住宅ローンはどこに相談する?相談先の選び方や流れ、タイミングを紹介
「住宅ローンの相談はどこにすべき?」
「住宅ローンの相談はいつするべき?」
上記のような疑問をお持ちの方がいるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、住宅ローンの相談先は大きく分けて4つあります。
- 不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者
- 銀行の相談窓口
- 住宅金融支援機構
- ファイナンシャルプランナー
また、住宅ローンの相談をするタイミングとしては、下記の3つが挙げられます。
- マイホームの購入を検討し始めたとき
- 購入したい物件が見つかったとき
- 住宅ローンの返済が困難になったとき
住宅ローンで失敗しないためには、自分にとって最適な相談先を見極め、適切なタイミングで必要な情報を収集することが不可欠です。
そこで本記事では、住宅ローン選びにおいて重要な意味を持つ「住宅ローンの相談先」にスポットを当て、それぞれの相談先のメリット・デメリットや、住宅ローンを相談するタイミングについて詳しく解説していきます。
この解説を最後までお読みいただければ、住宅ローンの相談をどこで、いつ・どう相談すればよいのか、理解できるはずです。
ファイナンシャルプランナー
茂木 禄人
株式会社Mapフィナンシャル において、独立系アドバイザーとして活動。詳細プロフィールはこちら
住宅ローンの相談をするタイミングとは
さて、「住宅ローンの相談をしたい」と思ったとき、相談先とともに気になるのが相談するタイミングです。
住宅ローンの相談をすべきタイミングは、大きく分けて3つあります。
- マイホームの購入を検討し始めたとき
- 購入物件が決まったとき
- 住宅ローンの返済が困難になったとき
それぞれ見ていきましょう。
1-1. マイホームの購入を検討し始めたとき
1つ目のタイミングは「マイホームの購入を検討し始めたとき」です。
「マイホームを購入したい」と考え始めた初期では、自分たちの予算がどれくらいなのか気になりますよね?予算は住宅購入において何よりも重要な要素であることから、早めに相談しておいて損することはありません。
特に、住宅購入は大きな出費となるため、ライフプランを踏まえて検討する必要があります。無理のない返済プランの作成には、ファイナンシャルプランナーといったお金のプロの力を借りるのがおすすめです。
また、自分がどんな条件で住宅ローンを組めるのか、事前相談で把握しておくことは、物件を決めるうえでも重要な指標になります。
補足として、事前に住宅ローンの知識を身に付けておけば、住宅メーカーや不動産会社の営業に乗せられずに、冷静な判断をするためにも役立ちます。
疑問な点は的確に突っ込んで質問できるようになりますし、営業担当者にも「このお客さんは、詳しいぞ」と一目おかれ、表面的なセールストークでごまかされるリスクが減るからです。
1-2. 購入したい物件が見つかったとき(売買契約前)
2つ目のタイミングは「購入したい物件が見つかったとき」です。
購入したい物件が見つかったタイミングでは、その物件に即したより具体的な相談が可能になります。
このタイミングでの相談は、スピードが肝心です。というのは、その後の売買契約からローン申込みなどの流れを踏まえると、時間が限られているからです。
ここで焦らないためには、前述の「マイホームの購入を検討し始めたとき」のタイミングから事前相談を進めておくことが役立ちます。
なお、購入したい物件が見つかったときには、「売買契約を締結する前のタイミング」で住宅ローンの事前審査を受けて、具体的な条件について相談を進めておくのがおすすめです。
そうすれば、その物件に対し金融機関がどのような判断をするのか知ったうえで、最終的に売買契約を締結するか判断できるからです。
1-3. 住宅ローンの返済が困難になったとき
3つ目のタイミングは「住宅ローンの返済が困難になったとき」です。
住宅ローンを契約して返済をスタートしてから、もしも返済に困ることがあったら、必ず、返済を延滞する前に、住宅ローンを借り入れた金融機関へ相談しましょう。
というのも、事前に相談すれば住宅ローンの借り換えなど取れる対処法があるにもかかわらず、一度でも延滞してしまえば信用情報に悪影響となり、本来できたはずの対処法が選択できなくなるリスクが高いからです。
「万が一、返済が難しい状況になったら、必ず事前に相談する。延滞は自分が不利になるのでしない」
今後、住宅ローンを申し込む場合は、上記を覚えておきましょう。
住宅ローンの4つの相談先とは
冒頭でも触れましたが、住宅ローンの相談先の選択肢として、主に以下の4つがあります。
- 不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者
