8坪住宅のリノベーションアイデア12選!費用やお悩み解決策を解説
「8坪の家をリノベーションするとどんな感じ?」
「8坪の狭小住宅でも、リノベーション次第で住みやすくなる?」
と気になっていませんか?
8坪ほどの狭小住宅では、間取りの不便さ・日当たりの悪さ・収納の少なさ・プライバシーの不安といった悩みが生じやすいです。そのため、リノベーションで4つの悩みを減らすことが、限られた空間で快適に暮らせる家作りのコツです。
具体的なリノベーションの方法は、次の12個が挙げられます。
これらのアイデアを建物の条件や家族構成に合わせて取り入れることで、狭い土地ながらもゆったりと快適に住める家に近づきます。
とはいえ実際にリノベーションするとなれば、費用や会社選びのポイントなども気になるのではないでしょうか?
そこで本記事では、以下について詳しく解説します。
- 8坪の狭小住宅でよくある悩み
- 8坪の狭小住宅を快適にリノベーションするアイデア
- リノベーションする際の費用目安
- リノベーション会社の選び方
この記事を読めば、8坪ほどの狭小住宅でも住みやすくリノベーションする方法が分かります。狭小住宅のリノベーションの実態が気になる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
8坪の狭小住宅でよくある悩み
8坪ほどの家には、狭小住宅だからこそ生じやすい悩みがあります。リノベーションで住みやすくするためには、よくある悩みを理解して、クリアするためのプランを立てることが重要です。
狭小住宅に住む人の多くが抱える悩みは、主に次の4つです。
【狭小住宅でよくある悩み】
- 間取りが使いにくく、生活が窮屈
- 日当たりが悪く、昼間でも暗い
- 収納スペースが足りず不便
- 隣の家が近く、プライバシーが気になる
ここでは、それぞれの悩みについて説明します。
8坪の家に住んでいる人や中古物件を購入してリノベーションを検討している人は、悩みの原因や実態を把握してリノベーションに活かしましょう。
1-1.悩み①:間取りが使いにくく、生活が窮屈
8坪ほどの狭小住宅では、「間取りが不便」「生活動線が悪い」「開放感が乏しい」といった悩みが生じやすいです。
狭小住宅は、限られた空間で必要な部屋数を確保しなければなりません。そのため、3階建てにして空間を縦に使ったり、部屋割りを細かくしたりして対処します。
すると、生活の中で階段を上り下りする回数が増えて、移動距離が長くなりがち。キッチンと洗濯機置き場、洗濯物を干すベランダが別の階にあり、家事が大変になってしまうこともあります。
各部屋や通路の広さにも限界があるため、3人以上の家族で住む場合は圧迫感を感じやすいです。
また3階に行くには、1階や2階のLDKを通る必要がある間取りがほとんど。来客を3階の部屋に通す場合は、毎回リビングダイニングを横切って行くことになります。プライベートをしっかりと確保したい人にとっては、ストレスになるでしょう。
1-2.悩み②:日当たりが悪く、昼間でも暗い
狭小住宅は、都心の建物が密集した住宅地に多いです。隣の家によって日光を遮られ、日当たりが悪くなりやすいのが特徴。室内の気温が下がり湿気が溜まりやすいため、カビの原因となることもあります。
特に1階は昼間でも暗くなりやすいです。広さに余裕があれば吹き抜けを作る方法もありますが、8坪の狭小住宅で吹き抜けを作ると居住スペースが不足してしまいます。
暗く冷えた部屋にいると気分が落ち込みやすいため、日当たりの悪さはぜひ改善したい悩みです。
1-3.悩み③:収納スペースが足りず不便
十分な収納スペースが確保しにくいのも狭小住宅のよくある悩みの1つ。限られた面積で居住スペースを優先することで、どうしても収納は不足してしまいます。
例えば、「布団や毛布などの季節物をしまっておく押入れがない」「玄関にシューズクローゼットがない」「子ども部屋にクローゼットがなく、服や学用品の置き場所がない」といったケースです。
後から棚やタンスなどの収納家具を設置したくても空間が狭くなるため、困ることが多いです。
1-4.悩み④:隣の家が近く、プライバシーが気になる
狭小住宅は隣の家との距離が近いため、プライバシーやセキュリティの問題で悩むこともあります。
隣の家と窓の位置が重なっていたり、部屋が道路に面していたりすると、家の中を覗かれそうで人の目が気になるもの。自宅にいながら気が休まらないのは、かなりのストレスになってしまいます。
