買ってよかった!と安心できる「中古マンションの選び方」9ステップ
「中古マンションを買って新しい暮らしをスタートさせたい」
「でも大きな買い物だけに失敗したくない」
「何から始めるべきで、何をチェックして、どんなことを見極めればいいの?」
中古マンション購入にあたり、こんな風に悩んでいる方は多いはず。
そこで本記事では、失敗しない中古マンションの選び方を9つのステップに沿ってご紹介していきます。
中古マンションを買おうと思っているC子さんの気持ちになって読んでみてくださいね。
ステップ①実現可能な予算を決める
C子:
私、絶対失敗したくないんです!
アドバイザー:
何かの決めゼリフのようですが、並々ならぬ決意が漂っていますね。失敗したくないこととは?
C子:
賃貸暮らしでしたが、中古マンションを購入しようと思っています。でも夫は忙しくてイマイチ話が進まないので、私がしっかりリードしたいなと思って。
アドバイザー:
そうでしたか。では決めるべきこと、チェックすべきこと、見極めポイントの順でお伝えしますね。いくつか質問もしていきますので、現状をお答えくださいね。
C子:
よろしくお願いします。
アドバイザー:
中古マンションを選ぶにあたって、予算は決まっていらっしゃいますか?
C子:
はい、ざっくりとは。
アドバイザー:
ざっくりですか。予算決めは何より大事です。どうやって予算を決めたか教えていただけますか?
C子:
夫の収入が年間いくらで、そこから生活費などの支出を引いて、私の収入は不安定なので、それは含めずに考えていきたいと思っています。実は以前、ファイナンシャルプランナーさんの相談会に参加したことがあるんです。
アドバイザー:
そうでしたか!無理のない予算を出すためには、プロのファイナンシャルプランナーさんに相談するのはいいことです。どうしても購入が前提にあると、多少無理をしてでもと計算してしまう方が多いので。
中古マンションということは、リノベーションやリフォームの予算も考えてらっしゃいますか。
C子:
そこがざっくりしていて、夫はそんなにお金をかけてリノベーションしなくてもいいんじゃないかとか言ってるんですけど、私は中古マンションを選ぶのだから、しっかり手をかけたいんです。今、どのくらいリノベーションに予算が必要なのかも調べています。
POINT:余白を残した「返せる額」で全体予算を把握!
予算決めはマンション購入において最重要項目です。現在の収入から、将来必要になってくる費用を踏まえて予算を決めます。この時に重要なのが「借りられる額」で計算しないこと。より具体的にライフプランシミュレーションをしてみること。未来は誰にもわかりません。予期せぬ事態にも対応できるよう、そして住宅ローンを組んだ後の生活が苦しくなっては本末転倒なので、余裕を持った予算組みが「マンション購入の失敗」を避ける最大の戦略です。また、そのためにファインナンシャルプランナー(FP)などプロに相談することを強くおすすめします。
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ステップ②住みたい場所を決める
アドバイザー:
場所はおおよそ決まっていますか?C子さんご夫妻が考えている条件を教えてください。
C子:
夫は職場に通いやすいところがいいと言っています。私はできれば実家に近くて、子育てしやすい場所がいいなと思っています。
アドバイザー:
出来るだけご夫婦の希望条件に叶う場所を探したいですね。地図上の距離だけでなく、通勤を考えると乗り換えが便利、路線が多いなどの交通の便を考慮しながら探すといいですよ。
C子:
はじめは新生活を始めるならあえて新しい土地で!とも思ったんですが、「あまり実家から離れてしまうと、いざ孫の面倒を見てと言われても無理よ」なんて親に言われてしまって…。
アドバイザー:
そうですね、子育て環境に関しては周辺の自然環境や保育所事情、教育施設の充実などもしっかりリサーチした上で選んでいくといいですよ。もし、気持ちが変わって馴染みのない場所にする場合には、実際に足を運んでみるのもいいですね。
POINT:住むことを想定して入念な下見がおすすめ
予算が決まったら、次はエリアを定めましょう。C子さんのように馴染みにある場所の場合はスムーズですが、もし住んだことのないエリアにまで検討範囲を広げる場合には、実際に足を運んで下見することが重要です。駅からの距離を優先するのか、穏やかな周辺環境を優先するのか等々「実際に住んでみた」ときを想像して考えてみましょう。駅徒歩20分が、毎日となると小さなストレスの積み重ねにもなってしまう可能性があります。
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ステップ③欲しい広さを決める
アドバイザー:
マンション選びに直結する項目になりますが、どのくらいの広さが欲しいかは決まっていますか?