- 銀行の住宅ローン相談窓口
- 住宅金融支援機構の相談窓口
- ファイナンシャルプランナー
それぞれの特徴を見ていきましょう。
2-1. 不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者
1つ目の住宅ローン相談先は「不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者」です。
不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者の特徴は下記の通りです。
メリット | ・多くの顧客のリアルな体験談を知っている ・担当者によっては専門家レベルの深い知識を持っている ・さまざまな金融機関を横断した情報収集ができる |
デメリット | ・担当者によって知識レベルにばらつきがある ・自社の利益に反するアドバイスはしにくい立場にある |
不動産会社や住宅メーカーの営業担当者は、不動産や住宅の専門家であって、住宅ローンの専門家ではありませんが、日々のリアルな実務を通して得られた知見で実践的かつ現実的なアドバイスをしてくれます。
よって、さまざまな顧客や金融機関の体験談・実績の情報を幅広く把握しているのが、不動産会社・住宅メーカーの営業担当者のメリットです。
ただし、上記の知識レベルは、不動産会社・住宅メーカーの規模や状況、それぞれの営業担当者の資質によって大きく変わる点には注意しましょう。頼りがいのあるベテランもいれば、まだ浅い知識しかない新人もいます。
加えて、営業担当者は勤務先の組織に属し、業務として相談を受けているため、勤務先の利益に反する行動はできない立場にある点も押さえておきましょう。
営業担当者への相談は、利害関係があることを踏まえ、“すべてをうのみにし過ぎない姿勢”を持っておくと、うまく情報収集ができます。
2-2. 銀行の住宅ローン相談窓口
2つ目の住宅ローン相談先は「銀行などの金融機関の住宅ローン相談窓口」です。
銀行の金融機関の住宅ローン相談窓口の特徴は下記の通りです。
メリット | ・銀行の船員担当者によって住宅ローンの基礎知識から返済方法まで正確な情報が得られる ・正しい数字をシミュレーションしながら返済プランを比較検討できる |
デメリット | ・事実以外のアドバイスは得られない(将来の予測や金利の見通しなど) ・他の金融機関との比較ができない ・事項の利益に反するアドバイスはしにくい立場にある ・家庭の事情など個人的な状況を加味したアドバイスは得にくい |
まず銀行の相談窓口に相談するメリットとして挙げられるのが、住宅ローンの基礎知識から返済方法まで、正確な情報を得られる点です。加えて、正確な情報に基づいてシミュレーションしながら、具体的な返済プランを検討できる点も利点といえます。
一方、銀行の相談窓口で得られるアドバイスは客観的な事実に基づいた範囲内となるのが、デメリットといえます。。
例えば「将来、金利はどれくらいあがりますかね?」といった、個人的な意見や解釈を含むアドバイスは、銀行の担当者には難しいです。。
また、相談窓口の担当者は、自行の金融商品のセールスが業務目的ですので、その銀行の住宅ローンのデメリットを知りたいときや、他行の住宅ローンと比較検討したいときには、別途自分で調べるようにしましょう。。
2-3. 住宅金融支援機構の相談窓口
3つ目の住宅ローン相談先は「住宅金融支援機構の相談窓口」です。
住宅金融支援機構の相談窓口の特徴は下記の通りです。
メリット | ・フラット35をはじめとする住宅金融支援機構が扱う住宅ローンについて相談できる ・補助金や減税、優遇制度などを合わせて相談しやすい |
デメリット | ・フラット35のような住宅金融支援機構が扱っている住宅ローン以外の相談には向かない |
“住宅金融支援機構”とは、民間の金融機関と提携して住宅ローンを扱っている独立行政法人です。
住宅金融支援機構が扱う住宅ローンを検討しているのであれば、住宅金融支援機構の相談窓口への相談が適しています。
代表的な住宅ローンは、保証人・保証料が不要で長期固定金利の「フラット35」です。ほかには環境や耐震性に優れた住宅向けの「フラット35S」、最長50年間借りられる「フラット50」などがあります。
加えて、補助金・減税・優遇制度など、行政関連の相談についても、専門的なアドバイスを得やすい点がメリットです。これは、住宅金融支援機構が行政法人であることに起因します。
デメリットとしては、“住宅金融支援機構で扱っている住宅ローンに関する相談”という名目のため、それ以外の住宅ローンに関する相談先としては不向きといえます。
2-4. ファイナンシャルプランナー(FP)
4つ目の住宅ローン相談先は「ファイナンシャルプランナー(FP)」です。
