キッチンリノベーションの費用相場は? コストを抑える2つのコツも解説
「キッチンのリノベーションにかかる費用ってどれくらいだろう?」
「おすすめのキッチンメーカーについて教えてほしい!」
毎日使うキッチンをリノベーションしたくても、費用が気になる方が多いのではないでしょうか。
消耗品であるキッチンや配管は、10~15年経ったタイミングがリノベーション(リフォーム)の目安です。
取り替えを検討するのはもちろん、ライフスタイルに合わせたレイアウトや動線なども一緒に変えたいと考える場合もあるでしょう。
しかし、年々キッチンも進化し、使いやすく機能的な商品が数多く展開されています。
予算も低価格なものから高級なものまでさまざまです。
キッチンのリノベーションにあたって、いくらくらいかかるのか、予算内でどのようなことができるのか、あらかじめ把握しておく必要があります。
本記事では、キッチンのリノベーションの費用相場や代表的なリフォーム会社のリノベーション費用、予算を抑えるコツなどをご紹介します。
キッチンリノベーションを検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。
キッチンリノベーションの費用相場
キッチンリノベーションの費用相場は10〜450万円ほどです。
既存キッチンの改修であれば50万円ほど、システムキッチンやキッチンの機能を大幅に改善するリフォームであれば300万円ほどかかる場合があります。
国土交通省が、工務店やリフォーム会社などに対して行った調査でも、キッチンのリフォーム費用は10〜450万円ほどが相場となっています。
リフォーム内容 | 費用 |
IHコンロへの交換 | 18〜80万円 |
ガス給湯器の交換 | 20〜50万円 |
システムキッチン(Ⅰ型)の交換 | 40〜80万円 |
システムキッチンの交換(壁付→対面型) | 75〜200万円 |
キッチン全体のリフォーム | 80〜400万円 |
アイランドキッチン | 300〜450万円 |
使用する素材やグレード、オプション、依頼するリフォーム会社などによって同じリフォーム内容でも価格は変動します。
そのため、上記費用相場を参考にしたうえで、次章を読み進めていきましょう。
キッチンリノベーションにかかる2つの費用
キッチンリノベーションの主な費用に、以下の2つが挙げられます。
- 本体価格
- 工事費用
ここでは、それぞれの詳しい内訳を紹介します。
2-1. 本体価格
本体価格には、主に以下の項目が含まれています。
- キッチンの基本本体の価格
- 食洗機やグリル、フードなどのオプションやグレードアップの費用
- キッチンの配送・組み立て費用
キッチンパネルを同メーカーでプランに入れる際は、キッチンパネルの価格や施工費が含まれます。
2-2. 工事費用
キッチンをリノベーション(リフォーム)するためには、養生や解体、設置・美装(クリーニング)など、さまざまな工程を踏む必要があります。
これら工程には工事費用がかかり、各項目は以下のように分けられます。
- 仮設工事費
- 解体工事
- 木工事/電気工事/設備工事/内装工事
- 木工事/電気工事/設備工事/内装工事
1つずつ詳しくみていきましょう。
2-2-1. 仮設工事費
仮設工事費には、リノベーション工事中に家の他の部分を傷つけないようにする養生費や、工事終了後の美装クリーニングが含まれます。
大規模な工事の場合は、工事中に外部に仮設トイレの設置が必要です。
その設置・汲み取り費用が含まれます。
2-2-2. 解体工事
解体工事には、旧キッチンの解体・撤去の費用が含まれます。
傷んだ床や壁などを同時に修復する場合は、その費用も含まれます。
築年数や劣化度合いによって、当初の見積もりよりも解体工事に時間を要した場合は予算も変動するため、要確認が必要です。
2-2-3. 木工事/電気工事/設備工事/内装工事
木工事/電気工事/設備工事/内装工事とは、大工による解体時の修復や補強、キッチンと接続するための電気工事や配管設備工事、設置後の床材やクロスを仕上げる工事にかかる費用のことです。
システムキッチンへとリノベーションするために必要な配管や電気配線を通す工事などがイメージしやすいでしょう。
また、壁を漆喰で仕上げる場合は左官工事、タイルで仕上げる際にはタイル工事が項目に含まれる場合もあります。
2-2-4. 諸経費
