一級建築士が解説!中古リノベーション成功のポイントはダンドリ・資金計画・物件選び
中古物件のリノベーションを成功させる秘訣は、以下の3つです。
- 大まかな流れを掴む
- 余裕をもった資金計画をする
- ポイントをおさえて物件を選ぶ
費用を支払うタイミング、住宅ローンの準備開始目安、購入と工事あわせた総予算、物件の目利きポイント……
これらを把握しておかないと、決断が迫られるタイミングで判断がブレて物件を買い逃したり、予算を積み上げて無理な買い物をしてしまう可能性があります。
今回は、中古物件を購入してリノベーションする際の大まかな流れをご紹介したうえで、余裕を持った資金計画を立てるコツとリノベーションに適した中古戸建て・中古マンションを選ぶ際の基礎知識やポイントを解説します。
一級建築士
西村 一宏
東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。
中古物件のリノベーションの大まかな流れ
中古物件のリノベーションをスムーズに進めるために、まずは大まかな流れを把握しておきましょう。
中古物件を購入してリノベーションするときには、以下のステップで進むのが一般的です。
- 資金計画と条件整理
- 物件探し
- ローンの申し込み
- リノベーションのプラン決め
- 工事
各ステップでどのようなことを行うのか、詳しく解説します。
1-1.資金計画と条件整理
中古物件を購入し、理想のリノベーションを実現させるコツは、綿密な資金計画を立てた上で、希望の条件を整理することです。ここが羅針盤になるため、決断の場面で判断が揺らがないよう、家族でしっかり話し合い、方針をクリアにしておく必要があります。
SETP1.まずは予算を明らかにしよう
限りある資金を最大限活かし、満足いくリノベーションを実現するために、住宅の総予算をまずは明確にしなければなりません。
予算を考えるときには、物件費用やリノベーションの工事費用だけではなく、引っ越し費用や新居で使う家具・家電などにかかるコストも含める必要があります。また今後のライフイベントも考え、無理なく返済できる予算にすることも大切です。
無理のない予算の決め方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連:年収別の住宅ローン目安額について説明した記事
物件購入費用やリノベーション費用の他にかかる費用内訳について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連:中古マンション購入にかかる諸費用について説明した記事
STEP2.条件を整理し優先順位をつけよう
予算を考えるのと同時に、新居に求める条件を家族で話し合い、整理しておきましょう。なぜなら、中古物件の購入は、スピード感と決断力が重要になるためです。
良い物件は賃貸並みに動きが早く、中には内覧せずに決める人もいるほどです。スピード勝負の場面で家族の話がまとまらず決断が遅れてしまうと、購入を決めたときにはすでに買い手が決まっている可能性が高くなります。
STEP1で決めた予算は守りながら、魅力的な物件に出会ったときに即決し無事に購入できるよう、事前に家族でしっかり話し合い、譲れない条件と優先順位を決めておきましょう。
1-2.物件探し
予算と物件に求める条件が明確になったら、予算内で無理なく払える価格におさまる物件を探し始めます。
複数の物件のなかから選ぶときには、立地や階数、床面積、敷地面積など、リノベーションでは変えられない条件を優先して比較すると良いでしょう。
そういった条件は、築年数が古くなっても変わることはないため、将来的な資産価値にも影響します。またリセールのしやすさを考えるうえでも大切な要素です。
また、リノベーション前提での物件選びに失敗しないためには、以下の点に注意するとよいでしょう。
マンションの場合
リノベーションできる範囲に制限があったり、構造上変えられない部分があったりするため、管理規約をしっかりと確認することで、後から「やりたかった工事ができない!」という失敗を避けられます。
戸建ての場合
住宅の強度など、安全にかかわる工事が必要になるケースがあるため、インスペクション*に入ってもらうと、耐震性や断熱性能を上げるための工事にお金がかかり、「リノベーションに予算がかけられなくなった!」という失敗を未然に防げます。
*インスペクション:建築家など住宅の専門家が行う住宅診断のこと
