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マンション価格の推移を地域別に解説!今後の動向は?

マンション 価格 推移画像

「マンションを購入したいけれど、今は買い時なのかな?」
「大きな買い物だから、最新の価格推移を知った上で、損しないタイミングで買いたい」

このようにお考えではありませんか?

マンションの購入を検討するときには、まずは最新のマンションの価格推移を確認することをおすすめします。

この記事では、以下の項目についてさらに詳しく解説します。

  • 最新の地域別マンション価格推移(中古)
  • 最新の地域別マンション価格推移(新築)
  • 全国の不動産価格指数
  • マンション価格を上昇させる要因
  • マンション価格を下落させる要因
  • マンション購入のタイミングを決断するためのポイント

この記事を最後まで読んでいただくと、価格推移や価格に影響する要素が分かり、自分に合ったマンションの買い時を判断できるようになるでしょう。ぜひ、お役立てください!

目次

【最新データ】地域別中古マンション価格推移

まずは中古マンションの価格推移を紹介します。結論から言うと、一部に下落は見られるものの、大幅な値動きはなくほぼ前月並みの価格を維持しています。

以下の図は新築・中古マンションの価格推移を表したものですが、新築マンションは月ごとの差が大きい一方、中古マンションは全体的にはゆるやかな価格上昇が続いているのが一目瞭然です。

では次に地域別の価格推移について詳しくみていきましょう。

 

新築・中古マンション価格推移2022年

参考:市況レポート|東京カンティ>発表資料|不動産経済研究所を元に作成

1-1.マンション価格の推移

2023年4月の中古マンション価格(70㎡あたり)推移概要を、首都圏と近畿圏と中部圏に分けて紹介します。

1-1-1. 首都圏

首都圏エリアでは、前月比-0.1%の 4,860 万円と僅かながら 4ヵ月ぶりに下落しました。都道府県別で見ると、東京・神奈川・埼玉は微増・微減、一方で千葉は-2.1%の 2,770 万円と比較的大きく下がっています。

地域 価格推移状況 前月比
首都圏 前月比-0.1%の 4,860 万円と僅かながら下落
東京都 +0.1%の 6,450 万円と引き続き上昇
神奈川県 -0.2%、3,661 万円と僅かに下落
埼玉県 +0.1%、3,051 万円と引き続き上昇
千葉県 -2.1%の 2,770 万円。直近では大きく下落

1-1-2. 近畿圏

近畿圏平均は主要エリアが揃って下げたことで、前月比-0.7%の 2,895 万円と 5 ヵ月ぶりにマイナスを示しました。主要エリアごとの状況は下表の通りです。

地域 価格推移状況 前月比
近畿圏 前月比-0.7%の 2,895 万円、5カ月ぶりの下落
大阪府 -0.8%の 3,104 万円と引き続き3100万円台を維持
兵庫県 -0.7%の 2,535 万円と前月に引き続き下落

1-1-3. 中部圏

平均では前月比+0.9%と引き続き上昇。昨年との同月比は6.2%と首都圏(4.3%)、近畿圏(4.9%)と比較するとやや高くなっています。愛知県では+1.4%の 2,469 万円と引き続き上昇、 上昇率自体も拡大しました。

地域 価格推移状況 前月比
中部圏 前月比+0.9%の 2,331 万円と引き続き上昇
愛知県 +1.4%の 2,469 万円と引き続き上昇

詳しい数値・推移は以下の表でご確認ください。

三大都市圏および都府県 70 ㎡あたりの中古マンション価格引用:東京カンテイ プレスリリース:中古マンション価格 2023年4月20日

1-2.中古マンション過去7年間の推移

中古マンションの価格は、近畿圏と中部圏については2017年からゆるやかな上昇が続いています。
一方首都圏に関しては2021年から急激に上昇し、2020年7月から2022年7月までのわずか2年間で1,000万円以上値上がりしました。今後このまま上昇を続けると仮定すると、近い将来には5,000万円を超える可能性もありそうです。

三大都市圏および都府県 70 ㎡あたりの中古マンション価格推移引用:東京カンテイ プレスリリース:中古マンション価格 2023年4月20日

2023年4月データ:地域別新築マンション価格推移

続いて、新築マンションの価格推移を紹介します。新築マンションは、そのときに売り出されるマンションの価格帯や広さ、グレードなど複数の要素の影響を大きく受けます。そのため月ごとにばらつきが大きいのが特徴です。