8坪の狭小住宅を住みやすくリノベーションするアイデア12選
上記で紹介した8坪の狭小住宅でよくある悩みを解消するためのリノベーション方法を紹介します。
悩み別に解説するので、自宅のリノベーションに取り入れたいアイデアがあるかチェックしてみましょう。
2-1.間取りの不便さや狭さを改善するリノベーションのアイデア
「1-1.悩み①:間取りが使いにくく、生活が窮屈」で紹介したように、8坪ほどの狭小住宅は間取りの使いにくさで悩む人が多いです。限られた空間で広々と過ごすためにおすすめのアイデアを4つ紹介します。
【狭小住宅の間取りを使いやすくするアイデア】
- 間仕切り壁を撤去する
- リビングを2階に移動する
- 水まわりを一ヶ所にまとめて導線をスムーズにする
- スキップフロアで空間を区切る
間取りは家の過ごしやすさを大きく左右します。家族構成や生活スタイルに合う最適な間取りを考えるために、1つずつ見ていきましょう。
2-1-1.①間仕切り壁を撤去する
リビングやダイニングの間に壁があって狭さを感じている場合は、間仕切り壁を撤去し、広いワンルームを作るのがおすすめです。
【狭小住宅で間仕切り壁を撤去するメリット】
- 部屋の開放感が出る
- 移動しやすくなる
- インテリアの幅が広がる
例えばリビングとダイニングの間仕切り壁を無くして広いLDKを作ることで、ダイニングの椅子に座りながらリビングのテレビを観たり、テーブルやソファの位置を自由に変更できたりします。
間仕切り壁を撤去することで狭小住宅の狭さを軽減し、明るく広がりのある空間を作ることが可能です。
【狭小住宅で間仕切り壁を撤去するデメリット】
- エアコンなどの冷暖房器具の買い替えが必要な場合がある
ただし、間仕切り壁を撤去した場合、部屋が広くなることでリノベーション前に使用していたエアコンやストーブではパワーが足りない可能性があります。その場合は、冷暖房器具の買い替えが必要になるため、予算に入れておきましょう。
2-1-2.②リビングを2階に移動する
家族がもっとも長い時間を過ごす部屋はリビングではないでしょうか。
家庭でのリラックスタイムを広々と過ごしたいなら、リビングを1階ではなく2階に設けることをおすすめします。
例えば、以下のAとBの間取りを比べると、Bの方が広いリビングを確保できます。
- A:1階に浴室・トイレ・キッチン・リビング、2階に寝室や子ども部屋
- B:1階に浴室・トイレ・寝室・子ども部屋、2階にキッチン・リビングダイニング
また、2階には玄関スペースが必要ない分、部屋の面積を広く設計できます。
リビングを2階にするメリットは、他にもあります。
【リビングを2階にするメリット】
- ワンフロアを広々と使える
- 1階よりも日当たりが良い
- 耐震性が良くなる
リビングを1階から2階に移動すると、耐震性が高くなることもメリットです。
リビングを2階に移動すると、1階に個室を増やした場合、下の階に壁や柱が多くなるため、建物の構造に安定感が出るのです。
【リビングを2階にするデメリット】
- 階段の上り下りが増える
- 大型家電の搬入に注意が必要
一方で、リビングを2階にすると生活の中心が2階になることで、階段の上り下りが多くなるデメリットがあります。リビングと一緒にキッチンが2階にあることも多く、買い物のたびに重い荷物を持って階段を上がることになります。
また、階段や廊下の幅や高さが足りない場合、冷蔵庫やソファなどの大型家具を2階に搬入できないケースも。家の中から運べない場合はクレーンで2階から搬入することもありますが、家具の搬入経路は設計時にしっかりと確認が必要です。
デメリットもありますが、階段移動の問題さえクリアできれば、リビングを2階に移動するメリットが大きいです。狭小住宅では2階にリビングを設けることを検討してみてください。
2-1-3.③水回りを一ヶ所にまとめて導線をスムーズにする
一般的にキッチンや浴室、トイレなどの水回りは1ヶ所にまとめると、使いやすい間取りになると言われています。
例えば、2階のキッチンで料理をして、1階に洗濯物を取りに行き、3階のベランダに洗濯物を干すとなると、毎日の家事が大変ですよね。
狭小住宅では間取りが限られるので、すべてを取り入れるのは難しいかもしれません。その中でも、生活スタイルに合わせて優先したいポイントを確認してみましょう。
