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プロが教える洗面台水栓交換の7つのポイントと注意点

毎日使う洗面台の水栓。いつの間にか10年以上経過していたり、水漏れが気になったりすることはありませんか?

洗面台の水栓は日常生活で最も頻繁に使用する水回り設備の一つです。朝の身支度から夜の歯磨きまで、一日に何度も触れる場所だからこそ、その機能性は生活の質に直結します。しかし多くの方は、「いつ交換すべきか」「どんな水栓を選べばいいのか」といった基本的な疑問を持ちながらも、なかなか行動に移せずにいるのではないでしょうか。

実は、水栓の交換時期を見逃すと、水道代の無駄な出費や、最悪の場合は水漏れによる家屋への損傷につながる可能性もあるのです。

水漏れしている洗面台の水栓の様子今回は、プロの視点から洗面台水栓交換の必要なタイミングと、DIYで交換する際の7つの重要ポイントをご紹介します。この記事を読めば、あなたも自信を持って水栓交換に取り組めるようになるでしょう。

目次

水栓交換が必要な5つのサイン

洗面台の水栓は消耗品です。使い続けるうちに劣化し、交換が必要になります。では、具体的にどんな状態になったら交換を検討すべきなのでしょうか?

水栓交換が必要なサインは主に5つあります。これらのサインに心当たりがある方は、早めの対応を検討しましょう。放置すればするほど、問題が深刻化する可能性が高まります。

1. 水漏れが発生している

蛇口からポタポタと水が漏れる、レバーやハンドルの付け根から水が染み出す、シャワーホースの接続部から水が出るなど、どんな形であれ水漏れは交換のサインです。

水漏れの原因は、内部のパッキンやカートリッジなどの部品の劣化によるものが多いです。初期段階では部品交換で対応できることもありますが、水栓本体が10年以上経過している場合は、水栓ごと交換することをおすすめします。

放置すると水道代が無駄にかかるだけでなく、洗面台下の収納スペースが湿気でカビが生えたり、最悪の場合は家屋の構造部分にまで水が染み込み、大きな損害につながることもあります。

2. 水の出が悪くなった

蛇口からの水の勢いが弱くなったと感じませんか?

水の出が悪くなる原因は、水栓内部の目詰まりや水垢の蓄積、内部部品の劣化などが考えられます。特に硬水地域では、水に含まれるミネラル分が蓄積しやすく、内部の通水路が狭くなることがあります。

掃除や部品交換で改善することもありますが、長年使用している水栓の場合は、内部の腐食が進行していることも多いため、水栓全体の交換を検討する時期かもしれません。

3. 操作性が悪化している

レバーやハンドルが固くなった、スムーズに動かなくなった、温度調節がしづらくなったなど、操作性の悪化も交換のサインです。

これらの症状は、内部の機構の摩耗や劣化によって起こります。特に頻繁に使用する洗面台の水栓は、一日に何度も操作するため、機械的な摩耗が進みやすいのです。

操作性の悪化は、使い勝手の問題だけでなく、水量や温度の調節が適切にできないことで、水の無駄遣いや、最悪の場合はやけどなどの事故につながる可能性もあります。安全面を考慮しても、操作性が悪化した水栓は交換を検討すべきでしょう。

4. 見た目の劣化が気になる

水栓のメッキが剥がれた、変色した、水垢やカルキが付着して取れなくなったなど、見た目の劣化も交換を検討する理由になります。

洗面台は洗顔や歯磨きなど、清潔さが求められる場所です。見た目が劣化した水栓は、いくら機能的に問題がなくても、使用するたびに気分が下がってしまいますよね。

劣化した洗面台水栓と新品の水栓の比較最近の水栓は、汚れが付きにくい加工が施されていたり、デザイン性に優れたものが多くあります。洗面台全体の印象を大きく変えることができるので、見た目の劣化が気になるなら、新しい水栓への交換を検討してみてはいかがでしょうか。

5. 使用年数が10年を超えている

水栓の一般的な耐用年数は約10年と言われています。目立った問題がなくても、10年以上使用している場合は、予防的な交換を検討する時期です。

長年使用している水栓は、外観上は問題なくても、内部の部品が劣化していることが多いです。突然の故障や水漏れを防ぐためにも、10年を目安に交換を検討することをおすすめします。

また、10年以上前の水栓と比べると、最新の水栓は節水性能や使い勝手が格段に向上しています。交換することで、水道代の節約や日々の使い勝手の向上につながる可能性が高いです。

