アイランドキッチンのメリットを徹底解説!向いている人と事例も紹介
「『アイランドキッチンっていいよ!』と聞くけれど、一体何がいいの?」
「アイランドキッチンのメリットや魅力ってなんだろう?」
アイランドキッチンに憧れているものの、「本音を言うと、何がいいのか詳しくは知らない…」という人も多いのではないでしょうか。
アイランドキッチンとは、対面式キッチンの一種です。リビング・ダイニングとのあいだが壁で遮られていないオープンキッチンで、「孤島(アイランド)」のように見えることから「アイランドキッチン」と言われています。
最大の特徴は、キッチン本体のすべての面が壁から離れて独立していること。この唯一無二の特徴がアイランドキッチンにさまざまなメリットをもたらしています。
具体的には次の6つのメリットを知れば、アイランドキッチンのよさが分かります。
この記事では、アイランドキッチンのメリットを中心に、アイランドキッチンを検討、採用する上で知っておきたい知識を網羅的に解説しています。
▼この記事でわかること
まず、アイランドキッチンの良さや採用すべきか考える上で、
の両方を知ることが大切です。その上で、
について理解していきましょう。 |
最後まで読み進めることで、メリットを最大限に活かし、デメリットを解消した理想のアイランドキッチとはどのようなものか理解し、選択できるようになるでしょう。ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
アイランドキッチンにおける6つのメリット
アイランドキッチンというと「おしゃれ」「スタイリッシュ」などのイメージが先行しがちですが、それ以外にも生活におけるメリットが複数あります。
ここでは、アイランドキッチンを採用することで得られる次の6つのメリットについて解説します。
早速、ひとつずつ見ていきましょう。
1-1.左右どちらからもアクセスできる優れた家事動線
他のキッチンにはないアイランドキッチン最大の特徴は、左右どちらからもアクセスできる回遊性の高さです。
ペニンシュラキッチン(キッチン本体の左右いずれか一方が壁に面したキッチン)も同じ対面式キッチンですが、ペニンシュラ型は一方向からしか出入りができません。
例えば、コンロ台の背面に冷蔵庫を設置した場合を想像してみてください。
アイランドキッチンの場合、近い通路を経由して最短ルートで冷蔵庫へ行くことができますが、ペニンシュラキッチンの場合、一方向からぐるりと回らなければなりません。
些細なことかもしれませんが、料理をしながら複数の家事を同時にこなす場合、家事動線のスムーズさは非常に重要です。
ムダな動きが増えると、非効率的でその分時間も労力も使ってストレスの原因となりますが、アイランドキッチンにすれば動線の幅も広がり、複数人がキッチンに立ってもスムーズな移動が可能です。調理中におけるストレスの軽減も期待できます。
そのため、今お使いのキッチンの動線に不満がある人や使い勝手をよくしたいと考えている人は、アイランドキッチンにすることで大きなメリットを感じられるでしょう。
1-2.開放的なLDK空間を作れる
LDK空間を遮る壁や仕切りなどがなく、開放的なLDK空間を実現できるのも、アイランドキッチンの大きなメリットです。
独立的キッチン(キッチンが壁で囲まれ、リビングなどの居住空間と明確にわけられた間取りのキッチン)も、「作業に集中できる」「においが漏れにくい」などの魅力があります。
しかし、マンションなどの平米数が限られている場合、独立したキッチンスペースを設けるとその分リビングダイニングがその他の部屋の広さにも影響を与えることになります。
その点、アイランドキッチンは調理をしていても視野が広く、ひとつの空間の中にいることを実感しやすい環境です。
LDKの中央に配置しても壁や仕切りがなく、キッチン本体の両サイドに通路があるおかげでキッチンまわりもゆったりとしているため、広々とした開放感の中で料理が行えます。
1-3.ライフスタイルや好みに合わせた空間設計ができる
アイランドキッチンをメインに、キッチンまわりの家具やスペースを配置換えできるようにしておけば、ライフスタイルや好みに合わせて自由に空間設計することができます。
例えば、ウォール型(キッチン奥側が壁に面しているキッチン)やペニンシュラ型の場合、キッチンの一部が壁と面しているので、キッチンに接するようにテーブルを配置しようとすると、どうしても置く場所は限られまいますよね。
しかし、アイランド型ならキッチンが壁から独立しているため、スペースさえあればキッチン本体のどの面にもテーブルや家具を設置できます。
子どもが小さいあいだは、アイランドキッチンの向かいにダイニングテーブルを配置して家族との距離を身近に感じられるようにしたり、夫婦2人だけの時間が増えてきたらキッチンの向かい側をバーカウンターとしてみたり…、使い方はさまざまです。
1-4.料理や家事をしながらコミュニケーションが取れる
アイランドキッチンはリビングダイニング全体を見渡すことができるので、料理や家事をしながら家族とコミュニケーションを取ることができます。
壁に向かって調理をするようなウォール型キッチンは、部屋全体を見渡そうとするとどうしても作業を中断しなければなりません。
