中古マンションの売買契約の流れと注意点|重要事項説明書で必ず確認したい10項目

中古マンションの売買契約を控えていて、「重要事項説明で何をどこまで確認すればいいのか、正直ちょっと不安…」と感じていませんか。
本記事では、売買契約当日の流れから、重要事項説明書の全体像、特にチェックしたい10項目、さらにリノベーション前提の方が見落としがちなポイントまでをチェックリスト式で整理しています。
契約前の不安を少しでも減らすために、当日までの“最終確認シート”として役立ててください。

宅地建物取引士/元銀行員
鰭沼 悟
宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する「ゼロリノベ」を運営する株式会社grooveagentの代表取締役。
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中古マンションの売買契約で失敗しやすい3つのポイント
中古マンションの売買契約は、多くの人にとって「人生で数回あるかどうか」の大きなイベントです。すでに資金計画や物件探しを終えて契約段階まで進んでいるからこそ、「この場での判断ミス」がその後の暮らしに大きく影響します。
ここでは、契約の場面で特にトラブルになりやすい3つのポイントを先に整理しておきます。
- お金まわりの認識違い
手付金や諸費用、リノベーション費用まで含めた総額を把握できておらず、「契約後に思った以上の出費が判明する」ケースです。ローン特約の期限を把握していないと、ローン審査に落ちたときに手付金を失うリスクもあります。
- 物件条件・暮らし方のミスマッチ
ペット、楽器、駐車場、専用庭、洗濯物の干し方など、「暮らし方のルール」を契約前に十分理解しておらず、入居後にトラブルになるパターンです。リノベーション前提の場合、管理規約や構造の制限を見落とすと、「やりたい間取り変更ができない」という大きな後悔につながります。
- 契約条件(解約・不具合)の理解不足
契約不適合責任(旧瑕疵担保)の範囲や期間、ローン特約・契約解除の条件をよく理解しないまま署名すると、後でトラブルになりやすいです。特に中古マンションは築年数が経っている分、設備や配管の不具合リスクもあるため、「どこまで売主の責任か」を事前に確認しておきましょう。
これらの多くは、重要事項説明書と売買契約書の“読み方”で防ぐことができます。
なお、資金計画や物件選び段階の注意点をあわせて整理したい方は、「中古マンション購入で確認すべき5つの注意点」を先に読んでおくと、購入全体の流れとリスクがよりクリアになります。

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売買契約の当日の流れ
売買契約当日は、「顔合わせ → 重要事項説明 → 契約・支払い」という3つのステップで進むのが一般的です。それぞれの場面で何が行われるかを事前にイメージしておくと、当日流れに飲まれず、確認したいポイントに意識を向けやすくなります。
1.売主と買主の顔合わせ・挨拶
契約は、通常仲介会社の事務所に、買主・売主・不動産会社担当者(宅建士)が集まって行います。内見時に売主と会っていない場合はここが初対面になるので、簡単に挨拶をしたうえで、物件やスケジュールの最終確認などをしてから本題に入る流れです。
夫婦で購入する場合は、後から「聞いていない」「そんなつもりではなかった」といった認識のズレを防ぐためにも、できるだけ二人そろって参加しておくと安心です。
2.重要事項の説明を受ける
次に、売主側の仲介会社の宅地建物取引士から、重要事項説明書に沿って物件や契約条件の説明を受けます。説明を行うのは「宅地建物取引士」の有資格者に限られており、重要事項の説明前には宅建士証の提示が義務づけられています。
