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重曹で電子レンジ掃除5つの簡単手順|頑固な油汚れと臭いを一掃する効果的な方法

目次

はじめに

電子レンジの庫内汚れは放置すると、焦げ付きや嫌な臭いの原因となり、食品の味にも影響を与えます。重曹を使った掃除なら、安全で効果的に汚れを落とすことができます。本記事では、重曹の特性を活かした5つの基本手順と、様々な状況に応じた応用テクニックを詳しく解説します。

重曹が電子レンジ掃除に効果的な理由

重曹は電子レンジ内部の油汚れや臭いに非常に効果的な掃除アイテムです。その理由は重曹の持つ化学的性質にあり、安全性と実用性を兼ね備えています。

酸性汚れを中和する仕組み

酸性の油汚れをアルカリ性の重曹が中和し、汚れを浮かせて落としやすくします。重曹は水に溶けイオン化することで初めてアルカリ性となり、酸性の汚れを中和する洗浄力をもちます。水に溶かして「重曹水」にすることが大切です。重曹には消臭効果もあるので、気になるニオイを取ることもできます。1)2)3)

加熱による効果の向上

重曹は熱を加えることでアルカリ度が上がり、油汚れに強い性質が向上します。重曹を入れた水を電子レンジで温め、アルカリを含んだ水蒸気を庫内に充満させることで、汚れが落ちやすくなります。勘違いされがちですが、重曹は粉末やペーストの状態では、アルカリ性の洗浄力はありません。4)5)

安全性の高さ

重曹は正式名称を「炭酸水素ナトリウム」といい、食品添加物にも利用されることがあるほど安全かつ身近な化学物質です。重曹は「炭酸水素ナトリウム」という天然の無機物質で、これは人間の身体にも含まれる安全な物質なので、食べ物を扱う電子レンジにも安心して使うことができます。6)7)

研磨作用と消臭効果

重曹の結晶が丸く粒子が細かいため、研磨作用があり、こびりついた汚れを効果的に除去します。また生ごみや汗の臭いは酸性の性質をもっていますが、重曹はそれとは反対のアルカリ性の性質があり、酸性を中和して無臭の中性へと変化させることができます。さらに、アルカリ性の性質をもつアンモニア臭に対しても、緩衝作用という特殊な作用で中性へと変化させることができます。8)

重曹掃除の基本手順5ステップ

重曹水を電子レンジで加熱→蒸らす→拭き掃除、というシンプルな工程で、頑固な油汚れや臭いを簡単に落とせます。正しい手順を守ることで、効果的かつ安全に掃除を行えます。

ステップ1:重曹水を作る

耐熱容器またはコップに水200mlと重曹大さじ1を入れてよく混ぜます。重曹の量は200mlのお湯に対して小さじ1/2で十分で、たくさん使えば使うほどアルカリ性が強くなって洗浄力がアップするわけではありません。真冬など気温の低い季節は、重曹が溶けにくくなることがありますので、その場合はぬるま湯など多少温度の高い水を用意しましょう。1)2)3)

適切な容器の選択

重曹水を作ったら、ガラスや陶器などの耐熱容器に重曹水を移し、電子レンジに入れます。金属製の容器は電子レンジでの使用は避け、必ず耐熱性のある容器を使用してください。容器のサイズは、加熱により沸騰した際に溢れないよう、十分な余裕を持ったものを選びましょう。

ステップ2:電子レンジで加熱

ラップなどはせず、そのまま電子レンジ(500~600W)で5分加熱します。電子レンジで加熱することで、重曹水が揮発し、レンジ庫内の隅々まで拡散されます。ワット数が異なる場合は、500Wで4~5分、600Wで5分程度を目安に調整してください。1)2)3)

加熱時の注意点

加熱中は庫内の様子を観察し、激しく沸騰した場合は一時停止してください。また、フラット式とターンテーブル式のどちらの電子レンジにも同様の方法が適用できます。加熱終了後は、容器が非常に熱くなっているため、やけどに注意が必要です。

ステップ3:蒸らす

加熱後は扉を開けずに10~30分ほど放置し、重曹水の蒸気を庫内全体に行き渡らせます。目安は10~30分で、汚れがひどい場合は長めに設定します。この時、扉は開けないようにしてください。時間を置くことで、庫内に重曹の入った水蒸気を行き渡らせ、固まっていた汚れを浮き上がらせます。1)2)3)

蒸らし時間の調整

汚れの程度に応じて蒸らし時間を調整することが重要です。軽い汚れなら10分程度、頑固な汚れには30分以上の放置が効果的です。重曹水の蒸気を庫内に閉じ込め、隅々まで行き渡らせるため、扉を閉めてそのまま蒸らします。