例えば、お客さんが来ても、ウォール型のキッチンでは、顔を見ての会話が難しいですよね。また、小さな子どもがいる場合も、料理や家事をしているときに気配を感じられても目が届きにくいため、「危ない遊びをしていないかな」「静かだけど、一体何をしているんだろう?」と不安を感じやすいものです。
しかし、アイランドキッチンであれば、リビングでくつろぐお客さんや家族の顔を見て会話ができ、作業をしていても子どもをしっかりと見守れます。
そのため、今お使いのキッチンが孤立しやすいレイアウトだという人は、アイランドキッチンにすることでコミュニケーションの機会を増やすことができるでしょう。
1-5.複数人でも使いやすいため、家族も家事に参加しやすい
以下の写真のように以下の写真のように、4方向すべてからキッチン本体を囲むことができるアイランドキッチンは複数人でも使いやすく、家族も家事にも参加しやすい雰囲気にしてくれるのもメリットです。
特に、立ち上がりの壁などの仕切りを設置しないフルフラットなワークトップ(調理や下ごしらえなどを行う天板・カウンター)を採用すれば、テーブルを囲むように360°どこからでも家事参加できます。
また他のキッチンと比べるとワークトップのサイズが広めに設定されていることも複数人で使いやすい理由です。
実際、システムキッチンを販売するLIXILやクリナップといったメーカーのアイランドキッチンは、ワークトップのサイズが大きく、奥行約75~100cmが主流となっています。採用するシステムキッチンにもよりますが、一般的なキッチンの奥行は約60~65cmであるため、約10~35cmもスペースが広く設定されています。
旭化成ホームズ株式会社が発表した「いまどき30代夫の家事参加の実態と意識~25年間の調査を踏まえて~」によると、家事に対して意欲的な男性の約35.3%が「作業台がない」を家事に参加しづらい理由としてあげている状況です。
しかし、これらの悩みはアイランドキッチンにすることで解決できます。
ワークトップの広さと左右の通路を有効活用することで、1人がコンロで炒め物、もう1人がシンクでサラダを準備…というように、作業に応じた動線と立ち位置の確保がしやすくなります。これなら複数人でも作業時のストレスを感じにくいため、家族も積極的に家事を手伝ってくれるようになりやすいでしょう。
1-6.デザイン性が高い
アイランドキッチンのデザイン性の高さもメリットのひとつです。実際、各メーカーが用意する高級グレードのアイランド型システムキッチンは、高級家具のような洗練されたデザインが豊富で、リビングダイニング側から見たときの印象を重視して設計されています。
なぜ、デザイン性の高さにこだわるのか?それは、アイランドキッチンをメインとしたLDK空間全体を、統一感のあるインテリアで仕上げることで、居心地のよい空間を実現できるからです。
こだわりを実現できることで、気持ちのゆとりにもつながります。また、LDK空間の居心地がよくなれば、自然と家族も集まりやすくなり、コミュニケーションの機会を増やすこともできます。
使い勝手や機能性なども重要ですが、使い続けるのであればデザインが気に入っているかどうかも大切ですよね。
他のキッチンと違って、壁から独立したアイランドキッチン自体がLDK空間におけるインテリアのアクセントにもなるので、思い通りのデザインを採用することで、自分たちらしい暮らしを実現できるでしょう。
理解しておきたいアイランドキッチンを採用した場合の6つのデメリット
メリットが多いアイランドキッチンですが、デメリットについても理解しておくべきです。
なぜなら、デメリットを知っているか知らないかでベストな選択に差が生じ、完成後に後悔してしまう可能性があるからです。
アイランドキッチンを採用した場合のデメリットとしては、次の6つがあげられます。
詳しく見ていきましょう。
2-1.間取りの制約がある
広々とした空間はメリットですが、言い換えればそれだけの広さが必要ということ。
特に、ペニンシュラ型やウォール型からアイランド型へレイアウト変更する場合、従来の間取り以上にキッチンスペースを必要とするケースが多く見られるため、注意が必要です。
以下の図は、ペニンシュラ型もしくはウォール型から、I型(コンロ・作業スペース・シンクが横一列に並んだキッチン)のアイランド型へ変更した場合のキッチンスペースの差を表しています。なお、キッチンの大きさは、長さ180cm×奥行75cm(ウォール型のみ65cm)、左右の通路は60cm、作業をする通路は90cmとして算出しています。
ペニンシュラ型とウォール型のそれぞれに、アイランドキッチンのスペースを重ねれば、どれだけキッチンスペースが広がるかは一目瞭然です。
狭い空間にもかかわらず、壁の位置などを動かさずに無理やりアイランドキッチンを採用してしまうと、通路幅やワークトップをサイズダウンせざるを得なくなります。
それでは、かえって使いづらいキッチンになり、開放感が魅力なのに圧迫感を覚えてしまうため、アイランドキッチンを採用する場合は、「広いスペースが確保できるか」「LDK空間に圧迫感を与えてしまわないか」などをよく検討することが大切です。
2-2.子どもがキッチンへ侵入しやすい
回遊性が魅力のアイランドキッチンは、子どもが簡単に立ち入ることができます。特に歩く楽しさを覚えた子どもや、さまざまなことに興味を持ち始めた小さな子どもにとっては、いろいろなものに手が届くアイランドキッチンは楽しい場所です。
