LGBT・同性カップルの住宅ローン完全ガイド|対応銀行・条件・ペアローンのリスクまで解説

「LGBTのカップルでも住宅ローンは組めるのだろうか?」
「同性パートナーと家を買いたいけれど、どの銀行ならきちんと対応してくれるのか不安」

そんなお悩みを抱えている方は少なくありません。

結論からお伝えすると、現在はLGBT・同性カップルでも、一定の条件を満たせば2人で住宅ローンを組める金融機関が増えてきています

一方で、ペアローンや収入合算には、別れたときや万が一のときに大きなトラブルにつながりやすい「見落としがちなリスク」もあります。

本記事では、LGBT・同性パートナーと利用できる住宅ローンの種類や、対応している主な銀行・必要書類に加えて、「2人でローンを組む前に必ず知っておきたい注意点」まで、できるだけわかりやすく整理してお伝えします

この記事でわかること

  • LGBT・同性パートナーと組む住宅ローンの種類(ペアローン・収入合算など)
  • LGBTのカップル向け住宅ローンを提供している主な銀行と、それぞれの条件
  • 住宅ローン申込時に必要となる書類と、その意味
  • 2人で住宅ローンを組む前に知っておきたいリスクと対策

大切なパートナーとの住まい選びで後悔しないための判断材料として、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者
【監修】ファイナンシャルプランナー茂木禄人

ファイナンシャルプランナー
茂木 禄人

株式会社Mapフィナンシャル において、独立系アドバイザーとして活動。詳細プロフィールはこちら

資料ダウンロード(無料)

住宅ローンに縛られず、趣味や旅行だって楽しみたい。自分のライフスタイルに合った間取りで豊かに、自由に暮らしたい。
そんな「大人を自由にする住まい」を叶えるためのヒントをまとめた資料集です。ぜひお役立てください。

家づくりに役立つ5つの
ガイドブック

  • ゼロリノベの総合カタログ厳選実例&プラン
  • 余白ある住まいの買い方・つくり方
  • はじめての中古購入+リノベ完全ガイド
  • 失敗しない中古マンション 購入前のチェックリスト80
  • グリーンをもっと楽しむ!インテリアのアイデアブック

住宅ローンに縛られない「安心予算」の考え方から中古リノベの進め方、中古マンション選びのポイントまで目的別に5種類の資料をデジタルガイドブックでご用意。いずれも無料でダウンロードできます。

\セールスも一切なし/

目次

LGBT・同性カップルは住宅ローンを組める?

まずは「そもそもLGBT・同性カップルでも住宅ローンを組めるのか?」という、いちばん気になるポイントから整理していきましょう。

日本では現行法上、同性同士で戸籍上の婚姻関係を結ぶことはできません。
そのため、少し前までは「配偶者」を前提にしている住宅ローンの多くが、同性パートナーを想定しておらず、2人でローンを組むのが難しい状況でした。

しかしここ数年で、LGBT・同性カップルへの対応を打ち出す金融機関が増え、配偶者の定義に「同性パートナー」を含める銀行や、専用商品を用意する銀行も登場しています

ただし、どの銀行でもまったく同じ条件で借りられるわけではなく、以下の条件は金融機関ごとに異なります。

  • パートナーシップ証明書などの提出が必要か
  • ペアローンまで利用できるか、収入合算のみか
  • 連生型団体信用生命保険(2人のどちらかに万が一があったときに残債がゼロになる保険)に加入できるか

