マンション騒音トラブル完全ガイド|被害側・加害側の対処法とNG行動

マンションの騒音には、音の性質や発生源によってさまざまなパターンがあり、それぞれ対処の仕方も変わってきます。
この記事ではまず、騒音の基本となる「空気音」と「固体音」の違いを押さえたうえで、マンションで起こりやすい生活音の対策と、住まい選びの段階でできる騒音リスクの減らし方を解説。
そのうえで、近隣の音に悩んだとき・自分が苦情を受けたときの対処法、起こりがちなトラブルパターンと避けるべき対応、日常の付き合い方として意識したいポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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マンションの騒音とは?知っておきたい2種類の音

マンションで問題になる騒音は、性質の異なる2種類の「音の伝わり方」を理解しておくと考えやすくなります。
ここでは、代表的な「空気音」と「固体音」の違い、どんな場面で起こりやすいかを押さえておきましょう。
1.空気音とは
1つめは「空気音」です。空気音は、その名の通り「空気を伝わって届く音」のことで、私たちがふだん耳にしている多くの音がこれにあたります。
- 夕方に流れる地域のチャイム
- 道路で話している人の声や笑い声
- 電車・車・工事現場などの屋外騒音
- 隣や上下階から聞こえる話し声・ペットの鳴き声…など
マンション内では、壁や天井・床の隙間、窓の開け閉めなどを通じて空気と一緒に音が伝わります。そのため空気音への対策では、「どれだけ空気の通り道を減らし、音が漏れにくい状態をつくるか」が重要なポイントです。
2.固体音とは
2つめは「固体音」で床や壁、天井、配管といった建物の構造部分が揺れることで伝わる音を指します。集合住宅であるマンションでは、悩みの原因になりやすい音です。
- 子どもや大人が走り回ったり、飛び跳ねたりする足音
- 物を落としたり、家具を引きずったときの「ドン」「ゴトン」という音(床衝撃音)
- トイレの排水音やシャワーの水が配管を流れる音(給排水騒音)
これらは「音」そのものというより、振動が建物の構造体に伝わり、それが広い範囲に響いてしまうイメージです。
どれくらい伝わりやすいかは、マンションの構造・床の仕上げ・配管の通し方などに大きく左右されるため、住んでからの対策では振動を吸収・緩和する工夫(マットやカーペット、防振材の活用など)が中心になります。
2種類を踏まえて対策することが大切
マンションの騒音対策を考えるときは、以下のことを意識することが重要です。
- いま気になっている音が「空気音」なのか「固体音」なのか
- どこを伝わって届いているのか
同じ「うるさい」という悩みでも、空気音には「遮る工夫」、固体音には「振動を抑える工夫」と、取るべき対策が変わります。この2つの違いを押さえたうえで、次章以降で具体的な生活シーン別の対策を見ていきましょう。
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【騒音の種類別】マンションから出る音と防ぐ対策
マンションから出る生活音は、「空気音」「固体音」「空気音+固体音」の3パターンに分けて考えると、対策をしやすくなります。
ここからは、自分の暮らしの中から出やすい9種類の音ごとに、「どんな仕組みで伝わるのか」「今日からできる対策は何か」を整理してみましょう。
1.【空気音】人の声
人の声は、もっとも身近でトラブルになりやすい空気音です。家族の会話や子どもの声、赤ちゃんの夜泣き、来客時の盛り上がった声などが、窓や壁を通して隣戸や上下階に伝わります。
- 基本対策は「窓を開けっぱなしにしない」こと
- 子どもが分別の付く年齢なら、特に夜は走る・叫ぶなどをしないよう伝える
- 大人も、飲み会やオンライン通話などで声が大きくなりやすい場面を意識して控える