洗面台水栓交換の前に確認すべき3つのこと

水栓交換を決意したら、まずは現在の洗面台と水栓について正確に把握することが重要です。ここでは、交換前に必ず確認すべき3つのポイントを解説します。

1. 現在の水栓タイプを確認する

洗面台の水栓には、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。

  • ワンホールタイプ:洗面台に1つの穴があり、蛇口本体と吐水口が一体になっているタイプ。レバー1つで水量と温度を調節できるものが多い。
  • ツーホールタイプ:洗面台に2つの穴があり、蛇口本体と吐水口が別々になっているタイプ。左右のハンドルで水量と温度を調節する。
  • コンビネーションタイプ:洗面台に2つの穴があり、蛇口本体、吐水口、シャワーヘッドが別々になっているタイプ。レバーで水量と温度を調節し、シャワーヘッドは引き出して使える。

現在使用している水栓がどのタイプかを確認し、同じタイプの水栓を選ぶことが基本です。タイプが異なると、取り付け穴の位置や数が合わず、大掛かりな工事が必要になることがあります。

特に注意が必要なのは、ツーホールタイプの水栓を使用している場合です。ツーホールタイプからは、ツーホールタイプ以外の水栓への交換は基本的にできません。無理に他のタイプに変更しようとすると、洗面台自体の交換が必要になることもあります。

2. 取り付け穴のサイズと間隔を測る

水栓を選ぶ際は、取り付け穴のサイズと、穴が2つある場合は穴と穴の間隔(心間)を正確に測ることが重要です。

一般的な取り付け穴のサイズは、直径が約28mm〜35mmですが、メーカーや製品によって異なります。また、ツーホールタイプやコンビネーションタイプの場合、穴と穴の間隔(心間)も重要です。一般的な心間は100mm〜200mmの範囲ですが、これもメーカーや製品によって異なります。

洗面台水栓の取り付け穴の測り方正確に測るには、まず水栓を取り外し、取り付け穴の内径をメジャーで測ります。2つの穴がある場合は、それぞれの穴の中心から中心までの距離も測ります。

測定値をメモしておき、新しい水栓を選ぶ際の参考にしましょう。サイズが合わないと、取り付けができなかったり、無理に取り付けても水漏れの原因になったりします。

3. 現在の水栓のメーカーと品番を調べる

可能であれば、現在使用している水栓のメーカーと品番を調べておくと、交換作業がスムーズになります。

水栓のメーカーや品番は、水栓本体に刻印されていることが多いです。また、洗面台の取扱説明書や購入時の書類に記載されていることもあります。

同じメーカーの同シリーズの新しい水栓を選べば、取り付け穴のサイズや配管との接続方法が同じである可能性が高く、交換作業が比較的簡単になります。

もし現在の水栓のメーカーや品番がわからない場合は、洗面台のメーカーを調べてみましょう。洗面台と水栓は同じメーカーの製品が使われていることが多いです。

DIYで洗面台水栓を交換する7つのポイント

ここからは、実際にDIYで洗面台の水栓を交換する際の7つの重要ポイントを解説します。初心者の方でも安心して作業できるよう、順を追って説明していきます。

1. 適切な工具を準備する

水栓交換に必要な工具は以下の通りです。

  • モンキーレンチ(2個あると便利)
  • プラスドライバー・マイナスドライバー
  • ウォーターポンププライヤー
  • バケツ・雑巾
  • シールテープ
  • シリコンコーキング剤(必要に応じて)

工具は事前にすべて揃えておきましょう。作業中に足りないものがあると、水道を止めた状態で買い物に行くことになり、大変です。

特にモンキーレンチは2個あると、ナットを回す際に片方で固定しながらもう片方で回すことができるので便利です。また、水栓の種類によっては専用の工具が必要な場合もあるので、新しい水栓の説明書を事前に確認しておきましょう。

2. 水道を止めてから作業を始める

水栓交換の作業を始める前に、必ず水道を止めましょう。これは最も重要なポイントの一つです。

洗面台の下にある止水栓(給水栓)を時計回りに回して閉めます。止水栓は通常、洗面台下の収納スペース内にあります。水栓が混合水栓の場合は、冷水・温水両方の止水栓を閉める必要があります。

止水栓を閉めたら、水栓のレバーやハンドルを開いて、水が出なくなったことを確認します。水が完全に止まっていないと、作業中に水が噴き出して大惨事になる可能性があります。