重要事項説明書の内容は、建物・管理・お金・ルールなど多岐にわたるため、当日に初めて目を通すと情報量に圧倒されがちです。可能であれば事前にコピーやPDFをもらって一度目を通し、「よく分からない」「ここが不安」と感じた箇所に付箋やメモをしておき、当日に必ず質問するようにしましょう。
3.売買契約書の読み合わせと署名・支払い
重要事項の説明が終わったら、次に売買契約書の内容説明と読み合わせです。引き渡し日や残代金の支払い方法、ローン特約や契約解除の条件など、今後のスケジュールとリスクに関わる重要な事項がここにまとまっています。
内容に買主・売主の双方が納得できれば、署名・押印を行い、手付金を売主へ、不動産会社への仲介手数料(通常は半金)を支払うのが一般的です。
このタイミングで初めて「売買契約が成立」し、原則として後戻りするのが難しくなるため、疑問点や不安な点はこの場で必ず解消してから署名しましょう。
重要事項説明書で確認すべき「情報の全体像」
重要事項説明書は、大きく分けて「建物・管理」と「契約・お金」に関する情報です。細かい項目は多いですが、「どんな暮らし方になるか」と「どんな条件で買うか」の2つに分けて見ると理解しやすくなります。
【建物・管理に関する情報の例】
- 建物の基本情報(所在地、構造、階数、築年数、専有面積など)
- 法令・ライフライン(用途地域、建築基準法上の制限、上下水道・ガス・電気の状況)
- 暮らし方のルール(ペット、楽器、事務所利用、民泊などの可否)
- 管理・修繕(管理形態、管理費・修繕積立金、滞納の有無、大規模修繕計画など)
【契約・お金に関する情報の例】
- 売買代金と支払い条件(手付金・残代金の金額と期日、精算方法など)
- 引き渡し条件(引き渡し日、物件の状態、残置物の扱いなど)
- 契約不適合責任・契約解除(不具合への責任期間、ローン特約の有無と期限、違約時の扱いなど)
リノベーションを前提に中古マンションを購入する人は、特に「管理規約の工事に関する条項」「構造と専有・共用の境界」「修繕計画」の3つがリノベーションの自由度に直結します。
次の章では、こうした情報の中から「ここを見落とすと後悔しやすい」という10項目に絞って、具体的なチェックポイントを見ていきましょう。
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これで安心!重要事項説明でチェックしておきたい10項目
ここからは、さきほど見た「情報の全体像」の中でも、見落とすとトラブルになりやすい10項目に絞って確認していきます。それぞれ「一言で何の話か」「なぜ大事か」「どこをどう見ればいいか」の順で押さえていきましょう。
建物・暮らし方に関するチェック
建物そのものの条件や、入居後の暮らし方のルールに関する項目です。ここを見落とすと、「住み始めてからイメージと違った」「やりたいリノベーションができない」といった不満につながりやすくなります。
1.占有面積・構造・権利
【要点】
登記簿上の専有面積と構造、所有権の内容を確認するパートです。
【なぜ大事か】
面積が50平米前後の場合、登記簿上の面積が50平米を切ると、住宅ローン控除や各種税制優遇の対象にならない、もしくは条件が厳しくなる可能性があります。そのため、広告や図面の数字だけでなく、「登記簿上の床面積がいくつになっているか」を必ず確認しておきましょう。
また、構造や権利関係は「どこまでリノベーションできるか」「将来の資産価値がどう変わるか」にも影響します。
【こう見ればOK】
- 販売図面だけでなく、重要事項説明書や登記簿に記載された「床面積」が何平米になっているかを確認し、50平米前後の物件は特に注意する。
- 構造(鉄筋コンクリート造/壁式かラーメンかなど)と、所有権か借地権かといった権利関係をチェックし、「リノベーションのしやすさ」と「将来売るときの売りやすさ」に納得できるかをイメージしておく。
2.ペットは飼育可能か
【要点】
ペットの可否と、その条件を確認する項目です。
【なぜ大事か】