赤ちゃんの夜泣きのように止められない音の場合は、完璧に防ぐことはできません。そのぶん、「泣き声でご迷惑をお掛けするかもしれません」と事前に一言あいさつしておくことで、苦情につながるリスクを大きく下げられます。
2.【空気音】目覚まし時計のアラーム
目覚まし時計のアラームも空気音で、時間帯によっては近隣にとって大きなストレスになり得ます。
夜勤明け・早朝出勤などで、深夜や明け方に大音量のアラームを鳴らすケースは特に注意が必要です。
- アラームを使う部屋の窓は閉め切る
- 音量は必要最低限に設定し、鳴ったらすぐ止める習慣をつける
- 大音量・長時間のアラームが必要な人は、光・振動・ウェアラブルなど「音以外で起こす目覚まし」を検討する
目覚ましは「自分を起こすための音」ですが、集合住宅では「近隣の睡眠を妨げる音」にもなります。起きられる仕組みと、周りへの配慮のバランスを意識しておきましょう。
3.【固体音】足音
足音は、床を通してダイレクトに伝わる代表的な固体音です。特に、子どもが走り回る音やジャンプする音は、下階では想像以上に大きく響き、強いストレスの原因になります。
- まずは「走る・飛び跳ねる」を家の中では控えるルールづくり
- フローリングには防音マットや厚手のカーペットを敷き、衝撃を和らげる
- 子どもが走り回りにくいように、家具レイアウトを工夫する(動線を変える・ラグでゾーニングするなど)
足音は、「本人は普通に歩いているつもり」でも下階ではかなりの音になっていることが多いです。日中・夜間の時間帯も意識しつつ、床側の対策と生活ルールの両面からコントロールしていきましょう。
4.【固体音】ドアの開閉音
ドアの開閉音も固体音の一種で、「バタン!」という衝撃音が一瞬でも建物全体に響きます。特に、深夜の帰宅や早朝の外出時は、周囲が静かなためドア音が目立ちます。
- 自分で開け閉めするときは、必ず手を添えて静かに閉める
- 風圧で勢いよく閉まってしまう場合は、ドアクローザーで開閉スピードを調整する
- ドア枠に「すき間テープ」などの緩衝材を貼り、当たったときの衝撃を減らす
玄関ドアだけでなく、室内ドアの開閉音も隣戸や上下階に響くことがあります。音が気になる時間帯は、ドア開閉の回数や強さを意識的に減らすだけでも有効です。
5.【固体音】洗濯機
洗濯機は、本体の振動と給排水音の両方が固体音として床や配管を伝わり、下階に響きやすい設備。「音が大きいから」だけでなく、「非常識な時間に回している」という印象がトラブルの引き金になることも多いです。
- 洗濯機が水平に設置されているか確認し、ガタつきがあれば調整する
- 脚部に防振マットを敷き、床への振動を抑える
- 洗濯する時間帯は朝〜夜の常識的な時間内にし、早朝・深夜は避ける
一般には「朝7〜21時頃なら許容」と感じる人が多いとされますが、感覚には個人差があります。心配であれば「8〜20時の間に済ませる」「マンションの規約で推奨時間帯があればそれに合わせる」といった配慮をすると良いでしょう。
6.【空気音+固体音】掃除機
掃除機は、本体の動作音(空気音)と、床に当たる振動音(固体音)の両方を持っています。連続して動かすことが多いため、「音量そのもの」というより「時間帯と使用時間」が不満の原因になりがちです。
- 一般的に生活音が多い、日中〜夜の時間帯に使用する
- 早朝・深夜しか掃除できない場合は、フローリングワイパーなど静かな道具に切り替える
- ロボット掃除機を使う場合は、静音性や衝突時の衝撃音が少ない機種・モードを選ぶ
ロボット掃除機は、家具や壁にぶつかる「コツコツ音」が長時間続く点もストレス要因になりやすいです。
タイマー機能を使うときも、周囲の生活リズムを意識して時間設定するようにしましょう。
7.【空気音+固体音】テレビ・オーディオ
テレビやオーディオは、スピーカーの音が空気音として伝わるだけでなく、機器が壁に密着していると固体音としても響きやすいです。