諸経費とは、現場管理費用や工事スタッフの交通費、リノベーション会社の手数料などのことです。
工事内容や費用、規模によって諸経費は大きく異なります。
予算・費用相場別のキッチンリノベーション工事内容
単にキッチンを取り替えて補修をするのか、キッチンの交換と同時に内装や間取りもリニューアルをするかなど、完成のイメージによって工事費が変動します。
キッチンの改修のみであれば比較的低予算で可能ですが、キッチンを移動するなら、電気工事や設備配管など工事も多項目に渡るため、予算が高額になります。
以下の表にて、予算ごとの工事内容の例をまとめました。
予算・費用相場 | 工事内容 |
50万円未満 | 既存のシステムキッチンの設備をグレードアップする |
50〜100万円未満 | 既存キッチンの場所はそのままで新しいものに交換する |
150〜250万円未満 | キッチンの交換とともに場所を移動する |
250万円以上 | 1階から2階への移設や間取り変更をともなう工事を行う |
ここからは、それぞれの予算でできる工事の具体的な内容を解説していきます。
- 50万円未満のキッチンリノベーション
- 50~150万円のキッチンリノベーション
- 150~250万円のキッチンリノベーション
- 250万円以上のキッチンリノベーション
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1. 50万円未満のキッチンリノベーション
50万円未満は、必要最低限の予算と工事で設備をグレードアップする場合の費用です。
既存のシステムキッチンのクッキングヒーターを取り替える、レンジフードを新調する、水栓を交換するなどキッチンのパーツの新調が可能です。
現状使っているキッチンが対応できる形状であれば、食洗機の導入やビルトインコンロの設置もできます。
3-2. 50~150万円のキッチンリノベーション
50~150万円は、現在のキッチンの位置は変えずに、本体を丸ごと新調したい場合の工事費用目安になります。
新調するキッチン自体のグレードや価格によってリノベーション費用全体にも大きな幅が出ます。
システムキッチンを交換したい場合は最低50~60万円、ワークトップの素材やサイズ、オプションや機器にこだわりたい場合は100万円以上の予算をみておくといいでしょう。
3-3. 150~250万円のキッチンリノベーション
150~250万円は、キッチンの空間自体を大幅に変えたい場合に多い費用です。
例えば「壁付けキッチンを対面式キッチンに変更したい」「アイランドキッチンのようなオープンキッチンにしたい」にしたい場合が挙げられます。
アイランドキッチンは、以下の記事で紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。
3-4. 250万円以上のキッチンリノベーション
250万円以上は、キッチンの入れ替えを含めた、住まい自体の大きなレイアウト変更が必要な場合の費用です。
大きなレイアウト変更をともなうリノベーションは、工事期間も長くなるため、総額250万円を超える場合がほとんどです。
「1階から2階にキッチンを移動したい」「使っていない部屋を含めてLDKに間取りを変えたい」など、家族のライフスタイルに適した配置変更によって暮らし自体を見つめ直すような大規模なリノベーションになることが多いため、多めの予算を見ておきましょう。
キッチンの移動をともなうリノベーションは、以下の記事で紹介していますのでぜひチェックしてみてください。
主要キッチンメーカーの商品価格の相場
ここからは、主要キッチンメーカーの商品価格相場をみていきます。
- LIXIL(リクシル)
- Panasonic(パナソニック)
- TOTO(トートー)
- クリナップ
- IKEA(イケア)
- ニトリ
なお、通常リフォーム会社からの見積もりでは、定価から値引きがされた金額で提示されることがほとんどです。
会社によって取引の多いブランドはその分値引き額も大きくなる傾向があるので、得意なメーカーを尋ねてみるのもおすすめです。
4-1.LIXIL(リクシル)
出典:LIXIL(リクシル)
シンプルで使いやすいキッチンを揃えています。
建材メーカーでもあるので、家全体で統一感のある色味を選べるのが魅力です。
LIXIL(リクシル)のキッチン商品の価格帯は、以下のとおりです。
商品名 | 価格(税抜) |
スタンダード『シエラS』 | 62〜84万円 |
