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洗濯槽の掃除方法完全ガイド:カビや汚れを徹底除去する効果的な方法

目次

1. はじめに

洗濯機は毎日の生活に欠かせない家電ですが、実は定期的なメンテナンスが必要な機器でもあります。特に洗濯槽は、衣類の汚れや洗剤カス、水アカなどが蓄積しやすく、放置するとカビの温床となってしまいます。カビが発生すると、せっかく洗った衣類に黒い斑点が付いたり、イヤな臭いが発生したりする原因になります。

本記事では、洗濯槽の掃除が必要な理由から、効果的な掃除方法、適切な掃除頻度、おすすめの洗濯槽クリーナーの選び方まで、洗濯槽のお手入れに関する情報を網羅的に解説します。縦型洗濯機とドラム式洗濯機それぞれの掃除方法の違いにも触れていますので、ご家庭の洗濯機に合った掃除方法を見つけることができるでしょう。

定期的な洗濯槽の掃除を習慣にすることで、洗濯機の寿命を延ばし、いつも清潔な状態で衣類を洗うことができます。この完全ガイドを参考に、ぜひ効果的な洗濯槽掃除を実践してみてください。

2. 洗濯槽に発生する汚れの種類

洗濯機は水を使って衣類の汚れを落とす家電ですが、その過程で様々な汚れが洗濯槽に蓄積していきます。どのような汚れが発生するのか、詳しく見ていきましょう。

衣類についた汚れやホコリ

日常的に着用する衣類には、皮脂や汗、土や砂、ホコリ、食べこぼしなど様々な汚れが付着しています。洗濯時にこれらの汚れが洗い落とされますが、一部は洗濯槽内に残ってしまうことがあります。また、乾燥機能を使用すると毛玉や繊維くずも多く発生し、これらが洗濯槽内に蓄積されていきます1

洗剤の残りカス

洗剤を適量以上に使用すると、完全に溶けきらずに洗濯槽内に残ってしまうことがあります。特に最近の節水型洗濯機では、水の量が少ないため洗剤が溶けきらないリスクが高まります。また、洗剤投入口でこぼれた洗剤が固まり、石鹸カスとなって汚れの原因になることもあります1

水アカ

水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル成分が乾燥して蓄積すると、石のような硬い汚れ(水アカ)に変化します。水アカ自体は洗濯物への影響は少ないですが、石鹸カスと結合するとさらに硬化し、除去が困難になることがあります1

カビ

洗濯機は水を使い、湿気がこもりやすい環境のため、上記の汚れをエサにしてカビが発生しやすい状態にあります。特に洗濯槽の裏側など目に見えない部分でカビが繁殖していることが多く、糸くずフィルターや洗剤投入口もカビが発生しやすい場所です1

カビが増殖すると、洗濯機から不快な臭いがしたり、黒いワカメのようなカビが洗濯後の衣類に付着したりします。衣類に付いたカビは干しても落ちにくく、アレルギーの原因になる可能性もあるため注意が必要です1

3. 洗濯槽掃除の頻度

洗濯槽の掃除頻度は、家族の人数や洗濯の頻度、季節などによって異なりますが、一般的な目安をご紹介します。

推奨される掃除頻度

多くのメーカーや専門家は、洗濯槽の掃除を1ヶ月に1回行うことを推奨しています23。これは、カビの繁殖を防ぎ、洗濯機を清潔に保つための理想的な頻度です。

忙しくて掃除が苦手という方でも、最低でも2ヶ月に1回は洗濯槽の掃除を行うことが望ましいとされています2

季節による掃除頻度の調整

湿気の多い梅雨の時期はカビが繁殖しやすくなるため、通常よりも頻繁に掃除をすることをおすすめします。この時期は2週間~1ヶ月に1回の頻度で掃除を行うと良いでしょう1

メーカー別の推奨頻度

メーカーによって推奨される掃除頻度に若干の違いがあります。

  • 日立:洗濯槽自動おそうじ機能を使用している場合は3~4ヶ月に1回、使用していない場合は1~2ヶ月に1回4
  • パナソニック:衣類用漂白剤(塩素系)による槽洗浄を月1回行うことを推奨5
  • ハイアール:月に1回の掃除を推奨2

洗濯槽クリーナーのパッケージに記載されている推奨頻度も参考にしてください。

4. 洗濯槽クリーナーの種類と選び方

洗濯槽の掃除には主に2種類のクリーナーが使われています。それぞれの特徴を理解して、自分の洗濯機に合ったものを選びましょう。

塩素系クリーナー

メリット

  • 殺菌力に優れている:カビや細菌を効果的に除去できます2
  • 手軽に使える:クリーナーを入れて洗濯機を回すだけで掃除が完了します2
  • 洗浄力が高い:洗濯槽の裏側まで強力に洗浄できます5