しかし、子どもがキッチンへ侵入することで、思いがけないケガも起こりやすくなります。
◎アイランドキッチンに潜む子どもの危険
・包丁を置いたままのまな板を触ろうとする
・なべの取っ手を持ち、なべをひっくり返してしまう
・調理中や使用後のコンログリルを触る
・引き戸や引き出しで指を挟む
・炊きたての炊飯器を触る
・キッチンの角に頭をぶつける
キッチンは、アイランドキッチンに限らず、子どもの思いがけない行動にヒヤッとする場面に出くわしやすい場所です。そのため、子育て中の世帯がアイランドキッチンを採用する場合は、子どもの安全面についてもしっかりと考慮しておく必要があります。
2-3.収納が不足しやすく散らかった印象になりやすい
アイランドキッチンは、キッチンまわりで収納できる量を把握し、常に整理整頓をしておかないと散らかった印象を与えてしまいます。
◎収納が不足しやすい
アイランドキッチンは、キッチン本体+換気扇というシンプルな組み合わせが主流です。
一般的なキッチンは天井にも吊戸棚を設けますが、アイランドキッチンは吊戸棚を設置しないケースがほとんどであるため、コンロやシンク下が主な収納場所となります。
吊戸棚のあるキッチンを使っていた人がアイランドキッチンを採用すると、吊戸棚分だけ収納が不足してしまう傾向があるため、他のキッチンからアイランドキッチンへレイアウト変更する場合は、収納スペースが確保できるかをよく検討しましょう。
◎散らかった印象になりやすい
360°丸見えになるアイランドキッチンは、生活感や汚れについても配慮が必要です。
ワークトップに調味料が並んでいたり、シンクに食器が置きっぱなしになっていると、せっかくおしゃれなアイランドキッチンを採用しても、見栄えが良くありません。
アイランドキッチンは、周りから見えやすいため、整理整頓されていなければ、どうしても散らかった印象を与えてしまいます。収納が不足していると、散らかった印象につながりやすくなるので、収納量と常に整理整頓を気を付けなければならないという点においては、掃除が得意ではない人にとって大きなデメリットと言えるでしょう。
2-4.油はねや水はねで部屋が汚れやすい
コンロやシンク奥が壁に面しているウォール型キッチンなら、はねた油や水はコンロやシンクの奥に設置したパネルやタイルがキャッチしてくれます。
しかし、アイランドキッチンでは、コンロやシンク前に壁や仕切りを設けないのが一般的です。そのため、調理中の油はねや食器や手洗い時の水はねは、手前や左右だけでなく、奥側にも飛び散り、キッチンまわりの床を汚してしまうことがあります。
◎油はね
ワークトップ上においてある調味料入れや、付近の床、壁など、油を使った調理をすると、思いのほか遠くまで油はねしているものです。特に、強い火力を必要とするような料理や揚げ物をするときは油の飛び散る量が増えやすい傾向が見られます。
◎水はね
洗い方にもよりますが、シンクからの跳ね返りや食器洗い、手洗い時などのしぶきも意外と飛び散っています。また、自分は気を付けていても、家族が勢いよく水を出して手を洗ったり、食器を洗ったりするとうこともありますよね。
水はねは、放っておくと水垢が残ったり、汚れた印象になりやすかったりするため、細かく拭き掃除をしなければなりません。
油はねも水はねも、アイランドキッチンに限ったことではありませんが、他のキッチンよりも部屋を汚してしまう可能性が高いという点においてはデメリットと言えます。
2-5.部屋中ににおいや煙が広がりやすい
壁に面したキッチンであれば、コンロを壁側に配置することでにおいや煙は壁を伝って換気扇へと誘導できますが、アイランドキッチンは吊戸棚も設けないケースが一般的で、LDK空間を遮る壁や仕切りなどもありません。
そのため、天井を伝って部屋中に広がりやすいアイランドキッチンは、他のキッチンと比べると調理中のにおいや煙という点においてはデメリットを感じやすいでしょう。
特に油を使った調理をすると、オイルミストという細かな油の微粒子を含む油煙が部屋中に広がります。遠く離れた場所にある家具や壁、カーテンなどにもにおいが移ってしまうこともあるため、アイランドキッチンを採用する場合は、LDK空間への影響を考慮したにおいや煙の対策が必要です。
2-6.他のキッチンよりもコストがかかりやすい
360°周囲から丸見えのアイランドキッチンは、他のキッチンよりも見た目に対する配慮が必要です。そのため、化粧材(目に見える部分に使われる材質的に見栄えがする資材)やワークトップなど、素材にこだわるとその分コストも高くなります。
以下は、アイランド型・ペニンシュラ型・ウォール型のシステムキッチン本体価格の相場をまとめたものです。
アイランドキッチン本体価格の相場は、他のキッチンの約1.7~2倍あります。同じ対面式のペニンシュラ型もウォール型も最低ラインが100万円以下であることを考えると、100~200万円が相場のアイランドキッチンはコストがかかりやすく、予算を抑えたい人に取っては大きなデメリットと言えます。
アイランドキッチンのデメリットは設計段階の対処で解消可能
これまで紹介してきたアイランドキッチンのデメリットを見て、「ちょっとアイランドキッチンは無理かもしれない…」と思った方もいるかもしれません。しかし、デメリットは工夫次第で軽減可能です。
特にキッチンリフォームやリノベーションをする場合、設計段階から対処をしておくことで、解消できるデメリットが多くあります。
