ハーフユニットバスとは?費用相場やメリット・デメリット
自宅の浴室の改修を検討していろいろ調べていると、「ハーフユニットバス」という言葉を目にすることがあります。「ユニットバスとは違うみたいだけれども、具体的に何が違うのだろう?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ハーフユニットバスとはどのような浴室なのか、一般的なユニットバスや在来工法の浴室との違いとあわせて解説します。ハーフユニットバスのメリット・デメリットもご紹介しますので、気になっている人はチェックしてみてくださいね。
ハーフユニットバスとは?
そもそもハーフユニットバスってどんなものなの?と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。ここではまず、ハーフユニットバスとはどのような浴室なのか、従来のユニットバスや在来浴室との違いとあわせて紹介します。
1-1. ハーフユニットバスの意味
ハーフユニットバスとは、浴槽の高さまでの部分がユニットバス、それ以外が在来工法でできている以下の写真のような浴室を指します。
ハーフユニットバスは、以下のような人におすすめです。
- ユニットバスと在来工法の「良いとこ取り」をしたい
- 壁の一部に出っ張りがある、天井に傾斜があるなど、浴室が特殊な形状をしていてユニットバスが設置できない
ハーフユニットバスは、ユニットバスと在来工法両方のメリットをあわせ持つ浴室として、近年少しずつ採用されるようになってきました。ハーフユニットバスは、一般的なユニットバスや在来工法の浴室とは、どのような違いがあるのでしょうか。
1-2. ユニットバスや在来工法との違い
ハーフユニットバスと、ユニットバス・在来工法の違いを確認しておきましょう。
ユニットバスとは、工場で製造された浴槽や壁、床、天井などのパーツを、現地で組み立てる手法で造られる浴室を指します。システムバスと呼ばれることもあります。
漏水リスクが低く断熱性が高い、お手入れしやすいなどメリットが多いことから、近年住宅を建築・リフォームするときにはユニットバスが採用されるのが一般的になりました。
<浴室・床・壁・天井のすべてがセットになったユニットバス>
一方在来工法は、家の柱や壁の構造をそのまま活用し、現地で一から造り上げるオーダーメイドの浴室を指します。浴槽や水栓金具、照明、床や壁などの建材すべてを自分で選べるため自由度が高く、好みの浴室に仕上げられます。
<浴槽や床・壁・天井のすべてを自由に仕上げられる在来工法の浴室>
ハーフユニットバスは、ユニットバスのメリットと、在来工法の良さの両方を取り入れられるのが特徴です。
ユニットバスと在来工法の違いについて詳しく書かれた記事はこちらからご覧いただけます。
ハーフユニットバスのメリットとデメリット
ハーフユニットバスには、メリットもあればデメリットもあります。
導入に際しては、両者を理解したうえで検討することが大切です。ハーフユニットバスのメリット・デメリットを順番に確認しましょう。
2-1. ハーフユニットバスのメリット
まずは、ハーフユニットバスのメリットを紹介します。
2-1-1. ユニットバスよりもデザインや設計の自由度が高い
規定のサイズや形状にしか対応できないユニットバスと異なり、浴槽から上の部分は自由に設計・デザインできることがハーフユニットバスのメリットです。
ハーフユニットバスは浴槽から下部分しかないため、複雑な形状や天井が低い浴室などでも施工できる可能性があります。
ユニットバスでは設置が難しいコーナー窓や大きな窓なども採用しやすく、「壁はタイルにしたい」「上半分はヒノキを張ってナチュラルにしたい」といったことも自由です。ハーフユニットバスは、ユニットバスの良さを取り入れつつ、こだわりの浴室空間にしたい人に適しています。
2-1-2. 在来工法よりも施工費用や日数を抑えやすい
ハーフユニットバスは、現場で一から造り上げる在来工法よりも、リフォーム費用を抑えたうえで短い工期で施工できるのもメリットです。
在来工法であれば、浴室のサイズや使用する浴槽にあわせて床や壁からすべて仕上げなければなりません。一方ハーフユニットバスは浴槽の高さまでのパーツはそろっているので、現場で施工するのは浴槽から上の部分のみとなります。
現場で職人が作業する部分が少なくなるため、施工費用や日数を抑えられるのです。
2-1-3. 在来工法よりも掃除やメンテナンスがしやすい