ミドルクラス『ノクト』 | 80〜112万円 |
ハイグレード『リシェル』 | 88〜264万円 |
参照:LIXIL(リクシル)
4-2.Panasonic(パナソニック)
家電や建材など住まいに関する総合メーカーらしく、設備機器もオリジナルの商品を取り入れています。
Panasonic(パナソニック)のキッチン商品の価格帯は、以下の通りです。
商品名 | 価格(税抜) |
リビングステーションVスタイル | 約95万円〜 |
ラクシーナ | 約116万円〜 |
Lクラス | 約136万円〜 |
4-3.TOTO(トートー)
出典:TOTO(トートー)
グレードは2種類のみですが、オリジナルの機能性やこだわりが見られるメーカーです。
また、デザインも洗練されているため、おしゃれな空間にピッタリです。
TOTO(トートー)のキッチン商品の価格帯は、以下の通りです。
商品名 | 価格(税込) |
ミッテ | 約83万円 |
ザ・クラッソ | 約110万円 |
参照:TOTO(トートー)
4-4.クリナップ
出典:クリナップ
清潔感にこだわった、スタイリッシュなオールステンレスキッチンが人気です。
クリナップのキッチン商品の価格帯は、以下の通りです。
商品名 | 価格(税抜) |
rakuera(ラクエラ) | 約59万円〜 |
STEDIA(ステディア) | 約75万円〜 |
CENTRO | 約¥,27万円〜 |
参照:クリナップ
4-5.IKEA(イケア)
出典:IKEA(イケア)
世界中で人気のインテリアショップIKEA。
キッチンは豊富に用意されたパーツやユニットを自分の好みで組み合わせていくスタイルになります。
ショールームも兼ねているので、さまざまなキッチンアイデアを参考にできます。
IKEA(イケア)のキッチン商品の価格帯は、以下の通りです。
商品名 | 価格(税抜) |
METOD/メトード&VOXTORP/ヴォックストルプキッチン | 約65万円 |
METOD/メトード&KALLAPR/カッラルプ&HASLLARP/ハッスラルプ | 約69万円 |
METOD/メトード&ASKERSUND/アスケルスンドキッチン | 約90万円 |
4-6.ニトリ
出典:ニトリ
何と言ってもお手頃価格が魅力のニトリ。
家具商品だけでなく、キッチン商品も豊富に展開しています。
ニトリのキッチン商品の価格帯は、以下の通りです。
商品名 | 価格(税込) |
BSライトプラン | 約21万円〜 |
シンプルVプラン | 約25万円〜 |
セレクトVプラン | 約38万円〜 |
参照:ニトリ
キッチンリノベーションの費用で後悔しがちな失敗例
キッチンリノベーション(リフォーム)の見積もりを取ってみたら、「予想していた工事金額よりも高かった」ということも少なくありません。
予算が大幅に超えていた場合、施工会社と話し合い、予算内におさめるプランを再考する必要があるでしょう。
とくに大きく予算に関わるのは、主役であるキッチン本体のグレードです。
キッチンは大きさやI型、L型、アイランド型などさまざまなスタイルがあります。
さらに、設備機器にもグレードがあり、こだわるほど全体の予算は上がるため注意が必要です。
「また実際に工事を始めてみたところ、傷んでいる部分を発見して補強が必要になった」「床下がシロアリの被害に遭っており別途対策が必要になった」など、事前チェックが難しい部分に予想外の工事が発生することもあります。
予算をオーバーさせることなく、理想のキッチンに仕上げるためにも、施工会社とのコミュニケーションが欠かせません。
キッチンリノベーションで失敗しない方法を以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
キッチンリノベーションの費用を抑える2つのコツ
キッチンのショールームやカタログを見ると、新しいものや便利なものが欲しくなってしまうものです。
しかしそれでは、予算がどんどん膨らんでしまいます。
本章では、キッチンリノベーションの費用を抑えるコツを以下の2つに絞って解説していきます。
- キッチン本体のグレードやオプション機器にこだわり過ぎない
- リノベーションの補助金・減税制度を利用する
それぞれ詳しくみていきましょう。
6-1.キッチン本体のグレードやオプション機器にこだわり過ぎない
キッチンリノベーションの費用を抑えたいときには、本体のグレードやオプション機能にこだわりすぎないことが大切です。