デメリット

  • 匂いがきつい:塩素特有の強い匂いがあります2
  • 衣類を傷める可能性:クリーナーが残っていると、次に洗う衣類にダメージを与える恐れがあります2
  • 金属部分を腐食させる可能性:防食剤が配合されていないものは注意が必要です4

酸素系クリーナー

メリット

  • 泡立ちが良い:頑固な汚れを浮かせて落とします2
  • 臭いが少ない:塩素系に比べて匂いが気になりません2
  • 衣類へのダメージが少ない:残留しても衣類への影響が少ないです

デメリット

  • 殺菌効果や防カビ効果が劣る:塩素系に比べると効果が弱いです2
  • 使えない機種がある:一部の洗濯機では使用できない場合があります2
  • つけ置き時間が必要:効果を発揮するには長時間のつけ置きが必要です2

使用できないクリーナー(注意点)

以下のものは洗濯槽の掃除に使用すると、泡が多量に発生し、機器の故障や水漏れの原因になる可能性があるため使用しないでください4

  • 台所用漂白剤
  • 一部の酸素系漂白剤(洗濯機の取扱説明書を確認してください)

洗濯機タイプ別のクリーナー選びのポイント

  • 縦型洗濯機:どちらのタイプのクリーナーも使用可能ですが、汚れが気になる場合は塩素系がおすすめです。
  • ドラム式洗濯機:メーカーの推奨に従ってください。日立の場合、防食剤配合の塩素系漂白剤を推奨しています4

汚れも殺菌効果も両方欲しい場合は、塩素系と酸素系を交互に使用する方法もあります2

5. 縦型洗濯機の掃除方法

縦型洗濯機の洗濯槽掃除の手順を、クリーナーの種類別に解説します。

準備するもの

塩素系クリーナーを使用する場合:

  • 塩素系洗濯槽クリーナー

酸素系クリーナーを使用する場合:

  • 酸素系クリーナー
  • ゴミすくいネット
  • バケツ2

塩素系クリーナーを使った掃除手順

  1. クリーナーを洗濯槽に投入する:洗濯機の大きさに合わせて適量のクリーナーを入れます。汚れをしっかり落とすためにも、分量は守りましょう2
  2. 水を溜める:クリーナーを入れたら水を満水にします2
  3. 洗濯機を回す:洗濯機に洗浄コースがある場合はそれを選択します。ない場合は標準コースで回しましょう。通常は1回でOKですが、臭いが気になる場合はもう一度回します2
  4. 終了後はフタを開けて乾燥させる:掃除が終わったら、フタを開けて洗濯槽内を乾燥させましょう2

酸素系クリーナーを使った掃除手順

酸素系クリーナーを使用する場合は、つけ置きをする時間が必要になるため、半日ほどかかります。夜につけ置き前までを行って、寝ている間に汚れを浮かすと効率的です2

  1. 糸くずネットを取り外す:糸くずネットをつけたままだと、洗浄の邪魔になったり、ネットの中にゴミがたまったりすることがあるので必ず外しましょう2
  2. お湯を溜める:40~50度くらいのお湯を使うと洗浄力がアップします。洗濯機によって熱いお湯は使えない場合があるので注意しましょう2
  3. 洗剤を投入する:酸素系クリーナーを適量入れます2
  4. 洗濯機を回す:標準コースで洗いをスタートします。念入りに洗うコースや頑固汚れを落とすようなコースがあるときはそちらの方がおすすめです。洗いは10分程度で一度止めます2
  5. 4~6時間放置する:汚れや黒カビが浮いてくるまで放置します2
  6. もう一度回しゴミを取る:つけ置きが終わったら5分ほど回し、ゴミすくいネットを使って、浮いてきたゴミをすべて取ってください2
  7. すすぎ洗い→ゴミを取るを繰り返す:洗濯機を5分程度回す→ゴミを取るという作業を、ゴミが出なくなるまで繰り返します2
  8. 糸くずネットを取り付けて脱水する:目に見えるゴミがなくなったら、糸くずネットを取り付けて脱水まで行います2
  9. 糸くずネットのゴミを捨てて乾燥させる:糸くずネットのゴミを捨てて、乾燥するまでフタを開けて置けば掃除完了です2