マンション・戸建てそれぞれの選び方については、2章、3章で詳しく解説します。
物件探しから工事まで窓口が1つになるため手続きがスムーズで、特に不動産仲介と設計担当者の連携が必要な住宅ローン審査時などにスピーディーに対応して貰えます。
そのため、ローン審査結果の順番が遅く物件を買い逃してしまう、といったことも起こりにくくなるのです。
また、工事のノウハウを仲介担当も共有しているため、内覧時に工事の相談に乗ってくれる担当者がいるのも心強いポイントです。
リノベーション前提の物件探しには、ぜひワンストップのリノベーション会社を検討してみてください。
1-3.ローンの申し込み
物件を選んだら、ローンの申し込みに進みます。ローンの申し込みは、事前審査から借入まで、4つのステップを踏んで進みます。順番にみていきましょう。
SETP1.事前審査
ローンの事前審査とは、正式にローンを組む前に、金融機関が申込者の返済能力などを短期間で審査するものです。
事前審査は、物件購入と同時に行います。リノベーションを前提に中古物件を購入する場合は、リノベーション会社から概算見積もりを出してもらったうえで審査を依頼することが大切です。
借入額は、一度決まると後から増やすことができません。そのため、リノベーションに必要な費用もしっかり組み込んだうえで「住宅ローンを組めるか」「どのくらい借りられるか」を確認しないと、希望の工事ができなくなることもあるからです。
予算についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連:住宅ローンの年収別目安について解説している記事
SETP2.本審査
物件の売買契約を交わしたら、ローンの本審査を受けます。
ローンの本審査を受けるためには、金融機関によって異なりますが、購入物件や契約者に関する以下のような書類が必要になるのが一般的です。
<本審査で必要になる書類の例>
- 不動産売買契約書
- 登記事項証明書
- 重要事項説明書
- 契約者の印鑑証明
- 収入証明書類(源泉徴収票、納税証明書など)
- 本人確認書類(運転免許証の写し、住民票謄本など)
購入申込時に出した事前審査の結果が出るまでには約1週間かかり、売主との売買契約時にはその結果が必要です。売主と契約が済んだら、引き渡し時に融資が実行されるよう、本審査への準備を進めましょう。
とくに引き渡し日程が近い場合は、急いで本審査へと進む必要があります。そのため必要書類は事前に確認したうえで、早めに準備を始めておくのがおすすめです。
なお、本審査の結果が出るまでには、1〜2週間程度かかるのが一般的です。
SETP3.契約の手続き
住宅ローンの本審査に通過したら、金融機関とローン契約を結びます。住宅ローンの契約時には、借入額に応じて以下のような諸費用が必要です。
<住宅ローン契約時に必要な諸費用の例>
- ローン保証料
- 融資事務手数料
- 印紙税
ローン保証料の金額は金融機関によって違いますが、一括前払いの場合で借入額の2%、金利上乗せの場合で借入額の0.2%が目安とされています。仮に一括前払いするとした場合、2,000万円借入れるケースでは40万円必要になる計算です。
またローン保証料と融資事務手数料の関係については、以下の2種類の型があり、どちらが採用されているかは金融機関によって異なります。
・融資事務手数料が安い分、ローン保証料が高額になる「保証料型」
・融資事務手数料が高い分、ローン保証料が無料になる「融資手数料型」
金融機関によっては「ローン保証料」が無料となっていることがありますが、貸倒れリスクを金融機関が持つことになるため、代わりに「融資事務手数料」が高額になったり、その他の条件が厳しくなるため注意しましょう。
このような費用が発生することも念頭においたうえで、資金計画を立てることが大切です。
住宅ローン借入れ時にかかる諸費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連:住宅ローン借入れにかかる諸費用について詳しく解説している記事
SETP4.融資実行
住宅ローンの契約が完了すると、指定の口座に融資される金額が振り込まれます。融資が実行されるのは、物件の引き渡しと同日であるのが一般的です。
物件の引き渡し時に融資を実行し、売主への着金を確認。それから依頼を受けた司法書士が、物件に抵当権が付いている場合は抵当権抹消登記、買主への所有権の移転登記と新たな抵当権の設定登記をおこないます。
1-4.リノベーションのプラン決め