【使いやすい水回り配置のポイント】
- 洗濯機・ベランダ・洗濯物をたたむ部屋は同じ階に設置すると、家事が楽になる
- トイレは階段の近くに設置すると、他の階からも行きやすい
- キッチンと浴室や洗面台が近いと、料理の合間に掃除できる
また、配管が1ヶ所に集中していると工事費が安く済むメリットもあります。家事の負担軽減や快適性向上のために、生活動線を考えてリノベーションしましょう。
2-1-4.④スキップフロアで空間を区切る
「部屋を広く使いたいけど、目的別の部屋も欲しい」という場合は、スキップフロアを検討してみてください。
スキップフロアとは、床の一部を高くした建築構造のこと。「小上がり」とも呼ばれます。
【スキップフロアのメリット】
- 壁や扉がなくても部屋に仕切りが生まれ、独立した空間を確保できる
- 部屋に高低差が出ることで、実際の床面積よりも広く感じる
- 段差を利用して床下収納をつくれる
スキップフロアを作ることで、壁をつくらなくても目的別の空間をつくれます。
【スキップフロアのデメリット】
- 階段でつまずく危険性がある
- お掃除ロボットを使いたい場合は不向き
- 天井を高めにすると、冷暖房の効きが悪化しやすい
安全面や掃除の手間などを考慮する必要はありますが、狭小住宅では空間の利用や収納の確保など、スキップフロアのメリットが大きいでしょう。
例えば、スキップフロアは次のような使い方が可能です。
【スキップフロアの活用例】
- 下をリビングに、上を勉強や仕事用の集中スペースにする
- 下をリビングに、上をダイニングキッチンにする
- 下を大人の作業スペースに、上を子どもの遊び場にする
スキップフロアは狭小住宅の限られた空間を有効活用したい人におすすめの手段です。
2-2.家を明るくするリノベーションのアイデア
「1-2.悩み②:日当たりが悪く、昼間でも暗い」でお伝えしたように、日当たりの悪さは狭小住宅で多い悩みです。隣の家との距離が近く、日陰になりやすい立地でも明るい家にリノベーションするためのアイデアを5つ紹介します。
【狭小住宅の家を明るくするアイデア】
- ストリップ階段にする
- 壁を格子にする
- 勾配天井にに天窓を付ける
- 光が反射しやすい白い壁にする
明るい家で健康的に暮らすために重要なポイントなので、しっかりとチェックしてくださいね。
2-2-1.⑤ストリップ階段にする
ストリップ階段とは、踏み台と骨組みのみでつくられ、段と段の間に板がない階段のことです。
通常の階段は、壁や細かい段板で空間を仕切られているため、上階の光が下階まで届きません。対してストリップ階段は、垂直方向の板を省略することで、光を下の階へ通すことが可能です。
ストリップ階段を取り入れれば階段部分を筒状の光が通るため、少しでも1階を明るくしたい人におすすめです。
2-2-2.⑥壁を格子にする
「居住空間をゆるく仕切りたい」「壁がないストリップ階段は安全性が心配」という場合は、格子壁の採用を検討してみましょう。
壁を格子にすることで、光を遮らずに室内を仕切ることが可能です。
【格子の活用例】
- 部屋の間仕切り壁を格子にする
- 階段横の壁を格子にする
- 部屋に格子窓を増やす
採光の目的で格子窓を設置するのもおすすめ。格子が目隠しの役割を果たすので、プライバシーを確保しつつ光を取り入れられます。
2-2-3.⑦勾配天井に天窓を付ける
8坪ほどの狭小住宅では、北側斜線制限(北側の住宅の採光や通風に配慮し、建築物の高さを規制するルール)や道路斜線制限(道路の採光や通風に配慮し、建築物の高さを規制するルール)の影響で2階や3階が勾配天井になることが多いです。
勾配天井は部屋の一部の天井が低くなり、圧迫感を生んでしまうデメリットがあります。一方で、勾配天井に天窓を設置して有効活用することも可能です。
天窓は壁面の窓よりも3倍明るいと建築基準法上で規定されています。勾配天井に天窓を取り付けることで、光が斜めに入り込み、部屋を明るく照らします。
2-2-4.⑧光が反射しやすい白い壁にする
狭小住宅で部屋の暗さが気になる場合、壁の色は白を選びましょう。大きく白い壁は光の媒体として機能し、光を広範囲に反射します。
窓から入り込む「直接光」だけでなく、壁に反射する「間接光」を利用することで、明るい空間を作ることが可能です。
2-3.収納力を上げるリノベーションのアイデア