特に、壁際にテレビボードをぴったりつけて設置している場合、隣戸に「壁から音が鳴っている」ように感じられることがあります。
- テレビやスピーカーは、壁から少し距離をあけて設置する
- やむを得ず壁際に置く場合は、壁に遮音シートを貼るなどして音の伝わりを弱める
- 深夜・早朝は音量を抑え、窓を閉めてから視聴する
映画や音楽を大音量で楽しみたい場合は、時間帯を限定したり、ヘッドホンを併用するなどの工夫が欠かせません。
「自分の部屋の中心」ではなく、「隣や上下の寝室側」がどうなっているかも一度イメージしてみるとよいでしょう。
8.【空気音+固体音】ペット
ペットは、「鳴き声」という空気音と、「走り回る足音・飛び降りる音」という固体音の両方を伴います。ペット可マンションであっても、長時間のムダ吠えや夜中の大暴れは、十分に騒音トラブルの原因になり得るため注意が必要です。
- 鳴き続ける場合は、しつけの見直しやペットのストレスケアを行う
- 留守番中の不安・運動不足など、吠えやすくなる原因にも目を向ける
- 自分だけでは難しいと感じたら、しつけ教室や専門家のサポートを検討する
「ペットだから仕方ない」と放置してしまうと、周囲との関係悪化や管理規約上の問題につながることもあります。
飼い主としてできる対策を一つずつ試しながら、ペットと近隣の双方にとって無理のない状態を目指しましょう。
9.【空気音+固体音】楽器
楽器は、音量が大きく、音の質も目立ちやすいため、空気音・固体音のどちらの面から見ても騒音になりやすい存在です。
ピアノや電子オルガンなど、床や壁に接触して設置する楽器は、鍵盤を叩く衝撃がそのまま建物に伝わります。
- そもそも楽器演奏が許可され、防音性が一定以上あるマンションかどうかを確認する
- 設置場所は外壁側を避け、できるだけ内部の部屋に置く
- 楽器と壁の間に距離を取り、床にはカーペット+専用防振マットを敷く
- 演奏時間は遅くとも20時ごろまでに限定し、窓・ドアは必ず閉める
- 可能であれば、防音室(防音ボックス)や防音リフォームも検討する
それでも完全に音を消すことは難しいため、「楽器を演奏していること」「練習時間の目安」などを事前に近隣へ共有しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
楽器は趣味であると同時に、他の住人にとっては生活環境に影響する要素だと意識しておくことが大切です。
本気で騒音トラブルを防ぐなら「選び方」から見直そう

マンションでの騒音トラブルを本気で減らしたいなら、「住み始めてから対策する」のではなく、「選ぶ段階から騒音リスクを下げる」視点が欠かせません。
これは購入だけでなく賃貸でも同じで、「どの階・どんな間取り・どんな構造の部屋を選ぶか」で暮らしやすさが大きく変わります。
子どもを走り回らせたいなら1階を優先する
小さな子どもがいる家庭では、「家の中で多少走り回ってもOK」にしたいか、「とにかく走らせない前提」にするかで、選ぶべき階数が変わります。
特に足音や飛び跳ねる音は固体音として下階に強く伝わり、トラブルの原因になりやすい騒音です。
- 2階以上では、カーペットや防音マットを敷いても、子どもの個性や成長段階によっては完全に防ぐのが難しいことも
- 「室内である程度自由に動ける環境」を重視するなら、購入・賃貸を問わず1階住戸を優先して検討するのがおすすめ
1階であれば、下階への足音ストレスを大きく減らせるため、親にとっても精神的な負担が軽くなります。
そのうえで、室内では最低限のルールづくりやマットの活用を組み合わせると安心です。
寝室同士が隣り合う間取りを選ぶ
理想としては、「リビングの隣にはリビング」「寝室の隣には寝室」といった形で、生活リズムが似た用途の部屋同士が向き合っていると、音のストレスは少なくなります。
