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畳のカビ対策完全ガイド:予防法6選と除去方法を解説

畳のカビ対策の全てがわかる完全ガイド。カビの発生原因から効果的な予防法6選、種類別の除去方法まで詳しく解説。湿度管理・換気・掃除方法など、実践的な対策で健康的な住環境を実現します。

目次

畳のカビ対策の基本と発生原因

畳は天然素材のい草を使用しているため、湿気を吸収しやすく高温多湿の環境ではカビが発生しやすくなります。カビは見た目の問題だけでなく、健康被害の原因にもなるため、日常的な予防と適切な対処が重要です。現代の住宅は気密性が高いため、昔以上にカビ対策が必要になっています。1)2)

カビの発生は「温度・湿度・空気・養分」の4つの要件が揃うことで起こります。特に室温20~30度、湿度75%以上という条件が揃うとカビが繁殖しやすくなります。い草は本来部屋の湿度を調整する優れた機能を持っていますが、湿度が高い状態が続くと調湿機能が限界を超え、カビが発生してしまうのです。

カビが発生しやすい環境と条件

畳にカビが発生しやすくなる具体的な環境は以下の通りです。部屋の風通しが悪く湿気が多い状況、暖房で室温が高くなっている状態、畳の掃除が不十分でホコリや汚れが溜まっている環境などがあります。これらの条件が重なることで、カビにとって理想的な繁殖環境が整ってしまいます。3)4)

特に梅雨時期の6月から夏にかけては要注意です。この時期は湿度が70~75%程度まで上がり、カビの繁殖に最適な条件が揃います。カビは湿度60%以上から活発になり始め、80%を超えると本格的に発生し始めます。また、気温5℃からでもカビは発生するため、涼しい時期でも油断は禁物です。

新しい畳と古い畳の違い

新しい畳は調湿作用が強く、古い畳と比べて水分を吸収しやすい性質があります。そのため湿度が高い環境では新しい畳の方がカビが発生しやすくなります。新品のい草には養分も含まれているため、カビの栄養源となってしまう可能性もあります。新しい畳に張り替えた際は、特に注意深いカビ対策が必要です。5)6)

逆に古い畳はい草が潰れて吸湿性が低下するため、新しい畳に比べてカビが繁殖しにくい傾向があります。しかし掃除が不十分だと、蓄積した汚れがカビの養分となるため、畳の新旧に関わらず日常的なメンテナンスが重要になります。

効果的な畳のカビ予防法6選

畳のカビ対策で最も重要なのは予防です。以下の6つの方法を実践することで、カビの発生を効果的に防ぐことができます。湿度管理・換気・掃除・布団の管理・自然素材による予防・市販品の活用という総合的なアプローチが必要です。

1. 換気と除湿による湿度管理

カビ予防で最も効果的なのは定期的な換気と除湿です。晴れた日は窓を開けて風通しを良くし、雨の日や湿度が高い場合はエアコンのドライ機能や除湿器を活用しましょう。現代の家は気密性が高く、畳だけが湿気を吸収することになるため、意識的な換気が重要です。7)8)

湿度は60%以下に保つことが理想的です。湿度計を設置して定期的にチェックし、60%を超えないよう注意しましょう。梅雨時期は除湿器の活用が特に効果的で、エアコンの除湿機能でも十分な効果が期待できます。サーキュレーターや扇風機を併用すると、空気の流れができてより効果的です。

2. 洗濯物の部屋干しを避ける

洗濯物を畳の部屋で部屋干しすると湿度が大幅に上がり、カビの原因となります。どうしても部屋干しが必要な場合は、除湿器や扇風機を併用して湿度の上昇を抑えましょう。洗濯物から発生する水分は想像以上に多く、畳のカビ発生リスクを大幅に高めます。9)

部屋干しする際は、畳の部屋以外の場所を選ぶか、十分な換気設備のある場所で行うことが重要です。浴室乾燥機がある場合は、そちらを優先的に使用することをおすすめします。

3. 布団の適切な管理

布団を敷きっぱなしにすると、畳と布団の間に湿気がこもりカビの原因となります。人は一晩にコップ一杯分の汗をかくため、その水分を布団が吸収し、畳に移ってしまいます。毎日布団を上げて畳を乾燥させることが重要です。10)11)

晴れた日は布団を外に干すか、布団乾燥機を使用することも効果的です。畳と布団の間にすのこや防湿シートを敷くと、湿気がこもりにくくなります。万年床の状態は絶対に避け、定期的に布団を移動させて畳を乾燥させるよう心がけましょう。

4. こまめな掃除とメンテナンス

ホコリや汚れはカビの栄養源になるため、定期的な掃除が欠かせません。畳の目に沿って掃除機をかけ、清潔に保ちましょう。掃除機は畳1畳につき1分程度時間をかけて、ゆっくり丁寧に吸引することが重要です。12)13)