C子:
広さと間取り、悩んでます。今はあまり広くなくていいと私自身は思っていますが、家族が増えることも想定すると難しい。
アドバイザー:
こちらのデータをみてください。住生活基本計画(国土交通省)の中で設けている、マンションの広さに関する水準です。
C子:
目安と最低の面積に結構開きがありますけど、これは?
アドバイザー:
目安面積は「豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考える住宅の面積に関する水準」です。一方で、最低面積は「健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準」とされています。つまり、本当に最低ラインの広さと覚えておきましょう。目安と最低の間の広さが現実的なラインです。
事実、リノベーション会社としての経験上は下記の広さを選ばれる方が多いです。また、空間の広がりや開放感はリノベーション次第で十分に実現可能です。廊下をつくらない、空間を兼ねるなど、設計アイデア次第で10㎡前後はカバーできます。
- 1人暮らし:35-45㎡
- 2人暮らし:45-55㎡
- 3人暮らし:55-65㎡
- 4人暮らし:65-75㎡
C子:
な、なるほど。将来何人家族になるかで、目安の広さが変わってくるんですね。
アドバイザー:
そうですね。C子さんが気にされている間取りについては、リノベーションを計画する際に、部屋を広く使えるようにとか、将来お子さんが大きくなって子ども部屋が必要になったらなど、設計段階で工夫することもできますよ。
C子:
広さを考えるうえでも、ライフプランが大事ということですね。
POINT:「予算」「エリア」「広さ」変えられない部分こそ先に決める
予算とエリアが決まったら広さについて考えましょう。この3つが決まれば、探す物件も大方絞られてきます。なぜ、この3つを先に決めるべきかと言うと”後から変えられない条件”だからです。間取りや内装は、設計段階で何度でも自由に変えることができます。ただし、エリアや広さは購入する前に納得のいく条件を考えておかないと、あとで後悔してしまうことになるのです。広さについては、C子さんの言うとおり、ライフプランを踏まえて考えてみましょう。
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ステップ④譲れない検索条件を決める
C子:
予算、場所、広さ、なんとなく考えてきたけど、もう一回夫としっかり共有しとかなくちゃいけないかも。そのほかにもありますか?
アドバイザー:
C子さん、そうなんです!パートナーの方と希望条件を確認しておく作業はとても大事です。これら3つに加えて、その他にどうしても譲れない条件がないかを考えてみましょう。
C子:
例えば?
アドバイザー:
「大通り沿いは避けたい」「追い炊き機能はつけたい」など、いろいろあります。現在の住まいに決めた理由をふり返ってみて検証してみるのもいいですね。あとは現在の住まいで不満に感じている部分も、希望の条件につながります。
C子:
うわぁ~、なんか限りなく出てきそう。
アドバイザー:
あはは。そうかもしれませんね。でも後から実は…と本音が出て揉めるよりもこの段階で話し合って納得しておくことが賢明ですよ。「1階を避けたい理由は?」「1階は本当に防犯上良くない?」「1階にすれば、夢だったガーデニングが楽しめたり、子供が遊べる専用庭があるよ」など、改めて優先順位や代替案を考えていくのです。お互いのこだわりたい条件に関して、どうしてそこが譲れないのかを洗い出していくわけです。この時も、先ほどと同じく”変えられない部分”を優先して考えるといいですよ。
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C子:
漠然と考えていた希望が家族の夢になるかも…なんてね(笑)
アドバイザー:
その考え方、とても素敵です!
