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中古マンション?デメリット?宅建士が新築よりも「推す」理由

現在、東京23区の新築マンション価格は1億円を超え、必然的に中古マンションも値上がりしています。ゼロリノベは中古マンションの価値を正しくお伝えするため、「中古マンションってどうなの?」と思われている方に向け、本記事では、宅建士でもあるゼロリノベ代表取締役の鰭沼が中古マンションのデメリットを解説する他、心配を安心に変える知恵をお伝えします。

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目次

中古マンションのデメリット 「耐震性が心配」

中古マンションのデメリット 「耐震性が心配」

建物の構造としてまず心配になるのは、耐震性の問題です。中古マンションにとって地震に強い構造は重要ポイントですが、次の要素を踏まえていれば、安心材料となります。

 大規模修繕をしっかり行っているか

マンションを支えている鉄筋コンクリートが脆くなるほど、耐震性は弱くなっていきます。ほとんどのマンションの外壁がタイルで覆われているのは、風雨でダメージを受けたコンクリートで鉄筋がサビて膨らみ、弱くなる現象を抑えるためです。

一般的に10~15年周期で外壁の大規模修繕をするのは、耐震性を長く保てるようにすることが目的になります。マンションの耐用年数は思っているよりは長く、120年ほどあり、大規模修繕でメンテナンスをした場合、耐用年数は150年ほどとされています

平成25年報告書国土交通省「RC造(コンクリート造)の寿命に係る既往の研究例および大蔵省主税局(1951)「固定資産の 耐用年数の算定方式」

 耐震基準を満たしているか

マンションに限らず、建物の耐震性を知るには、建築基準法に基づく「旧耐震基準」と「新耐震基準」を踏まえることになります。具体的な年月では、1981年5月31日以前・6月1日以降で分けられ、震度5程度の地震への耐性・震度6~7程度の地震への耐性が目安です。あくまでも目安になりますが、知っていると知らないでは中古マンションへの見方が変わるでしょう。

旧耐震基準以前のマンションでも耐震改修工事をしている場合、耐性を補える場合もあり、新築マンションであっても価格に見合った耐性が絶対保証されているとは言い切れない場合もあるのです。

マンションの耐震や建替えについてより詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。

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中古マンションのデメリット 「外観の悪さやメンテナンス状態が心配」

中古マンションのデメリット 「外観の悪さやメンテナンス状態が心配」

マンションは古くなるほどに、外観からデザインの古さやメンテナンスの悪さが目立つことは仕方のないことです。事実とした上で、デメリットとして諦めてしまう要素になり得るのかを検討してみます。

 価格が跳ね上がっても良いのか

 実際、「古くさい」イメージを持つマンションの築年数はどれくらいでしょうか。例えば、築20年前後であれば2000年前後に建てられたマンションになります。耐震基準の分かれ目となる築40年前後でも、1980年前後になります。果たして、どれほど「古くさい」イメージと一致するでしょうか。物件サイトを検索すれば、外観がどれほどなのかがわかるはずです。

築年数10年のマンションと築浅・新築マンションとの価格差は2.5倍前後にもなります。「どうしても外観の美的要素は譲れない」というのであれば仕方ありませんが、外観にこれだけの価格をかける選択は必要でしょうか。よく検討してみることが大事です。

 自主管理や修繕計画がない状態でも良いのか

デザインだけでなく、外壁にはひび割れや剥がれ、色あせなどの劣化も心配要素としてのデメリットに挙げられます。放置すれば建物のダメージが広がり、耐震性などへの影響にもつながるでしょう。

中古マンションであっても、寿命を少しでも延ばせる、長期にわたる修繕計画を見据えて運用する管理体制があれば、好条件のマンションだといえます。長期修繕計画がしっかり整っていなければ、新築であってもマンション寿命は短くなるかもしれないのです。新築マンションも年月が経てば中古マンションになります。中古の状態で物件の状態が良ければ、価格以上の価値がついてくる可能性もあるでしょう。

中古マンションのデメリット 「設備や管理が心配」

実際に建物を内覧すると、気になることが多々見えてしまうものです。写真を見ているだけでは、わからない部分もあります。以下のポイントを押さえ、不安を打ち消しましょう。