購入する物件が決まったら、現地調査をしたうえで、構造や建物の寸法にあわせた間取りや内装のプランを考えます。
リノベーションのプランを決めるときは、ポイントが4つあります。
- ライフプランにあわせた設計にする
- 生活動線を意識する
- 優先順位をあらかじめ決めておく
- イメージやコンセプトをビジュアルで共有する
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
1-4-1.ライフプランにあわせた設計にする
間取りを決めるときには、「今」だけを意識せず、今後のライフプランも含めて検討することが大切です。
なぜなら、将来結婚や出産を予定しているのか、子どもを持つのであれば何人ほしいのか、両親との同居の可能性はあるのかなどによって、適した間取りは違うためです。
最初は広いリビングにしておき、子どもが個室を欲しがったら部屋を分けられるような可変性のある間取りにしておく、はじめから段差のないバリアフリー設計にするなど、将来の暮らしをイメージして考えましょう。
1-4-2.生活動線を意識する
間取りを検討するときには、動線を意識することもポイントです。
たとえば家族全員が使用する水回りは、1箇所に集めておくと利便性が高くなり、家族のプライベートな動線と重なりにくくなります。
さらにキッチンと洗面、浴室を自由に行き来できるようにしておくと、動線が良くなり洗濯しながら食事の準備をするなど家事効率が上がります。
普段のライフスタイルから日常の動きを想定し、入居後に同じところの往復や長い移動、むだな動きなどができるだけ少なくなる設計にしましょう。
1-4-3.優先順位をあらかじめ決めておく
物件選びと同様に、家族で優先順位と妥協ポイントをあらかじめ決めておくと設計をスムーズに進められます。なぜなら、やりたい工事が増えていけば、限りある予算の中で取捨選択する必要が出てくるためです。
理想の住まいを考えるときには、現在の不満を洗い出し、どう改善したいかを考えるのがおすすめです。さらに希望をプラスして、優先順位をつけていきます。
実現したい優先順位は、リノベーション会社の担当者に共有し、予算内でできること、できないことのアドバイスをもらうと良いでしょう。
1-4-4.イメージやコンセプトをビジュアルで共有する
リノベーション設計するときには、「こんな家にしたい」という大まかなイメージ、コンセプトを家族やリノベーション会社の担当者と共有することも大切です。
たとえば「床はオークの無垢フローリングにする」「壁は珪藻土を使う」といったデザインやディテールから考えるより、「木と塗り壁の自然素材の家」と、大きな空間コンセプトをイメージしてから進めた方が、全体のデザインに統一感が生まれ、予算の配分もしやすくなります。
SNSや雑誌の写真などを活用し、目指したいリノベーション事例などを探し、設計担当者に視覚的なイメージを共有しておくのがおすすめです。以下は実際に設計士も見ていることが多く参考になります。
・住まいのアイデア、インテリア写真 | Houzz (ハウズ)
・ピンタレスト: Pinterest
とくに中古物件は、解体してはじめて判明することもあります。そうなったときも、イメージやコンセプトを持っていれば、それにあわせて再設計しなおすことが可能です。
1-5.工事
物件の引き渡しが終わり、一通りリノベーションプランが決まったら工事が始まります。工事の規模や内容によって違いますが、一般的なフルリノベーションの工事期間は3ヶ月〜6ヶ月程度です。
工事中は、進行状況が気になるようであれば、気になるのであれば、設計担当者あるいは工事責任者に、いつ現場を見たいか事前に伝えておきましょう。場合によっては工事がその間ストップしてしまう可能性もあります。
家ができていく過程を見ることは、なかなか経験できることではありません。少しずつ仕上がっていく我が家の様子を、家族みんなでワクワクした気持ちで見守る時間を持てるのも、リノベーションするメリットのひとつです。
リノベーションの流れについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連:リノベーションの流れを4ステップで解説している記事
無理のない資金計画を立てるためのコツ
リノベーションの大まかな流れがわかったので、次に重要な資金計画の考え方についてご紹介しましょう。
2-1.借りられる額で借りるのはNG!目安は返済比率20%