ただし、実際には隣戸の間取りが細かく分からない物件も多いので、販売図面やモデルルームでわかる範囲で「この壁の向こうは何の部屋か」を営業担当に確認してみる、賃貸なら管理会社に聞いてみるといった形で、できる範囲でチェックしておくと安心です。
防音リノベーションや対策がしやすい物件を選ぶ
将来的に「静かな住環境にもっと近づけたい」と考えているなら、防音リフォームやリノベーションがしやすいマンションかどうかも重要なポイントです。
購入だけでなく、長期で賃貸に住む場合でも、軽微な防音工事や二重サッシなどの改修を許可してもらえるケースがあります。
- 分譲マンションであれば、「どこまで専有部分の工事が可能か」「床材や防音仕様の制限があるか」を管理規約で確認しましょう。
- 中古マンションを購入してリノベするなら、入居前に床・壁・窓まわりの防音対策をまとめて行うことで、後からの細かなストレスを大きく減らせます。
- 賃貸の場合は、管理会社やオーナーに「どこまでなら許可されるか(防音カーペット、二重サッシ、簡易防音ボックスなど)」を事前に確認しておくと安心です。
いずれの場合も、「やりたい防音のイメージ」をリノベ会社や管理会社に共有したうえで、現実的に可能な範囲を擦り合わせておくことが大切です。あとから「この構造だとほとんど手が打てない」と判明する前に、選ぶ段階で相談しておきましょう。
構造・床・窓サッシの性能をチェックする
同じマンションでも、構造や建材の違いによって、音の伝わりやすさは大きく変わります。購入・賃貸を問わず、以下のポイントを押さえておくと、静かな住戸を選びやすいです。
- 構造種別
一般的に鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、木造や軽量鉄骨造に比べて遮音性が高い傾向があります。
- 壁・スラブの厚さ
コンクリートの重量が重く、厚みがあるほど、音を通しにくいです(ただし設計や仕上げによって差があります)。
- 床の遮音等級(L値)
L-40・L-45・L-60といった表示があり、数字が小さいほど上階からの足音などが聞こえにくい性能です。
モデルルームや資料で床の仕様が示されている場合は、L値や厚さも確認しておきましょう。
- 窓サッシの遮音性能(T値など)
T-1・T-2といった表記があり、数字が大きいほど防音性能が高い仕様です。
幹線道路や線路沿いなど外部騒音が気になるエリアでは、窓の性能が快適性に直結します。
これらの仕様は、販売図面・パンフレット・物件サイトの仕様欄などに記載されていることが多く、分からない場合は営業担当者や管理会社に質問すると教えてもらえることがあります。
「間取りや広さ」だけで決めるのではなく、「構造・床・窓の情報もセットで確認する」ことで、入居後の騒音ストレスをぐっと減らせます。
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【被害側】近隣の騒音に悩んだときの3ステップ
近隣からの騒音に悩んだときは、感情的に動く前に「記録 → 判断 → 相談」の順番で進めると、トラブルを大きくしにくく、冷静に対処しやすいでしょう。ここでは、被害側としてとるべき行動を3ステップで紹介します。
騒音を記録する
まずは、「どんな音が」「いつ」「どのくらい続いているか」を客観的に残すことが大切です。感覚だけで訴えても相手や第三者に伝わりにくいため、次のような方法で記録しておきましょう。
- 音声を録音する
スマートフォンやボイスレコーダーで、実際に聞こえている状態を残しておく。
- 日付・時間帯・状況をメモする
「平日の23〜24時ごろに毎日」「休日の朝8時から掃除機」など、パターンが分かるように書き留めておく。
- 騒音計(アプリや機器)で音量を測る
住宅地の騒音基準は、一般的に昼間55デシベル以下・夜間45デシベル以下が目安とされていますが、80デシベルを超えると明らかな騒音とされます。
ただし、行政への正式な相談や法的な証拠にする場合は、専門機器での測定が必要になることもあるため、「参考値」として活用しましょう。