ここでは、各デメリットに対して、設計段階でどのような対処をすれば軽減できるのかについて、具体的な事例をあげながら解説します。
3-1.【対策①間取りの制約】省スペースなⅡ型アイランドキッチンを採用
リフォームやリノベーションをする際にキッチンスペース自体の広さが変わらないケースでも、Ⅱ型を採用することでアイランドキッチンを実現できます。
以下は、I型とⅡ型でどのくらいキッチンスペースに差があるのかのかをまとめた図です。
Ⅱ型アイランドキッチンを採用すると、奥行(図上の縦幅)が出てしまう可能性がありますが、間口サイズ(図上の横幅)は「コンロ+作業スペース」「シンク+作業スペース」のみで済みます。
メーカーのコンロは横幅約60~75cm、シンクは約70~80cmの間口(横幅)サイズが主流です。そこに作業スペースなどを加えると、I型(コンロからシンクまでが一続きとなったキッチン)の間口は180cmほどはほしいところ。さらにアイランドキッチンでは、キッチン本体に加えて通路スペースも確保するとなると、横幅約3.5~4mが必要です。
しかし、Ⅱ型(コンロとシンクを別々に設置するタイプ)のアイランドキッチンを採用すれば、横幅スペースの問題を解消できます。
仮に、コンロとシンク横それぞれに30cmほどの作業スペースを加えても、キッチン本体の間口は100~120cmほどです。両サイドに通路を設けても横幅2.2~2.5mほどで設置可能です。I型よりも1~2m分コンパクトになります。
したがって例えば、以下の図のようにキッチンの横幅のスペースに制約がある場合はⅡ型を採用すればアイランドキッチンを実現できます。
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
◆Ⅱ型は作業スペース拡大、汚れ対策もできる
Ⅱ型を採用することで、コンロとシンクのそれぞれに作業スペースも設けることができるため、I型より広々した環境で調理ができるというメリットもあります。コンロを壁側に設置することで、油はねやにおい、煙の問題も軽減できるため、部屋の汚れやにおい、煙に対する対策としてもおすすめです。 |
3-2.【対策②子どものリスク】立ち上がりやワークトップに幅を設けて手が届く場所を制限
小さな子どもがいる場合、キッチン本体を工夫することでリスクを軽減できます。
◎立ち上がりを設ける
作業台がフルフラットのアイランドキッチンにこだわりがないのであれば、以下の事例のようにキッチン台左右と奥側の3方向に立ち上がり(垂直方向に立ち上がった部材)の低い壁を設ける対策がおすすめです。
作業スペース手前からの対策は難しいですが、キッチンの両サイドや奥側は、立ち上がりを設けて壁を作ることで、子供の手が届きにくくなるので、手前以外の場所から不用意に熱い鍋を触ったり、包丁に触れたりしてしまうケースを軽減できます。
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
◎ワークトップに幅を持たせる
フルフラットのアイランドキッチンを希望している人は、ワークトップの幅を広げる対策で子どものリスクを軽減しましょう。
具体的には、コンロ横や作業スペースの奥行(図上の縦)に幅を持たせるのがおすすめです。以下の図をご覧ください。
コンロやシンクの使い勝手を考えれば手前側のスペースを広げることは難しいかもしれませんが、シンクたコンロの左右、奥のスペースを広めにとることで、子どもが手の届かない範囲を広げることが可能です。
例えば、包丁など危険なものはワークトップの中央部分に置くようにすれば手が届きません。
小さな子どもで一番注意が必要な時期は、つかまり立ちなどを始める1歳ごろから、言葉を覚え始める2歳ごろまでです。厚生労働省が発表した「乳幼児身体発育調査(平成22年)」によると、1歳0~1か月未満の平均身長は約74cm、2歳0~1か月未満になると10cm以上伸び、平均身長は約86cmに達します。
アイランドキッチンの高さは80~95cmが一般的となっているため、身長が74~86cmほどだと、幅の狭いワークトップでは、コンロの鍋や作業中の包丁などに手が届いてしまう可能性が高い状況です。
したがってフルフラットのアイランドキッチンを採用するにあたり、子どもの事故リスク対策をしたいという場合、シンクやコンロの左右や奥のスペースを広めに確保しましょう。
◆子どもが言葉を理解できるようになったら教育も取り入れよう 子どもが成長するにつれ、何が危険かを判断できるようになります。子どもが「危ない」「触らない」などの言葉の意味が理解できるようになったら、教育などのソフト面の対策も取り入れ、リスクを回避しましょう。 |
3-3.【対策③収納不足・散らかった印象】必要最低限のアイテムと壁面収納で解消
アイランドキッチンの開放感を重視すると、吊戸棚を設けず、壁面収納もシンプルなデザインを採用するケースが多い状況です。
そうなることはアイランドキッチンを採用する時点で分かっているので、レイアウト変更による暮らしの変化に合わせて所有物を整理し、設計段階で必要最低限のアイテムを収納できるだけの棚を設けることで収納不足と散らかった印象の悩みを解決できます。
◎収納不足の解消方法