次の章で、LGBT・同性パートナー向けの住宅ローンを扱っている主な銀行と、その特徴を一覧で見ていきましょう。

LGBT・同性カップル向け住宅ローンを扱う主な銀行一覧

現在は、メガバンクやネット銀行、地方銀行まで、LGBT・同性パートナー向けの住宅ローンを扱う金融機関が少しずつ増えてきています。

ここでは、代表的な銀行をいくつかピックアップし、「どのような形で同性パートナーに対応しているのか」を一覧にまとめました

※取扱条件は変更される場合があります。実際に申し込みを検討される際は、かならず各金融機関の最新情報をご確認ください。

金融機関名主な対応主な利用条件
みずほ銀行ペアローン・収入合算での配偶者定義に同性パートナーを含めるパートナーシップ証明書、または「任意後見契約および合意契約に係る公正証書の正本または謄本」「任意後見契約に係る登記事項証明書」が必要
三井住友銀行連帯債務型(収入合算)で配偶者に同性パートナーを含める自治体の発行する「パートナーシップ証明書」または、「合意契約公正証書」および「任意後見契約公正証書」の正本または謄本のご提出が必要。連生型団体信用生命保険への加入が条件
三井住友信託銀行ペアローン・収入合算・担保提供における配偶者定義に同性パートナーを含める渋谷区などのパートナーシップ証明書、または合意契約に係る公正証書および任意後見契約の正本または謄本、ならびに任意後見契約に係る登記事項証明書を提出が必要。
楽天銀行LGBT向け住宅ローン(LGBT専用商品や同性パートナー対応)を提供・株式会社リクルートが運営する全国の「スーモカウンター新築マンション」、株式会社三好不動産が運営する店舗、株式会社LIFULLが運営する全国の「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」で物件購入を予定されるかた限定。連生団信への加入が条件。パートナーシップ証明書の提出は不要で、相談窓口経由で申し込みやすい仕組みになっているのが特徴です。
住信SBIネット銀行ペアローン・収入合算・担保提供で配偶者定義に同性パートナーを含める正式審査申込時に追加で、任意後見契約及び合意契約に係る公正証書の謄本、任意後見契約に係る登記事項証明書の提出。パートナーであることを示す書類の提出が必要になる場合あり。
ソニー銀行ペアローンや担保提供の対象として同性パートナーを含める「任意後見契約および合意契約に係る公正証書」の正本、または謄本および「任意後見契約に係る登記事項証明書」の各コピー、自治体が発行する「パートナーシップ証明書」のコピー、「夫(未届)/妻(未届)」と記載のある住民票の写し、のいずれかの書類を本審査時にご提出。
イオン銀行ペアローン・収入合算で配偶者定義に同性パートナーを含める合意契約に係る公正証書(正本または謄本)、任意後見契約に係る公正証書
(正本または謄本)、任意後見契約に係る登記事項証明書を提出。
auじぶん銀行ペアローン・収入合算・担保提供における配偶者定義に同性パートナーを含める「パートナーシップ証明書」「パートナーシップ宣誓証明書」「パートナーシップ宣誓書受領証」 などの同性パートナーに関する制度を導入している自治体が発行する証明書 (写し)、任意後見契約に係る公正証書の正本または謄本の写し、任意後見契約に係る登記事項証明書の写し、合意契約に係る公正証書の正本または謄本の写し、の提出。
十六銀行収入合算やペアローンで配偶者の定義に同性パートナーを含める自治体発行のパートナーシップ証明書などの公的証明書(または同性婚契約にかかる公正証書謄本)、任意後見契約の公正証書の謄本などを提出
京都信用金庫住宅ローン(連帯債務型・ペアローン型・単独債務型)の配偶者定義に同性パートナーを追加・自治体の発行する同性パートナーシップ証明書またはこれに類する書類の提出、購入した住まいに転入後、上記証明書を取得し、提出すること。
・当金庫所定の保証会社の利用
・当金庫所定の団体信用生命保険への加入
広島銀行収入合算や担保提供で配偶者定義に同性パートナーを追加以下の書類を提出。
地方自治体が発行する「同性パートナーシップ」を証明する書類 、合意契約に係る公正証書※3の正本または謄本 、任意後見契約に係る公正証書の正本または謄本 、任意後見契約に係る登記事項証明書の正本または謄本
沖縄銀行収入合算の連帯債務者・連帯保証人の定義に同居する同性パートナーを含める「本人確認書類(免許証等)」および「住民票」の提出、受付時に同居の確認。パートナーシップ証明書等の公的証明書や、公正証書などの提出は不要。
琉球銀行夫婦連帯債務制度の対象に同性パートナーを追加住民票にて同居確認や住民票続柄欄表記を確認。パートナーシップ証明書提出は不要。
ここでご紹介している内容は、公開時点で確認できた情報をもとに概要をまとめたものです。
実際の取扱条件や対象となる商品は変更される場合がありますので、具体的に利用を検討される際はかならず各金融機関の最新情報をご確認ください。

