有名北欧家具「Yチェア」の魅力をプロが解説! おしゃれなコーディネート7選
北欧生まれの名作椅子として知られる「Yチェア/CH24」の人気の秘密とその魅力を、ゼロリノベの一級建築士である西村がたっぷりご紹介します。
お部屋にYチェアを取り入れるためのコーディネート例や、Yチェアを取り入れたゼロリノベスタッフが実際に使用してみた感想も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
一級建築士
西村 一宏
東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。
世界一有名な椅子Yチェアとは?
「Yチェア」はゼロリノベのお客様の家で見かけることも多く、おしゃれな住まいには欠かせないアイテムの一つとなっています。
Yチェアは、デンマーク家具の巨匠ハンス・J・ウェグナーにより1949年にデザインされた名作家具の1つです。70年以上にわたり愛され続け「世界でいちばん有名な椅子」として知られています。
正式名称は「CH24」といい、「Yチェア」は背もたれの形に由来した愛称です。
Yチェアの7つの魅力
Yチェアならではの魅力を7つご紹介します。
①手仕事のペーパーコード
Yチェアは座面がペーパーコードで巻かれているのが特徴です。
120mほどの1本の紙製の紐で巻かれており、1脚巻くのにかかる作業時間はおよそ1時間。職人による手仕事感を味わえる、Yチェア最大の特徴的な部分です。
②高いメンテナンス性
ペーパーコードは座ると座面が弛むため、使いながら自分の体に合う形に育てる楽しみがあります。また、紐を張り替えるだけでメンテナンスができるので、修理しながら何十年も愛用している方も多い椅子です。
③曲線が美しく機能的
曲木の部分は蒸気を当ててカーブさせ、体に沿う形に設計されています。また、背もたれ部分は一部合板を使用し真ん中を抜いたYの形にすることで、程よい強度と軽さ、そしてつくりやすさを実現しています。
④絶妙な座り心地
体に当たる部分がすべて曲線でつくられており、背中や肘など欲しいところにちょうどよく木が当たるようになっています。Yチェアならではの絶妙な座り心地です。
⑤どこから見ても絵になる
製造にはおよそ100工程あると言われており、手間ひまかけてつくられるYチェア。見る角度によって表情が変わり、そのどれもが美しいことから彫刻的な造形美も楽しめます。
⑥どの方向からも座れる
どこから見ても美しいだけでなく、360度どの方向でも座れるのがYチェアの魅力的な特徴。正面を向いても、横を向いても、斜めに座っても、曲木と背もたれがしっかり体を支えてくれます。
写真のように、後ろ向きに座るのもOK! 建築家のポートレイトでよく見かけることから、西村は「建築家座り」と呼んでいます。
⑦バリエーションが豊富
バリエーションが豊富なのも、Yチェアの魅力的な特徴の1つです。写真のように木の種類や仕上げ材の種類が選べたり、色味も数色展開されています。
また、デザインを手掛けたハンス・J・ウェグナーの4月2日の誕生日を記念して、毎年限定モデルが期間限定発売されています。普段使用しない樹種でつくられたり、座面が革張りや通常と異なる編み方のペーパーコードのものが発売されたりと、記念モデルのコレクションも楽しい椅子です。
Yチェアを購入してみた感想
実際にYチェアを購入したゼロリノベスタッフの佐藤に、使い心地や感想を聞きました。
Q.Yチェアを選んだきっかけは?
自宅をリノベーションするにあたり、娘に住まいや家具を受け継いでもらえたら嬉しいなという思いで家具選びを始めました。長く使うにはどういう家具がいいんだろう? と調べたり考えたりするうちに名作家具が気になり、最終的にたどりついたのが「Yチェア」です。
Q.実際に使用した感想は?