ファイナンシャルプランナー(FP)の特徴は下記の通りです。
メリット | ・個人的な状況に合わせた提案を受けられる(家庭の事情、家計の実態、人生計画、考え方、価値観) ・お金の専門家の見解や意見を含めたアドバイスを得られる ・利害関係のない中立的な視点からの助言を得られる |
デメリット | ・相談料がかかる ・ファイナンシャルプランナーによって知識レベルや考え方に違いがある |
ファイナンシャルプランナーのメリットは、利害関係なく中立的な立場からのアドバイスを得られる点です。
「自社商品の営業・セールスといった思惑がない、純粋なアドバイスを、専門家からしてもらいたい」というニーズに合うのがファイナンシャルプランナーといえます。
相談料がかかりますが、有益な提案を得られる可能性が高いでしょう。
お金の専門家の見解や意見を聞けることが魅力として挙げられます。今後の金利動向や、予測される経済の動きに合わせた返済プランの設計など、踏み込んだ助言を依頼することも可能です。
ただし、どのファイナンシャルプランナーに相談するかによって、得られるアドバイス内容が変わる点には留意しておきましょう。
ファイナンシャルプランナーによって、下記の項目で差が出てしまいます。
- 知識レベル、
- 相談を受ける技術、
- 話のわかりやすさ、
- アドバイスの質
なお注意点として、「ファイナンシャルプランナー無料相談会」という名目で開催されているイベントは、不動産会社・住宅メーカー・銀行などの集客キャンペーンの一環であることがほとんどなので、利害関係なしの客観的なアドバイスを得ることは難しいでしょう。
住宅ローンの4つの相談先の選び方
ここで住宅ローンの相談先の選び方をまとめておきましょう。
相談先 | こんなときにおすすめ |
不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者 | ・住宅販売の現場にいる担当者からリアルな情報を収集したい ・自分と似た境遇の他の顧客の状況を知りたい |
銀行の相談窓口 | ・正確な情報を収集したい ・返済プランのシミュレーションをしたい ・特定の銀行で検討中の住宅ローンがある |
住宅金融支援機構の相談窓口 | ・フラット35、フラット35S、フラット50を利用したい ・補助金や減税など行政関連の情報を収集したい |
ファイナンシャルプランナー | ・中立な立場から自分の個人的状況に即したアドバイスをしてほしい ・お金の専門家の見解や意見を聞きたい |
それぞれ得られる情報が異なりますので、相談したい内容によって相談相手を選んでください。
まだ相談したい内容が具体化しておらず、相談先を選びきれない場合には、複数の相談先を回りながら知識を身に付けていくことをおすすめします。
不動産会社・住宅メーカー・銀行も、ひとつだけ相談するのではなく、それぞれ複数に相談するのがおすすめですので、「なかなか時間が取れない」という方も、できる限り時間を捻出して、相談を重ねましょう。
相談の手間を惜しんでは、一生後悔することになりかねませんので、各所への相談を通して、正しい判断に必要な情報を収集し、住宅ローンを賢く利用できるようになりましょう。
住宅ローンの相談までの流れとは
ここで、実際に住宅ローンの相談をする流れを4ステップでご紹介しましょう。
- 相談したい内容を整理する
- 相談先を決めて予約する
- 必要な情報を準備する
- 必要書類やメモを持参して相談に行く
順に紹介しますので、相談する際はぜひ参考にしてください。
4-1. ステップ1:相談したい内容を整理する
1つ目のステップは「相談したい内容を整理する」です。
まずは、住宅ローンの何を相談したいのかを明確にしましょう。聞きたいことは、頭の中で考えるのではなく、紙に書き出すとクリアにできます。
相談したい内容の例としては、下記が挙げられます。
- 自身の状況で審査が通る住宅ローンの選択肢にはどんなものがあるか
- 家計に見合った返済額・借入額はいくらか
- 住宅ローンの変動型・固定型、どちらを選べば良いか
- 頭金はいくら準備したら良いか
- 夫婦でペアローンにしたほうが良いか
- その他
具体的に何を相談すべきかは、それぞれの置かれている状況によって異なります。家族間でも共有しながら、相談内容をはっきりさせましょう。
4-2. ステップ2:相談先を決めて予約する
2つ目のステップは「相談先を決めて予約する」です。
ステップ1で明確にした相談内容を踏まえて、適切な相談相手を選びます。おさらいですが、4つの相談先の比較表を再掲します。
相談先 | こんなときにおすすめ |
不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者 | ・住宅販売の現場にいる担当者からリアルな情報を収集したい ・自分と似た境遇の他の顧客の状況を知りたい |
