告します。所得税とは申請先も期限も異なるため、注意しましょう。


築古マンションに断熱リフォームは必要?判断する4つのポイント
築年数の古いマンションでも、必ずしも全面的な断熱リフォームが必要とは限りません。大切なのは、建物の現状を把握し、暮らしの中で感じる寒さや暑さに合わせて、必要な工事を見極めることです。
築年数だけで断熱性能は判断できない
築古マンションは断熱性能が低いと思われがちですが、築年数だけで判断することはできません。建築当時の仕様に加え、その後の大規模修繕や窓の改修などによっても性能は異なります。
また、築浅であっても、住戸の条件によっては暑さや寒さを感じることがあります。まずは築年数という数字にとらわれず、現在の断熱性能や改修履歴を確認することが大切です。
窓・壁・床の断熱状態を確認する
断熱リフォームを検討する際は、熱の出入りが大きい窓から確認しましょう。単板ガラスか複層ガラスか、サッシの素材や結露の有無などがチェックポイントです。
壁や床についても、断熱材の有無や施工状態によって室内環境は変わります。ただし、見た目だけでは判断できない部分もあるため、図面や現地調査で確認することが重要です。必要な箇所を把握できれば、過剰な工事を避けやすくなります。
住戸の位置によって寒さ・暑さは異なる
同じマンションでも、住戸の位置によって室内の温熱環境は大きく異なります。
例えば、最上階は屋根からの熱の影響を受けやすく、1階や駐車場の上に位置する住戸では床の冷えが気になることがあります。また、角部屋は外気に接する壁が多く、方角によっては西日による暑さも課題になります。
建物全体の性能だけでなく、住戸ごとの条件に合わせて断熱対策を考えることが大切です。
管理規約と過去の改修履歴を確認する
マンションでは、窓やサッシなどが共用部分にあたるため、個人の判断だけで交換できない場合があります。内窓の設置についても、工事内容や管理規約によっては事前の申請・承認が必要です。
また、過去にサッシ交換や断熱改修が実施されていれば、追加工事の必要性が変わることもあります。管理規約や長期修繕計画、修繕履歴を確認し、管理組合やリフォーム会社と相談しながら進めましょう。


減税だけで決めない!断熱リフォームで後悔しないための考え方


断熱リフォームの減税制度は、住まいの快適性を高めるための心強い支援策です。しかし、減税を受けること自体が目的になってしまうと、必要以上の工事や予算オーバーにつながることも。
そこでここでは断熱リフォームで後悔しないために、押さえておきたい3つの考え方を紹介します。
寒さ・暑さの原因と改善したい場所を整理する
まずは、住まいのどこで、どのような不快感を感じているのかを整理しましょう。例えば、窓際の冷えや結露が気になるなら窓の断熱、最上階で夏の暑さが厳しいなら天井の断熱など、原因によって適した対策は異なります。
住まい全体を一律に改修するのではなく、今の暮らしで困っていることを明確にすることで、必要な工事が見えてきます。


必要な工事に優先順位をつける
断熱性能を高める方法はさまざまですが、すべてを一度に実施する必要はありません。
例えば、窓の断熱だけで十分な改善が見込める場合もあれば、壁や床まで対策したほうが効果的な場合もあります。工事費用と期待できる効果を比較しながら、優先順位をつけましょう。



「減税できるから工事をする」のではなく、「必要な工事に減税制度を活用する」という考え方が、納得のいくリフォームにつながります。


中古マンション購入時は物件価格とリノベ費用をセットで考える
購入後に想定外の断熱工事が必要になると、予算を圧迫する可能性があります。
中古マンションを購入してリノベーションする場合は、物件価格だけでなく、断熱工事を含むリノベーション費用まで考えた資金計画が欠かせません。



ゼロリノベが大切にしているのは、無理なく暮らし続けられる「安心予算」。借りられる金額ではなく、暮らしにゆとりを残せる予算を基準に、必要な場所へ必要な分だけ費用をかけることが大切です。
単に「借りられる金額(借入可能額)」ではなく、購入後も住宅ローンの返済に追われず、趣味や旅行など豊かな人生を楽しめる余裕(余白)を持った資金計画・予算設定のことをゼロリノベでは『安心予算』としています。
断熱リフォームの減税に関するよくある質問
- 断熱リフォームの減税と補助金は併用できる?
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条件を満たせば併用できます。ただし、補助金を受け取った場合は、その金額を差し引いて減税対象となる工事費用を判定します。所得税の控除では「標準的な工事費用相当額」から、固定資産税の減額では「実際の工事費用」から補助金を差し引きます。その結果、必要な費用要件を満たさなくなる場合もあるため、事前に確認しましょう。
- 内窓の設置だけでも減税対象になる?
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内窓の設置だけでも、所定の断熱性能や工事費用などの条件を満たせば減税対象になります。ただし、内窓を設置すれば必ず適用されるわけではありません。所得税の控除では、対象となる省エネ改修の標準的な工事費用相当額が50万円を超えることなどが条件です。設置する窓の数や性能も含め、施工会社に確認しましょう。
- 中古マンション購入と同時の断熱リフォームも対象になる?
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中古マンションを購入し、入居に合わせて断熱リフォームを行う場合も、要件を満たせば減税対象になる可能性があります。ただし、所得税の控除では住宅の所有・居住要件や工事完了後の入居時期などを確認する必要があります。また、マンションでは管理規約によって工事内容が制限されることもあるため、物件購入前からリノベーション会社に相談しておくと安心です。
- 住宅ローン減税とリフォーム促進税制は併用できる?
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同じ省エネ改修について、住宅ローン減税(増改築)とリフォーム促進税制の所得税控除は併用できません。どちらを利用するかは、借入額や返済期間、所得税額、工事内容などによって判断します。一方、要件を満たせば固定資産税の減額措置との併用は可能です。
まとめ|減税制度を活用して、必要な断熱リフォームを賢く選ぼう


断熱リフォームには、所得税の控除や固定資産税の減額、住宅ローン減税など、税負担を軽減できる制度があります。ただし、対象となる工事や住宅の条件、申請方法はそれぞれ異なります。
大切なのは、減税を目的に工事を増やすのではなく、今の住まいに本当に必要な断熱対策を見極めること。
築古マンションでも、住戸の位置や既存の断熱性能によって必要な工事は変わります。減税制度を上手に活用しながら、予算と快適性のバランスが取れた住まいづくりを目指しましょう。
中古マンション購入から、無理のない住まいづくりを。
ゼロリノベでは、物件探しから資金計画、リノベーションまでワンストップでサポートしています。
断熱性能や建物の管理状態も確認しながら、必要な場所に必要な分だけ手を加える。そんな、暮らしに余白を残す住まいづくりを考えてみませんか?