一般的に金融機関が定める住宅ローンの借入限度額は、額面年収に対して30~35%であることが多いです。
しかし、限度額ギリギリで借りることは絶対に避けましょう。なぜなら「借りられる額」で借りた場合には、その後の生活が苦しくなってしまう可能性が非常に高いからです。
そもそも、家を購入するのは、より良い生活を求めて人生を楽しみたい、家族との時間を大切にしたいといった思いがあるからだと思います。つまり、住宅購入は幸せになるための手段に過ぎないのです。
それなのに、家を購入したことによって住宅ローンの返済に追われてしまい趣味や旅行を楽しめなくなってしまっては本末転倒です。
さらに、ライフスタイルやライフステージの変化など未来のことは誰にもわかりません。将来のために余剰資金を残しておくという意味でも、住宅ローンは「借りられる額」ギリギリではなく「安心して返せる額」で借りることをおすすめします。
安心して返せる額の目安としては「返済比率の20%」です。以下の記事では、年収別の安心予算を一覧にまとめているのであわせてご覧ください。
2-2.月々の返済額が現在の家賃負担と一緒なら安心…ではない
上記で解説したとおり、年収によって大まかな予算は立てられます。
同時に、予算を考える際に多くの方が「今払っている家賃負担と同じぐらいならば変わらないのでは」と思っているのではないでしょうか。しかし、この考え方には注意が必要です。
なぜなら、賃貸と異なり住宅を購入した場合には、修繕積立金といった月々の固定費が発生するからです。また、住宅ローンの借入額以外にも諸費用がかかってきます。詳しくは以下の記事もあわせてお読みください。
関連:家賃と同じくらいの住宅ローン返済に隠れた3つの罠について解説した記事
こうした観点からも、住んでから後悔しないためには具体的に予算を立てることが非常に重要なのです。
子どもの教育資金や貯蓄等の各家庭の事情も絡んでくるため、ライフプランを踏まえて客観的に分析してくれるFPに相談してみることをおすすめします。
リノベーションする中古一戸建て選びのポイント
ここからは、リノベーションする中古一戸建てを選ぶときのポイントを、以下の3つに分けてご紹介します。
- 敷地の確認
- 管理状況
- 築年数
順番にみていきましょう。
3-1.敷地の確認
リノベーション目的で戸建てを購入するときは、建物にばかり気を取られてしまいますが、敷地に問題がないかの確認も重要です。自分の敷地の範囲を確認することは、近隣との不要なトラブルを防ぐことにつながります。
また、古い戸建ては、現行の建築基準法に違反している可能性があり、その場合改築時には「セットバック*」が必要になるかもしれません。
*セットバック:増築や新改築時に、建物を道路から後退させ、現行の建築基準法が求める「家の敷地が2m以上道路に接している」「接している道路の幅が4m以上ある」という「接道義務」を満たすこと
セットバックが必要な土地である場合、将来的に増改築する際には敷地面積が少なくなる点には注意が必要です。接道義務は1950年(昭和25年)に制定されたので、それ以前に建てられた戸建てを購入する場合は必ず確認しましょう。
3-2.管理状況
中古戸建てを購入するときには、これまでの管理状況も可能な限り調べましょう。
中古戸建ては個人が所有してメンテナンスされてきたものなので、劣化状況は築年数だけでは測れません。築浅だから状態が良く、築古だから劣化が進んでいるとは限らないのです。
そのため必ず中身を確認し、劣化状況をチェックしてから購入を判断することが大切です。
状態を確認せずに購入してしまった物件の劣化が想定以上に進んでいた場合、耐震補強などが必要になり、追加で費用がかかるおそれがあります。もし基礎や柱、梁といった構造部分の劣化が激しい場合は、建て替えや新築の購入のほうが安かった、といったことになりかねません。
そのようなことがないように、物件購入前に過去のリフォーム履歴をリノベーション会社にも見てもらい、確認しておくのが無難です。また、予期せぬ劣化が見つかった場合に備え、余裕を持った予算を組んでおくことも大切です。
3-3.築年数
リノベーション前提で中古戸建てを購入するなら、耐震基準が大きく変更された2000年以降に建てられた、築15年〜20年の物件を選ぶのがおすすめです。
建物の価値は築20年でゼロになるとされていて、価格が下げ止まります。そのため築15年〜20年の物件を購入すると、いつか手放すことになったとしても、購入時と同程度の価格で売却できる可能性があるからです。