収納不足を回避するためにまずやるべきことは、調理器具や食器の見直しです。クリナップ株式会社が発表した「キッチン白書2020」によると、2019年時点の調理器具と食器の保有点数は、以下の通りとなっています。
料理をする人や家族構成などによって保有点数に差はあると思いますが、見直してみると意外と使っていない調理器具や食器は多いものです。
アイランドキッチンへのリフォームやリノベーションを機に一度持ち物を整理し、不要なものは処分して収納不足を回避しましょう。
◎散らかった印象は統一感のある見せるディスプレイで軽減
散らかった印象は、見せる収納という発想に切り替えることで、モノがずらりと並んだ状態でもうまくカバーできます。
以下の事例をご覧ください。
さまざまなアイテムが並べられていますが、容器のサイズやデザインをそろえたり、色見を統一させることでまとまりが生まれるため、モノがたくさんある状態でも混沌とした印象を回避しています。
特に、壁一面を収納棚にしていますが、あえてシンプルな棚を採用することで圧迫感を軽減。アイランドキッチンの開放感はそのままに、収納スペースをしっかりと確保しています。
設計段階で、まず必要なアイテムだけを厳選し、その持ち物に合わせた収納棚を設けることで、収納不足や散らかった印象を軽減できます。「モノが多くて無理かも…」と思っている人も、これを機会に所有物を見直して量を減らし、アイランドキッチンを検討してみてはいかがでしょうか?
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
3-4.【対策④油はね・水はね】立ち上がりやパネルを設置して部屋への影響を軽減
アイランドキッチンを採用する上で多くの人が気になる「油はね・水はね」による部屋の汚れは、画像の事例のように立ち上がりや油はね・水はねをキャッチしてくれるパネルを用意することで軽減できます。
例えば、コンロで強い火力を必要とする炒め物や揚げ物をすると、油がはねることがありますよね。そのとき、コンロ奥に何もなければ、ダイレクトに部屋の床やコンロ周辺にある家具などに油汚れが付着してしまいます。
しかし、立ち上がりやパネルがあれば、油はねは壁となっている面に付着します。透明のパネルであれば、アイランドキッチンの魅力である開放感を損ねる心配もありません。
もちろん、ワークトップを大きくしても床へ飛び散る量がゼロになるわけではありませんが、何もない状態よりは部屋が汚れにくくなるため、油はねや水はねが気になる人は、立ち上がりやパネルの設置を検討しましょう。
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
3-5.【対策⑤におい・煙】高機能な換気システムの導入でにおいや煙の広がりを軽減
アイランドキッチンのにおいや煙の悩みは、高機能な換気システムや1サイズ大きめを導入することで抑えることができます。
◎高機能な換気システム
特に注目して選びたいのが排気捕集性です。簡単に言うと、煙やにおいを吸い取る吸引力のこと。
メーカーによって例えば、汚れた空気が拡散するのを抑える捕煙方式のレンジフードや、調理物の温度に応じて自動で換気量を調節してくれる高機能なシステムなどがあります。
◎1サイズ大きめの換気システム
一般的なサイズよりも一回り大きめのサイズを選ぶのもおすすめです。においや煙は広がりながら上へ昇っていくので、幅の広い換気システムを採用しておくことで、より広い範囲をカバーできます。
高性能なものを選ぶとコストはかかりますが、部屋へのにおいや煙の拡散を防いで快適な暮らしを実現するためには、こだわりたい部分でもあります。
3-6.【対策⑥コスト】予算を踏まえて素材・機能を取捨選択
「2-6. 他のキッチンよりもコストがかかりやすい」でも触れたとおり、メーカーのキッチンを採用した場合、アイランドキッチン本体の価格は100~200万円が相場です。ウォール型のキッチンは50万円から設置可能であるため、アイランドキッチンを採用するだけで、本体価格の予算だけでも倍以上に膨らみます。
しかし、メーカーのキッチンもピンキリです。メーカーのキッチンは、比較的お手頃なシンプル、一般的なモデルのスタンダード、機能・デザイン性に優れた高級グレードの3つに分類できます。
シンプルであれば、メーカーのシステムキッチンでも本体価格が約70万円からとなっているので、予算を抑えることができます。
また、画像の事例のように、ワークトップや水栓など、一部のパーツだけにこだわったオーダーメイドのキッチンを採用することで、コストを抑えながらデザイン性を追求することも可能です。
まず予算を決定し、その中で必要な機能や素材を選んでカスタマイズし、コストと機能のバランスが取れたアイランドキッチンを採用しましょう。
アイランドキッチンが向いている人・おすすめの人
ここまで紹介したアイランドキッチンのメリットとデメリット、その対策を紹介してきました。
それを踏まえて、「やっぱり自分には向いていないかも」「対策を参考にすれば大丈夫そう」など、具体的な暮らしについても少しずつイメージできるようになってきたと思います。
そこでこの章では、「結局、アイランドキッチンはどういう人に向いているのか・おすすめなのか」を紹介します。
以上の5つに当てはまる人は、アイランドキッチンが向いています。なぜ向いているといえるのか、その理由について詳しく見ていきましょう。
4-1. 料理をすることが好きでキッチンにいる時間が長い人