ステップ4:拭き掃除

扉を開け、残った重曹水をキッチンペーパーや布巾に含ませて庫内を拭きます。蒸気で汚れが浮いているので、簡単に拭き取ることができます。温かいうちに庫内を濡れた布巾で拭き取ることで、硬くなった油汚れなどが熱と水分を含んで浮き出るため、汚れが落ちやすくなります。1)2)3)

効果的な拭き取り方法

重曹水にふきんを浸したらしっかり絞り切らず、片手で軽く絞る程度にします。庫内が温かいうちにふきんで中の汚れを拭き、庫内を拭き終わったら、ふきんをたたみ直してきれいな面を出し、電子レンジの外側も拭きましょう。ゴムパッキンの隙間は綿棒を使って汚れをかき出して掃除します。4)5)

ステップ5:仕上げ拭き

白い重曹の跡が残った場合は、アルコールスプレーや水拭きで仕上げます。重曹は乾くと白く残ってしまうので、しっかり拭き取りましょう。それに加え、除菌とカビ予防も兼ねてアルコールスプレーで仕上げをします。最後は庫内をしっかり乾燥させて、カビや臭いの発生を防ぎましょう。1)2)

乾燥の重要性

仕上げ拭き後は、15分ほど扉を開けっぱなしにして庫内をしっかり乾燥させます。カビの原因となる湿気をこもらせないためのちょっとしたコツです。湿気が残っていると、せっかく掃除をしてもカビや臭いの原因となってしまいます。

頑固な汚れへの対処法

基本の掃除手順で落ちない汚れには、追加の対策が必要です。汚れの種類や程度に応じて、適切な方法を選択することで、より効果的な掃除が可能になります。

重曹ペーストの活用

汚れが落ちにくい場合は、重曹水に浸したキッチンペーパーを汚れ部分に貼り付けてパックし、しばらく置いてから拭き取ると効果的です。重曹と水を2:1の割合で混ぜた「重曹ペースト」を使うと効果的で、ペースト状の重曹が汚れを浮かせて落ちやすくするのに加え、重曹が持つ研磨作用でこびりついた汚れもしっかり磨き落としてくれます。1)2)

ペーストの作り方と使用法

重曹と水が約2:1の割合になるように混ぜた重曹ペーストを作り、汚れの気になる部分にペーストを乗せて、およそ30分放置します。その後、スポンジなどでペーストごと汚れを取り、最後に水拭きで仕上げるだけです。汚れがひどい場合や、スプレーでは流れてしまって定着しない壁面などに特に有効です。9)

物理的な除去方法

メラミンスポンジなどでこすってもOKです。煮汁がはねて固まったような、一度拭いただけでは落ちないしみついた汚れは、メラミンスポンジを水で濡らして絞ったものでこすって落とします。また、研磨力の高い歯磨き粉と古歯ブラシを使う方法も効果的で、歯磨き粉の細かい粒子には研磨効果があるので、電子レンジにこびりついた汚れも落としてくれます。2)5)

注意深いアプローチ

何年も掃除をしていない場合や焦げつきが多い場合は、一度では汚れを落としきれない可能性があります。強くこすりすぎると庫内を傷つけてしまう可能性もあるので、優しく丁寧に作業することが重要です。複数回に分けて掃除を行うことで、より確実に汚れを除去できます。

オーブン機能使用前の掃除

庫内に付着している汚れはオーブン機能を使うと焦げて炭化し、落としにくくなってしまいます。そのため、オーブン機能を「使う前」に重曹水を使って掃除をするのがおすすめで、後の掃除がラクになります。オーブン機能を頻繁に使用する場合は、使用前の掃除を習慣化することが効果的です。4)

掃除の頻度と予防策

適切な掃除頻度を守ることで、頑固な汚れの発生を防ぎ、日常的に清潔な電子レンジを維持できます。予防策も併せて実践することで、掃除の負担を軽減できます。

理想的な掃除スケジュール

2カ月に1回程度、または月1回のペースで重曹掃除を行うのが理想です。毎日の料理で活躍する電子レンジのきれいをキープするための掃除は、月1回「重曹水」を使って行うとっても簡単な方法がおすすめです。庫内についた汚れをそのままにして使い続けると、汚れが焦げついて取りにくくなるだけでなく、カビやにおいの原因になる場合があります。1)2)