いかがでしょうか。
取引のある銀行や、自宅・勤務先から通いやすい金融機関があれば、候補としてチェックしておくとよいでしょう。

表に出てくる「パートナーシップ証明書」「合意契約に係る公正証書」「任意後見契約に係る公正証書」「登記事項証明書」については、次の章で一つずつ補足していきます。

無料診断ツール

自分の安心予算を把握して、すぐにでも物件探しをはじめたい方へ

最短5分
あなたの「安心予算」がわかる!

FPとの面談調整が不要

※個別相談お申し込み後に「安心予算診断」のURLをお送りします。

ステップ 5/5
安心予算診断ツール

LGBTカップルの住宅ローンで必要な書類

LGBT・同性パートナー向け住宅ローンでは、通常の住宅ローンに加えて、関係性や将来の支援を証明するための書類が必要になることがあります。

銀行によって表現は少しずつ異なりますが、代表的な書類は次の3つです。

・「パートナーシップ証明書」
・「合意契約に係る公正証書」
・「任意後見契約に係る公正証書」および「登記事項証明書」

それぞれ、どのような意味を持つ書類なのかを簡単に見ていきましょう。

パートナーシップ証明書

「パートナーシップ証明書」とは,『パートナーシップ制度』を導入している各自治体が、一定の条件を満たした同性同士のカップルの関係を「パートナーシップ」と定義し、婚姻に相当する関係と認めて発行する証明書です。

パートナーシップ制度は、2015年に東京都渋谷区と世田谷区で始まり、その後全国に広がってきました。制度を導入している自治体は562自治体(2026年5月28日時点)に達し、人口カバー率も93.69%となっています。

【渋谷区の「パートナーシップ合意契約公正証書」の文例サンプル】

【渋谷区の「パートナーシップ合意契約公正証書」の文例サンプル】 出典:渋谷区パートナーシップ証明|任意後見契約・合意契約公正証書作成の手引き
※渋谷区がパートナーシップ証明書を発行するにあたって確認するのは緑枠の箇所のみ。その他の項目の追加も可能
※渋谷区のパートナーシップ証明には、原則、「任意後見契約公正証書」と「合意契約公正証書」が必要になります

パートナーシップ証明が認められると、全ての自治体が同じではありませんが、主に次のようなメリットがあります。

  • 市営住宅や区営住宅など自治体管理の物件に2人で入居できるようになる
  • パートナーの入院時や緊急時などに医療機関から親族同様に対応してもらえる
  • 家賃補助が受けられる
  • 災害時の給付金が出る

ただし、こうしたパートナーシップ証明による効力は対応する自治体でしかいかされないので、その点、注意が必要になります。

「パートナーシップ制度」導入自治体一覧はコチラをご参照ください
公益社団法人Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に

合意契約に係る公正証書

LGBTのカップルが、婚姻関係同様に「真剣な関係です」という約束の証明として交わすのが「合意契約書」です。その「合意契約書」が強い法的な意味を持つように、公証役場がお墨付きを与えた書類が『合意契約に係る公正証書』になります。

もう少し分かりやすくいうと、「合意契約書」は、(LGBTの)パートナーとの同居に際しての約束事を記したものです。現行の法律では婚姻関係を結ぶことはできませんが、2人の共同生活上のお金の負担や、不貞行為があったときの損害賠償など、一部の権利や義務は双方が合意すればお互いに課すことができるので、それを客観的に証明する契約書になります。