<2023年3月:新築マンション価格動向>

地域 1戸あたり平均価格 概要 前月比
首都圏  14,360万円 前月よりも+7582万円と120.3%の上昇
近畿圏 4,704万円 前月よりも-351万円と7.0%の下落

<過去3年間:新築マンション価格推移>

過去3年の新築マンションの平均価格推移は以下の表の通りです。首都圏、近畿圏ともに上昇傾向が続いています。

地域 2019年9月〜2020年8月 2020年9月〜2021年8月 2021年9月〜2022年8月
首都圏 6,302万円 6,320万円 6,353万円
近畿圏 3,918万円 4,448万円 4,610万円

出典:株式会社不動産経済研究所 首都圏のマンション市場動向 2023年4月をもとに平均値を算出

全国の不動産価格指数

3番目にご紹介するのは、毎月国土交通省から公表されている「不動産価格指数」です。
これは、年間約30万件の不動産の取引価格情報をもとに、全国・ブロック別・都市圏別・都道府県別に不動産価格の動向を指数化したものです。

3-1.マンションの不動産価格指数(全国)

最新のデータによると、2022年12月は「187.8」となり、前月の「187.2」と比較すると0.6ポイントのプラスとなりました。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 前月比
2022年 175.1 178.1 177.9 179.7 181.9 179.8 183.8 183.3 184.7 185.8 187.2 187.8

過去からの推移をみると、以下のグラフのようにマンションの指数は2013年から右肩上がりの状況です。

不動産価格指数(住宅)(令和4年12月分・季節調整値)引用:不動産価格指数プレスリリース|国土交通省

3-2.マンションの不動産価格指数(地域別)

地域別の過去半年間の推移は以下の通りです。12月は前月よりも上昇した地方と下落した地方に二分されました。

地方名 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 前月比
北海道地方 260.1 255.5 250.7 275.1 248.8 245.9 249.7 282.3 267.1 262.2 258.8 268.8
東北地方 226.2 209.9 235.1 227.7 217.2 232.5 236.7 231.2 235.8 247.1 254.6 218.3
関東地方 164.5 171.0 171.6 173.6 176.6 173.1 177.7 176.6 177.6 178.3 180.6 180.7
北陸地方※ 198.2 201.9 178.8 213.5 251.2 247.9 159.8 199.8 235.7 207.4 152.2 168.3
中部地方 184.7 184.1 180.4 183.5 177.8 179.1 179.4 184.1 181.9 184.6 186.7 186.7
近畿地方 176.4 180.0 180.4 181.6 184.7 186.6 189.3 187.4 187.3 191.1 190.6 192.7
中国地方※ 187.3 194.1 194.0 205.7 207.2 175.9 192.0 192.3 199.5 196.8 193.2 202.8
四国地方※ 190.1 188.4 205.5 201.5 181.6 187.6 188.9 174.6 178.9 191.7 205.4 175.5
九州・沖縄地方 223.9 216.5 217.4 201.5 223.8 223.4 228.2 211.8 240.0 244.1 232.8 233.7

(※)の地域については、サンプルとなる件数が少ないため参考値

都市圏別の推移は以下です。南関東圏では前月よりも下落という結果になりました。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 前月比
南関東圏 164.9 171.9 172.6 173.9 179.0 173.8 178.2 177.7 177.9 179.5 181.0 181.1
名古屋圏 181.0 180.5 180.4 182.8 170.1 175.3 178.7 181.1 178.6 182.5 184.3 180.6
京阪神圏 175.1 178.2 175.5 179.6 183.2 185.5 188.6 186.4 185.8 189.9 190.4 192.5

都市圏の詳細

  • 南関東圏:埼玉、千葉、東京、神奈川
  • 名古屋圏:岐阜、愛知、三重
  • 京阪神圏:京都、大阪、兵庫

マンション価格の上昇・下落に影響する要因

2020年に新型コロナウイルス感染症の拡大が始まった当初は、これを原因に不動産価格が下落するのではと心配する声が多く聞こえてきました。しかし価格推移を見る限り、今のところ大きな影響は見られていません。

ここではマンション価格の上昇・下落に影響する要因を紹介します。

4-1.マンション価格を上昇させる要因6つ

4-1-1.都市再開発の対象地域となる

都市再開発とは、各市区町村が老朽化した建物などが並ぶ地域を整備し、より機能性や居住性を高めた魅力的な街づくりを目指すものです。

この都市再開発の対象地域となると、以下の理由から不動産価格は上昇する傾向にあります。

  • 大規模複合施設の建設により利便性が高まる
  • 道路の舗装や公園などの公共施設が充実し、景観が向上する
  • 商業施設やオフィスが増えることで居住希望者が増える