 共用部や専用部の設備は本当に必要か

マンションの区分内には、「共用部」と「専有部」があります。共用部はマンション所有者全員が共有する部分(エントランスホールやエレベーター、廊下、階段、屋上、宅配ボックス、ラウンジなど)のことです。専有部は共用部以外(住居内)になります。 

例えば、最近の新築設備として付属していることの多い宅配ボックスやお洒落なラウンジなどは共用部に該当します。中古マンションにはなかなかない設備となっていることは否めませんが、最初からハイクラスの設備がついているマンションについては、中古だとしても価格で100万円程度の差がつくのです。購入後も共用部や専用部の設備は積立修繕費や管理費として毎月徴収されたり、自腹で出費したりしなければなりません。

果たして必要な必須項目でしょうか。近隣コンビニの宅配ボックスやお洒落な飲食店で代用するという方法も考えられます。デメリットに感じる部分の代用を検討することで100万円の差につながると思えば、見方は変わるのではないでしょうか。

 専有部となる部屋のマストチェックは何か

中古マンションを購入し、そのまま住むにしても、リノベーションをするにしても、必ず確認したいマストの部分があります。「これまで排水管の交換があったかどうか」の一点です。本当に心配な部分はここになります。

排水管は寿命が20~30年ほどといわれるため、特に築20年以上の中古マンションで一回も排水管を交換していないとすれば、それこそが水漏れの危険性を抱えるデメリット物件となる可能性が高くなります。

マンションの配水管工事は70万円前後といわれています。最低限、設備の安心を確保するなら、「配水管」のチェックを筆頭に、できれば水回り全般のチェックをすると安心でしょう。

気になる費用についてはこちらをご覧ください。全てを解体して一新するリノベーションの場合でも、800万円程度(70㎡)からのご依頼が可能です。

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中古マンションのデメリットをメリットに変える逆転発想

中古マンションのデメリットをメリットに変える逆転発想

中古マンションはデメリットを上回る、コストパフォーマンスの良さが格別です。明確は理由は4つである。中古マンション購入と「リノベーション」を同時に行うことも検討してはいかがでしょうか。

 新築と比べて「金銭的コスパ」が抜群

以下のグラフは首都圏の新築マンションと築21~25年の中古マンションの価格推移です。2016年時点での価格差は約2.5倍となり、2戸分以上の価格差が数字ではっきりと表れています。これだけの差があれば予算の検討に余裕が生まれ、中古マンションを一新させることは十分だといえるでしょう。

新築と比べて「金銭的コスパ」が抜群

 新築と比べて「立地的コスパ」が抜群

今、希望エリアに新築マンションを購入しようとしても、利便性の良い駅前や商店街の近隣に見つけることは難しくなっています。価格も高くなってしまう新築マンションより、先に建っている中古マンションのほうが立地条件の良さで勝ることが多くあります。流通量も圧倒的に多い中古マンションのほうが希望を叶えられる確率は高くなるといえるでしょう。

 新築と比べて「資産的コスパ」が抜群

以下のグラフは新築マンションの経年と連動した価格推移です。20年ほどかけて価格は下がり続けています。ということは、築20年の中古マンションを購入すると、価格がお得な上、立地や環境・広さもある好条件物件と出会う可能性もあるわけです。好条件物件であるほど高い資産価値があり、リノベーションでさらに価値をアップさせることが期待できます。

住宅ローンの負担

新築と比べて「自分らしさ、使いやすさ」が抜群

 「新築マンションよりむしろ快適な生活が送れている」。そんな声も多く聞こえるのが中古マンションです。“中古マンションがデメリットになる”という概念はもう古いといえるでしょう。リノベーションで住居内を自分流に変化させることで、デザインテイストや使い勝手が高まり、即日からグレードアップした生活が可能です。新築マンション以上の快適さが手に入ることになります。

中古マンションのデメリット < 注意したい重要なこと

中古マンションのデメリット < 注意したい重要なこと

最後に、最も重要なことをお伝えします。中古マンションのデメリットをはるかに超える問題、現実的な「住宅にかけるお金」の問題です。中古マンションの購入・リノベーションに向けて、最後の難関になります。

