システムキッチンとは?タイプ別の特徴とおすすめの選び方を解説!
システムキッチンとは、作業スペース、コンロ、シンク、収納設備などが一体化し、1枚のワークトップ(天板)でつながったキッチンのことをいいます。
「台所をリフォームして憧れのシステムキッチンにしたい!」
「家を新築するなら絶対にシステムキッチンがいい!」
そう考える方は、少なくないでしょう。
ただ、ひとくちにシステムキッチンといっても、そのタイプや設備、素材には多くの種類があります。
そのため、いざシステムキッチン選びを始めてみたものの、そもそもシステムキッチンとは何なのかよくわからないし、カタログを見てもどれを選べばいいのか決められない、という方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、以下のような点についてご紹介します。
この記事のポイント |
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この記事が、システムキッチン選びの参考になり、あなたのキッチンライフが幸せなものになることを祈っています。
システムキッチンとは
昭和50年代から普及し始めたシステムキッチンは、内閣府経済社会総合研究所「消費動向調査 令和3年3月実施分」によると今や2人以上世帯の68.5%が使っていることが分かっています。
「家を持つなら、リフォームするなら、絶対にシステムキッチンがいい!」と考えている方も多いはずです。
色々な種類があるシステムキッチンですが、そもそもシステムキッチンとは、どういうものなのでしょうか。また、他のキッチンとは、何が違うのでしょうか。
1-1. システムキッチンとは全ての設備が1枚の天板で一体化したキッチン
システムキッチンとは、作業スペース、コンロ、シンク、収納設備などが1枚のワークトップ(天板)でつながり、一体化したキッチンのことをいいます。
システムキッチンには、シンクやコンロといった基本設備のほか、食器洗浄乾燥機や浄水器、ビルトイン型ゴミ箱などを組み込むことも可能です。
1-2. システムキッチンのメリット・デメリット
とても魅力的で、多くの人に選ばれているシステムキッチンですが、デメリットがないわけではありません。
システムキッチンのメリット・デメリットとしては下記のような点が挙げられますので、購入前にしっかりチェックしておきましょう。
システムキッチンのメリット |
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システムキッチンのデメリット |
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費用や工事に関していくつかのデメリットはあるものの、見た目がおしゃれだったり、お手入れが簡単だったり、というように、システムキッチンには沢山のメリットがあります。
現在、家を新築する方やキッチンをリフォームする方のほとんどがシステムキッチンを選んでいるのは、やはりこういったメリットに魅力を感じてのことでしょう。
1-3 .システムキッチンと他のキッチンの違い
システムキッチンではないキッチンのことを、セクショナル(セパレート)キッチンと呼びます。
かつての主流であったセクショナルキッチンは、コンロや、シンク、収納設備などがそれぞれ独立しており、これらを組み合わせてつくります。
つまり、システムキッチンとセクショナルキッチンの決定的な違いは、各設備が継ぎ目のない1枚の天板でつながっているかどうか、という点にあるのです。
セクショナルキッチンには、下記のようなメリット・デメリットがあります。
セクショナルキッチンのメリット |
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セクショナルキッチンのデメリット |
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【タイプ別】システムキッチンの特徴とメリット・デメリット
システムキッチンは、その形状によって「I型」「L型」「U型」「アイランド型」「ペニンシュラ型」の5タイプに分けられます。
ここでは、各タイプの特徴とメリット・デメリットについて解説します。
2-1. I型
I型のシステムキッチンは、作業スペースや調理設備、シンクなどが一直線上に並んでいるものです。色々なタイプがあるシステムキッチンの中で最も一般的なレイアウトで、戸建て住宅にはもちろん、分譲マンションにも多く取り入れられています。
I型システムキッチンには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
I型システムキッチンのメリット |