また、木造住宅の寿命は約65年前後といわれており*、あまりにも古い物件は、リノベーションをしても長く住むことができません。築20年程度の物件であれば、残り45年以上、メンテナンスによってはさらに長く住める場合もあるでしょう。
*参考:中古住宅の建物評価の実態 参考資料|7頁|国土交通省
リノベーションする中古マンション選びのポイント
リノベーションする中古マンションを選ぶときには、以下の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 構造
- リノベーションできる範囲
- 管理状況
順番に解説します。
4-1.構造
中古マンションを購入してリノベーションを行う場合には、構造を確認するのが重要です。
マンションの構造は大きく分けて2種類あり、どちらで建てられているかによって、大幅な間取り変更の可否が変わるためです。
<マンションの構造の種類と特徴>
上表で示したように、マンションがラーメン構造である場合、間取りを自由に変えられる可能性が高くなります。
一方、壁式構造の場合、間取り変更やキッチンの移動といった配管にかかわる水まわりの場所変更も難しくなる可能性があるのがデメリットです。
基本的には室内に出っ張りが多いとラーメン構造であると考えられますが、確実に判断するためにはリノベーション会社の担当者に見てもらうようにしましょう。
4-2.リノベーションが可能な範囲
マンションの場合、専有部分であれば基本的に間取り変更も設備交換も、デザイン性の高い内装に変更することも、自由にできます。
骨組みだけの状態にして配管から刷新するようなスケルトン工事なら、自分好みの住まいにゼロからつくり変えることができます。
ただし、以下のような設備は共有部分として工事を制限されるケースがほとんどです。
- 建物の構造躯体であるコンクリートの部分(床スラブや壁、天井など)
- 玄関ドア
- 窓ガラスやサッシ
- バルコニー など
上記の設備でも、例えば玄関ドアの内側を塗装したり、窓サッシに上から新たな枠をつけて見た目だけ新しくするといったデザインであればOKなこともあります。
また、壁紙やフローリングなどの内装を変えることはできますが、フローリング材については、下階への騒音を防ぐために遮音等級が定められているのがほとんどです。
どこまでの変更ができるのかの詳細は、個々の物件によって違うため、管理規約のルールを確認しておくことが重要です。
4-3.管理状況
マンションの専有部分については個人で管理できますが、建物自体の管理は主に管理会社と管理組合が行います。
建物がどのように管理・メンテナンスされているかや将来の修繕計画は、マンションの寿命に大きくかかわってくる問題なので、必ずチェックしておきましょう。
不動産会社に依頼して、修繕積立金や長期修繕計画を教えてもらい、確認しておくと安心です。物件探しから設計、施工のノウハウを持つワンストップリノベーションの会社に依頼すれば、管理体制と建物の状態の両方を確認してもらえます。
また物件の内覧の際は、エントランスや廊下などの共有スペースやエレベーターなどの共用部分をチェックしましょう。
清掃は行き届いているか、電球は切れたままになっていないかなどを確認したり、掲示板に張られているお知らせの内容を読んだりすると、日ごろの管理状況を確認できます。
まとめ
最後に、この記事のおさらいをしましょう。
物件購入+リノベーションの大まかな流れ
- 資金計画と条件整理
- 物件探し
- ローンの申し込み
- リノベーションのプラン決め
- 工事
中古一戸建て選びのポイント
- 敷地の確認:現行の建築基準法に合っているか確認
- 管理状況:基礎部分の劣化状態を確認
- 築年数:2000年以降に建てられた、築15年〜20年の物件を選ぶのがおすすめ
中古マンション選びのポイント
- 構造:ラーメン構造か壁式構造か
- リノベーションできる範囲:リノベできるのは専有部分のみ
- 管理状況:修繕計画や建物の劣化状態を見極めるノウハウがあるワンストップリノベーションの会社に依頼して確認がおすすめ
この記事でリノベーションのポイントが整理でき、少しでも疑問や不安が解消されましたら幸いです。
理想のリノベーションを実現するためには、信頼できる会社に出会い、二人三脚でプロジェクトを進めるのが大切になります。
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