「合意契約に係る公正証書」は、その「合意契約書」を、公証役場にて公文書にしたものを指します。

「合意契約に係る公正証書」記載事項(例)
・財産や収入について
共同財産や、仕事、貯蓄などについて記載します
例)
基本的に甲(名前)が乙(名前)を養うが、経済的に厳しい場合は乙も協力して仕事を行う

・生活全般について
生活費の管理や趣味・嗜好、友人との付き合い方などについて記載します
例)
①家事はお互いに協力して行うものとする
②〇万円以上の出費がある場合には、必ず事前に相談する
③ギャンブルや借金はしない
④お互いに借金等の保証人にはならない

・約束違反について
約束が破られた場合のペナルティなどを記載します
例)
本契約に反する行為を行った場合には、違約金として相手方に〇万円を支払う

・関係解消について
どのような場合に関係解消の話し合いを行うのかを記載します
例)
①本契約に反する行為を行った場合
②借金や不貞行為、家庭内暴力などで、経済的、精神的に解決が困難な問題が発生したり、発生するおそれがある場合

「合意契約に係る公正証書」を作っておくと、何らかの理由で裁判などが起きたときに有効な証拠として扱ってもらえる可能性が高くなります。

全国の公証役場はコチラからご確認ください
公証役場一覧|日本公証人連合会

任意後見契約に係る公正証書および登記事項証明書

「任意後見契約」とは『将来自分の判断能力が不十分になった場合はパートナーに生活面の手続きや財産管理を代行してもらう(任意後見)』という契約を公正証書によって結ぶものです。

そして、「任意後見契約」を登記していることを証明する書類が「登記事項証明書」になります。

もう少し噛み砕いていうと、任意後見契約は『将来認知症などで自分の判断能力が低下した場合は、パートナーに日常的な手続きや財産管理を行ってもらいます』とあらかじめ、お願いすることができる契約のこと。

「任意後見契約」は必ず「公正証書」にしなければならないと法律で定められています。

公正証書の作成は、事前に原案を作成したうえで役場を予約し、公証人と相談しながら手続きを進めます。費用は、公証人手数料(数万円程度)の他に、資料取得の実費、司法書士などにサポートを依頼した場合はその報酬も必要です。

公証人の嘱託により、「任意後見契約」は法務局に「登記」されます。
「登記」というのは、その権利関係を公的に示して法的に保護するための制度で、不動産の所有権、抵当権などを示す不動産登記をイメージして頂けたら把握しやすいかと思います。

公正証書の原本は公証役場に保管されるので、万が一正本を紛失しても公証役場で再発行を受けることができます。

同性パートナーと組む住宅ローンの種類

LGBTのパートナーと組む「3種類」の住宅ローン

LGBT・同性カップルが利用できる住宅ローンの「組み方」は、大きく分けて次の3つです。

  • 2人がそれぞれ別々にローンを組む「ペアローン」
  • 2人の収入を合算して1本のローンを組む「連帯債務型(収入合算)」
  • 1人が借入人、もう1人が連帯保証人になる「連帯保証型(収入合算)」

それぞれの仕組みや、向き・不向き、注意すべきリスクを順番に見ていきます。

2人が別々にローンを組む「ペアローン」

ペアローンは、1つの物件に対してパートナー2人がそれぞれ別々に住宅ローンを組み、お互いが相手の連帯保証人になる借入方法です。

2人分の年収をフルに活用できるため、1人で組むよりも借入可能額が増え、「理想に近い家を選びやすくなる」のが大きなメリットです。

たとえば、AさんとBさんが3,000万円の物件を購入する場合、1人では全額借りられなくても、Aさんが2,000万円、Bさんが1,000万円という形でそれぞれローンを組むことができれば、合計で3,000万円の借入が可能になります。