もし洗面台下に止水栓がない場合や、止水栓が固くて回らない場合は、家全体の元栓を閉める必要があります。元栓は通常、玄関付近や水道メーターボックス内にあります。

3. 古い水栓を丁寧に取り外す

水道を止めたら、古い水栓を取り外します。この作業は丁寧に行いましょう。

まず、水栓と給水管を接続している袋ナット(フレキホースの接続部分)をモンキーレンチで緩めます。この時、必ずバケツと雑巾を用意しておきましょう。配管内に残っている水が出てくるためです。

次に、洗面台の下から水栓を固定しているナットを緩めます。水栓の種類によっては、専用の工具が必要な場合もあります。

すべてのナットを外したら、水栓本体を上から持ち上げて取り外します。長年使用していると水垢などで固着していることがあるので、無理に引き抜かず、少しずつ動かしながら慎重に取り外しましょう。

4. 取り付け面を清掃する

古い水栓を取り外したら、取り付け面をきれいに清掃します。これは新しい水栓をしっかり固定し、水漏れを防ぐために重要なステップです。

洗面台の取り付け穴周辺に付着している古いパッキンやシリコンコーキング剤、水垢などを完全に取り除きます。スクレーパーやマイナスドライバーの先端、古い歯ブラシなどを使うと効果的です。

洗面台水栓の取り付け作業の様子特に水栓と洗面台の接触面は完全にきれいにすることが重要です。わずかな汚れや古い素材が残っていても、そこから水漏れが発生する可能性があります。

清掃が終わったら、乾いた布で水分や汚れを拭き取り、新しい水栓の取り付け準備を整えましょう。

5. 新しい水栓を正しく取り付ける

清掃が完了したら、新しい水栓を取り付けます。この作業は説明書をよく読みながら、手順通りに進めることが重要です。

まず、新しい水栓に付属のパッキンやガスケットを正しい位置に取り付けます。これらは水漏れを防ぐために非常に重要な部品です。

次に、水栓本体を洗面台の穴に上から差し込みます。この時、水栓の向きや位置を確認しましょう。特に、レバーの操作方向や吐水口の向きが適切かどうかを確認することが重要です。

水栓を差し込んだら、洗面台の下から固定用のナットやボルトを取り付けます。この時、水栓が動かないように上から押さえながら作業すると良いでしょう。

固定が完了したら、給水管(フレキホース)を接続します。接続部分には必ずシールテープを巻いて、水漏れを防止しましょう。シールテープは時計回りに3〜4周巻くのが一般的です。

6. 水漏れチェックを念入りに行う

新しい水栓の取り付けが完了したら、水道を開けて水漏れがないかを念入りにチェックします。

まず、止水栓を反時計回りにゆっくり開けます。いきなり全開にせず、少しずつ開けながら、接続部分から水漏れがないかを確認しましょう。

水栓のレバーやハンドルを操作して、水の出し止めや温度調節が正常に機能するかを確認します。また、吐水口からの水の出方も確認しましょう。

特に注意深くチェックすべき箇所は以下の通りです。

  • 給水管と止水栓の接続部分
  • 給水管と水栓本体の接続部分
  • 水栓本体と洗面台の接触面
  • レバーやハンドルの付け根部分

水漏れを発見した場合は、すぐに水道を止めて、接続部分を増し締めするか、パッキンやシールテープを追加します。

7. 使用後のメンテナンス方法を理解する

新しい水栓を長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが重要です。

日常的なお手入れとしては、使用後に水滴を拭き取り、定期的に柔らかい布で全体を拭くことをおすすめします。特に硬水地域では、水垢が付きやすいので、こまめな拭き取りが効果的です。

また、吐水口の網(ストレーナー)は定期的に掃除することで、水の出が悪くなるのを防げます。多くの水栓は、吐水口の先端を回して外すことができ、内部の網を取り出して清掃できます。

さらに、レバーやハンドルの動きが悪くなってきたら、内部の部品が劣化している可能性があります。早めにメーカーの純正部品に交換することで、水栓全体の寿命を延ばすことができます。