システムキッチンは日々進化しています。
ハイグレードタイプでなくても、デザイン性が高くおしゃれなものが多く、使い勝手や収納力にも大きな違いはないため、十分な満足感を得られます。
さらに天板やシンクは人工大理石を選ぶ、扉は比較的高価な天然木を避けるなど、素材の選び方を工夫するとコストを低く抑えやすくなります。
ほかにも換気扇はプロペラタイプのファンにする、レンジフードは小さい種類を選ぶなどすれば、全体的なコストを下げられます。
ほしい機能をリストアップしたうえで、水栓やビルトイン機器など工事後に交換できるものは優先順位を下げるなど、本当に必要なものは何かを考えましょう。
6-2.リノベーションの補助金・減税制度を利用する
リノベーションの補助金や減税制度を利用することでも、予算を抑えられます。
キッチンのリノベーションは、高ければ数百万円もの費用がかかる場合があるため、国や自治体の補助金制度や減税制度をうまく活用するのがポイントです。
キッチンリノベーションで活用できる制度には、以下のようなものがあります。
- こどもみらい住宅支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 住宅ローン減税
それぞれ詳しくみていきます。
6-2-1.こどもみらい住宅支援事業
こどもみらい住宅支援事業は、「こどもみらい住宅事業者」と契約してリフォームをおこなった場合に、一定の条件を満たすことで補助金を受け取れる制度です。
対象となる工事項目に「子育て対応改修」が設けられています。
以下のような住宅設備に対して補助が受けられます。
家事負担軽減に資する住宅設備の種類 | 補助額 |
ビルトイン食器洗機 | 19,000円/戸 |
掃除しやすいレンジフード | 10,000円/戸 |
ビルトイン自動調理対応コンロ | 13,000円/戸 |
浴室乾燥機 | 20,000円/戸 |
宅配ボックス(住戸専用の場合) | 10,000円/戸 |
宅配ボックス(共用の場合) | 10,000円/ボックス |
引用:子育て対応改修
なお、子育て対応改修は「開口部の断熱改修」「外壁、屋根・天井または床の断熱改修」「エコ住宅設備の設置」のいずれかと同時に工事をおこなった場合のみが対象となります。
詳しくは「こどもみらい住宅支援事業(リフォーム)」を参考にしてみてください。
6-2-2.長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、優良な住宅ストック形成や子育てしやすい生活環境の整備などを目的とした補助金事業のことです。
「住宅の性能向上工事」「三世代同居対応改修工事」「子育て世帯向け改修工事 」「防災性、レジリエンス性の向上改修工事」が補助の対象となる工事となっており、
以下のような工事に対して補助金を受け取れます。
- 対面キッチンへの移設・交換工事
- 間取り変更工事
- キッチンの広さ確保への工事
- キッチンの作業スペースを増設する工事
- ビルトイン食器洗機設置工事
- 掃除しやすいレンジフード取付工事
- ビルトイン自動調理対応コンロ取り付け工事 など
補助限度額は、長期優良住宅認定を取得した場合で最大250万円/戸、取得しないものの、一定の性能向上が認められた場合で150万円/戸です。
詳しくは「長期優良住宅化リフォーム推進事業|国立研究開発法人 建築研究所」も参考にしてみてください。
6-2-3.住宅ローン減税
キッチンを含むリノベーションが高額になり、リフォームローンを組んだ場合には、住宅ローン控除の対象となる可能性があります。
制度が適用された場合、借入額2,000万円を上限として、年末のローン残高の0.7%で計算された額が所得税から最大で10年間控除されます。
キッチンリノベーションに対する補助金や減税制度はほかにもさまざまな種類があります。
住宅ローン減税について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
キッチンリノベーション会社の特徴と選ぶ際の注意点
キッチンリノベーションは、工事を依頼する会社によって費用や完成イメージはさまざまです。
そのため、納得できるキッチンリノベーションを実現するためにも、会社選びも大きなポイントになります。
ここからは、キッチンリノベーションを依頼する会社の特徴と選ぶ際の注意点を紹介していきます。