 住宅ローンの負担

多くの方がほぼ定年まで支払い続けることになるのが住宅ローンです。夢のマイホームの実現と同時に背負わなければならない問題でしょう。中古マンションのデメリットとなる物理的な側面はクリアできても、その後の支払いでつまずいてしまっては、快適な生活どころではなく、最悪の場合は購入マンションを手放すことにもなりかねません

以下のグラフをご覧ください。年収下がりの状態は続いています。ピーク時より30万円ほどの違いがあり、仮に2024年が元に戻っていたとしても、物価の上昇率が違っていますから、実質的な収入アップとはいえないでしょう。

4-1で示した「新築マンションと中古マンションの価格差」のように、どちらの価格も値上がりしていますから、住宅価格も高騰、物価も高騰している今、資金計画が思うようにいかなくなっている可能性が高いことは確かです。

住宅ローンの負担

以下のデータもあります。約20年前より奨学金受給率は増えています。どこまで増え続けるのでしょうか。残念ながら、次世代にまで不安を引き継いでしまう結果です。

仮に現在、35歳を迎える方(1989年生まれ)が住宅を購入しようと考えているとしても、ご自身の収入問題の他、奨学金返済問題など、再確認・再検討して臨む必要があるでしょう。各種ローンや奨学金などの返済が滞ってしまうと、住宅ローン審査に通らない可能性があるからです。

住宅ローンの負担

無理をした結果の予算オーバー

いくらの物件が購入できるのか。最初、ご自身ではわからないかもしれません。一般的に住宅購入を勧める営業は、借りられる目一杯の金額を提案するかもしれませんが、それでは住宅ローン審査が通ったとしても、人生を楽しめる機会が確実に減るでしょう。

たとえ、家という箱が素晴らしくても、家族に余裕ある楽しさがなくなっては本末転倒です。無理をして予算ギリギリ、あるいは予算オーバーで一生を暮らしていくことは、笑顔のない辛さしか残らないものです。家を手に入れたとしても、果たして家族は幸せでしょうか。

ご自身で予算に不安がある場合は、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに、無理のない住宅ローンの支払金額を出してもらうことも一つの選択です。一人で悩まず、必ず誰かの知恵や助けを借りることは、これからの人生にとって良い選択・良い結果に繋がるでしょう。ゼロリノベが一目置く『良いファイナンシャルプランナー』も、ご希望があればご紹介可能です。

 “無理をしない”ことこそ、暮らしに余裕や潤いが生まれ、家が活かされるというものです。

費用については、「リノベーション事例を価格順で比較!月々の支払額も大公開」で触れていますが、全てを解体し、新しくするリノベーションの場合でも800万円程度(70㎡)から依頼することが可能です。中古マンションは、新築マンションや築浅物件を買うよりも安くなるだけでなく、自分たちの要望の入った間取りやテイストで暮らすことができます。

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まとめ

ゼロリノベのコンセプトは、「大人を自由にする住まい」です。中古マンションのデメリットに縛られず、住宅ローンにも縛られず、のびのびと暮らしを楽しむ住まいを初めから想定していくことがお客様にとっての本当の幸せだと考えています。

中古マンションのデメリットを様々な角度から見れば、ほとんどのデメリットは許容可能ではないでしょうか。コスト面一つとってみても圧倒的なお得感は大きなメリットへと転換します。

どうしても中古マンションのデメリット内に許容範囲ではないポイントがあり、妥協したくないというのであれば仕方ありませんが、リノベーションを含めたご検討をされるのなら、思い通りの物件に生まれ変わった多くのお客様事例をぜひ、一度ご覧ください。

この記事の制作体制
  • 佐藤剛

    ゼロリノベの共同創業者。創業以来、延べ2.5万人に対してセミナーを実施。「大人を自由にする住まい」というコンセプトをサービスの軸に据え、住宅購入という人生で最も大きな投資をするこの瞬間、この重要な選択を通じて人々が自由を感じられる...

  • 鰭沼 悟

    宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する株式会社grooveagent(ゼロリノベ)代表取締役。

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