あなたが料理好きで、気が付くとキッチンにいるほど一日を通して長い時間を過ごしているというのであれば、アイランドキッチンが向いています。
アイランドキッチンは、他のキッチンと比べると広いスペースが必要で、キッチン本体もコストがかかるというデメリットをお話ししました。料理をしないのにアイランドキッチンを採用すると、コストもスペースも無駄遣いになってしまいますよね。でも、料理が好きでキッチンにいる時間が長いというのであれば、アイランドキッチンにこだわるだけの価値があります。
アイランドキッチンの一番の目的は、やはり料理を作ること。その料理を楽しみながら、居心地のよい空間にしたいと考えるのであれば、アイランドキッチンが向いています。
4-2. ホームパーティーや家族でキッチンに立つことが多い人
自宅に客人を招いてホームパーティーを開くことが多い人や、家族が積極的に家事参加してくれるという場合、アイランドキッチンが向いています。
なぜなら、アイランドキッチンはキッチンまわりにゆとりがあり、複数人がキッチンを囲んでも作業動線や立ち位置を確保しやすいからです。
そのため、
・ホームパーティーを開きたい
・複数人でも動きやすいキッチンにしたい
・子どもと一緒に料理やお菓子づくりを楽しみたい
・自分の料理を動画投稿サービスで配信したい
・料理が趣味で、将来料理教室を開きたい
以上のようなアイランドキッチンがある暮らしを望んでいる人には、アイランドキッチンがおすすめです。
4-3. 片付けや掃除が苦ではない人
アイランドキッチンはリビングダイニングから手元が見えやすく、油はねや水はねで部屋を汚してしまう可能性があるため、こまめに片付けをしたり、掃除をしたりできる人がおすすめです。
・調味料を出しっぱなしにする
・ついキッチンの上にモノを置いてしまう
・面倒なことを後回しにしがち
以上に当てはまる人は残念ながら向いていません。
また、自分だけが気を付けていても家族の中に片付けや掃除を後回しにしてしまう人がいるとすぐに散らかってしまいます。そのため、常に整理整頓を心がけなければならないアイランドキッチンは、家族の協力が得られるかも重要な判断ポイントです。
気づいた人がサッと片付けたり、掃除をしたりできるのであれば、アイランドキッチンにしても常にきれいな状態を保てるでしょう。
4-4. 家族の気配やコミュニケーションを取りながら家事をしたい人
アイランドキッチンは、調理中や家事をしている時間も、家族とのコミュニケーションを大事に考えている人におすすめです。
これまで主流だった独立型やウォール型などのキッチンは、料理をする場所という意味合いが強く、リビングダイニングの近くにあるものの、孤立感のあるスペースでした。しかし、近年はLDK空間と一体感のある対面式のレイアウトが好まれており、キッチンが食を通したコミュニケーションの場へと変化してきています。
「コミュニケーションの場としてなら、アイランドキッチン以外の対面式でもいいのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、アイランドキッチンは他のキッチンにはない360°壁や仕切りがないという最大の特徴があります。このおかげで、家族がどこにいても様子をうかがうことができ、顔をあわせて会話やコミュニケーションを図ることができるのです。これは、他のキッチンにはないアイランドキッチンならではの強みです。
そのため、家族とのコミュニケーションを重視している人は、スムーズに意思疎通がしやすいアイランドキッチンが向いていると言えます。
4-5. 開放感やデザインといったキッチンへのこだわりがある人
アイランドキッチンの魅力である開放感やインテリアに強いこだわりがある人は、アイランドキッチンが向いています。
客人をおもてなしする場所であり、家族みんなが長い時間過ごす場所でもあるLDK空間。そのLDK空間で大きな存在感を発揮するアイランドキッチンのデザイン性にこだわる人は多く見られます。
各メーカーのシステムキッチンでも高級感や居心地のよさなど、ニーズに合ったデザイン性を追求した商品ラインナップが多く見られるほどです。
自分の好きなモノやお気に入りのアイテムに囲まれたキッチンは、居心地もいいものですよね。毎日使うところだからこそ、他のキッチンにはない開放感とデザイン性にこだわりたい人は、アイランドキッチンを検討しましょう。
より快適に!アイランドキッチン採用前に確認したい4つのチェックポイント
「アイランドキッチンが向いてそう」と思えた人は、これから実際にどのようなアイランドキッチンを採用するのか考えていくことになります。
そこでこの章ではさらに一歩踏み込み、実際にアイランドキッチンを取り入れる場合のチェックポイントについて紹介します。
これから紹介する以上4つのポイントは、最終的な仕上がり=アイランドキッチンの使い勝手に大きく影響するため、非常に重要なポイントです。
「アイランドキッチンを選ぶタイミング」と「アイランドキッチンの設置のタイミング」の2つに分けて紹介します。1つずつ確認していきましょう。
5-1. アイランドキッチンを選ぶタイミングにおけるチェックポイント
アイランドキッチン選ぶタイミングにおけるポイントは、「レイアウトのタイプ」と「キッチンの高さ」です。