購入を考えているマンションの地域が再開発の対象であるかどうかは、都市レポなどのサイトで調べられるのでチェックしてみるとよいでしょう。

4-1-2.人口の増加

不動産の需要を決める要因として、もう一つ重要なのは「人口」です。

どんなに景観の良い地域でも、そこに住みたい人がいなければ不動産価格は下落します。反対に東京であれば23区内にあり利便性が高い、周辺に魅力的な施設が複数あるなど、多くの人が住みたいと考えるような人気の地域は価格上昇が期待できます。

日本全体で見ると人口は減少していますが、その中でも人口の増加が見込まれる地域を選べば、マンションの価格は上昇する可能性が高まります。

4-1-3.投資対象としての注目度

不動産は、住みたい人だけでなく、その売買によって利益を得る目的でも購入されます。そのため、国内含む世界の投資家から「この地域の不動産は将来値上がりしそうだ」と判断されて購入希望者が増えると、その分マンションの価格も上昇することがあります。

4-1-4.法律の改正

不動産についての法律や税制の変更も、マンション価格に影響を与えることがあります。

過去に不動産価格を与えた法律改正の例

  • 2015年に相続税に関する法律が改正され、これまでよりも相続税の対象となる人の割合が増加
  • 相続税対策として、現金ではなく不動産の形で資産を保有し、相続税の評価額を下げようと考える人が増えた
  • 不動産購入希望者が増えたことで相場が上昇

法律改正のニュースなどを目にしたら、それが不動産価格に影響するかどうか、チェックしてみるとよいでしょう。

4-1-5.金融緩和

金融緩和による影響で住宅ローンの金利が低いことも、近年のマンション価格の上昇要因です。理由は以下の通りです。

  • 住宅ローンの金利が低いと利息が少なくなるため、最終的な支払総額を抑えられる
  • 金銭的なメリットによって住宅購入の意欲が高まり、マンション購入希望者が増える

このように、金利が低い状態のときは、マンション価格は上がりやすくなります。

4-1-6.大規模災害

震災などの大規模な災害も、以下のような理由でマンション価格の上昇に影響することがあります。

  • 被災地の復興のために建物を建築するための資材や作業員の需要が高まる
  • それによってマンション建設に必要な資材や人件費が上昇する
  • マンション自体の価格も高騰する

頻繁に生じることではありませんが、こうした要素も影響することは認識しておきましょう。

4-2.マンション価格を下落させる要因3つ

4-2-1.失業率の増加

不景気などによる失業率の上昇も、以下のような理由で住宅価格を下落させる要因となり得ます。

  • ローンを払うことができず、物件を差し押さえられて競売にかけられる人が増える
  • 住宅を購入する経済的な余裕のない人が増え、需要が減る

競売による売却では市場価格の70%程度になるケースがほとんどです。通常よりも低価格で住宅が流通するため平均価格に影響します。また住宅需要が下がると供給過多となり価値が下がり、価格も下落する可能性があるのです。

4-2-2.バブル崩壊、リーマンショックなどの経済危機

大きな経済危機が発生すると地価が下落し、同時に住宅の価格にも大きな影響を与えます。実際、過去に生じた2度の経済危機の年以降は、以下のグラフのように地価の指数が大きく下落しました。

過去に生じた経済危機の年

  • バブル崩壊:1991年(平成3年)
  • リーマンショック:2008年(平成20年)

<東京圏における地価の累積変動率>

マンション 価格 推移画像

(※) 昭和49年を100とし、各年の対前年平均変動率を用いて指数化したもの

引用:国土交通省 東京圏における地価の累積変動率

4-2-3.生産緑地の2022年問題

不動産価格に影響を与える問題として最近よく話題に上るのが、「生産緑地の2022年問題」です。

生産緑地の2022年問題とは
大都市圏で、それまで税制面などで優遇されていた「生産緑地」が、2022年以降は農地ではなく住宅用として売却できるようになることで、市場に大量に住宅用の土地が流通し、価格が下落するのではないか、と言われている問題のこと

ただしこの問題は、2017年の生産緑地法の改正により、従来の税制優遇措置を10年ごとに延長できるようになりました。そのため短期間に大量に市場に土地が供給されることはないだろうと言われています。現時点ではそこまで気にする必要はないでしょう。