主に娘が愛用していますが、本当に座りやすいです。ペーパーコードを初めて導入してみて、畳のように柔らかい感触で、体に優しくフィットするところが気に入っています。あぐらでも座りやすいですし、この座り心地はYチェアでしか味わえないですよね。
Q.色味が通常のものと少し異なるようですが……
ヴィンテージのYチェアを購入しました。最初から味のある状態で購入できたのはよかったです。価格は15万円程度で、新品のYチェアより少し高いものです。家具にこんなにお金を使ったことはありませんでしたが、娘にも受け継ぎ長く使えるので、こちらを購入しました。
佐藤家の椅子選びとコーディネート
Artekのドムスチェア、FDBモブラーのJ80、アルヴァ・アアルトのスツール60と、家族3人で好きなものをそれぞれ選んだ佐藤家のコーディネート。北欧家具でゆるく統一しつつ、色味や形などは好みのものをバランスよく選んだことで、バラバラでもまとまりのあるインテリアになりました。
ゼロリノベでは、FDBモブラーとコラボした家具提案も行っています。気になる方はこちらの動画もぜひご覧ください。
Yチェアのお洒落なコーディネート7選
ここからは、ゼロリノベでリノベーションされたお客様で、「Yチェア」をコーディネートされた事例をご紹介します。
素材と色を合わせたコーディネート
①趣味に没入キッチンの家〈千葉〉85㎡
ダイニングテーブルと椅子の素材の色を合わせている事例です。椅子の種類はバラバラですが、おそらくオーク材で素材が統一されています。形が異なっても、樹種が揃うことでまとまりが生まれます。 事例ページはこちら
②インナーバルコニーのある生活〈東京〉75㎡
こちらもダイニングテーブルと椅子の色と素材を統一しています。最近は白っぽいナチュラルな色味の木材が使われるケースが多いので、白木系=北欧のイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。 事例ページはこちら
③【最優秀賞受賞】Renovation of the year「家具美術館な家」
こちらはチーク材でテーブルと椅子を揃えた事例です。ヴィンテージの北欧家具はチーク材が多いので、ゼロリノベのお客様でもヴィンテージ好きの方は色の濃いチーク材で統一する人が多いです。 事例ページはこちら
塩ビタイルに合わせるコーディネート
④常識にとらわれない〜リノベにおけるニュースタイル〜〈神奈川〉77㎡
塩ビタイルの床材とYチェアが上手くコーディネートされた事例です。Yチェアはグリーンに塗られたものが選ばれています。Yチェアは有機的なデザインなので、インドアグリーンとも相性のよい椅子です。 事例ページはこちら
⑤白にこだわった家〈東京〉75㎡
Yチェアは木のフローリングとも相性がいいですが、こちらの事例のように塩ビタイルやコンクリートともマッチしてコーディネートしやすいのが魅力です。 事例ページはこちら
単独で置くコーディネート
⑥斜交いの住まい〈神奈川〉64㎡
Yチェアは椅子自体に彫刻のような美しさがあるので、椅子単体で飾ってもインテリアの絵になるポイントになります。例えば、窓辺に持っていき日当たりのいいところで本を読みたい時などにも様になるアイテムです。 事例ページはこちら
デザイナーを揃えたコーディネート
⑦額縁のある住まい〈東京〉90㎡
こちらの事例は、「Yチェア」と「ザ・チェア」のコーディネートです。どちらもハンス・J・ウェグナーのデザインですが、このようにデザイナーを統一させて組み合わせを楽しむのもいいですね。 事例ページはこちら
世界中で愛される「Yチェア」がある住まい
Yチェアならではの座り心地のよさや、見た目の美しさから、世界中で愛されているロングセラーの名作椅子。「ちょっと良い椅子が欲しいな」「おしゃれな椅子が欲しいな」という方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
本記事の内容は、ゼロリノベYoutubeチャンネルで動画でもお楽しみいただけます。ぜひこちらもご参考ください。
ゼロリノベでは、リノベーションの設計施工はもちろん、FDBモブラーとのコラボで家具提案も行っています。興味がある方は、ゼロリノベの口コミや評判をまとめたこちらの記事もぜひご参考くださいね。