- 大手ハウスメーカー
- 工務店
- リノベーション会社(リフォーム会社)
それぞれ詳しくみていきましょう。
7-1.大手ハウスメーカー
大手ハウスメーカーは会社規模が大きいため、施工実績や抱えているスキル・ノウハウも豊富です。
大手のブランドもあることから、安心感という点でも大手ハウスメーカーは優れているでしょう。
ただし、施工を下請け会社へ依頼するケースが多く、中間マージンが発生するためリノベーション費用は相場よりも高くなりやすいです。
想定よりも予算が高くなっても、安心感を優先したいという人におすすめです。
7-2.工務店
工務店は全国に店舗を抱えず特定の地域に根ざし、自社で直接施工までを請け負う業者が多くなります。
下請け業者へ発注するハウスメーカーとは異なり、中間マージンが発生しないため、費用を安く抑えやすい傾向にあります。
また、自社施工の工務店の場合現場とのコミュニケーションもスムーズであり、要望の反映もしやすいです。
ただし、実績が少なかったり、設計者やデザイナーを自社で抱えていなかったりするため、リノベーションならではの自由度が制限される場合があります。
そのため、工務店へ依頼する場合は、事前にリノベーションの実績をチェックするようにしましょう。
7-3.リノベーション会社(リフォーム会社)
リノベーション会社はその名のとおりリフォームやリノベーションを専門にしています。
リノベーションに特化していることから、リノベーション実績が豊富であり、プランやデザインの引き出しも多いです。
また、リノベーション会社のなかでも、キッチンに特化している会社、フルリノベーションに特化している会社など、得意な分野はさまざまです。
そのため、リノベーション会社へ依頼する際は、どのようなリフォーム・リノベーションが得意なのかなどの実績を確認し、依頼するとよいでしょう。
ライフスタイルに合ったキッチンの選び方と種類を解説
ここからは、ライフスタイルに合ったキッチンの選び方を種類別に紹介していきます。
- L字型キッチン
- I型キッチン
- U字(コの字)型キッチン
- オープンキッチン
- アイランド型キッチン
キッチンリノベーションのイメージが沸きづらいという方はぜひ参考にしてみてください。
8-1.L字型キッチン
L字型キッチンとは、シンクから調理台、コンロまでL字型になるように設計されたキッチンのことです。
部屋のコーナーに沿ってL字になるように取り付けることで余計なスペースを取らず、そのうえで十分な作業場所も確保しやすいという特徴があります。
ただし、コンロとシンクが離れていると作業がしづらくなりやすいです。
また、家の間取りによっては適さないこともあるため、リビングダイニングとのバランスを考える必要があります。
L字型キッチンのメリット・デメリットやリノベーション事例を以下の記事で解説していますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
8-2.I型キッチン
I型キッチンとは、壁に向かってI字型に取り付けられたキッチンであり、壁付けキッチンともいわれています。
壁に沿って取り付けることでキッチンのスペースを最小限に抑えられるため、小さなワンルームの家に適しています。
また、どのような間取りにも対応しやすいため、家の形やレイアウトによって制限されるケースが少ないです。
ただし、家の壁の幅がキッチンの幅になるため、収納スペースが不足しやすいというデメリットがあります。
I字型キッチンのメリット・デメリットやリノベーション事例は、以下の記事でも解説していますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
8-3.U字(コの字)型キッチン
U字型キッチンとは、シンク、調理台、コンロがU字、またはコの字になるように設計されたキッチンのことです。
壁に沿ったL字にリビングと対面するカウンターを取り付けてU字になるように作られます。
調理スペースが広く、シンクやコンロも離れた場所にあるため、ゆとりをもって料理ができます。
また、カウンターは来客時のテーブルとしても利用できるため、実用性の高いキッチンです。
ただ、リノベーション費用が高くなりやすく、取り付けには十分なスペースが必要なため、予算と家の大きさが求められます。
8-4.オープンキッチン