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I型システムキッチンのデメリット |
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狭いスペースにも配置しやすく、シンプルで使いやすいレイアウトが魅力のI型キッチン。
キッチンスペースをあまり広く取れない方、シンプルなキッチンをお好みの方は、I型キッチンから検討してみてはいかがでしょうか。
2-2. L型
L型のシステムキッチンは、シンクとコンロを「L字型」に配置したものです。
このタイプのキッチンは、シンク・コンロ・冷蔵庫の3つがトライアングル型の配置になるため、動線を短くできるのが魅力です。
ただし、コーナー部分がデッドスペースになりやすかったり、収納スペースや食器棚の配置を工夫する必要があったり、といったデメリットもあります。
L型システムキッチンのメリット |
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L型システムキッチンのデメリット |
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L型キッチン最大の魅力は、作業効率の高さです。作業動線を最短に、ストレスなく調理を楽しみたい、という効率重視派の方は、L型キッチンを検討してみてはいかがでしょうか。
2-3. U型
U型のシステムキッチンは、作業スペースやシンク、コンロなどがカタカナの「コ」の字型に配置されているものです。
作業スペースや収納スペースをかなり広く取れるのがこのタイプですが、設置するには広いスペースが必要になりますし、2つあるコーナーがデッドスペースになりやすい、というデメリットもあります。
U型システムキッチンのメリット |
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U型システムキッチンのデメリット |
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調理スペースや作業スペースを最も広く取れるのが、U型キッチンです。広いスペースでとことん料理を楽しみたい、家族で料理を楽しみたい、という方はU型キッチンを検討してみましょう。
2-4.アイランド型
アイランド型のシステムキッチンは、キッチンをアイランド(島)のように、壁面から独立させたものです。
スタイリッシュでデザイン性が高く、開放感があるのが特徴のアイランド型。ただし、設置に広いスペースが必要であったり、ダイニングにニオイが充満しやすかったり、といったデメリットもあります。
アイランド型システムキッチンのメリット |
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アイランド型システムキッチンのデメリット |
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他のタイプに比べて実用性は劣るものの、デザイン性の高さでは群を抜いているアイランド型。とにかくお洒落なキッチンにしたい、おしゃれなキッチンを維持するためにはこまめな掃除や片付けも苦にならない、という方には、このタイプをおすすめします。
2-5. ペニンシュラ型
ペニンシュラ型のシステムキッチンは、アイランドキッチンの配置をベースとしつつ、キッチンの側面一方を壁にくっつけたものです。
このタイプの魅力は、アイランドキッチンの優れたデザイン性を保ちつつ、限られたキッチンスペースにも設置しやすい点にあります。ただし、リビングやダイニングにニオイが充満しやすかったり、収納スペースが不足しがちだったり、といったデメリットもあります。
ペニンシュラ型システムキッチンのメリット |
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ペニンシュラ型システムキッチンのデメリット |
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本当はアイランドキッチンにしたいけれど、キッチンスペースの問題で難しい、という方は、ペニンシュラ型のシステムキッチンを検討してみてはいかがでしょうか。このタイプならば、アイランドキッチンのデザイン性を保ちつつ、限られたキッチンスペースにも設置できるので、理想のキッチンづくりが実現しますよ!
システムキッチンを構成する6つの設備
システムキッチン構成する主な設備は、以下の6つです。
ここでは、これら6つの設備がそれぞれどのようなもので、どんな特徴があるのか、詳しく解説します。
3-1. ワークトップ
ワークトップは、システムキッチンの作業スペースで、「天板」や「カウンター」と呼ばれることもある部分です。