「ペット可」と書かれていても、多頭飼い禁止や小型犬のみなど、細かな制限によっては希望どおりに飼えない場合があります。あとから「この子はダメと言われた」とならないよう、ルールを事前に把握しておく必要があります。
【こう見ればOK】
- 重要事項説明書や管理規約で「ペット飼育」の条文を確認し、頭数・大きさ・種類の制限がないかを見る
- 口頭説明だけでなく、書面上で「飼育可」となっているか必ず確認する
3.フローリングへのリフォーム
【要点】
床仕上げの変更(カーペット→フローリングなど)が可能かどうかを確認する項目です。
【なぜ大事か】
管理規約や使用細則でフローリングが禁止されていると、「入居後にフローリングへ張り替えたい」と思っても工事が認められないことがあります。
【こう見ればOK】
- 重要事項説明書や管理規約の「リフォーム・模様替え」に関する条文で、床材の制限がないかをチェックする
- 「防音性を満たすフローリングなら可」など条件付きの場合もあるので、工事を検討している場合は具体的な仕様についても相談しておく
4.楽器等の演奏
【要点】
楽器演奏がどの程度認められているかを確認する項目です。
【なぜ大事か】
「演奏可」となっていても、時間帯や音量の制限が厳しいと、思ったように練習できないことがあります。
【こう見ればOK】
- 楽器や音響機器に関する規定があるか、演奏可能な時間帯が記載されているかを確認する
- 電子ピアノやドラムなど、音が出やすい楽器の場合は、管理会社や仲介担当者にも具体的に相談しておく
5.駐車場・駐輪場の使用について
【要点】
駐車場・駐輪場の有無と、利用条件を確認する項目です。
【なぜ大事か】
「空きがあると思っていたのに、実際は満車だった」「車のサイズが合わず停められなかった」といったトラブルは意外と多く、毎日の生活に直結します。
【こう見ればOK】
- 重要事項説明書で「駐車場・駐輪場の有無、使用料、専用使用権の有無」を確認する
- 車の場合は、駐車可能なサイズ(幅・長さ・高さ)と現在の空き状況も、書面とあわせて担当者に確認しておく
6.ルーフバルコニー・専用庭について
【要点】
ルーフバルコニーや専用庭の使用料、ルールを確認する項目です。
【なぜ大事か】
使用料や「物を置いてはならない」「植栽に制限がある」といったルールによって、期待していた使い方ができないことがあります。
【こう見ればOK】
- ルーフバルコニー・専用庭の「専用使用権」「月額使用料」の有無と金額を確認する
- BBQ・物置・家庭菜園など、やりたい使い方がある場合は、その可否が規約や説明書でどう扱われているかもチェックする
7.洗濯物について
【要点】
バルコニーでの洗濯物・布団干しのルールを確認する項目です。
【なぜ大事か】
景観や防災の観点から「外から見える位置に干すのは禁止」「布団は外側に出せない」といった規定があるマンションも多く、想定外のストレス要因になりがちです。
【こう見ればOK】
- バルコニーでの洗濯物・布団干しに関する記載がないかを確認する
- 禁止や制限がある場合、「共用の物干し場があるか」「乾燥機利用が前提か」もあわせて確認しておく
8.修繕積立金・滞納金について
【要点】
自分の住戸とマンション全体の修繕積立金・滞納状況を確認する項目です。
【なぜ大事か】
売主の滞納分は買主が引き継ぐことが多く、またマンション全体で滞納が多いと、大規模修繕が予定どおりに行えないリスクがあります。
【こう見ればOK】
- 「専有部分に係る滞納額」がゼロかどうかを確認する
- 「当該一棟の建物に係る滞納額」が不自然に多くないかをチェックし、不安があれば仲介担当者に背景を確認する
佐藤滞納額がどれくらいであれば安全ラインなのかは、建物の規模にもよります。また修繕積立金が健全に積み立てられているかは中古マンションの管理面を判断する上で非常に大切です。
ゼロリノベで仲介される場合は、担当のおうちプランナーが必ずチェックしますのでご安心ください!