糸くずフィルターの掃除方法

  1. 取り外してゴミを捨てる:糸くずフィルターを取り外し、溜まったゴミを捨てます2
  2. 本体側を歯ブラシでこすり洗いする:使い古しの歯ブラシで本体も取り外した部分もきれいにこすり洗いをしましょう。掃除するときはぬるま湯がおすすめです2

洗剤投入口の掃除方法

  1. 洗剤投入口を取り外す:取り外せる場合は外します2
  2. 40~50度のお湯で洗う:ぬるま湯で洗うと汚れが落ちやすくなります2
  3. 歯ブラシでこすり洗いする:本体も取り外した部分もしっかりと歯ブラシでこすり洗いします2

6. ドラム式洗濯機の掃除方法

ドラム式洗濯機は縦型とは構造が異なるため、掃除方法も少し違います。ここではドラム式洗濯機特有の掃除方法を解説します。

準備するもの

  • 洗濯槽クリーナー(メーカー推奨のもの)
  • 柔らかい布
  • 歯ブラシ(古いもの)

槽洗浄コースの種類と選び方

ドラム式洗濯機には複数の槽洗浄コースがあり、汚れの状態や目的に応じて選ぶことができます。日立の例を見てみましょう4

  • 槽洗浄15分(槽洗い)コース:短時間でドラム内の汚れや糸くずを洗い流します。クリーナーは使用しません。
  • 温水槽洗浄2時間コース:温水を使用して短時間で念入りに洗浄し、温風で乾燥させます。短時間でお手入れしたいときにおすすめです。
  • 槽洗浄11時間コース:時間をかけてドラム内を念入りに洗浄し、温風で乾燥させます。
  • 槽洗浄3時間コース:ドラム内を洗浄して、温風で乾燥させます。定期的なお手入れに適しています。
  • 槽洗浄4時間コース(らくメンテ洗浄):ドラム内に加え乾燥経路を洗浄して、温風で乾燥させます。

掃除手順(メーカー別の違いを含む)

以下は一般的なドラム式洗濯機の槽洗浄手順です。メーカーや機種によって若干異なる場合があるので、取扱説明書も確認してください4

  1. 水栓を開け、ドアを閉めて電源を入れる:洗濯槽クリーナーなどを先に入れないでください。先に入れると排水されてしまいます4
  2. 槽洗浄コースを選ぶ:槽洗浄コースを選択するボタンは、機種によって[洗濯]、[コース]、[清潔]などがあります4
  3. [スタート]ボタンを押す:給水が開始されます4
  4. 槽洗浄クリーナーを入れる
    • 投入のお知らせが表示される機種:操作パネルに「槽洗浄クリーナー」が点滅、または投入のお知らせが表示されたら、ドアを開けてクリーナーを入れます4
    • お知らせ機能を搭載していない機種:給水が始まったらすぐに[スタート]ボタンを押して一時停止し、ドアを開けてクリーナーを入れます4
  5. ドアを閉めて「スタート」ボタンを押す:槽洗浄が開始され、残り時間が表示されます4
  6. 運転終了後、水栓を閉じる:電源は自動で切れます4

パッキン部分の掃除方法

ドラム式洗濯機特有のパーツであるドア部分のパッキン(ゴム)は、汚れやカビが溜まりやすい場所です。

  1. 柔らかい布で拭く:パッキンの表面と裏側を柔らかい布で拭きます。
  2. 溝の部分は歯ブラシで掃除:パッキンの溝に溜まった汚れは、古い歯ブラシを使って掃除します。
  3. 最後に乾いた布で水分を拭き取る:湿気が残らないようにしっかり乾かします。

乾燥フィルター・排水フィルターの掃除方法

  1. 乾燥フィルター:乾燥運転を行った場合は、毎回糸くずなどのゴミを取り除く必要があります。それ以外に汚れがあれば、拭き取りましょう1
  2. 排水フィルター:2週間に1回程度、フィルターを取り外してゴミを取り除き、フィルター自体が汚れていたら掃除します。フィルターを取り外した奥の部分にも汚れが溜まっている可能性があるのでチェックしましょう1

7. 洗濯機を清潔に保つための日常のコツ

洗濯槽の掃除を定期的に行うことも大切ですが、日常的なケアを行うことで、汚れの蓄積を防ぎ、掃除の手間を減らすことができます。

使用後のドアを開けておく

洗濯が終わったら、洗濯機のフタやドアを開けておきましょう。これにより洗濯槽内の湿気が抜け、カビの発生を抑制することができます1

洗剤の適量使用

洗剤は必ず適量を使用しましょう。洗剤の使いすぎは洗濯槽内に洗剤カスが残る原因になります。最近の節水型洗濯機では特に注意が必要です1

洗濯物の前処理

ポケットの中身を確認し、ティッシュやレシートなどを取り除いてから洗濯機に入れましょう。また、泥や食べこぼしなどがひどい場合は、あらかじめ手洗いで汚れを落としておくと良いでしょう1