ここは、作業をしたり、鍋や物を置いたりと、システムキッチンの中でも利用頻度が特に高く、衝撃を受けやすい部分でもあります。そのため、ワークトップの素材は、デザイン性だけでなく、耐久性やお手入れのしやすさも考慮したうえで選びましょう。
ワークトップに使われる素材には、ステンレスや人工大理石、セラミックなど様々な種類があり、その種類によって、耐久性やお手入れのしやすさが異なります。
各素材の特徴については、4. システムキッチンに使われる素材の特徴で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
3-2. フロアキャビネット
フロアキャビネットは、シンクやコンロの下に設置されている収納スペースです。扉の形状によって「開き戸タイプ」と「引き出しタイプ」の2種類に分けられますが、最近は、奥まで取り出しやすく、何を入れているのか一目瞭然でわかる、引き出しタイプが主流です。
フロアキャビネットは、シンク下、コンロ下、調理スペースの下に配置するものが一般的です。引き出しのサイズも様々で、小さな引き出しには計量スプーンや菜箸、ピーラーなどを、大きな引き出しには鍋や高さのある調味料など収納することで、キッチンまわりをすっきり片付けられます。
3-3. コンロ
キッチンに必要不可欠な設備である、コンロ。
コンロは熱源によって、「ガスコンロ」と「IHコンロ」の2種類に分けられます。
ガスコンロはガスを、IHコンロは電気を熱源とするもので、それぞれに以下のようなメリット・デメリットがあります。
ガスコンロには、炙ったり、焦げ目をつけたり、というようにあらゆる調理を楽しめるメリットがある反面、お手入れに手間がかかる、というデメリットがあります。
これに対してIHコンロには、安全性が高くお手入れが簡単というメリットがある反面、調理法や調理器具の種類が制限されてしまう、というデメリットがあります。
このように、ガスコンロとIHコンロにはそれぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらを選べばいいのか悩んでしまいますよね。
「ガス」か「IH」か迷ったら、まずは何を重視するのか整理してみましょう。色々なお料理を楽しみたいならガスコンロがおすすめですし、安全性やお手入れの手軽さを重視するならばIHコンロがおすすめです。
3-4. レンジフード
レンジフードは、いわゆる換気扇の役割を果たすもので、コンロの上に設置して、ニオイや煙を排気します。
かつてはブーツ型が主流でしたが、最近では見た目がすっきりしている「スリム型」、設置に場所をとらない「フラット型」のレンジフードも人気です。これら3タイプのレンジフードにはそれぞれにメリット・デメリットがありますので、まずはそれらを把握したうえで、自分に合ったものを選びましょう。
ただし、システムキッチンのタイプによっては、取付できるレンジフードの種類が限られる場合がありますので、注意が必要です。
ブーツ型のレンジフードは、煙をしっかり排気できる、というメリットがある反面、サイズが大きく圧迫感があったり、ブーツ部分の掃除に手間がかかったり、といったデメリットがあります。
スリム型のレンジフードは、見た目がすっきりしていてお手入れも簡単なのですが、レンジフード上にほこりがたまるので、定期的な掃除が必要です。
フラット型のレンジフードは、狭いスペースにも設置できるというメリットはあるものの、掃除がしにくくお手入れに手間がかかるのが難点です。
どのタイプのレンジフードにも魅力的な点があるのですが、お手入れの手軽さや見た目の良さを考えると、スリム型がおすすめです。「お手入れの簡単なレンジフードがいい!」「家事負担を少しでも軽くしたい!」という方は、スリム型のレンジフードを検討してみてはいかがでしょうか。
3-5. シンク
シンクは、その形状によって「シングルシンク」と「ダブルシンク」の2種類に分けられます。
シングルシンクは、水槽が1つのシンプルな形状で、調理に使ったり、大きい鍋を洗ったり、というように色々な使い方ができます。
ダブルシンクは水槽が2つに分かれているもので、水洗い用と洗剤洗い用、洗い物用と調理用、というように、用途にあわせて使い分けられるのが魅力です。ただし、1つの水槽の大きさはシングルシンクに比べて小さくなってしまうため、大きい鍋などを洗うのには不向きです。
シンクに使われる素材には、ステンレスや人工大理石、ホーローなどがあり、それぞれに異なる特徴があります。各素材の特徴については、4. システムキッチンに使われる素材の特徴で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
3-6. 水栓
毎日、何回も使う部分であるだけに、デザイン性だけでなく機能性にもこだわって選びたいのが、水栓です。