「1-3.悩み③:収納スペースが足りず不便」で述べた通り、狭小住宅は十分な収納の確保が難しいです。居住スペースを犠牲にせずに、収納を最大限増やすアイデアを3つ紹介します。
【狭小住宅の収納力を上げるアイデア】
- 床下収納を作る
- 壁厚を利用して収納にする
- ロフトを設置する
デッドスペースをいかに活用するかが鍵となるので、取り入れられるアイデアがないかチェックしてみましょう。
2-3-1.⑨床下収納を作る
床面積が限られクローゼットや収納棚の設置がしづらい狭小住宅では、ぜひとも床下収納を取り入れたいところ。
床下収納は家の構造や配管の位置などによって、設置できる場所が異なります。多くの住宅で床下収納が取り入れられている、おすすめの設置場所は次の通りです。
【おすすめの床下収納の設置場所】
- キッチン
- 洗面所
- 和室の畳の下
- スキップフロア(小上がり)の下
キッチンは調味料や保存食、洗面所には洗剤やバスアイテムの予備など、かさばるものを保管できます。和室やスキップフロアの下は、広めの収納スペースを確保しやすいのがメリット。
狭小住宅のリノベーションでは、積極的に床下収納を取り入れましょう。
2-3-2.⑩壁厚を利用して収納にする
壁の厚みに埋め込んで作る収納を壁厚収納と言います。狭小住宅の収納を増やすには、床下だけでなく、壁厚を利用して収納を作るのがおすすめです。
壁厚収納は、壁の柱や梁が通っていない部分、つまり壁の中が空洞になっている部分に設置できます。
【おすすめの壁厚収納の設置場所】
- 廊下:本棚や生活用品入れとして使用可能
- 階段:飾り棚として使用可能
- 玄関:シューズクローゼットとして使用可能
- トイレ:トイレ用品を収納可能
- 洗面所:タオル置き場として使用可能
- キッチン:調味料置き場として使用可能
壁厚収納は奥行きに制限がありますが、本棚や飾り棚、掃除道具入れなどとして活用できます。壁厚収納があると、細々したものを収納したいときに便利です。
リノベーションの際は、壁厚収納を設置できる場所がないか設計士さんに相談してみましょう。
2-3-3.⑪ロフトを設置する
ロフトは天井高や面積の条件を満たせば、リビングや子ども部屋といったあらゆる部屋に設置できます。
【ロフト設置の条件】
- 天井高は1.4mまで
- 面積は直下階の2分の1まで
ロフトは広い押入れとして活用できるのが魅力。洋服や布団などの季節物や思い出の品など、普段使わないけれど必要な物を置くのに適しています。
2-4.プライバシーを守るリノベーションのアイデア
「1-4.悩み④:隣の家が近く、プライバシーが気になる」で紹介したように、住宅街に建つ狭小住宅は隣の家や道路との距離が近く、人の目が気になりやすいです。
【狭小住宅のプライバシーを守るアイデア】
- 窓を上下に分けて目隠しを作る
プライバシーを守るには、窓の設計を工夫しましょう。
2-4-1.⑫窓を上下に分けて目隠しを作る
隣の家や道路に面している部屋は、横長の窓を上下に分けて設置するのがおすすめです。頭上の窓を「高窓」、足元の窓を「地窓」と呼びます。
頭上と足元のみに窓が設置されるため、光や風の通り道を確保しつつも目隠しをつくれるのがメリットです。1階部分の窓を小さくすることで人が侵入できなくなるため、防犯上の安心感も高まります。
8坪の狭小住宅をリノベーションする費用目安
8坪の狭小住宅を住みやすくリノベーションするポイントを紹介しました。そこで気になるのは、リノベーションにかかる費用ですよね。
間取りの変更や水回りの移動などを伴う大規模なリノベーションでは、物件を一度骨組みだけにする「スケルトンリフォーム」という手法を使います。
スケルトンリフォームなら、部分的なリフォームでは難しい大幅な変更が可能。前章で紹介したポイントをたっぷりと取り入れ、快適な家を手に入れられます。必要に応じて耐震や断熱の改修ができることもスケルトンリフォームの利点です。
戸建ての狭小住宅をリノベーションする場合、費用の相場は1,000〜1,500万円程度です。
一般的なスケルトンリフォームは坪単価で17万〜49万円程度が目安ですが、狭小住宅の場合は坪単価80万円になることもあります。土地は狭くても必要な設備は変わらないため、面積に対する設備の割合が高くなることが理由です。
「2.8坪の狭小住宅を住みやすくリノベーションするアイデア12選」で紹介した内容をすべて取り入れたい場合、費用は1,000〜1,500万円以上を見込んでおきましょう。