その一方で、ローン契約が2本になるため、事務手数料や保証料、登記費用などの諸費用がその分多くかかる点には注意が必要です。

また、2人ともが債務者かつ連帯保証人となるため、どちらか一方の収入が減ったり、別れたりした場合の負担やトラブルが大きくなりやすいというデメリットもあります。

(※)年収ごとの借入金額の目安についてはコチラの記事をご覧ください
元銀行員が教える!住宅ローンの年収別目安と返済額を抑えるコツ5選【チェックリスト付】

ペアローンの2つのリスク

ペアローンには、次の2つの大きなリスクがあります。

  • どちらかの収入が減ったときに支え合いにくいリスク
  • 別れたときにトラブルになりやすいリスク

①については、たとえば「どちらか一方だけが住宅ローンを組んでいる」場合、パートナーの収入が減っても、もう1人が働き方を変えたり支え合うことで家計全体を調整しやすくなります。

ところがペアローンでは、2人ともがそれぞれローンを抱えているため、どちらか一方の年収が大きく下がると、もう一方も自分のローン返済で精一杯になり、家計が一気に苦しくなってしまうケースが少なくありません。

最悪の場合、競売や任意売却、自己破産などを検討せざるを得ず、「家を手放してもローンだけが残る」といった事態に発展することもあります

②の「別れたときのトラブル」については、後ほどの章(「LGBTの2人が住宅ローンを組む前に知っておくべきこと」)で、具体的なケースを挙げながら詳しく見ていきます。

ペアローンは魅力的な面がある一方で、負担も大きくなりやすい借り方です。
「借りられる額」だけで判断せず、将来のライフプランやリスクも踏まえたうえで検討することが大切です。

ペアローンのリスクについて詳しく知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
そのペアローン待った!元銀行員が仕組みと2つのリスクを完全解説

収入を合算して1本のローンを組む「収入合算」

収入合算は、その名の通り2人の収入を合算して住宅ローンを組む方法です。

ペアローンと違い、ローン契約は1本だけなので、諸費用が1契約分で済むのがメリットです。

収入合算には以下のとおり2種類あり、それぞれ仕組みやリスクが少し異なります。

  • 連帯債務型
  • 連帯保証型

連帯債務型

連帯債務というのは、1つの債務に対して2人それぞれが全額の返済義務を負い「協力して返済していく」仕組みです。

どちらか1人が、主債務者となって住宅ローンを借り入れ、もう1人は連帯債務者として同じく、その住宅ローンを借り入れます。連帯債務者は主債務者と同等の返済義務を負います。

たとえば、AさんとBさんが連帯債務で2,000万円の借入をしたとすると、AさんとBさんそれぞれが2,000万円の返済義務を負い、一緒に力を合わせて返済をしていくことになります。

連帯債務の場合、諸費用はローン1本分のみです。

ただし連帯債務では、2人が共に同額の債務の債務者になることから、随時どちらも金融機関からの返還請求を受ける可能性が出てきます。

連帯保証型

連帯保証とは、2人のどちらか一方がローン契約をして、もう1人がその連帯保証人となる仕組みです。

たとえば、Aさんが3,000万円の住宅ローンを組んだとして、Bさんはその連帯保証人となります。

ローンを組むのはあくまでもAさん1人ですが、Aさんが返済できなくなった場合は、連帯保証人であるBさんが返済する責任を負うことになります。

Aさん1人の収入だけでは、ローン全額の融資とならない場合で、「パートナーのBさんが収入合算をすれば全額融資となりそう」といったときにおすすめです。

フラット35は利用できる?