使用頻度に応じた調整

電子レンジの使用頻度が高い家庭では、月1回の掃除が推奨されます。一方、使用頻度が低い場合は2ヶ月に1回程度でも十分です。ただし、汚れを発見した場合は頻度にかかわらず、すぐに掃除することが大切です。

日常的な予防策

普段から汚れたらすぐ拭く習慣をつけると、頑固な汚れを防げます。レンジ庫内に食品や調味料の飛び散り汚れを見つけたら、即、重曹水などを使って拭き取る習慣をつけておきましょう。汚れを早めにお掃除する習慣をつけておくと、レンジ内部を清潔かつ美しく保つことができる上、汚れが軽いうちにキレイにできるので、お掃除も楽になります。1)2)

使用時の工夫

使用時に食品が破裂したり、吹きこぼれたりしたら、その都度拭き取るのが基本です。また、食品を温める際にラップやふたを使用することで、汚れの飛散を防げます。温める食品の種類によっては、深めの皿を使用することも効果的です。

保管と管理

残った重曹水はコンロやフローリングの掃除などに使えるため、無駄がありません。重曹は湿気を避けて密閉容器に保管し、長期間の品質維持に努めましょう。また、掃除用と食用の重曹を分けて管理することで、安全性を確保できます。

安全な使用のための注意点

重曹は安全性の高い物質ですが、適切な取り扱いを行うことで、より安全で効果的な掃除ができます。特に加熱後の取り扱いには十分な注意が必要です。

やけど防止対策

加熱直後は容器や重曹水が熱くなっているので、やけどに注意してください。温めた重曹水は熱いので、火傷にご注意ください。ペーパータオルなどを使い、蒸気の水滴を拭き取るように庫内を拭きます。加熱後は電子レンジが熱くなっていますので、火傷に注意して作業してください。1)2)

適切な保護具の使用

重曹は弱アルカリ性のため、短時間であれば素手で触っても問題はないといわれていますが、「掃除などで、素手で長時間重曹が触れている状態が続く」「皮膚が弱く荒れやすい人」は、肌荒れを引き起こすことがあります。肌が弱い方はゴム手袋をしたほうが安心です。10)

電子レンジの安全確保

重曹掃除でやってはいけないこととして、住宅・家具用合成洗剤やシンナー・ベンジン、塩素系、スプレー式の洗剤の使用は避けましょう。重曹やクエン酸を溶かした水を電子レンジで温めたあと、拭きあげの作業がありますが、必ず「庫内が冷めた状態」で掃除しましょう。11)

材質への配慮

重曹が使えない材質があることも覚えておきましょう。大理石は酸性に弱く変質し、アルミ・銅・真鍮は黒く変色、木製は黄色く変色します。電子レンジの庫内は一般的にステンレスやホーロー加工されているため問題ありませんが、付属部品の材質は確認が必要です。10)

適切な換気

重曹掃除中は適切な換気を心がけ、蒸気を効率的に逃がしましょう。特に大量の重曹水を使用する場合や、長時間の蒸らしを行う場合は、キッチンの換気扇を回すことで、快適な作業環境を維持できます。

よくある質問(FAQ)

重曹を使った電子レンジ掃除について、よく寄せられる質問と専門的な回答をまとめました。適切な知識を持つことで、より効果的で安全な掃除が可能になります。

Q1: 重曹を使った電子レンジ掃除の効果的な頻度は何ですか?

2カ月に1回程度、または月1回のペースで重曹掃除を行うのが理想です。使用頻度が高い家庭では月1回、通常の使用であれば2ヶ月に1回程度が目安となります。ただし、普段から汚れたらすぐ拭く習慣をつけると、頑固な汚れを防げるため、汚れを発見したらその都度対応することが重要です。庫内についた汚れをそのままにして使い続けると、汚れが焦げついて取りにくくなるだけでなく、カビやにおいの原因になる場合があります。1)2)

Q2: 重曹水で汚れが落ちにくい場合の対処法は何ですか?

基本の重曹水で汚れが落ちない場合は、重曹ペーストを使用しましょう。重曹と水を2:1の割合で混ぜた重曹ペーストを汚れ部分に塗り、30分程度放置してからスポンジで拭き取ります。さらに頑固な汚れには、重曹水に浸したキッチンペーパーを汚れ部分に貼り付けてパックし、しばらく置いてから拭き取ると効果的です。メラミンスポンジなどでこすることも可能ですが、庫内を傷つけないよう優しく作業してください。また、汚れが頑固で落としにくい場合、重曹よりもアルカリ度の高い「セスキ炭酸ソーダ」の使用もおすすめです。2)12)

Q3: どんな汚れに重曹掃除が最も効果的ですか?