POINT:「本当に譲れない条件」かどうかをしっかり吟味する
予算・エリア・広さ意外にも条件を洗い出すのはとても重要な工程です。しかし、あまりに多くの条件を出しすぎては、この後の物件検索で撃沈します。なぜなら全ての条件に合う物件というのは、なかなかないからです。そこで、おすすめなのが「なぜ譲れないのか?」を深掘ってみること。リモートワークが増えてきたら追い焚きはそこまで必要じゃなかったり、宅配ボックスも玄関前配達にすればマスト条件じゃなくてもいい…というケースもあります。
ステップ⑤条件に合わせて検索してみる
アドバイザー:
では、今あげた、予算、場所、広さ、その他の条件をいれて検索してみましょう。よくあるSUUMOやアットホーム、HOMESといった不動産ポータルサイトで実際に物件検索してみてください。
5-1.条件に合う物件数が多すぎる場合
C子:
あれあれ、200件も出てきた。一件一件見るだけで時間かかっちゃいます。
アドバイザー:
そういう場合は、場所をもう少し絞り込んでみたり、㎡数を広げてみる、築浅を選んでみるなど、条件を少し良くしてみてください。30件程度になると選びやすいですね。
5-2.条件に合う物件数が少なすぎる場合
C子:
今度は4件だって!
アドバイザー:
5件以下なら少し条件を緩和してみてください。優先順位の低いものから変更してみましょう。予算に関しては変更しないほうがいいですね。ファイナンシャルプランナーさんがMAXの予算を出してくださっているかもしれませんが、一般的には多めの数字で見積もっているケースがほとんどですので、本当に最後の手段と考えてください。あまりにもヒットしないようなら、予算と希望相場が合わないので根本的な見直しが必要ということになります。
C子:
この優先順位、微妙に夫との差ができそうな気がします。
アドバイザー:
そうですね。こうした検索作業はパートナーと相談しながら進めるのが理想です。一人で検索した場合には、後で変更した条件をしっかりシェアすることが必要ですね。
POINT:平米数の条件は一つ上まで含めてOK
ステップ①からステップ④までの作業は、全てこの物件検索に繋がってきます。ポータルサイトで検索する際には一つTipsがあります。それは、平米数の条件を選択する際には「一つ上の条件まで含める」ということです。例えば、希望の広さが55㎡〜60㎡だとします。しかし、ポータルサイトの条件選択肢は【55㎡〜59㎡】【60㎡〜64㎡】といった分け方をしていることが多くあります。この時、【55㎡〜59㎡】だけを選択してしまうと60㎡の良い物件を取りこぼしてしまうかもしれません。そのため、平米数は一つ上(あるいは一つ下)の条件まで含めてみるのがおすすめです。
ステップ⑥内見に行く|4つのチェックポイント解説付き
C子:
次は検索してヒットした物件を見に行く段階ですよね。ここで失敗したくないという気持ちもあるんですけど、今住んでいるところは割と即決だったんですよね。
アドバイザー:
人気の物件の場合はすぐに売れてしまうので、決断力はとっても大切です!しかし内見でどこを見るべきか分からないと不安ですよね。次の4つのチェックポイントをおさえておきましょう。ちなみに、1日に見て回る物件数は多くて5件程度が目安です。場所が離れている場合もあるかもしれませんので、移動時間なども考慮して決めましょう。
6-1.建物チェック
アドバイザー:
まずはマンションの外観にヒビが入っていないかなどをチェックしましょう。遠目から見た状態でチェックすればOKです。
C子:
ヒビは怖いなぁ。でも中古マンションの場合、ありそう。
アドバイザー:
外観のダメージに対して、修繕予算をとっているのか、補修しながら建物を維持しているのかなど、この後のチェックにも関係してきます。
6-2.共用部チェック
アドバイザー:
次は共用部のチェックです。自転車置き場や廊下など住人が共用する部分ですね。
C子:
賃貸暮らしなので、これはよくわかります。ゴミのルールとかしっかり守られていないのは絶対に嫌だなぁ。
6-3.音チェック
アドバイザー:
部屋に入ってすることですね。窓をすべて開けて、騒音を確認してください。皆さん扉は片っ端から開けるんですが、窓は意外と開けない方も多いんです。近くに線路がある立地なら、電車が通るのを待って音チェックをしましょう。
C子:
たしかに時間帯によって電車の騒音がすごいとか、聞いたことがあります。道路の通行音なんかもありますよね。
6-4.隣人チェック
アドバイザー:
これもあとでトラブルになりやすい問題です。個人情報保護の関係もありますが、周囲に住んでいる人に問題がないか、売主さんや仲介担当者に忌憚のない意見を求めてください。
C子:
問題ないですよって言われそう。
アドバイザー:
後でトラブルになるのを避けたいので、正直に答えてくださるケースが多いですよ。
6-5.アスベストチェック
アドバイザー:
最後はアスベストチェックです。中古マンションを選ぶ時には特に気にすべき項目です。
C子:
健康に関する大問題ですから、これは絶対にダメですよね。とはいえ、私、見分けられません。
アドバイザー:
リノベーションやリフォームを前提にしているなら、リノベーション会社の担当者に内見に同行してもらうのがいいですね。プロにチェックしてもらえるので安心感も高まります。
また、検索時に「2006年以前に建築された、重量鉄骨造のマンション」「築40年以上の団地」を除外すれば回避できる率は高くなります。
POINT:内見で見るのは「管理状態」と「住んでから後悔しないか」
せっかく購入するのなら、できるだけ長寿命のマンションを購入したいですよね。その場合、共用部や建物の欠陥といった「管理状態」を見極めることが大切です。この後で紹介する書類でも確認しますが、やはり実際に訪れた際に得られる情報には敵いません。また、騒音や隣人、アスベストなどは「住んでから後悔した」としてよく聞くポイントです。内見の時から、実際に住むことを想定してしっかり吟味しておきましょう。
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ステップ⑦書類の確認|3つのチェックポイント解説付き
アドバイザー:
内見をして気に入ったら、次は書類のチェックです。以下の3つの書類それぞれのチェックポイントをご紹介します。
7-1.修繕履歴、計画、積立金過不足
アドバイザー:
さきほど外観チェックの時にも話題が出ましたが、修繕履歴と今後の計画表をしっかり確認してください。また、それらの修繕計画を賄うために、積立金が用意されているのかも確認が必要です。
C子:
そっか、いざという時に多額の修繕費用を徴収されても困りますよね。このあたりは、プロの目でチェックもしていただきながらですね。
アドバイザー:
はい。その通りです。必ず仲介をお願いする不動産会社やリノベーション会社の担当者にもチェックしてもらうようにしましょう。その時の説明や助言などは、相手が信頼できる相手かどうかを見極める材料にもなります。
7-2.議事録
アドバイザー:
計画について知る上では、議事録チェックもしていきましょう。マンションの管理組合で記録している議事録には、耐震補強工事の計画やそのための徴収に関する件などが議題にあがっているかもしれません。入居してからでいいやではなく、現状を把握するためにもチェックを求めてみましょう。
C子:
どんなことが書いてあったら、要注意なのですか?
アドバイザー:
例えば、建て替えの話が議題に出ていたり、修繕積立金の値上げの話などです。住んでからすぐに建て替えとなっては悲しいですから。また、値上げについてはこれまで適切な修繕計画や徴収ができていなかったという可能性が考えられるため検討の余地があるのです。
7-3.管理規約
アドバイザー:
最後に管理規約です。管理規約でよくチェックしておきたいポイントは何だと思いますか?
C子:
なんだろう?リノベーションでやってはいけない項目があるとか?
アドバイザー:
はい。例えばリノベーションでフローリングを計画される方は多いと思いますが、物件によっては絨毯カーペットしか使用してはいけないという場合がごく稀にあります。また、間取りを変更する場合には理事会の承認が必要なケースもありますよ。
その他には、ペットの種類制限や楽器演奏可の物件なら何時までなら良いかなど、細かい条件が設定されている場合があります。しっかり確認しましょう。
C子:
わぁ~、失敗しないためにチェックすること、山ほどありますね。
アドバイザー:
そのために仲介担当者の存在があります。強い味方さえいれば、安心ですよ。
POINT:プロの見解を積極的に聞いてみる
この書類チェックで見るポイントはほとんどが「安心して長く住めるマンションかどうか」という観点です。ご自身で確認するのももちろん大切ですが、こんな時こそプロの意見を求めてみましょう。不動産会社の仲介担当やリノベーション会社の担当者が本当に信頼できる相手ならば「この物件はやめた方がいいですよ」などキッパリ意見をくれるでしょう。
ステップ⑧安心できる不動産会社を見極める
アドバイザー:
内見チェックや書類チェックでは、不動産会社の助けが必要になってきます。そこで、C子さんの中古マンション選びを安心してサポートしてくれる不動産会社を選びましょう。具体的には、内見チェックポイントと書類チェックポイントを事前に知りたいと伝えます。担当者にこれに関する専門的な知識がありそうか否かをしっかり確認できます。
C子:
リノベーション会社で、物件探しから相談できるところもありますよね。そういうところのほうがいいのかなぁ?