LGBT・同性カップルの住宅ローンで、よく質問をいただくのが「フラット35は使えるのか?」という点です。

以前は、同性パートナー向け住宅ローンに積極的な銀行であっても、フラット35は原則として対象外となるケースが一般的でした。

しかし近年は、一部の金融機関で、同性パートナーを前提にしたスキームや条件付きでフラット35が利用できる商品も出てきています

ただし、取り扱いの有無や条件(利用できる組み方・必要書類・対象となるカップルの要件など)は金融機関ごとに異なり、見直しも多いのが実情です。

そのため、フラット35を前提に検討する場合は、「自分たちが相談する予定の金融機関」と「住宅金融支援機構」の最新情報を必ず確認したうえで判断するようにしてください。

LGBTの2人が住宅ローンを組む前に知っておくべきこと

ここまで、LGBT・同性カップルが利用できる住宅ローンの種類や、必要書類について見てきました。

とても大切なのは、「借りられるかどうか」だけでなく、「もし将来関係性が変わったり、予想外の出来事が起こった場合にどうなるか」まで考えたうえで選ぶことです。

特に、次の2つのケースはトラブルになりやすいので、事前にイメージしておくことをおすすめします。

  • もし2人が別れてしまった場合
  • もしどちらか一方が先に亡くなってしまった場合

もし2人に別れが訪れても…ローン返済は完済まで延々と続く

一緒に住宅ローンを組んだ2人が別離を選んだ場合、別れても完済するまでローンは続きます。

支払い義務と、連帯保証人としての義務は2人の別離に関係なく残っているからです。

別れてどちらか一方が家を出ることになった場合、出た方の人は、住んでいない家のローンを支払い続けることになります。

2人ともが家を出るにしても、新しい部屋の家賃を払いながらローンを払い続けなくてはいけないのは一緒です。

今の家を売ったり貸したりしてお金を作りたいところですが、それも簡単なことではありません。

もし1人が先に逝ったら…パートナーは家に住めなくなる可能性が!

考えたくないことではありますが、ローンを完済する前に、どちらか一方が亡くなることも考慮しておかねばなりません。

ペアローン

ペアローンの場合、2人が共に団体信用生命保険(※団信)に加入することがほとんどです。それぞれが団信に加入していて、どちらかが亡くなると、亡くなった人のローンは返済免除になります。しかし、残されたパートナーのローンはそのまま残ります

さらにLGBTのカップルの場合、残されたパートナーは法定相続人ではないため、法律上は亡くなったパートナーの財産を相続できません。法定相続人である親族が権利を主張したら、2人で買った家に住み続けられなくなってしまいます。

この対策として、「パートナーに自分の財産のすべてを譲ります」という遺言書を書き残すなどの手当てが必要になってきますが、遺言書を残したとしても、亡くなったパートナーの親が遺留分(法定相続人としての取り分)を主張すれば、残された財産の3分の1は親に行くことになります。

(※)団体信用生命保険:住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態に陥ってしまい返済能力がなくなってしまった場合に、保険会社が代わりに残りのローンを返済してくれるという保険

収入合算

収入合算の場合は、必ずしも2人共が団信に加入できるわけではありません。特に、連帯保証型の場合、連帯保証人は団信を利用することができません。

このケースでは、団信に加入している主債務者の死亡時にはローンの返済は免除になりますが、もう一方が亡くなったときにはローンはそのまま残ってしまいます。(ただし、連生型団体信用生命保険に加入している場合は、どちらが亡くなってもローンが免除されます。)

もともと1人の収入で希望の額を借りられない為、収入合算で借入額を増やしているわけで、収入が1人分になると返済は困難になる可能性が非常に高くなります

こうしたトラブルを避けるためには、団信の対象にならないパートナーの分は、その他の生命保険をかけておくなど事前の備えが必要です。

いかがでしょう。

借入金額を増やせるのが魅力の「2人で組む住宅ローン」ですが、夫婦であっても離婚時のリスクを考えて二の足を踏む人も少なくありません。

法律上の婚姻関係でないLGBTのカップルでは、生死にかかわらず別れの際に夫婦以上に煩雑なトラブルが避けられないことを踏まえた上で、ベストな選択をするようにしてください。

無料診断ツール

自分の安心予算を把握して、すぐにでも物件探しをはじめたい方へ

最短5分
あなたの「安心予算」がわかる!