契約条件に関するチェック
ここからは、「不具合が出たとき」「ローンが通らなかったとき」など、万が一の場面で自分を守ってくれるかどうかに関わる項目です。文言は少なくても、トラブルのインパクトが大きい部分なので、必ず目を通しておきましょう。
1.契約不適合責任(旧瑕疵担保)の有無と期限
【要点】
引き渡し後に見つかった不具合について、売主がどこまで・いつまで責任を負うかを定めた条項です。
【なぜ大事か】
中古マンションでは、設備や配管など“隠れた不具合”のリスクがゼロではありません。責任の有無や期間によって、万が一の修理費用を自分でどこまで負担することになるかが変わってきます。
【こう見ればOK】
- 契約不適合責任が「ある」のか「免責」なのか、その範囲と期間が何年になっているかを確認する
- 期間が極端に短い場合や、免責となっている場合は、物件の状態や価格とのバランスも含めて納得できるか検討する
2.契約解除(ローン特約・危険負担など)の条件
【要点】
ローンが通らなかったときや、引き渡し前に建物が損傷したときなど、契約を解除できる条件を定めた条項です。
【なぜ大事か】
ローン特約や危険負担の条項がなかったり、条件が厳しすぎると、予期せぬトラブル時に手付金を失ったり、不利な条件で契約を続行せざるを得なくなることがあります。
【こう見ればOK】
- ローン特約の有無、適用される期限(本審査の結果が出る時期との関係)を確認する
- 地震などで引き渡し前に建物が損傷した場合に「契約を白紙解除できるのか」「その場合の精算はどうなるのか」が契約書に明記されているかを見る
リノベーション前提の人が契約前に必ず確認したいポイント
ここからは「リノベーション前提で中古マンションを買う人」にとって、特に見落としたくないポイントをまとめます。
管理規約・使用細則から読み取る“リノベNGライン”
リノベーションの可否は、間取り図よりも「管理規約・使用細則」に強く縛られます。フルスケルトンリノベや床材変更、水回り移動を考えている人ほど、次のような条文を事前にチェックしておきましょう。
- 床材に関する制限(フローリング禁止、防音等級の指定など)
- キッチン・浴室・トイレなど、水回りの位置変更や配管移設に関するルール
- スケルトン解体や間取り変更を行う際の申請フロー・工事時間帯の制限
「リノベーションOK」と聞いていても、実際には“条件付きOK”の場合も多いので、重要事項説明書と管理規約の両方で「どこまで可能か」を確認しておくと安心です。
構造(壁式/ラーメン)と間取り変更の自由度
同じ専有面積でも、「構造」によって間取り変更の自由度は大きく変わります。特に、壁式構造のマンションでは、構造を支える壁が多く、希望する大開口やワンルーム化が難しいケースもあります。
- ラーメン構造:柱と梁で支えるため、室内の間仕切り壁は抜きやすいことが多い
- 壁式構造:壁が構造体になっているため、抜けない壁が多くなる傾向
重要事項説明書や図面で構造種別を確認し、「この構造だと自分たちのやりたい間取りは現実的か?」をプランナーにも相談しながらイメージしておきましょう。
大規模修繕の予定とリノベ時期を確認
リノベーション工事とマンションの大規模修繕工事が重なると、足場・騒音・工期制限などで思ったように工事が進まないことがあります。長期修繕計画や直近の修繕履歴を確認し、「購入後すぐの数年で大規模修繕が予定されていないか」をチェックしておくと安心です。
- 直近で大規模修繕が終わっていれば、外観や共用部の仕上がりを前提にリノベーション計画を立てやすい
- 近い将来に大規模修繕が予定されている場合は、工事スケジュールのすり合わせが必要になることもある
リノベーション前提の人にとっては、「どんな物件か」だけでなく、「いつ・どの状態で手に入れるか」まで意識して選ぶことが大切です。
よくある質問
まとめ
中古マンションの売買契約では、「お金」「物件・暮らし方」「契約条件」の3つでミスが起こりやすく、その多くは重要事項説明書と売買契約書の読み方次第で防ぐことができます。
リノベーション前提で購入を考えている方は、あわせて「管理規約」「構造」「修繕計画」の3つをもう一度だけ見直しておくと、入居後に「このリノベができなかった…」という後悔も防ぎやすくなります。
なお、「自分たちの予算やライフプランで、どこまでリスクを抑えて中古×リノベを進められるか」を整理したい方は、ゼロリノベの無料オンラインセミナーで、家づくりの考え方やお金の基本を先に押さえておくのも一つの方法です。
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「小さいリスクで家を買う方法」
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編集後記



築年数の古いマンションの中には、「ペットの飼育は現時点で飼育している一代限り」というケースもあります。その場合、販売情報では「ペット可」と表記されている可能性も。新しく入居する人も飼育できるかどうか、念の為確認しておいた方がベターです。



重要事項説明でチェックしておきたい項目は、いずれも不動産仲介社であれば事前に確認できるもの。契約に進んでから必要な条件が揃っていなかったということにならないように、信頼できる仲介担当者と出会えると良いですね。