システムキッチンの水栓は、デザイン、水の出し方、ホースのタイプ、水の出方などによって、様々なタイプに分けられます。
■ 水栓のデザイン
システムキッチンの水栓のデザインは、ストレートタイプ、曲線タイプ、ホースタイプ、というように多岐にわたります。中には、レトロなデザインやかなり個性的なデザインもありますので、色々なメーカーの水栓を見比べてみるのも楽しいですよ。
■ 水の出し方
システムキッチンの水栓は、水の出し方にもいくつかの種類があります。
かつては、蛇口をひねったり、レバーを上下させたりして水を出すタイプが主流でしたが、最近では、センサーを使い、タッチレスで水を出すタイプも人気です。
タッチレスタイプの水栓ならば、両手で鍋を持ったままの状態でも水を出せますので、とても便利ですよ。
■ ホースのタイプ
水栓のホース部分は、「固定式」と「引き出し式」の2種類に分けられます。
引き出し式は、アーム部分にホースが収納されていて、これを引き出して使います。引き出し式のホースは伸縮自在なので、調理時はもちろん、シンクの掃除をする際も便利です。
■ 吐水・シャワー切り替え
システムキッチンの水栓は、水の出方によって「吐水式」と「吐水・シャワー切り替え式」の2種類に分けられます。
シャワー機能は必ずしも不可欠なわけではありませんが、シンクの掃除をする際など、広い範囲に水をかけたいときに便利です。
システムキッチンに使われる素材の特徴
システムキッチンに使われる素材には、以下のようなものがあります。
【システムキッチンの素材早見表】
耐久性やお手入れのしやすさ、値段などの点においてそれぞれに異なる特徴がありますので、それらをよく理解したうえで、自分に合ったもの選びましょう。
4-1. ステンレス
ステンレスは、鉄をベースに、ニッケルやクロムを添加して作られる合金素材です。主原料は鉄ですが錆びにくく、耐久性にも優れているため、ワークトップ、シンク、フロアキャビネットの扉など、様々な部分に使われています。
ステンレスの特徴一覧 |
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耐熱性 | ◎ |
耐汚性 | ◎ |
耐久性 | ◎ |
耐衝撃性 | 〇 |
メンテナンス | ◎ |
デザイン | 〇 |
価格 | 安い |
4-2. 人工大理石
人工大理石は、アクリル系樹脂やポリエステル系樹脂を原料とする素材です。「大理石」という名前がついていますが、天然石が使われているわけではなく、そのような見た目であることから、このように呼ばれます。
耐久性や耐汚性に優れているほか、デザイン性も高いため、ワークトップやシンクに使われることの多い素材です。
人工大理石の特徴一覧 |
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耐熱性 | ◯ |
耐汚性 | ◎ |
耐久性 | 〇 |
耐衝撃性 | 〇 |
メンテナンス | 〇 |
デザイン | ◎ |
価格 | やや高い |
4-3. 人造大理石
人造大理石は、合成樹脂に無機物を添加し、加熱・成形して作られる素材です。人工大理石よりも耐熱性、耐久性、耐水性に優れており、ワークトップやシンクの素材に使われます。
高級感があるうえ、大理石調、マーブル調、石目調、無地、というように色柄のバリエーションが豊富なのも、この素材の魅力です。
人造大理石の特徴一覧 |
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耐熱性 | ◯ |
耐汚性 | ◎ |
耐久性 | 〇 |
耐衝撃性 | 〇 |
メンテナンス | 〇 |
デザイン | ◎ |
価格 | 高い |
4-4. セラミック
セラミックは、無機物を加熱処理し、焼き固めて作る素材です。焼き物ならではの高級感があるうえ、耐熱性、耐久性、耐汚性に優れているため、ワークトップの素材として使われます。
セラミックの特徴一覧 |
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耐熱性 | ◎ |
耐汚性 | ◎ |
耐久性 | ◎ |
耐衝撃性 | 〇 |
メンテナンス | ◎ |
デザイン | ◎ |
価格 | 高い |
4-5. 天然石
システムキッチンに使われる天然石は、大理石や花崗岩といった天然石を加工して作ります。デザイン性、強度、耐久性に優れており、ワークトップの素材として使われますが、非常に高価なのが難点です。
天然石の特徴一覧 |
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耐熱性 | ◯ |
耐汚性 | 〇 |
耐久性 | ◎ |
耐衝撃性 | 〇 |
メンテナンス | 〇 |
デザイン | ◎ |