「5-1-1. レイアウトのタイプ」、「3-1. 【間取りの制約】省スペースなⅡ型アイランドキッチンを採用」で説明したように、アイランドキッチンには、大きく分けるとI型とⅡ型の2つのレイアウトタイプがあります。
◎I型アイランドキッチン
I型アイランドキッチンは、コンロ・作業スペース・シンクが横一列に並んで配置されており、キッチン本体の間口(横幅)サイズが長くなります。キッチン本体の両サイドに通路を設ける必要もあるため、間取りの制約がない人におすすめです。
また、コンロやシンク、作業スペースなど、どこで調理や家事を行っていてもリビングダイニングを向いた状態で作業ができるため、人とのコミュニケーションを必要とする料理教室・ホームパーティーなどを開きたい人にも向いています。
◎Ⅱ型アイランドキッチン
Ⅱ型アイランドキッチンは、コンロとシンクが分かれたセパレートタイプです。I型アイランドキッチンと比べると間口サイズが短くなるので、間取りに制約があるケースでも無理なくアイランドキッチンを採用できます。
また、コンロとシンクが向かい合わせに設置されているため、料理をするときは身体を向きを変えるだけなので、家事動線が短く、ムダな動きがほとんどありません。また、コンロ横、シンク横それぞれに作業スペースを設けることもできるので、作業するスペースを確保したい人や複数人で分担して作業したいケースなどに役立つレイアウトです。
リフォーム・リノベーション後の間取りと照らし合わせ、どちらのレイアウトが向いているのかを家族とよく相談しましょう。
5-1-2. キッチンの高さ
メーカーのシステムキッチンの高さは、JIS規格で4段階の高さが定められています。
【JIS規格の高さ】
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オーダーメイドやメーカーの商品によっては、細かく高さ設定ができるケースもありますが、メーカーのシステムキッチンを採用する場合は、4段階から選ぶのが一般的です。
どの高さが自分に合っているのかは、次の計算式で求めることができます。身長別の目安も一緒に紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ただ、数値的な基準が分かっても、本当に自分に合っているのか不安を感じる人もいるでしょう。そのような場合は、メーカーのショールームを訪ね、実際に高さを確かめることをおすすめします。
キッチンは、低すぎると腰に負担がかかります。逆に、高すぎても肩に力が入ってしまい、肩こりの原因となるため、よく使う人の身長に合わせて選ぶようにしましょう。
5-2. アイランドキッチンの設置のタイミングにおけるチェックポイント
アイランドキッチンを設置するタイミングにおいて重要なポイントは、「通路の幅」と「コンセントの配置場所」です。
5-2-1. 通路の幅
アイランドキッチンの通路幅を検討するときは、特に
- 複数人でキッチンに立つ可能性があるのか
- 同時に作業する場合、調理している人の後ろを余裕を持って通れる広さが必要か
以上の2つに注目しましょう。
複数人でキッチンに立ち可能性が低いまたはほとんどないという人は、60~90cmほどの最低限の通路幅があれば大丈夫です。
ただし、2人以上でキッチンに立つことが想定されるのであれば、調理をしている人がいても後ろをスムーズに通ることができる120cm前後の通路幅は必要でしょう。旭化成ホームズ株式会社が発表した「いまどき30代夫の家事参加の実態と意識~25年間の調査を踏まえて~」の結果で、夫が家事に参加しない理由として「キッチンが狭くて入りづらい」が5位にランクインしているからです。
家族の家事参加を期待している人は、複数人でも作業しやすい通路幅にしておくことをおすすめします。
5-2-2. コンセントの配置場所
キッチンは、調理家電や調理機器など、電源を必要とするケースが多いため、ワークトップで使用することを想定した場所にコンセント設置しておくことが大切です。
例えば、立ち上がりを設ける場合、以下の事例のように作業スペース奥の壁に設置するのがおすすめです。
差し込み口も2口設置しておけば、ワッフルメーカーを使用しながら、その横でハンドミキサーを使用してホイップクリームを泡立てるなど、電源を同時に2つ必要なシーンにも対応できます。
フルフラットのアイランドキッチンの場合は、以下の画像のようにキッチンの背面や側面にコンセントを配置するのが一般的です。
メーカーによっては、システムキッチンの手前側(作業スペース側)にコンセントを設置できるケースもあります。
ただし、電圧や配線の関係で増設や希望する場所への設置が難しいケースもあります。アイランドキッチンのリフォームやリノベーションの打ち合わせの際に、コンセントの位置や数についても相談しておくようにしましょう。
真似したい!メリットをうまく生かしたアイランドキッチンの事例5選
アイランドキッチンに対する理解が深まったところで、気になるのが実際にアイランドキッチンを採用した場合の暮らしだと思います。
ここでは、アイランドキッチンのメリットをうまく生かし、デメリットについても上手にカバーした成功事例5つをピックアップします。
理想をより現実のものにするために、参考になる事例を見てイメージを膨らませましょう。
6-1. 【事例①】コンパクトな家事動線と立ち上がりでデメリットもカバー
アイランドキッチンをメインに、スムーズな家事動線を実現した事例です。