オープンキッチンとは、リビングとの間に仕切りがない設計のキッチンのことです。
リビングとキッチンの間に仕切りがない作りをオープンキッチンと呼ぶため、I字型キッチンやアイランドキッチンなどもオープンキッチンといえます。
リビングからキッチン、収納スペース、シンク、コンロなどがすべて見える状態になっており、海外のレストランのような開放感が大きな特徴です。
リビングに十分な広さが確保できる場合は、オープンキッチンにすることで部屋の広さや開放感を活かせるでしょう。
ただし、料理の匂いや煙が部屋へ充満したり、キッチンが丸見えになってしまうというデメリットもあります。
オープンキッチンは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
8-5.アイランド型キッチン
アイランドキッチンとは、キッチンとリビングの間に独立して取り付けられた、「アイランド(島)」を意味するキッチンのことです。
U字型やペニンシュラキッチンはシンクやコンロなどのいずれかが壁側に取り付けられていますが、アイランドキッチンはすべてが独立した状態で設計されています。
海外の大きな家で見かけることが多く、日本の家には少ないつくりのためおしゃれな見た目が大きな特徴です。
リビングと対面で設計されることが多く、家族とのコミュニケーションも取りやすいです。
十分なスペースが必要になるため間取りによって制限されやすく、費用も比較的高額になる傾向にあります。
アイランドキッチンは以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
キッチンリノベーションのオプション機器
最後に、キッチンリノベーションにおけるオプション機器を紹介していきます。
- 扉
- 天板(ワークトップ)
- ビルトイン機器(食洗器・オーブン・ガスコンロなど)
- レンジフード
- シンク
キッチンの本体価格は、オプションのグレードでも価格が変動します。
1つずつ見ていきましょう。
9-1.扉
扉の場合、色や素材、取っ手に応じてグレードが分類されます。
高いグレードになるほど高級感があり、傷や汚れに強い素材が採用されています。
9-2.天板(ワークトップ)
人工大理石や天然石にすると価格が上がります。
メーカーによってはタイル天板仕様がありますが、下地までが製品で、タイル工事が別途必要な場合もあります。
9-3.ビルトイン機器(食洗器・オーブン・ガスコンロなど)
ビルトインとは、設計の段階で家電がキッチンへ埋め込まれている状態のことを指します。
家電に近い分野であるビルトイン機器は、機能や性能にこだわるほど、価格が変動しやすい項目です。
食洗機を新設する場合には、配管工事や電気工事など付帯工事費も発生します。
9-4.レンジフード
レンジフードとは、煙を外部へ排出する機器のことです。
スリム型やオイルフィルターがあるなど、デザインや機能が付加されると価格が変わります。
アイランド型やペニンシュラ型のキッチンはレンジフードに化粧板が必要なため、壁付タイプより高価になりがちです。
9-5.シンク
シンクは、大きさや形状などで価格が変わります。
ステンレスタイプがもっとも安価で、人工大理石、陶器などは高額になっていきます。
組み合わせる水栓の種類や、浄水器をつけるかつけないかで価格が異なります。
シャワー水栓やタッチレス水栓などの機能付きのものや、輸入のデザイン水栓などもあります。
浄水器は本体と一体型か、後付タイプかによっても、価格に影響する項目です。
製品によっては、交換カートリッジが必要でランニングコストがかかるものもあるため、事前に調べておくのが安心です。
まとめ
キッチンリノベーションは、選ぶキッチンのグレードや工事内容によって費用が変動します。
コストをできるだけ抑え、予算内で理想のキッチンを実現するためにも、キッチン本体のグレードや素材は、理想のキッチンに近づけられるメーカーを選ぶ必要があります。
とはいえ、初めてのキッチンリノベーションでは何から考え始めればいいかわからない方も多いでしょう。
ゼロリノベでは、キッチンのリノベーションはもちろん、間取りからトータルで考え直す、ライフスタイルにあわせたリノベーションの提案を得意としています。
ご希望をお聞きしたうえで、最適な空間を無理のない予算で叶えるお手伝いをいたします。
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