デシベルの数値だけですべてが決まるわけではありませんが、「どのくらいの大きさの音が続いているか」を示せると、相談するときの説得力が高まります。
一人で判断せず、客観的に整理する
騒音かどうかのラインは、人によって感じ方が大きく異なります。そのため、記録した内容をもとに「自分だけが過敏になっていないか」「第三者から見ても問題がありそうか」を一度整理してみましょう。
- 離れて暮らしている家族や、フラットに意見をくれる友人に記録を見てもらい、率直な感想を聞いてみる。
- 自治体などが公表している騒音基準値と照らし合わせ、「常識的な時間帯かどうか」「生活音の範囲を明らかに超えていないか」を確認する。
あわせて、自分側の状況も振り返っておくと冷静に判断しやすくなります。
- 乳児や受験生がいて普段より静けさを求めている
- ストレスや体調不良で音に敏感になっている
- もともと聴覚が鋭いタイプ…など
「だから我慢しろ」という話ではなく、「自分の状態も含めて客観的に整理してから動く」ことで、後悔の少ない対応を選びやすくなります。
相談先を選ぶ(管理組合・管理会社・弁護士・警察)
記録と客観的な判断から見ても「やはり騒音として問題がありそうだ」と感じたら、しかるべき第三者に相談します。当事者同士で直接やり取りすると感情的なトラブルに発展しやすいため、基本は間に入ってもらう形を選びましょう。
- 分譲マンションの場合:管理組合
→管理規約に違反するような騒音や、故意・不注意と判断できるケースでは、管理組合から注意してもらう。
→個別の部屋を特定しづらい場合は、掲示板やお知らせで「生活騒音への注意喚起」を全体に出してもらう。
- 賃貸マンションの場合:管理会社
管理組合の代わりに、管理会社が入居者への注意喚起や掲示での周知する。
- それでも解決しない場合:弁護士
管理組合・管理会社に相談しても改善されず、今のままでは生活が成り立たない場合は、弁護士に相談して法的な解決手段を検討してみる。
- 犯罪が疑われる場合:警察
子どもの悲鳴や暴力を疑うような物音など、虐待やDVなどの可能性がある場合には、「騒音」ではなく「犯罪のおそれ」として警察に通報する対象になります。
管理組合や管理会社は、あくまで「マンション全体の公平な管理」が役割であり、個人間のトラブルをすべて解決してくれるわけではありません。
それでも、いきなり当事者に直接行くより、安全かつ冷静に一歩を踏み出せる窓口なので、「まず第三者を挟む」ことを基本方針にしておくとよいでしょう。
【加害側】騒音の苦情を言われたときの対処ステップ
騒音トラブルは、被害側だけでなく加害側になってしまったときの対応も、その後の関係を大きく左右します。ここでは、騒音の苦情を受けたときに取るべき3つのステップを紹介します。
1.事実確認をし、指摘内容に対応する
騒音の苦情を受けたときに一番大切なのは、「まず状況を確認し、指摘された内容にきちんと向き合うこと」です。
感情的に反論したり、「そんなはずはない」と突っぱねる前に、次のような観点で事実を整理します。
- 自分に心当たりがある場合
→どんな音か(足音・ドア・テレビ・ペット・楽器など)
→いつ・どのくらいの頻度で出ていたかを振り返り、すぐにできる対策(防音マットを敷く、テレビを壁から離す、ペットのしつけを見直すなど)を始める。
- 心当たりがない場合
管理組合や管理会社経由で「どのような音が、どの時間帯に、どのくらい続いているのか」を具体的に確認する。
原因が分からないまま放置すると、相手側の不信感が募り、トラブルが長期化しやすくなります。まずは事実を冷静に整理し、「できる範囲で改善する」という姿勢を示すことが重要です。
2.音の出る時間帯と出し方を見直す
同じ音でも、「いつ鳴っているか」「どのくらいの時間続くか」によって、騒音と感じられる度合いは大きく変わります。昼間なら気になりにくい音でも、早朝や深夜の静かな時間帯には強いストレスになりがちです。