価格 | 非常に高い |
4-6. ホーロー
ホーローは、金属の下地にガラス質を焼き付けて作る素材です。耐久性、耐熱性に優れていますが、下地に金属を使っているため、傷がつくとそこから錆が発生することがあります。ホーローは、シンクやフロアキャビネットの扉に使われます。
ホーローの特徴一覧 |
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耐熱性 | ◎ |
耐汚性 | 〇 |
耐久性 | 〇 |
耐衝撃性 | △ |
メンテナンス | 〇 |
デザイン | 〇 |
価格 | 高い |
4-7. メラミン
メラミンは、化粧紙にメラミン樹脂材を含浸させ、乾燥させたものを何枚も重ね、高温・高圧で積層形成した素材です。デザイン性が高く安価であることから、ワークトップやフロアキャビネットの扉に使われますが、耐久性や耐衝撃性に弱いのが難点です。
メラミンの特徴一覧 |
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耐熱性 | △ |
耐汚性 | 〇 |
耐久性 | △ |
耐衝撃性 | △ |
メンテナンス | △ |
デザイン | ◎ |
価格 | 安い |
4-8. タイル
タイルは、耐水性、耐熱性に優れた素材で、ワークトップに使われます。デザイン性が高くオリジナリティのあるキッチンを作りたい人に向いていますが、目地が汚れやすく、こまめな掃除が欠かせません。また、耐衝撃性に弱く、亀裂が入りやすいのも難点です。
タイルの特徴一覧 |
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耐熱性 | ◎ |
耐汚性 | ◎ |
耐久性 | ◎ |
耐衝撃性 | △ |
メンテナンス | △ |
デザイン | ◎ |
価格 | タイルによる |
4-9. 木
天然素材ならではのぬくもりと、自然な風合いが人気の木は、ワークトップやフロアキャビネットの扉に使われる素材です。インテリア性は高いのですが、耐久性、耐汚性、耐熱性、耐衝撃性に弱いのが難点です。
木の特徴一覧 |
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耐熱性 | × |
耐汚性 | × |
耐久性 | × |
耐衝撃性 | × |
メンテナンス | △ |
デザイン | ◎ |
価格 | やや安い |
後悔しない!システムキッチン選びのポイント
何十年にもわたり、毎日のように使うシステムキッチン。後悔しないキッチンづくりをするには、機能性やデザイン性はもちろん、お手入れのしやすさや耐久性にも着目したいところです。
システムキッチン選びは、① タイプ、② 設備・素材、③ オプション、の順に決めるのが一般的です。
ここからは、キッチン選びのポイントについて、3つの手順別に見ていきましょう。
5-1. システムキッチン選びのポイント~タイプ編~
システムキッチン選びは、その「タイプ」を決めることからスタートします。
【システムキッチンのタイプ一覧】
5-1-1. まずはキッチンスペースの広さを確認!
システムキッチンの「タイプ」を決めるうえで最初に確認したいのが、キッチンスペースの広さです。
特に、U型・アイランド型のシステムキッチンは、設置に広い場所が必要です。キッチンスペースが狭い場合は、U型をI型やL型に、アイランド型をペニンシュラ型に、というような変更が必要ですので、希望のシステムキッチンを設置できるスペースがあるかどうか、事前に確認しておきましょう。
新築の場合は間取りを変更することで、希望のシステムキッチンを設置できますが、キッチンのみをリフォームする場合、キッチンスペースや配管の位置が決まっているため、特に注意が必要です。
5-1-2. 重視するポイントを考えてみよう
キッチンスペースを確認したら、次は、キッチン選びで「何を重視するのか」考えてみましょう。
システムキッチンは、それぞれのタイプによって異なる特徴があり、何を重視するのかによって選ぶべきタイプが変わってきます。
【ニーズ別】おすすめのシステムキッチンタイプ早見表】
例えば、「広い作業スペースで料理をとことん楽しみたい」という人には、調理スペースを広くとれるU型やアイランド型のシステムキッチンをおすすめします。「とにかくお洒落なキッチンにしたい」という人は、アイランド型やペニンシュラ型のシステムキッチンが向いているでしょう。
「親戚や友人を家に呼んだとき、キッチンの中が散らかっているのを見られたくない」という人は、キッチン内が丸見えになってしまうアイランド型やペニンシュラ型を、選択肢から外しましょう。
このように、何を重視してキッチン選びをするのか、ということをはっきりさせると、自分にあうのはどのタイプなのかわかってきますよ!