◎コンパクトな家事動線
バスルームをキッチンの近くに配置することで、洗濯機をまわしながら調理をするといった、一連の動作も最短距離で移動して家事をこなすことができるので、動きに無駄がありません。
◎立ち上がりでデメリットもカバー
キッチンまわりには立ち上がりの壁を採用。油はねや水はねのデメリットをカバーしつつ、リビングダイニングからの視線を隠して、生活感が出ないように工夫されています。
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
▶施工事例:明るく生まれ変わったヒュッゲなおうち〈東京都〉68㎡
6-2. 【事例②】コンパクトなⅡ型で開放感のあるLDK空間を確保
Ⅱ型アイランドキッチンを採用することで限られたスペース内にコンパクトに収め、LDK空間における圧迫感を抑えた事例です。
◎コンパクトなⅡ型(シンクとコンロを2箇所にわけたキッチン)で作業スペースをキープ
壁側にコンロ、独立した空間にシンクのあるキッチンを配置し、それぞれの横幅をコンパクトにすることで、リビングスペースを広く確保できています。
◎シンプルな壁面棚で圧迫感を回避しつつ収納スペースを確保
壁面の収納はシンプルな棚を採用することで、部屋の広々とした印象を保ちつつ、収納スペースを確保しています。
厳選した食器類を見せる収納として飾ることでインテリアの一部に見せるというアイデアも素敵です。
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
6-3. 【事例③】インテリアに統一感を持たせてスタイリッシュな印象に
こちらの事例は、「コンクリートと無垢材を組み合わせた大人空間」がコンセプト。そのため、キッチンもコンセプトに合わせ、インダストリアルな雰囲気が漂うコンクリートに温かみのある木材を基調にしたアイランドキッチンを採用。全体的にナチュラルなカラーで統一することでごちゃごちゃとした印象を避け、スタイリッシュにまとめることができています。
空間に合わせた設計ができるのは、アイランドキッチンのメリットのひとつ。インテリアやデザインにこだわりたい人も参考にしたい事例です。
さらに壁面にキッチンに合わせたシンプルな棚、天井には吊り下げ棚を設置。開放感を保ちつつ、収納スペースもしっかり確保しており、実用性にも優れています。
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6-4. 【事例④】広い室内で家族がどこにいてもコミュニケーションを取れる
ダイニングやリビングが一体となった広い室内をキッチンから見渡せる、視界の広さ、開放感が特徴のアイランドキッチン。コミュニケーションを取りやすいというアイランドキッチンのメリットを最大限に感じられる事例ですね。
キッチンまわりにもゆとりがあるので、複数人でキッチンを囲むこともできます。天井には高性能かつ大きめのレンジフードを設置。部屋に広がるにおいや煙にも備えた対策も参考になります。
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6-5. 【事例⑤】壁面納棚のサイズとデザインを工夫して威圧感を軽減
ブルーを基調としたさわやかな印象のLDK空間にマッチするアイランドキッチンのデザイン性の高さがポイントの事例です。
◎部屋のインテリアに合わせたデザイン性
アイランドキッチンの背面に水色のタイルを貼りることで、明るくカジュアルな印象のLDK空間とマッチさせています。
◎大きさと色で圧迫感を回避した壁面の収納棚
また、注目したいただきたいのがブルーを基調としたイエローカラーの壁面収納です。
天井から少し下げた位置にコンパクトなサイズ、ナチュラルで明るい色を選ぶことでことで、収納棚による威圧感を低減。アイランドキッチンの魅力である開放的な雰囲気を損ねないようにしています。
「収納棚を取り付けたいんだけど、アイランドキッチンの開放感を損ねるので難しいかな…」と諦めていた人も、この事例を参考にすれば実現できそうですね。
詳しい間取りやレイアウトはこちらをチェックしてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、アイランドキッチンのメリットをメインに、採用する上で知っておきたいデメリットとその対策について解説してきました。
最後にもう一度アイランドキッチンのメリットを振り返りながら、「アイランドキッチンの何がいいのか」をおさらいしましょう。
◎アイランドキッチンのメリットは次の6つです。
◎もちろん、アイランドキッチンにもデメリットがありますが、設計段階で各デメリットに応じた対策をしておくことで軽減することができます。
◎アイランドキッチンのメリットとデメリットを踏まえた上で、向いている人・おすすめできる人は次の通りです。
壁から完全に独立したアイランドキッチンは使う人を選びやすいですが、優れた家事動線や好みに合わせた空間設計など、自分や家族のライフスタイルに合わせた選択が可能です。
アイランドキッチンのメリットやデメリットの対策を見て、「これなら採用できそう」と思うのであれば、採用を前向きに検討してみてはいかがでしょうか?
この記事が、あなたや家族にとって最高のアイランドキッチンを選ぶきっかけとなれば幸いです。