畳掃除には掃除機よりもほうきの方が適している場合があります。細かい目のある畳は、ホコリを吸引する掃除機よりも掻き出す力のあるほうきの方が効果的だからです。掃除の頻度は日常的に行い、特に梅雨前と年末の大掃除時には念入りに行いましょう。

5. 酢やクエン酸による自然予防

酢やクエン酸には殺菌作用があり、カビ予防に有効です。水で薄めて雑巾に含ませ、畳の目に沿って拭くことで予防効果が期待できます。酢は水で10倍に薄め、クエン酸は小さじ1を水に溶かして使用します。ただし、新しい畳や畳の縁には変色の可能性があるため注意が必要です。14)15)

これらの自然素材による予防法は、化学薬品を使いたくない家庭や小さな子供がいる家庭に特におすすめです。定期的に実施することで、カビの発生を効果的に抑制できます。

6. 市販のカビ防止スプレーや防湿シートの活用

市販のカビ防止スプレーや防湿シートも手軽で効果的な予防策です。畳専用の製品を選び、使用方法を守って活用しましょう。防湿シートは畳床の下や畳と敷物の間に敷くことで、湿気を効果的に防げます。16)17)

防湿シートには防虫機能付きのものもあり、カビと害虫の両方を対策できます。畳の上にカーペットを敷く場合は、必ず防湿シートを間に挟むことをおすすめします。市販品を選ぶ際は、畳専用であることを確認し、適切なサイズを選択することが重要です。

畳に発生したカビの種類別対処法

畳に生えるカビには主に青カビ、白カビ、黒カビの3種類があります。カビの種類によって対処方法が異なるため、まずはカビの種類を確認してから適切な方法で除去することが重要です。

軽度のカビ(青カビ・白カビ)の除去方法

うっすらと生えた青カビや白カビなどの軽度なカビには、エタノール(消毒用アルコール)が効果的です。濃度70~80%のエタノールをカビ部分にスプレーし、畳の目に沿ってブラシで優しく擦ります。作業前は必ず換気を行い、マスクとゴム手袋を着用してください。18)19)

除去手順は以下の通りです。まず部屋を十分に換気し、エタノールをカビ全体に吹き付けて15~20分放置します。その後、歯ブラシなどで畳の目に沿ってカビを優しくかき出し、乾いた雑巾で拭き取ります。歯ブラシは使用のたびにエタノールですすぎ、胞子の拡散を防ぎましょう。

重度のカビ(黒カビ)への対処法

黒カビが発生している場合は、エタノールだけでは除去が困難なため、重曹と酸素系漂白剤を併用します。重曹と酸素系漂白剤を1:1でペースト状にし、カビ部分に塗って5分ほど置いた後、乾いた雑巾で拭き取ります。重曹は畳を変色させる可能性があるため、カビ部分のみに限定して使用してください。20)21)

作業は晴れた日に屋外で行うのが理想的です。室内で行う場合は十分な換気を確保し、他の部屋にカビの胞子が飛散しないよう注意しましょう。黒カビの除去後は、防カビスプレーを使用して再発防止を図ることが重要です。

畳の天日干しと乾燥方法

天気の良い日は畳を天日干しするか、畳の片側を持ち上げて床との間に風を通すと効果的です。直射日光に長時間当てると日焼けの原因となるため、春や秋は4~5時間程度に留めましょう。天日干しが困難な場合は、除湿器やエアコンのドライ機能を活用して十分に乾燥させます。22)23)

畳の乾燥は年に1回程度実施することが理想的です。全ての畳を上げるのが困難な場合は、縁側の畳と中央の畳だけでも上げるようにしましょう。定期的な乾燥により、カビの発生を大幅に抑制できます。

カビ対策時の重要な注意点

畳のカビ対策を行う際は、いくつかの重要な注意点があります。誤った方法を用いると畳を傷めたり、カビを拡散させたりする可能性があるため、正しい知識を持って対策を行うことが重要です。

使用してはいけない掃除方法

カビが生えている部分に掃除機をかけると、胞子が部屋中に広がる恐れがあるため避けてください。水拭きはカビの繁殖を助長することがあるので、基本的には乾拭きやアルコール拭きを推奨します。また、重曹は畳を変色させる場合があるため、使用はカビ部分のみに限定してください。24)25)

塩素系漂白剤やアルカリ性洗剤、カビ取り剤の使用も避けましょう。これらは畳を変色させる可能性が高く、い草を傷める原因となります。畳のカビ掃除には、専用の製品や中性の洗剤を使用することが安全です。

健康面での配慮事項

カビ掃除の際は必ずマスクを着用し、カビの胞子を吸い込まないよう注意してください。エタノールは揮発性が高く手荒れの原因となるため、ゴム手袋の着用も必須です。作業中は十分な換気を行い、カビの胞子が室内に滞留しないよう配慮しましょう。26)27)

アレルギー体質の方や呼吸器系に問題のある方は、専門業者への依頼を検討することをおすすめします。カビによる健康被害は深刻な場合もあるため、無理をせず適切な対処を心がけてください。