定期的な換気

洗濯機を置いている場所の換気を良くすることで、湿気を減らし、カビの発生を抑えることができます。特に梅雨時期は注意が必要です1

洗濯パンの掃除

洗濯機の下にある洗濯パン(防水パン)も定期的に掃除しましょう。ホコリが溜まりやすく、排水口が詰まる原因になります。また、汚れを放置するとカビが発生する可能性もあります1

8. よくある質問と回答

黒いカビのようなものが衣類に付着した場合の対処法

洗濯後の衣類に黒いカビのようなものが付着した場合は、洗濯槽のカビが原因である可能性が高いです。まずは洗濯槽の掃除を行いましょう。衣類についたカビは、漂白剤(衣類に使用可能なもの)で洗うか、天日干しすることで改善する場合があります1

洗濯槽クリーナーの代用品はあるか

市販の洗濯槽クリーナーの代わりに、衣類用の塩素系漂白剤(例:ハイターなど)を使用することができます。使用量は200mLを目安にしてください4。ただし、洗濯機の取扱説明書で確認し、使用可能かどうかを確認してください。

市販の洗濯槽クリーナーと漂白剤の違い

洗濯槽クリーナーは洗濯槽の掃除専用に開発された製品で、洗浄力や防カビ効果が高いです。一方、衣類用漂白剤は主に衣類の漂白を目的としていますが、塩素系のものであれば洗濯槽の掃除にも使用できます。ただし、防食剤が含まれていない場合があるので、頻繁に使用すると金属部分を傷める可能性があります4

プロのクリーニングサービスを利用すべき状況

以下のような場合は、プロのクリーニングサービスの利用を検討すると良いでしょう:

  • 自分で掃除しても黒カビが改善しない
  • 洗濯槽の裏側など、自分では掃除しにくい場所のカビが気になる
  • 洗濯機から強い臭いがする
  • 長期間(1年以上)洗濯槽の掃除をしていない

プロのサービスでは分解洗浄も行うため、自分では掃除できない部分まで徹底的に清掃してもらえます1

9. まとめ

洗濯槽の掃除は、衣類を清潔に保ち、洗濯機の寿命を延ばすために欠かせないメンテナンスです。本記事でご紹介したように、1~2ヶ月に1回の頻度で定期的に掃除を行うことで、カビの発生を防ぎ、いつも清潔な状態で洗濯ができます。

掃除方法は洗濯機のタイプによって異なりますが、適切なクリーナーを選び、正しい手順で行うことが重要です。また、日常的なケアとして、使用後はフタやドアを開けておく、洗剤は適量を使用するなどの習慣を身につけることで、洗濯槽の汚れを最小限に抑えることができます。

洗濯機は毎日使う大切な家電です。定期的なメンテナンスを行い、いつも清潔な状態を保ちましょう。

参考文献

  1. 住友林業「洗濯機の掃除方法をわかりやすく解説!洗濯槽クリーナーの種類や掃除が簡単になる使い方のコツも紹介」
    https://sfc.jp/ie/myhome/articles/sentakuki20230831/
  2. ハイアール「洗濯槽の掃除は月に1回!部分ごとにドラム式洗濯機の掃除方法や頻度を解説!」
    https://haier.co.jp/lifestyle/how-to-clean-the-drum-type-washing-machine/
  3. ダスキン「洗濯槽クリーニングの方法と頻度」
    https://www.duskin.jp/servicemaster/column/detail/00005/
  4. 日立「洗濯槽のお掃除(槽洗浄コース)について知りたいです。(ドラム式)」
    https://kadenfan.hitachi.co.jp/support/wash/q_a/a45.html
  5. パナソニック「洗濯槽の除菌、黒カビ除去に。[塩素系]洗濯槽クリーナーはココが違う」
    https://panasonic.jp/wash/special/mold/tankcleaner.html
この記事の執筆
  • 熊田貴行

    本サイトの品質管理責任者。ヤフーを退職後、海外で飲食とホテル事業で起業。海外の事業を売却後、日本でメディア事業会社を立ち上げて10年目。これまでの自社メディア運営で得たノウハウを軸に、企業のオウンドメディア運営を中心にWEBマーケテ...

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