- 洗濯機や掃除機、テレビ・オーディオなど
深夜・早朝の使用を控え、一般的な生活時間帯(おおよそ8〜20時ごろ)にまとめて使うようにする。
- 足音や子どもの走り回り
就寝時間帯は特に注意し、走ったり飛び跳ねたりしないルールを家族で共有する。
- どうしても時間帯の調整が難しい場合
音量を下げる・振動を減らす・静かな代替手段に切り替える(掃除機→フローリングワイパーなど)工夫を検討する。
「音そのものをゼロにする」のが難しい場面でも、時間帯と出し方を見直すことで、相手が受けるストレスを大きく下げることができます。
3.直接の言い合いは避け、管理組合・管理会社に相談する
苦情の内容が一方的と感じられたり、心当たりがない場合でも、その場で言い合いになるのは避けた方が安全です。お互い感情的になりやすく、些細な行き違いから深刻なトラブルに発展するリスクがあります。
- 分譲マンションの場合
管理組合に状況を説明し、「自分にできる対策は進めていること」「心当たりのない点」などを共有したうえで、間に入ってもらうよう相談します。
- 賃貸マンションの場合
管理会社に連絡し、同様に第三者として対応してもらいます。
自室以外が原因の可能性(別の部屋の音を勘違いしているなど)もあるため、第三者に入ってもらった方が公平な判断を得やすくなります。
心当たりのない苦情であっても、「その場での口論を避け、管理組合や管理会社に相談する」という基本方針を持っておくと安心です。
マンションの騒音トラブル事例と「やってはいけない対処」
マンションの騒音トラブルは、「よくある生活音」からでも、対応を誤ると慰謝料請求や刑事事件にまで発展する可能性があります。ここでは、代表的なトラブルパターンと、絶対に避けたい対処法を紹介します。
マンションで起こりやすい騒音トラブルの例
「どんなパターンがどこまでこじれやすいか」をイメージしておくことも大切です。ここでは、よくあるケースを一般化した形で紹介します。
- 上階の足音・飛び跳ねる音で慰謝料が命じられた例
子どもが走り回る・飛び跳ねる音などが長期間続き、「配慮義務を怠った」と判断されて慰謝料や測定費用の支払いが命じられたケースがあります。
- 下階のステレオや機械音をめぐって暴力事件に発展した例
「うるさい」と感じた上階住人が、包丁などを持って階下に押しかけ、傷害・殺人事件にまで至ったケースも報告されています。
- 隣戸とのテレビ音・話し声から関係悪化した例
壁際のテレビや夜中の電話・会話が続き、張り紙・SNSでの晒し・無視や嫌がらせなど、日常的な関係悪化につながることがあります。
これらは極端な結果ですが、「生活音だから大丈夫」「少しうるさいくらい我慢するべき」という一方的な考え方が、火種を大きくしてしまう共通点です。
騒音トラブルで「やってはいけない」対処
トラブルを深刻化させるのは、音そのものだけでなく、「その後の対応」です。次のような行動は、感情的な対立を生みやすく、場合によっては自分が加害者側になってしまうリスクがあります。
- 感情的な直接対決
ドアを激しくノックして怒鳴り込む、深夜に相手の部屋に押しかける、玄関前で待ち伏せするなどは、相手の恐怖心をあおり、暴力沙汰や通報に発展しかねません。
- 張り紙やSNSでの晒し
「〇〇号室の方へ」「〇階の方うるさいです」などと特定・非特定を問わず、掲示板やエレベーター前に張り紙をする、SNSで部屋番号や特徴を書き込むなどは、名誉毀損やトラブル拡大の原因になります。
- 無視・開き直り
苦情や管理側からの注意を「聞こえないふり」や「生活音だから仕方ない」の一言で片付けると、相手の不満が蓄積し、いきなり法的手段・強い抗議に踏み切られるリスクが高まります。
- 報復的な騒音行為
わざと大きな音を出してやり返す、壁や天井を叩き返すなどは、完全にトラブルをエスカレートさせる行為であり、周囲の住民も巻き込んだ深刻な対立を生みます。