銀行の相談窓口 | ・正確な情報を収集したい ・返済プランのシミュレーションをしたい ・特定の銀行で検討中の住宅ローンがある |
住宅金融支援機構の相談窓口 | ・フラット35、フラット35S、フラット50を利用したい ・補助金や減税など行政関連の情報を収集したい |
ファイナンシャルプランナー | ・中立な立場から自分の個人的状況に即したアドバイスをしてほしい ・お金の専門家の見解や意見を聞きたい |
どの相談先にしても、事前予約をしてから相談に行ったほうが有意義です。相談先で、必要な人員確保や資料の手配など、事前準備ができるからです。
多くのケースでは、公式サイトで「住宅ローン無料相談(来店予約)」などの申込みページが準備されていますので、まずは公式サイトをチェックしましょう。
なお、ファイナンシャルプランナーに相談する際は、ファイナンシャルプランナーを見つけるところから始まります。
知人の紹介というようなつてがなければ、下記の日本FP協会のページから探すと良いでしょう。
ファイナンシャル・プランナー(FP)に相談しよう | 日本FP協会
4-3. ステップ3:必要な情報を準備する
3つ目のステップは「必要な情報を準備する」です。
相談先によって、必要な情報は異なります。あらかじめ何が必要か、相談先に確認しておきましょう。
多くの相談先で必要となるのが、下記のような書類となります。
- 収入関連の書類(源泉徴収票、住民税決定通知書、確定申告書、納税証明書など)
- 勤務先に関する書類(名刺・健康保険証など)
- 物件に関する書類(パンフレット・チラシ、案内図・住宅地図、契約済の場合は売買契約書、重要事項説明書など)
上記の書類の詳細は下記にて解説します。
4-3-1.収入に関する書類
住宅ローンを相談する際には、収入に関する書類が必要です。
住宅ローンでどれくらいの金額が借りられるか判断する際に、申込者の収入を参考にするからです。
下記のような書類があると、具体的な相談ができます。
- 源泉徴収票
- 住民税決定通知書
- 確定申告書
- 納税証明書
上記のような書類を各相談先に持参して、住宅ローンの相談を円滑に進めるようにしてください。
4-3-2.勤務先に関する書類
勤務先に関する書類も、住宅ローンの相談をする上で必要です。
収入に関する情報と同様に、住宅ローンの審査で参考とされるからですが、すでに収入に関する書類の中に勤務先の情報が記載されている場合には、勤務先に関する書類を別途作成する必要はありません。
もし、収入に関する書類に勤務先の情報が記載されていない場合には、下記のような書類を用意してください。
- 名刺
- 健康保険証
住宅ローンの相談をする際は、上記のような書類を別途用意するか、収入に関する書類に前もって記載しておくかして、相談しましょう。
4-3-3.物件に関する書類
住宅ローンの相談をする際には、物件に関する情報が記載されている書類を持参する必要があります。
物件の概要や価格といった情報が記載されている書類があると、具体的に借入額のシミュレーションができるからです。
建売住宅やマンションを購入する際は「チラシ」を、注文住宅を購入する際には「見積書」を準備するのがおすすめです。
4-4. ステップ4:必要書類やメモを持参して相談に行く
4つ目のステップは「相談内容のメモや必要書類を持参して相談に行く」です。
相談当日は、ステップ3までに準備した相談内容のメモや必要書類を持って、相談先に向かいます。相談中にメモを取るための筆記用具とノートも忘れずに持っていきましょう。
自分のノートパソコンやタブレットを持参するのも良い方法です。相談中に必要な情報があれば、すぐに取り出せるからです。
自分の所得や家計に関しては正確な数字を伝え、現実に即したアドバイスを得られるようにしてください。同時に、聞きたいことは抜け漏れなく質問して、疑問や不安を解決していきましょう。
住宅ローンの相談をするうえでの注意点
住宅ローンの相談をするうえでは、あらかじめ押さえておきたい注意点があります。2つのポイントをお伝えします。
- 相談先との利害関係を踏まえたうえで話を聞く
- 相談先の言いなりにはならず最終判断は自分でする
順に紹介します。
5-1. 相談先との利害関係を踏まえたうえで話を聞く
1つ目の注意点は「相談先との利害関係を踏まえたうえで話を聞く」ことです。
先にも触れたとおり、不動産会社の営業担当者は「自社の物件を売る」という目的を、銀行の担当者は「自行の住宅ローンの契約を取る」という目的を持っています。
ボランティアではなく、組織の一員として業務で相談を受け付けているため、アドバイスの内容が組織の利益につながる方向へと偏るのは仕方がないことです。
もちろん、業務上の目的がどうであれ、親身になって相談に乗ってくれる担当者も多くいますが、利害関係があることを踏まえたうえで、冷静に話を聞いたほうが安全です。
