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家を長持ちさせるリノベーション|有効な3つのポイントと4つの具体例

住宅は、一生のなかでももっとも大きなお買い物となる人が多いのではないでしょうか。購入したマイホームは、できるだけ長持ちさせたいものですよね。

住宅を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスとリノベーションを実施するのが効果的です。今回は、

  • リノベーションが住宅の長持ちにつながる理由
  • 住宅を長持ちさせるリノベーションのポイント
  • 家を長持ちさせるリノベーションの例

を解説します。

持ち家や購入予定の中古住宅をできるだけ長持ちさせたいと考えている人は、ぜひご参考にしてみてくださいね。

目次

リノベーションが住宅の長持ちにつながる理由

リノベーションが住宅を長持ちさせるのにつながるのには、メンテナンスにより劣化を抑えられる、安全性や快適性を高められるなどさまざまな理由があります。どのようなことか、具体的に解説します。

  • 定期的なメンテナンスで劣化を遅らせる
  • 耐久性や耐震性を見直すことで、安全性や快適性が高まる
  • 老朽化の進行を防ぐことで、将来の修繕費も抑えられる

1-1. 定期的なメンテナンスで劣化を遅らせる

住宅は、新築されて人が住み始めた瞬間から劣化が始まります。少しずつ変化するのでなかなか気がつきませんが、フローリングや壁紙の変色、外壁・屋根材の塗装の劣化などは、着実に進行していきます。経年による劣化は、避けられるものではありません。

しかし定期的にメンテナンスやリノベーションをおこなうことで、劣化の進行を遅らせることが可能です。

たとえば外壁や屋根材の塗装は、ひどく劣化する前に塗装メンテナンスをおこなうと、長くよい状態を保てます。家の劣化を防ぐには、定期的に家の状態を確認することが大切です。メンテナンスやリノベーションは、そのいいきっかけになるのです。

1-2. 耐久性や耐震性を見直すことで、安全性や快適性が高まる

リノベーションをおこなうと、住宅の安全性や快適性を高めることにもつながります。

リノベーションでは、設備や内装といった日々目に触れる部分の交換や改修はもちろんですが、耐久性や耐震性など見えない部分も含めて抜本的に住宅の状態を見直すためです。

築年数が古い住宅は、建てられた時期の建築基準によっては、耐久性や耐震性、断熱性が不足していることが少なくありません。とくに中古物件を購入する場合は、これまでのメンテナンスによっても状態に差があるため、耐久性や耐震性の観点も踏まえて選ぶ必要があります。

そのうえで安全性や快適性を高めるリノベーションを実施すれば、購入した家を長持ちさせることができるでしょう。

1-3. 老朽化の進行を防ぐことで、将来の修繕費も抑えられる

計画的にリノベーションをおこなうことは、家を長持ちさせるだけでなく、将来の修繕費を抑えることにもつながります。

たとえば外壁のひび割れを放置していると、内部に雨が侵入し、柱や土台を腐敗させてしまうかもしれません。その場合、外壁の張り替えだけでは済まず、土台や基礎の改修工事が必要になり莫大な修繕費が発生する可能性があります。

老朽化が致命傷となる前にメンテナンスやリノベーションをおこなえば、修繕規模が広がり、修繕費が高額になるのを防げるようになるのです。

住宅を長持ちさせるリノベーションのポイント

住宅を長持ちさせるために抑えておきたいポイントは3つあります。

  • メンテナンスのタイミングを考えておく
  • リノベーションは目に見えない部分までおこなう
  • 定期的なメンテナンスを実施する

詳しく見ていきましょう。

2-1. メンテナンスについて考えるタイミング

メンテナンスは、物件の購入時と購入後の経過年数に応じて検討します。

2-1-1. 中古物件購入のタイミング

中古物件を購入したときには、築年数やそれまでのメンテナンス状況にもよりますが、入居前に全体的なチェックと必要なお手入れをしておくのがおすすめです。実際に住み始めると、不具合に気がついても大がかりなリノベーションは難しくなるためです。

たとえば入居してから「断熱が不足していて寒い」「排水の流れが悪い」と感じても、断熱改修や排水管の交換は、住みながらの状態では難しくなります。入居前であれば、壁や床を剥いでの大がかりな改修がしやすいので、劣化具合をチェックしたうえで対応しておくことが大切です。

とはいえ目に見えない部分は自分では判断しづらいものです。そのため中古物件を購入する際には、プロの目で確認してもらうことをおすすめします。

とくに中古一戸建ての場合は、今までのメンテナンス状況がわからないケースが多いのが特徴です。不動産会社をとおしてリフォーム履歴を確認する、ホームインスペクションを依頼するなど検討しましょう。

ホームインスペクション:建築士など住宅の専門家がおこなう、家の不具合やメンテナンスが必要な箇所を調べる住宅診断のこと

2-1-2. 持ち家の人は、5年、10年、10年以降で考える

すでに持ち家に住んでいる人は、家を建ててから5年、10年、10年以降でメンテナンスのタイミングを考えるのがおすすめです。

まずは家を建ててから5年ほど経過した時点で、劣化している部分がないかをチェックしましょう。築5年は、住居状態によっては、劣化が気になる部分が見つかるタイミングです。たとえばクロスや畳、フローリングの変色や日焼けが気になるなど、内装の表層的な傷みが気になってくるのはこの頃です。