5-2. システムキッチン選びのポイント~設備・素材編~
システムキッチンのタイプが決まったら、次は設備と素材を選びます。
設備選びでは、機能性やデザイン性はもちろん、お手入れのしやすさや耐久性、耐衝撃性などにも着目しましょう。キッチンは長く使うものですので、「壊れにくく使いやすい」つくりにすることは、とても重要なポイントです。
では、それぞれの設備をどのように選べばいいのか、ひとつずつ見ていきましょう。
5-2-1. ワークトップ
キッチンの中でも特に目立つ部分である、ワークトップ。
色や柄にこだわって、自分好みのデザインに仕上げたいですよね。ただ、ワークトップ選びではデザイン性だけでなく、耐久性、耐熱性、耐汚性、耐衝撃性、メンテナンス性などにも着目してみましょう。
【ワークトップ選びで着目すべきポイント】
■ワークトップの素材選びのポイント
上記の点をふまえたうえで、ワークトップに使う素材を選んでみましょう。ワークトップには、以下のような素材が使われます。
この中でも特におすすめの素材は、ステンレス、人工大理石、人造大理石、セラミックの4つです。
ワークトップは、調理をしたり物を置いたりと、キッチンの中でも衝撃を受けやすい部分です。傷つきやすい素材を使うと、そこに細菌が繁殖して食材にうつる、ということにもなりかねません。
この点、これら4つの素材は耐久性・耐衝撃性に優れているうえ価格も手頃です。費用を抑えつつ、長く安心して使えるキッチンがほしい、という方はこれらの素材を検討してみてはいかがでしょうか。
5-2-2. フロアキャビネット
フロアキャビネットの数や大きさは、キッチンでの作業効率を大きく左右します。調理器具や調味料を種類別に収納できるスペースがあると便利ですが、だからといって引き出しの数が多すぎると、必要なものを取り出すために沢山の引き出しを開閉しなければならず、作業効率が落ちてしまいます。
フロアキャビネットは、大小さまざまな大きさの引き出しをバランスよく配置することをおすすめします。
どこに何を収納するのか具体的にシミュレーションしてみると、引き出しのレイアウトを決めやすくなりますよ!
■フロアキャビネットの素材選びのポイント
フロアキャビネットの扉には、以下のような素材が使われます。
デザイン性やお手入れのしやすさを重視するならば、メラミンやホーローをおすすめします。
ぬくもりのあるキッチンにしたいならば木を使うのも選択肢のひとつですが、他の素材に比べると耐久性や耐汚性に劣り、メンテナンスが大変であることを覚悟しておきましょう。
5-2-3. シンク
シンク選びでは、洗い物の量やシンク内での作業内容をイメージしてみましょう。それに合わせて形や寸法を決めると、使いやすいシンクになります。
シンクの形状には、シングルシンクとダブルシンクの2種類がありますが、大きな鍋を洗いたい、シンク部分でも十分な作業スペースを確保したい、という方にはシングルシンクをおすすめします。
多くのメーカーでは、シンクの幅や奥行きを選べますので、洗い物の量が多い方、料理の下ごしらえなどシンクで作業をすることが多い方は、シンクの幅や奥行きを広めにとるといいでしょう。
メーカーによっては、「下ごしらえ」「食材の水切り」「食器を洗った後の水切り」などがしやすいよう、水切りかごや作業用プレートを設置できるレーンがついているシンクもあります。
シンクでの作業が多い方は、こういったタイプのシンクを選ぶのもおすすめですよ。
■シンクの素材選びのポイント
シンクに使われる素材には、以下のようなものがあります。
耐久性に優れメンテナンスもしやすいのはステンレスですが、デザイン性も重視したいという方は、人工大理石や人造大理石を検討してみてはいかがでしょうか。
5-2-4. 水栓
水栓選びではまず、自分が選んだシステムキッチンに取り付けられるかどうか確認する必要があります。
確認ができたら、実用性、デザイン性、サイズ感を考慮して、自分に合ったものを選びましょう。
意外と見落としがちなサイズ感ですが、水栓が大きすぎたり長すぎたりすると、洗い物をするときに手が当たって不便さを感じることがあります。
メーカーのショールームに行き、実物をみてサイズ感を把握しておくと安心です。水量はちょうどいいか、水量や温度の調節装置は使いやすいか、といった点も必ずチェックしてくださいね。
5-2-5. コンロ
システムキッチンのコンロ選びではまず、「IH」と「ガス」、のどちらにするかを決めます。
IHとガスはそれぞれにメリット・デメリットがありますので、ライフスタイルやニーズに合わせて選びましょう。
IHコンロをおすすめする人 |
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ガスコンロをおすすめする人 |