水回りの移動や造作家具の設置が必要ない場合や、1階のみを部分的にリノベーションする場合など、リノベーションの規模が小さくなれば、600万円ほどに収まることもあります。
より詳しくは、スケルトンリフォームの費用について書かれたこちらの記事をご確認ください。
8坪の狭小住宅のリノベーションを依頼する会社選びのポイント
狭小住宅のリノベーションのポイントや費用が分かったところで、「依頼する会社はどう選べばいい?」という疑問もあるのではないでしょうか。
8坪ほどの狭小住宅をリノベーションする場合は、次のポイントをチェックしましょう。
- 狭小住宅のリノベーション実績があるか
- 予算や要望に対する提案力があるか
- 耐震や建築構造に関する正しい知識や技術を持っているか
狭小住宅ならではの注意点も存在するので、しっかりと確認した上で会社を選んでくださいね。
4-1.①狭小住宅のリノベーション実績があるか
狭小地の建築には、建築基準法で定められた「道路斜線制限」や「北側斜線制限」などの制約があります。
さらに、限られたスペースをいかに有効活用するかが重要です。狭さを感じさせない空間作りや、採光・通風・プライバシーの確保など、広い住宅のリノベーションよりも細かな工夫が必要となります。
リノベーション会社を選ぶときはHPを見て、次のポイントを確認してみましょう。
- 狭小住宅に関する記載があるか
- 施工事例に狭小住宅の物件があるか
狭小住宅の実績が豊富な会社であれば、8坪の家も快適にリノベーションするノウハウがあると考えられます。
4-2.②予算や要望に対する提案力があるか
狭小住宅のリノベーション実績があっても、依頼する家の条件や家族のライフスタイルはさまざま。家族みんなが快適に過ごすためには、予算や目的などを考慮した上で、最適なプランを提案してくれる会社を選ぶことが大切です。
そのために「2.8坪の狭小住宅を住みやすくリノベーションするアイデア12選」で紹介したアイデアを参考にしながら、リノベーションのイメージを会社の担当者に共有してみてください。そして、次のポイントをチェックしてみましょう。
- 複数回にわたって丁寧にヒアリングしてくれるか
- 要望に合わせて具体的な提案をしてくれるか
- 詳細な見積もりを提示してくれるか
ヒアリングした内容をもとに新しい提案をしたり、使用する素材や設備も含めた詳細な見積もりを出したりしてくれる会社であれば、優れた提案力があり、納得できるリノベーションになる可能性が高いです。
4-3.③耐震や建築構造に関する正しい知識や技術を持っているか
狭小住宅は必要な居住スペースを確保するために3階建てにすることが多いです。建築物は縦に長くなればなるほどバランスが取りにくく、揺れに弱くなります。そのため、家には高い耐震性が必要です。
また、スケルトンリフォームは間取りを変更するために柱を抜くことがあります。ただし、柱はどれを抜いてもいいわけではありません。構造上、建物を支えるために抜ける柱と抜けない柱があります。
万が一知識が浅い会社に依頼すると、いい加減な工事をされる可能性があるため注意が必要です。耐震や建築構造について正しい知識がある会社を選ばなくてはなりません。
知識と技術のある会社を見極めるには、工事内容や構造について質問して、数値的な根拠を示しながら理由を説明してくれるか確認してみましょう。
まとめ
8坪ほどの狭小住宅をリノベーションする際は、間取り・日当たり・収納・プライバシーの4つの悩みを減らすことが快適な居住空間を作るためのコツです。
具体的には、次の12個のアイデアをできるだけ多く取り入れることをおすすめします。
①間仕切り壁を撤去する
②リビングを2階に移動する
③水まわりを一ヶ所にまとめて導線をスムーズにする
④スキップフロアで空間を区切る
⑤ストリップ階段にする
⑥壁を格子にする
⑦勾配天井にに天窓を付ける
⑧光が反射しやすい白い壁にする
⑨床下収納を作る
⑩壁厚を利用して収納にする
⑪ロフトを設置する
⑫窓を上下に分けて目隠しを作る
フルリノベーションの費用は、限られたスペースに必要な設備や造作家具などを設置するために1,000〜1,500万円以上を見込んでおきましょう。
狭小住宅をリノベーションする場合は、本記事で紹介したポイントを参考に知識や経験が豊富な会社を選んでくださいね。