重曹掃除は酸性の汚れに最も効果的です。具体的には、食べ物から油やタンパク質が飛び散って固まった油汚れ、食品の焦げ付き、酸性の臭いなどに優れた効果を発揮します。重曹はアルカリ性の性質を持っており、酸性の汚れと中和することで汚れを落とし、油汚れを乳化させ、浮き上がらせることでタンパクの汚れを分解します。また、重曹には消臭効果もあるので、生ごみなどの酸っぱいにおいは酸性なので、アルカリ性の重曹を使うことで中和されます。一方、水アカはアルカリ性の性質を持っているため、重曹では効果が限定的で、この場合は酸性のクエン酸が効果的です。7)8)11)

Q4: 重曹と他の掃除用品を併用するメリットは何ですか?

重曹と他の掃除用品を併用することで、より幅広い汚れに対応できます。重曹では落ちない水アカ汚れには、酸性のクエン酸を併用すると効果的です。また、仕上げにアルコールスプレーを使用することで、除菌効果とカビ予防効果が得られ、白い重曹の跡もきれいに取り除けます。メラミンスポンジとの併用では、重曹の化学的洗浄力とメラミンスポンジの物理的研磨力を組み合わせることで、頑固な汚れも効率的に除去できます。ただし、住宅・家具用合成洗剤やシンナー・ベンジン、塩素系、スプレー式の洗剤との併用は避け、食品と電子レンジ、どちらにも悪影響を与えない方法で掃除しましょう。11)13)

Q5: 自宅で簡単にできる重曹を使った電子レンジお手入れのコツは何ですか?

最も簡単で効果的なコツは、水200mlに重曹大さじ1を混ぜて5分加熱し、10-30分蒸らしてから拭き取るという基本手順を確実に実行することです。コツとしては、蒸らし時間を汚れの程度に応じて調整し、軽い汚れなら10分、頑固な汚れなら30分以上放置することです。また、拭き取りは庫内が温かいうちに行うことで、より効果的に汚れを除去できます。日常的には、使用後に軽く拭く習慣をつけ、汚れを発見したらすぐに対処することで、重曹掃除の効果を最大限に活用できます。さらに、オーブン機能を使用する前に掃除を行うことで、汚れの炭化を防ぎ、後の掃除を楽にすることができます。1)4)

まとめ

重曹を使った電子レンジ掃除は、安全で効果的な方法です。基本の5ステップ(重曹水作成→加熱→蒸らし→拭き掃除→仕上げ拭き)を正しく実行することで、頑固な油汚れや嫌な臭いを簡単に除去できます。重曹は安価で安全性も高く、電子レンジ掃除に最適な選択肢です。月1回程度の定期的な掃除と、日常的な汚れの即座な対処を組み合わせることで、常に清潔で快適な電子レンジを維持できます。1)2)3)4)5)6)

参考文献

1)電子レンジの掃除方法――重曹だけで簡単お手入れ!

2)かなり汚れている【電子レンジ】をきれいにリセット!重曹水さえあれば洗剤いらずでチン→拭くでOK!!

3)電子レンジの汚れの原因とは?簡単にできる電子レンジの掃除方法を解説!

4)【電子レンジの大掃除】溜めた汚れも「重曹」でスルッと落ちる!

5)【簡単】電子レンジ掃除6つの方法|重曹やお酢で頑固な汚れや臭いを落とす

6)電子レンジの汚れには重曹が効く!水と重曹でできる簡単&効果抜群の掃除法を解説!

7)電子レンジ掃除は重曹におまかせ!超簡単な掃除方法をご紹介!

8)食べられる重曹と掃除用の重曹って何が違うの?

9)【重曹は素手でも大丈夫!?】重曹を使う時の注意点とキッチンの掃除方法を解説

10)重曹の基本的な使い方と注意点!重曹で体にも環境にも優しくお掃除

11)電子レンジの頑固な汚れやニオイを落とす方法は?簡単お掃除術を紹介

12)簡単5分で完了!重曹を使った電子レンジの掃除方法や普段からキレイに保つ方法を紹介!

13)電子レンジのお掃除方法を解説 頑固な汚れ・ニオイをスッキリ落とそう!

この記事の執筆
  • 熊田貴行

    本サイトの品質管理責任者。ヤフーを退職後、海外で飲食とホテル事業で起業。海外の事業を売却後、日本でメディア事業会社を立ち上げて10年目。これまでの自社メディア運営で得たノウハウを軸に、企業のオウンドメディア運営を中心にWEBマーケテ...

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