ハーフユニットバスは、在来工法よりも掃除やメンテナンスの負担が軽いこともメリットです。ハーフユニットバスは、一般的に汚れが溜まりやすいとされる、浴槽と洗い場のすき間が一体化されていることが理由です。
また在来工法は、経年とともに浴槽と洗い場にすき間がすいたり、タイルの目地がすり減ったりすることで、水漏れする恐れがあります。その点ハーフユニットバスは、浴槽の立ち上がり部分と床が一体化された仕様となっているため、水漏れの心配も少なくて済むのです。
2-2. ハーフユニットバスのデメリット
在来工法よりも費用を抑えて、ユニットバスよりも自由度の高い浴室を実現できるハーフユニットバスには、次のようなデメリットもあります。
2-2-1. ユニットバスよりも選べる種類が少ない
ハーフユニットバスは、比較的最近登場した新しいタイプであるため、扱っているメーカーが限られています。そのためユニットバスと比べると、選べる商品が少ないことがデメリットです。
大手メーカーではTOTOや日野化学工業、タカラスタンダードなどが取り扱っていますが、サイズは豊富なものの、浴槽の形や色はあまり種類がありません。そのため希望条件や好みに合う浴室が見つからない可能性があります。
ただしハーフユニットバスは、浴槽から上の部分で個性を発揮できるので、選択肢の少なさは気にならないかもしれません。
2-2-2. ユニットバスよりも工事費が高くなりやすい
ハーフユニットバスは、ユニットバスよりも高額になる傾向があります。浴室のすべてのパーツが工場生産されるユニットバスとは異なり、ハーフユニットバスは浴槽から上部は浴室に合わせて現場で部材を加工し、施工する必要があるためです。
一方浴室のすべてを現場で造り上げていく在来工法よりは、費用を抑えられます。ただし使用する仕上げ材によっては、在来工法と同等か、もしくはそれ以上の費用になることがある点には注意しましょう。
2-2-3. ユニットバスよりも防水性に劣る
ハーフユニットバスは、ユニットバスよりも防水性が低くなるのもデメリットです。
浴室すべてをパーツで仕上げるユニットバスは、壁は天井まで一枚で仕上げられているため、途中に継ぎ目はありません。しかしハーフユニットバスは、浴槽の高さまでしかパーツがなく、壁や天井部分には別の素材を利用して仕上げます。
継ぎ目はコーキング材と呼ばれる材料を充てんして防水処理しますが、劣化するとすき間が発生し、水が浸入する可能性があるのです。
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ハーフユニットバスの施工費用と日数
ユニットバスよりは高い、在来工法よりは安いといっても、実際にハーフユニットバスを選んだ場合にどれくらいの費用や日数がかかるの?と気になっている人も多いのではないでしょうか。ここではハーフユニットバスの一般的な施工費用と、工事にかかる日数をご紹介します。
3-1. 施工の費用相場
まずは、ハーフユニットバスとユニットバス・在来工法の費用相場を比較してみましょう。
<ユニットバスと在来工法との費用相場の比較>
※素材のグレードや施工内容によって費用は変動します。
ハーフユニットバスの施工費用の相場は、本体価格含め50万~200万円です。ユニットバスよりはやや高く、在来工法よりは安く抑えられることがわかります。
ただしハーフユニットバスの施工費用は、ユニット以外の壁や天井部分に使用する素材の種類・グレードに大きく左右されます。また浴室の形状が複雑な場合も、手間が増えることで費用が高くなる傾向があることも留意しておきましょう。
3-2. 施工の日数目安
新しくハーフユニットバスを施工する際にかかる日数の目安は、4日~1週間程度です。ハーフユニットバスを導入するのにかかる日数は、ユニット部分以外の施工内容により変動します。
中古住宅のリノベーションなどで既存の在来浴室をハーフユニットバスに変更する場合には、タイルの撤去や下処理などが必要です。そのため施工日数は、1週間よりも多めに見積もっておきましょう。
まとめ
ハーフユニットバスは、ユニットバスと在来工法の両方のメリットをあわせ持ちます。ユニットバスだと個性を発揮できない、かといって在来工法だとコストがかかりすぎるといったときに検討したい浴室です。
ただしユニット以外の部分に使用する素材によっては、在来工法よりも費用がかかる可能性がある点には注意しましょう。
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