参考:国土交通省 生産緑地法等の改正について

【マンション購入】タイミング決断のための3つのポイント

マンション購入のタイミングを計るために、過去の価格の推移から今後の相場の下落率を予想して底値で買おうと考える人がいます。しかし不確定な未来を想像して購入を先送りすることで、逆に損するリスクが高くなるかもしれません。

そこでこの章では、マンション購入のタイミングを決めるために押さえておきたい3つのポイントを解説します。

5-1.ローンの金利負担が低いうちに組むのが正解

ひとつめのポイントは、「ローン金利の低さ」に着目することです。理由は以下の通りです。

  • 住宅は高額であるため住宅ローンを組むのが一般的だが、利息が発生する
  • 近年は低金利が続いているが、これ以上金利が下がる可能性は低いとされている

社会や経済の動きを読み、金利が上がるタイミングを予測するのは困難です。住宅ローンは25年、30年と長い時間をかけて返済していくことを考えると、「金利が底をついているとされる今が買いどき」と捉え、早めに行動するのがおすすめです。

5-2.数年後も無事にローンを組める健康状態だとは限らない

ふたつめのポイントは、ご自身の「健康状態」です。住宅ローンは健康なうちでないと組めなかったり、組めたとしても条件が悪かったりする場合があるためです。

  • 多くの住宅ローンは「団体信用生命保険」への加入を条件としているが、健康状態が良くない場合は審査に通らない可能性が高くなる
  • 健康リスクがあっても組める住宅ローンもあるが、加入条件が緩い別の保険を利用する場合は金利が高く設定されてしまうことがある

上記の理由から、健康状態が良好なうちにローンを組むのがおすすめです。

関連:中古マンションの買い時は1つ!不測の事態にもブレないタイミングを解説した記事

5-3.賃貸の家賃を払い続けるのは経済的損失が大きい

もっとも重要なポイントは「毎月の家賃負担」です。たとえばマンション購入を2年先送りにすると、物件価格が数百万円単位で下落しないと得になることはありません。

家賃13万円の賃貸に2年住み続ける場合の費用負担

  • 24ヶ月×13万円=312万円
  • 更新料(家賃1ヶ月分として)=13万円 → 合計:325万円

1章でも紹介したとおり新築・中古マンションともに価格は概ね上昇傾向です。とくに首都圏においては2020年7月から2022年7月までのわずか2年間で中古マンションは1,000万円以上値上がりしました。

「将来相場が下がるかも…」とマンションの購入を2年先送りにしても、その間に支払った家賃を回収できるほど価格が安くなる可能性は低いと考えられます。

マンション購入のタイミングは、今後の社会情勢を推測するより、ローンの金利や健康リスクが低い今のうちに決断して家賃として支払う費用を抑えたほうが、結果的にお得になる可能性が高いのです。

関連:中古マンションの買い時は1つ!不測の事態にもブレないタイミングを解説した記事

【マンション売却】高く早く売るための11の鉄則

最後にマンションを売却したい人に向けて、高値で売るために抑えておくべき11つの鉄則を紹介します。

  1. 相場を知り売却価格の基準を持つ
  2. 優秀な仲介担当者と出会う
  3. 売主が不利になる仕組みを避ける
  4. 売却期間には3カ月以上の余裕を持つ
  5. 売却時期は2~3月に設定する
  6. 売り出し価格は高めに設定しておく
  7. 広告出稿時は部屋の雰囲気が分かりやすい画像を掲載する
  8. 部屋の短所や懸念点も理解しておく
  9. 周辺環境を調査して掲載する
  10. 売れ残っても簡単には値引きしない
  11. 事前にハウスクリーニングやリフォームで見栄えを良くしておく

それぞれの詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
関連:マンションを早く・高く売るコツについて書かれた記事

まとめ

マンションの購入時期をスムーズに決断するためには、直近3年程度の価格推移を確認し、動向をつかむことから始めます。しかしマンションの価格は、さまざまな要素に影響を受けるため、今後上がるのか下がるのかを推測するのは困難です。

そのため以下の理由から、基本的には今のタイミングで購入するのがおすすめです。

  1. 住宅ローン金利が低い今だと利息を抑えられる
  2. 数年後も無事にローンを組める健康状態だとは限らない
  3. 賃貸の家賃を払い続けるのは経済的損失が大きい

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この記事の執筆
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

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