専門業者に依頼すべきケース

カビが広範囲に発生している場合や自力での改善が困難な場合は、畳の張り替えや専門業者による対処を検討しましょう。特に畳床まで浸透したカビや、再発を繰り返すカビについては、根本的な解決が必要になります。

張り替えを検討すべき状況

カビが畳全体に広がっている場合、カビの臭いが取れない場合、カビの除去を行っても再発を繰り返す場合は、畳の張り替えを検討しましょう。現在はカビやダニが発生しにくい和紙畳や樹脂畳も販売されており、湿気の多い環境に適した選択肢があります。28)29)

また、畳の下の床板に湿気が溜まっている可能性がある場合は、床板の材質変更も含めた総合的な対策が必要になります。専門業者に相談し、最適な解決策を検討することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1: 畳のカビ予防に最も効果的な方法は何ですか?

A1: 最も効果的なのは湿度管理と定期的な換気です。湿度を60%以下に保ち、晴れた日は窓を開けて風通しを良くすることが基本となります。梅雨時期は除湿器やエアコンのドライ機能を積極的に活用しましょう。

Q2: どのくらいの頻度で畳を掃除すればカビを防げますか?

A2: 日常的な掃除機がけは週に2~3回、雑巾での乾拭きは週に1回程度が理想的です。梅雨前と年末には念入りな掃除を行い、年に1回程度は畳の天日干しを実施することをおすすめします。

Q3: エタノールや重曹以外に畳のカビ対策として使えるものはありますか?

A3: 酢やクエン酸水による拭き掃除、市販の畳用カビ防止スプレー、防湿シートの設置などが効果的です。また、竹炭や備長炭を使用した除湿シートも自然素材として人気があります。

Q4: 部屋の湿度管理で特に注意すべきポイントは何ですか?

A4: 湿度60%以下の維持、洗濯物の部屋干し回避、布団の敷きっぱなし防止が重要です。湿度計を設置して定期的にチェックし、換気と除湿を適切に行いましょう。

Q5: 畳がひどくカビてしまった場合、どうやって修復すれば良いですか?

A5: 軽度なら70~80%エタノールでの除去、重度なら重曹と酸素系漂白剤の併用を試してください。それでも改善しない場合や広範囲のカビは、専門業者による畳の張り替えを検討することをおすすめします。

参考文献

1)畳のカビがひどい! 原因と効果的なカビ掃除の方法、予防対策 2)畳にカビが…原因とすぐできるカビ取り方法、予防対策までまとめて紹介 3)畳のカビ取りの正しい掃除&予防法!水拭きと掃除機はNG 4)畳カビの取り方:床【念入りおそうじ】 5)畳にカビが生えるのはなぜ?原因や掃除方法・予防方法を紹介 6)畳にカビが生えた!?エタノールで除去する方法と予防対策 7)カビについて 8)畳(たたみ/イ草/和紙/樹脂)のカビ取り方法! 9)畳にカビが生えたらどうすればいい?対処法と予防法をまとめました 10)【畳 の カビ 防止】のおすすめ人気ランキング 11)畳の湿気対策とダニ、カビを発生させないための対処法 12)畳の湿気対策を解説!カビ・ダニを防止するためにできることは? 13)和室にカビが発生!すぐできる湿気対策5つを紹介 14)畳の部屋で加湿器を使っても大丈夫?カビ・ダニを除去する方法も解説 15)畳の部屋で加湿器を使う時の注意点とおすすめ商品 16)【畳の防カビ対策】和室の湿気対策はどうしたらいい? 17)和室のカビのお手入れ方法と対策!湿気が多い季節はカビが繁殖しやすい!? 18)畳のお手入れ 19)畳掃除の基本|簡単な方法からカビ・ダニなどの対処法まで 20)畳のカビはシンプルな方法で除去!発生原因や予防法までを解説 21)畳の掃除の仕方、カビ・ダニの取り方を解説!クエン酸や重曹は使える? 22)正しい畳の掃除の仕方とは? 重曹による掃除は厳禁? 注意点を知っておこう 23)畳とカーペットの間に敷くだけで快適に!効果抜群の防虫・防湿シートとは? 24)畳工事オプション|石川畳店 防虫防湿シートや防カビ剤など 25)畳関連グッズ|たたみのこうひん 26)Amazon.co.jp: 防湿防虫シート 畳の上 27)【楽天市場】防ダニ・保温シート・滑り止め:タタミ工場こうひん 28)畳の下には何か敷いた方がいいの?畳の下に新聞紙を敷いても大丈夫? 29)Amazon.co.jp: 畳の下に敷く防湿防虫シート 畳

この記事の執筆
  • 熊田貴行

    本サイトの品質管理責任者。ヤフーを退職後、海外で飲食とホテル事業で起業。海外の事業を売却後、日本でメディア事業会社を立ち上げて10年目。これまでの自社メディア運営で得たノウハウを軸に、企業のオウンドメディア運営を中心にWEBマーケテ...

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