こうした「NG行動」を避けるためにも、前の章で触れたように、以下の順番を守ることが重要です。
- 記録を取る
- 一人で判断せず客観的に状況を整理
- 管理組合・管理会社などの第三者を通じて相談する
事例から学べるポイント
裁判例やニュースになるケースは、一見すると特殊に見えますが、出発点は「よくある生活音」と「小さなすれ違い」であることが少なくありません。そこから学べるポイントはシンプルです。
- 「出す側」は、生活音のつもりでも相手には騒音になり得ることを自覚し、配慮と対策を続ける
- 「受ける側」は、感情ではなく記録と第三者を頼り、「やってはいけない対処」を避ける
どちらの立場になってもおかしくないからこそ、日頃から「音の出し方」と「困ったときの動き方」を知っておくことが、騒音トラブルを大きくしないための土台になります。
騒音トラブルを防ぐ3つの心得と日常の付き合い方

騒音トラブルを完全になくすことは難しくても、「日頃の考え方」と「ご近所との関係づくり」で、リスクをかなり下げることができます。ここでは、マンションで長く気持ちよく暮らしていくための心得を整理しておきましょう。
騒音の感じ方は人それぞれとを理解する
騒音かどうかのラインは、音の大きさだけで決まるわけではなく、「その人がどう感じるか」によって大きく変わります。
同じ音でも、まったく気にならない人もいれば、体調や環境によって強いストレスになる人がいることを認識しておきましょう。
「自分が平気だから、他の人も平気なはず」と決めつけず、「人によって感じ方は違う」という前提で暮らすことが、配慮や工夫の出発点になります。
日頃から好印象と信頼を育てておく
マンションでは、音そのものだけでなく、「その部屋の人に対する印象」がトラブルの起こりやすさにも影響します。
同じ生活音でも、日頃の関係性次第で「お互い様」で済むこともあれば、「我慢できない騒音」と受け取られてしまうこともあります。
- エントランスやエレベーターで軽く挨拶をする
- ゴミ出しや共用部の使い方を丁寧に守る
- 子どもの声やリノベ工事など、「一時的に音が出そうなとき」は事前にひと言伝えておく
こうした小さな積み重ねによって、「あの部屋の人なら仕方ないか」「お互い様だよね」と受け止めてもらえる土台ができます。特に、子どもやペットがいる家庭、楽器演奏をする人ほど「日頃の印象づくり」は大きな防波堤になります。
ご近所との「ゆるいコミュニティ」が最大の予防策
管理会社や専門家は「日頃の挨拶やコミュニケーションが、騒音トラブルの一番の予防策」と繰り返し指摘しています。顔も知らない・挨拶もしたことがない相手からの音は、どうしても悪意あるものとして受け止められやすいからです。
- 管理組合や住民イベントに無理のない範囲で顔を出してみる
- すべての人と深く付き合う必要はなく、「顔と名前が何となく分かる人」が増える程度で十分
大切なのは、「音+人」がセットで思い浮かぶ関係性を少しずつつくっておくことです。
完全に静かなマンションを目指すのではなく、「生活音はお互い様」と感じ合える関係を育てていくことが、長く安心して暮らせる住まいづくりにつながります。
まとめ
マンションで騒音トラブルを減らすには、「音の仕組みを知る」「日常の出し方を工夫する」「被害・加害になったときの動き方を押さえる」「ご近所との関係を整える」という4つをセットで考えることが大切です。
どれか一つだけを頑張るのではなく、住まい選び・暮らし方・コミュニケーションを少しずつ整えていくことで、長く安心して暮らせる環境に近づけます。
もし「今の家がどうしても静かになりにくい」「物件選びやリノベーションで防音性も含めて見直したい」と感じているなら、マンション購入+リノベーションという選択肢で根本から対策することもできます。
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