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ガスコンロの数は「3口」が主流ですが、メーカーによっては「4口」コンロを扱っているところがあります。数種類の料理を一度に調理したい方、作業効率を重視する方は、4口コンロを検討してみてはいかがでしょうか。
5-2-6. レンジフード
レンジフード選びで着目したいのは、機能性、メンテナンスのしやすさ、デザイン性の3つです。
「ブーツ型」「スリム型」「フラット型」のレンジフードにはそれぞれ異なる特徴がありますので、自分に合ったものを選びましょう。
ブーツ型のレンジフードをおすすめする人 |
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スリム型のレンジフードをおすすめする人 |
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フラット型のレンジフードをおすすめする人 |
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5-3. システムキッチン選びのポイント~オプション編~
システムキッチンには、オプションで以下のような設備を組み込めます。自分がキッチンで過ごす時間をイメージしつつ、どのオプションが必要か考えてみましょう。
【システムキッチンのオプション】
5-3-1. 浄水器
浄水器は、水道水の中に含まれる不純物を取り除くためのものです。家族が口に入れる水は、なるべく清潔なものを使いたいですよね。
浄水器には、「据置型」「一体型」「ビルトイン型」の3種類があります。
浄水器の種類 | 特徴 |
据置型 |
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一体型 |
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ビルトイン型 |
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「ろ過機能の高い浄水器をつけたい」という方には、据置型、ビルトイン型をおすすめします。「シンク周りをすっきりシンプルに保ちたい」という方は、一体型、ビルトイン型が良いでしょう。
浄水器選びでも、他の設備を選ぶときと同じように「何を重視するのか」考えてみると、どの種類にするか決めやすくなります。
5-3-2. 食器洗浄乾燥機
食器洗浄乾燥機は、システムキッチンのオプションの中でも特に人気のある設備です。調理スペース下にビルトインするタイプが一般的で、設置に場所をとりません。
食器洗浄乾燥機があると、食器洗いから乾燥まで機械がしてくれるため、洗い物にかかる時間を大幅に短縮できます。また、手洗いする場合に比べて消費水量が少なく、水道代の節約につながるのも魅力のひとつです。
ただし、食器洗浄乾燥機を設置すると、システムキッチン内の収納スペースは少なくなってしまいます。洗い物の量があまり多くない方、少しでも多くの収納スペースの確保を重視したい方は、食器洗浄乾燥機を設置しないのも選択肢のひとつです。
5-3-3. 食器棚
システムキッチンのオプションとして食器棚を設置すると、デザイン性が高く、統一感のあるキッチンになります。
特に、アイランド型、ペニンシュラ型のシステムキッチンは、背面の食器棚がリビングやダイニングから見えやすいため、同じデザインに統一することで、キッチン全体がよりお洒落な空間になります。
5-3-4. ビルトイン式ゴミ箱
ビルトイン式ゴミ箱は、システムキッチンの中に設置するタイプのゴミ箱です。
ゴミ箱をシステムキッチンに組み込むことで作業動線を短くできるほか、ゴミ箱が目につかないため、清潔な印象を与えられます。
まとめ
この記事では、システムキッチンとは何なのか、詳しく解説しました。
システムキッチンは、配置や設置のしかたによって「I型」「L型」「U型」「アイランド型」「ペニンシュラ型」の5タイプに分けられ、それぞれにメリット・デメリットがあります。
システムキッチン選びでは、キッチンスペースの広さを確認したうえで、どのタイプが自分に合っているか考えてみましょう。
そのうえで、設備や素材、オプションをひとつずつ選んでいくと、自分の理想のキッチンが出来上がってきます。
もしも迷ったときは、以下のような点に着目してみましょう。
- 耐久性
- 耐衝撃性
- 耐汚性
- メンテナンスのしやすさ
- デザイン性
これらの点すべてについて一通り考えたうえで「何を重視するのか」整理すると、選択肢を絞れます。
キッチンは長い間、毎日使うものですので、後悔しないよう、じっくり考えて一つひとつの設備や素材を選んでくださいね。