FPとの面談調整が不要

※個別相談お申し込み後に「安心予算診断」のURLをお送りします。

ステップ 5/5
安心予算診断ツール

LGBT・同性カップルは住宅ローンに関するよくある質問

LGBT・同性カップルでも2人で住宅ローンを組めますか?

近年は、配偶者の定義に同性パートナーを含める銀行や、LGBT向け住宅ローンを提供する金融機関が増えています。ペアローンや収入合算など利用できるケースもありますが、取扱条件は銀行ごとに異なるため、事前に確認が必要です。

LGBTカップルの住宅ローンで必要な書類は何ですか?

一般的な本人確認書類などに加え、自治体のパートナーシップ証明書、合意契約や任意後見契約に係る公正証書、登記事項証明書などを求める銀行があります。どの書類が必要かは金融機関によって違うため、申し込み前に公式サイトや窓口で確認することが重要です。

LGBTカップルでもフラット35は利用できますか?

以前は同性パートナーでの利用が難しいケースが一般的でしたが、近年は一部の金融機関で、条件付きでフラット35を利用できる商品やスキームも出てきています。ただし、対象となるカップルの要件や利用できる借入形態などは金融機関や住宅金融支援機構ごとに異なるため、最新情報の確認が欠かせません。

まとめ

現在では、LGBT・同性カップルでも、条件を満たせば夫婦と同じように2人で住宅ローンを組める金融機関が増えてきました。

LGBTのパートナーと2人で組める住宅ローンは3種類あります。

・ペアローン
・連帯債務型(収入合算)
・連帯保証型(収入合算)

どの方法も、「借入額を増やせる」という点では魅力的ですが、別れたときや万が一のときのリスクは決して小さくありません。

特に、法的な婚姻関係ではないLGBT・同性カップルの場合、相続や名義、ローンの負担をめぐって、夫婦以上に複雑な状況になりやすいことは頭に入れておく必要があります

「理想の家が買えるかどうか」だけで判断するのではなく、2人の今と将来のライフプランを見据えたうえで、どのような借り方が本当に安心なのかを一緒に考えてみてください。

この記事が、同性パートナーとの家の購入を検討している方の一助になれば幸いです。


zoomで聞くだけ、画面・音声OFF・セールスなし
ゼロリノベの無料オンラインセミナー

インダストリアルリノベーション

「小さいリスクで家を買う方法」

安心な予算計画、家の探し方・作り方、リノベーションの考え方まで住まいづくりについて余すことなくお伝えしています。

情報収集段階の方から具体的に検討されている方までどんな方でも大丈夫です!お気軽にご参加ください!

この記事の制作体制
  • Chika Otsuki

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

  • 株式会社Mapフィナンシャル において、独立系アドバイザーとして活動。詳細プロフィールはこちら

中古物件購入+リノベのすべてがわかる

中古物件リノベのロードマップ

実際にリノベーションしようと思い立っても、どんなステップがあるのかよくわからない?そんなあなたに捧げる完全ガイド特集をご用意しました!

このページを見れば中古物件の購入からリノベーションの完了までの流れがわかるはず。各ステップごとの注意点もお伝えしています。

中古リノベの全体感を把握するために、ぜひ下記よりご参考ください。

ゼロリノベ口コミ

みんな、リノベしてみてどうだった?

  • リノベに興味はあるけれど自分たちにもできるのか不安
  • 事例はどれも素敵だけど、実際は大変なことも多いの?
  • リノベ後の住み心地や満足度は? etc…

ゼロリノベで住まい探しやリノベーションをしたお客様の体験談やその後の暮らしやアドバイスを集めた「お客様の声ページ」をぜひチェックしてみてください皆さんと同じ目線からのリアルな声がたくさん見つけられるはずです。

目次