築10年は、家全体の総点検をおこなうタイミングです。外壁や屋根の塗装は10年が目安とされています。「さほど劣化していない」と感じても、塗り直しておくことでよい状態を長く保ちやすくなります。あわせて雨どいの状態も確認しておきましょう。

そのあとは、1年ごとに点検やメンテナンスをおこないます。主にチェックする場所を、一覧でまとめました。

点検で劣化を感じた場所は、早めにメンテナンスを実施しましょう。劣化が進行する前にメンテナンスをおこなうことが、家を長持ちさせる秘訣です。

2-2. 目に見えない部分を忘れずにメンテナンスする

点検やメンテナンスでは「クロスの変色が気になる」「ユニットバスの汚れが落ちない」など目に見える表層部分ばかり気になるものです。しかし家を長持ちさせるためには、給水・給湯配管やガス配管、構造体、床下なども、忘れずに点検・メンテナンスしていく必要があります。

いくら表面が刷新されてきれいになっても、目に見えない部分が劣化していれば、耐久性や耐震性に影響する恐れがあるためです。日常生活で見えない部分は老朽化に気付きづらいので、意識的に点検する必要があります。

目に見えない部分の劣化は状態を判断しづらいので、表層メンテナンスをおこなうのとあわせ、業者にチェックしてもらいましょう。場合によってはフルリノベーションしたほうが、将来的なメンテナンス費用の削減につながるかもしれません。

2-3. 定期的なメンテナンスを心がける

家を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスをおこなうことが大切です。

基本的に住宅は、10年単位で大規模なメンテナンスが必要です。しかしそれ以外にも、日常的なケアをこまめにおこなうことが、家を長持ちさせることにつながります。

たとえば長期間閉め切ったままにせず空気を入れ替える、掃除をおこないホコリがたまらないようにするといったことが、家の寿命に影響します。家が閉め切られたままだと結露を引き起こしたり、ホコリがたまると湿気を吸い込んでカビの原因になったりすることがあるためです。

窓の開閉は面倒、つい忘れてしまうといった場合は、換気扇などの設備を使用して強制的に換気をおこなう機械換気システムの導入を検討するのも手です。機械が強制的に空気を循環させ、室内環境を良好に保ってくれるのでおすすめです。

家を長持ちさせるリノベーションの例

ここからは、家を長持ちさせるためにおこないたいリノベーションの具体例をご紹介します。

3-1. 外壁、屋根の塗装

家を長持ちさせるのであれば、外壁や屋根のメンテナンスは優先的に考えることが大切です。外壁や屋根が劣化して雨や紫外線から家を守れなければ、どれだけ屋内を改善しても寿命は延ばせないためです。

基本的に塗装メンテナンスは、10年に1度のペースで実施します。表面的な劣化であれば、塗り直すだけで良い状態を保ちやすくなります。ただし劣化がひどい場合や耐用年数が近い場合は、塗装ではなく上張りや張り替えを検討したほうがよいことも。

屋根材の種類にもよりますが、20年を過ぎたときには業者に相談するのがおすすめです。

3-2. 雨どいの補修

雨どいは家のなかでも地味で目立たない存在です。しかし実は外壁の劣化を防ぐ重要な役割を果たしているため、きちんとメンテナンスすることが重要です。

雨どいが劣化し正常に機能していなければ、屋根から落ちる雨水は、直接外壁に流れてしまいます。そのためたとえばモルタル壁にひび割れがあった場合には、内部に雨が侵入し、柱や土台の腐食につながる恐れがあります

雨どいは、外壁や屋根の塗装とあわせて定期的な点検をおこない、必要に応じて取り換えましょう。

3-3. 基礎コンクリートの亀裂補修

家の土台である基礎コンクリートは、建物の耐久性や耐震性に直接影響する部分です。ひび割れや亀裂が入っているとそこから雨水が侵入し、中の鉄筋が錆びてしまう恐れがあります。そうすると住宅の寿命に大きく影響するので、早めの補修が必要です。

基礎コンクリートの劣化は点検しないとわからないため、10年ごとの大きなメンテナンスのタイミングにあわせ、業者にチェックしてもらいましょう。

3-4. 間取りも含めた全面改築

家族構成やライフスタイルに変化があったときには、家全体の大規模なリノベーションをおこなうのもおすすめです。

たとえば和室を使わなくなったので洋室にしたい、個室をほしがる年になったら子ども部屋を間仕切りたいなど、そのときどきで生活しやすい間取りは異なります。高齢になるのにあわせてバリアフリー化したいと考えることもあるでしょう。

そのようなときには、間取り変更も含めた全面改装をおこなうことで、ライフスタイルにあった快適な住まいを実現できます。

まとめ

住宅は、定期的にメンテナンスやリノベーションをおこなうことで老朽化を遅らせ、長持ちさせることが可能です。

5年周期で表層的な劣化状況を確認・修繕し、10年周期で家全体のメンテナンスをおこないましょう。10年たつとライフスタイルも変化していることが多いので、あわせて間取り変更を含めたリノベーションを実施するのがおすすめです。

メンテナンスやリノベーションに際しては、見えない部分も含めてプロの視点で家の劣化状況を確認してもらうことが大切です。

ゼロリノベでは、リノベーションに精通したおうちナビゲーターによる、ご自宅の状況チェックを承っております。中古物件の購入に際しては、見えない部分も含めて安心して購入できる物件かの見極めをお手伝いいたしますので、まずはご相談ください。

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この記事の執筆
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

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