アドバイザー:
リノベーションが前提なのであれば、その方が良いかもしれません。またその場合、仲介会社とリノベーション会社が提携している会社ではなく、仲介部門とリノベーション部門が同じ会社内にあるワンストップリノベーション会社を選ぶと安心です。中古物件選びとリノベ設計のノウハウが蓄積しているため、リノベ前提での中古物件の紹介がスムーズなことが期待できます。
また、こういった会社はリノベーションまで一貫してお手伝いするわけですから、管理組合との交渉も責任を持ってしてもらえます。
一方で、仲介手数料割引などを謳い文句にしている仲介専門会社はこうした交渉部分や責任をどこまで背負ってくれるかが不安要素になるので注意が必要です。
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C子:
目先の割引より、調査や交渉を誠実にしてくれる会社のほうが信頼できるということですね。どちらにしても何でもお任せにせず、自分たちが快適に暮らしていくために譲れない条件、確認しておかねばいけないことをしっかり把握し、伝えることが大事ということ、なのかな?
アドバイザー:
C子さん、その通りなんです!
C子:
そう考えていくと、なんだか慎重になってきちゃうなぁ。
POINT:担当者レベルで「誠実な対応」と「信頼感」を見極める
仲介会社を選ぶといっても、やはり信頼できるかどうかを判断するには最後は人柄です。決して安くはない住宅購入。だからこそ真剣に、自分たちに寄り添ってできるだけ条件に合う物件を探してくれる相手かどうか。その誠実な対応を担当者とのコミュニケーションの中で探ってみましょう。
ステップ⑨買い時を見極める
アドバイザー:
たしかに慎重さは必要です。でもC子さんはパートナーの方と前向きに中古マンションの選び方を研究されたり、条件を抽出されていますよね。となれば買い時は、まさに「今、この時」だと考えられますよ。
C子:
それはどうしてですか?
アドバイザー:
中古マンションは待っていればいるほど築年数が古くなっていきます。また、価格も大幅に値下がりする可能性は低いと言えます。さらに住宅ローンを組む際には「健康であること」が条件になるのですが、残念ながら健康リスクは年齢とともに高まります。ならば、購入を検討している健康な今こそ、買い時と言えるのです!
関連:【結婚・子供・転勤】中古マンション購入の最適なタイミングについて解説している記事
C子:
なんだか、刺さりました!人任せにすることじゃないし、住宅ローンのこともあるし、腹が決まりました!帰ったら早速夫に今日教えていただいたこと伝えます。一緒に条件を整理することから始めてみます!
POINT:頭金ゼロでも住宅ローンを組める時代!「早すぎる」ということはない
中古マンション購入にあたり、買い時はいつ?と思うかもしれません。しかし「買い時」はありません。あえて言うなら「今」です。貯蓄があまりなくとも、今は頭金なしで住宅ローンを組む方も多くいます。むしろ、収入が今後上がる可能性を残した上で、現在の年収での住宅ローンの適正額で組めば、将来的にゆとりが出る希望も持てます。とはいえ、大きな決断力が必要になるので、ぜひ家族で話し合ってみてください。
まとめ
中古マンションを購入し、リノベーションする。思い描いてから購入まで、実際にすべきことはたくさんあります。
予算や場所、広さの条件を決め、譲れない条件も洗い出す。不動産ポータルサイトで検索して、条件に合う物件を探す際には、パートナーとの情報共有が大切です。さらに内見時や書類チェックにおいては専門的な知識が必要になってきます。時に専門的なアドバイスをくれたり、相手と交渉してくれたりと頼れる存在であることから、不動産仲介会社やリノベーション会社には内見に同行してもらいましょう。
一見、長い道のりに思えますが、購入に向けて進めるステップのなかで、自分たちが求める暮らしとその後のライフプランがより鮮やかに見えてくるはずです。中古マンションを購入しようと思えた「今」こそが、あなたにとっての買い時です。
困った時は専門家に頼りながら、一歩ずつ前進していけることを願っています!