水栓交換でよくある失敗と対処法

DIYで水栓交換に挑戦する際、いくつかの失敗パターンがあります。ここでは、よくある失敗とその対処法を紹介します。

サイズが合わない水栓を購入してしまった

最もよくある失敗は、取り付け穴のサイズや間隔に合わない水栓を購入してしまうことです。

対処法としては、まず返品・交換が可能か確認しましょう。多くのホームセンターでは、未使用・未開封であれば返品に応じてくれます。

返品できない場合は、アダプターや変換プレートを使用する方法もあります。ただし、見た目や使い勝手に影響が出る可能性があるので、最終手段と考えましょう。

この失敗を防ぐためには、事前に正確に測定し、可能であれば現在の水栓のメーカーと品番を調べてから購入することをおすすめします。

水漏れが止まらない

新しい水栓を取り付けたのに水漏れが止まらない場合、いくつかの原因が考えられます。

まず、接続部分のナットが十分に締まっているか確認しましょう。緩んでいる場合は、しっかりと締め直します。

次に、シールテープが正しく巻かれているか、パッキンやガスケットが正しい位置に取り付けられているかを確認します。これらが原因の場合は、いったん分解して正しく取り付け直す必要があります。

それでも水漏れが止まらない場合は、部品の不良や相性の問題が考えられます。メーカーのサポートに相談するか、専門業者に依頼することを検討しましょう。

止水栓が固くて回らない

古い住宅では、長年使用していない止水栓が固着して回らないことがあります。

無理に回すとハンドルが破損する恐れがあるので、まずは潤滑油(シリコンスプレーなど)を吹きかけて、しばらく放置してみましょう。それでも回らない場合は、止水栓専用の工具を使用するか、家全体の元栓を閉めて作業する方法を検討します。

どうしても対応できない場合は、水道工事の資格を持つ専門業者に依頼することをおすすめします。止水栓自体の交換が必要になる場合もあります。

プロに依頼すべきケースとその費用相場

DIYでの水栓交換が難しいと判断した場合は、迷わずプロに依頼しましょう。ここでは、プロに依頼すべきケースとその費用相場を紹介します。

プロに依頼すべきケース

以下のようなケースでは、DIYではなくプロに依頼することをおすすめします。

  • 止水栓がない、または機能していない場合
  • 配管の状態が悪く、追加工事が必要な場合
  • 水栓のタイプを変更したい場合(例:ワンホールからコンビネーションへ)
  • 電気工事が必要な自動水栓(センサー式)に交換したい場合
  • 洗面台自体も一緒に交換したい場合

特に、配管の状態が悪い場合や、水栓のタイプを変更する場合は、専門的な知識と技術が必要になります。無理にDIYで行うと、水漏れや故障の原因になるだけでなく、最悪の場合は家屋への損傷につながる可能性もあります。

プロに依頼する場合の費用相場

プロに水栓交換を依頼する場合の費用相場は、水栓の種類や工事の難易度によって異なりますが、一般的には以下のような範囲です。

  • 水栓本体:5,000円〜50,000円(グレードによる)
  • 工事費:10,000円〜30,000円
  • 合計:15,000円〜80,000円程度

単純な水栓交換であれば、工事費は10,000円〜20,000円程度ですが、配管工事が必要な場合や、タイプの異なる水栓に交換する場合は、工事費が高くなることがあります。

また、緊急対応や休日対応の場合は、割増料金が発生することがあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

費用を抑えたい場合は、水栓本体を自分で購入し、取り付けのみをプロに依頼する方法もあります。この場合、工事費のみで済むため、総額を抑えることができます。

まとめ:洗面台水栓交換を成功させるために

洗面台の水栓交換は、適切な知識と準備があれば、DIYでも十分に可能な作業です。この記事で紹介した7つのポイントを押さえることで、初心者の方でも安心して取り組むことができるでしょう。

ただし、自分の技術や経験に不安がある場合や、複雑な工事が必要な場合は、無理をせずプロに依頼することも大切です。水回りのトラブルは、小さな問題が大きな損害につながることもあるため、安全第一で考えましょう。

最後に、水栓交換のタイミングを見極め、計画的に交換することで、快適な洗面台環境を維持することができます。日々の使い心地や見た目にこだわることで、毎日の生活がより快適になることでしょう。

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この記事の執筆
  • 熊田貴行

    本サイトの品質管理責任者。ヤフーを退職後、海外で飲食とホテル事業で起業。海外の事業を売却後、日本でメディア事業会社を立ち上げて10年目。これまでの自社メディア運営で得たノウハウを軸に、企業のオウンドメディア運営を中心にWEBマーケテ...

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