5-2. 相談先の言いなりにはならず最終判断は自分でする
2つ目の注意点は「相談先の言いなりにはならず最終判断は自分でする」ことです。
どんなに「信頼できる」と感じる相談相手に出会ったとしても、相談先の言うことをそのまま盲信して、言いなりになるのは危険です。
実際にローンの借入れをして、人生のなかで何十年もの長期間を返済していくのは、相談先ではなくあなた自身ですので、十分に理解し納得したうえで決めましょう。
各所に相談して得られた情報を自分自身で咀嚼してよく考え、家族とも話し合いながら、我が家にとって最善の決断をしてください。
住宅ローンの相談を有意義なものにするポイント
最後に、住宅ローンの相談をより有意義なものにするためのポイントをご紹介します。
- 知りたい内容によって相談先を使い分ける
- 複数の相談先を訪れて幅広く情報収集する
- 住宅ローンの基礎知識は事前に勉強しておく
順に紹介しますので、有意義な相談をできるようにぜひ参考にしてください。
6-1. 知りたい内容によって相談先を使い分ける
1つ目のポイントは「知りたい内容によって相談先を使い分ける」ことです。
相談先によって、得意分野が異なります。知りたい内容をより多く深く持っている相談先を使い分けましょう。
相談先別の得意分野は下記になります。
相談先 | 得意分野 |
不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者 | ・実際に顧客を対応した体験談に基づくアドバイス |
銀行の相談窓口 | ・自行で扱っている住宅ローンに関する正確な情報 ・正しい数字のシミュレーション |
住宅金融支援機構の相談窓口 | ・フラット35、フラット35S。フラット50に関する正確な案内 ・補助金や減税などの行政関連の情報伝達 |
ファイナンシャルプランナー | ・実際の家計や個人の事情に合わせた現実的なアドバイス |
相談内容別に、それぞれのエキスパートから助言や提案を得ることで、充実した情報収集が可能になります。
6-2. 複数の相談先を訪れて幅広く情報収集する
2つ目のポイントは「複数の相談先を訪れて幅広く情報収集する」ことです。
前述したとおり、時間の許す限り複数の相談先を訪れ、複数の立場・観点からの意見を集めましょう。
ひとつの意見に偏るリスクを軽減しながら、十分な情報量と判断材料をインプットすることで、“自分にとっての最適解”を導き出せるようになるからです。
そういった意味では、営業担当者や金融機関の窓口などのほかに、両親や親族、すでに住宅ローンを借り入れている先輩・同僚・友人など、身近な人たちの意見も貴重な情報源です。
いろいろな人の見解を知って、見識を深めたうえで判断しましょう。
6-3. 住宅ローンの基礎知識は事前に勉強しておく
3つ目のポイントは「住宅ローンの初歩的な知識は事前に勉強しておく」ことです。
相談先で、住宅ローンの不明点を質問することは、もちろん問題ありませんし、むしろ積極的に質問したいところです。
しかし、あまりにも初歩的な質問が多いと、我が家に合う住宅ローンの選び方や、自分が借り入れできる条件などの本題にたどり着くことなく、一般知識の解説で貴重な相談の時間が消化されてしまいます。
そこで、自分であらかじめ学べる部分は学んで、ある程度の知識を身に付けたうえで相談すると、相談時間を有意義に活用できます。
まとめ
本記事では、住宅ローンの相談のタイミングや、住宅ローンの相談先を4つ紹介しました。
紹介した相談先と、それぞれの特徴は下記の通りです。
相談先 | 得意分野 |
不動産会社・住宅メーカーなどの営業担当者 | ・実際に顧客を対応した体験談に基づくアドバイス |
銀行の相談窓口 | ・自行で扱っている住宅ローンに関する正確な情報 ・正しい数字のシミュレーション |
住宅金融支援機構の相談窓口 | ・フラット35、フラット35S。フラット50に関する正確な案内 ・補助金や減税などの行政関連の情報伝達 |
ファイナンシャルプランナー | ・実際の家計や個人の事情に合わせた現実的なアドバイス |
上記のうちどこか1つに相談するのではなく、それぞれの相談先で複数社に話を聞きに行くのが重要です。
相談を受けてくれている窓口の人は、「自社の物件を売る」や「自行の住宅ローンの契約を取る」という目的のもと、相談を受けています。
双方の利害関係のもと相談していることを踏まえ、“すべてをうのみにし過ぎない姿勢”をもって住宅ローンの相談をしましょう。
なお、ゼロリノベでは無料セミナーを受けられた方には無料FP相談をご案内しています。物件探しやリノベーションに進む前に、まず自分の予算を客観的に判断してもらうことが重要だと考えているからです。興味のある方は、下記よりお気軽にお申し込みください。