【完全ガイド】ネズミを家から追い出す方法とは?

はじめに:ネズミ問題の概要
ネズミは世界中に広く分布する小型哺乳類で、人間の生活環境に適応し、家屋内に侵入して様々な問題を引き起こします。日本の住宅や建物においても、ネズミの侵入と被害は珍しくありません。厚生労働省の調査によれば、日本全国の建築物の約15%でネズミの生息痕が確認されており、特に古い木造住宅や飲食店、食品を扱う施設では発生率が高くなっています1。
ネズミは単なる不快害獣ではなく、健康被害、財産被害、精神的ストレスなど多岐にわたる問題を引き起こします。厚生労働省の「ねずみ昆虫等対策を効果的に行うためのしおり」によれば、ネズミは60種類以上の人獣共通感染症を媒介する可能性があり、公衆衛生上の重大な脅威となっています2。また、電気配線を齧って火災の原因となったり、建材を損傷させたりするなど、住宅や建物への物理的な被害も深刻です。
福島県が作成した「避難指示区域におけるネズミ対応マニュアル」では、「家の中のネズミをどうにかしてほしい」という住民からの声が多く寄せられていることが報告されています3。これは、ネズミ問題が多くの家庭で切実な悩みとなっていることを示しています。
効果的なネズミ対策を行うためには、ネズミの生態や習性を理解し、科学的根拠に基づいた総合的なアプローチが必要です。厚生労働省が推奨するIPM(総合的有害生物管理)の考え方では、単に駆除するだけでなく、予防対策や環境整備を含めた包括的な対策が重要とされています4。
本記事では、日本の公的機関の情報を基に、家庭でできるネズミ対策について詳しく解説します。ネズミの種類や生態、侵入経路、そして効果的な予防法と駆除方法まで、実践的で信頼性の高い情報を提供します。この記事を参考に、あなたの家庭からネズミを追い出し、快適で衛生的な住環境を取り戻しましょう。
日本で見られる主なネズミの種類と特徴
日本の住宅や建物に侵入するネズミは主に3種類存在します。それぞれの種類によって生態や習性が異なるため、効果的な対策を講じるためには、まずどのネズミが問題となっているかを特定することが重要です。
クマネズミ(Rattus rattus)
クマネズミは日本の都市部で最も一般的に見られるネズミの一種です。
外見的特徴:
- 体長:16~24cm(尾を除く)
- 尾長:体長より長い(18~25cm)
- 体重:120~220g
- 体色:暗褐色から黒色
- 耳:大きく薄い
- 鼻先:尖っている
生態と習性:
- 高所を好み、天井裏や屋根裏、壁の中などに生息する「家ネズミ」
- 優れた登はん能力を持ち、垂直な壁や電線なども移動可能
- 夜行性で、昼間は巣に隠れていることが多い
- 雑食性だが、穀類や果物などの植物性食品を好む
- 警戒心が強く、新しい物に対して慎重(新奇物忌避性)
被害の特徴:
- 天井裏や壁の中での物音(特に夜間)
- 電気配線や断熱材の損傷
- 天井や壁からの糞の落下
- 高所にある食品や物品の被害
ドブネズミ(Rattus norvegicus)
ドブネズミは下水道や地下を主な生息場所とするネズミです。
外見的特徴:
- 体長:18~28cm(尾を除く)
- 尾長:体長より短い(15~21cm)
- 体重:200~400g(クマネズミより大型)
- 体色:灰褐色から茶褐色
- 耳:小さく厚い
- 鼻先:丸みを帯びている
生態と習性:
- 地下や低所を好み、下水道、地下室、床下などに生息
- 泳ぎが得意で、下水管を通じて建物に侵入することがある
- 掘る能力に優れ、地面に穴を掘って巣を作る
- 雑食性で、生ゴミや動物性タンパク質も積極的に摂取
- クマネズミより攻撃性が高い
被害の特徴:
- 床下や地下室での活動痕
- 建物の基礎部分や地面に近い場所での穴
- 生ゴミ袋の破損
- 下水管からの侵入
ハツカネズミ(Mus musculus)
ハツカネズミは3種の中で最も小型で、一般に「家ネズミ」とも呼ばれます。
外見的特徴:
- 体長:7~10cm(尾を除く)
- 尾長:体長とほぼ同じ
- 体重:15~25g(非常に小型)
- 体色:灰色から茶褐色
- 耳:比較的大きい
- 全体的に小さく、愛玩用マウスに似ている
生態と習性:
- 小型のため、わずかな隙間(6mm程度)からも侵入可能
- 家具の隙間や壁の中など、狭い場所に巣を作る
- 行動範囲が狭く、食料源の近くに生息する傾向がある
- 雑食性だが、穀類や種子を好む
- 繁殖サイクルが短く、年に8~10回、1回に5~8匹の子を産む
ネズミの識別方法
東京都保健医療局の「ネズミ・生活害虫の対策」によれば、ネズミの種類を識別するためには、以下の痕跡を確認するとよいとされています5:
- 糞の形状と大きさ:
- クマネズミ:紡錘形で両端が尖り、長さ約12mm
- ドブネズミ:太く両端が丸い、長さ約20mm
- ハツカネズミ:小さく細い、長さ約6mm
- 足跡:湿った土や埃の多い場所に残された足跡を観察
- かじり跡:歯の痕の幅や深さで判断可能
- 通路と油脂痕:ネズミは同じ経路を繰り返し使用するため、体の油が壁や床に付着
福島県の「避難指示区域におけるネズミ対応マニュアル」では、これらの特徴を把握することで、適切な対策方法を選択できるとしています3。例えば、クマネズミが問題の場合は高所の侵入経路を重点的に塞ぎ、ドブネズミの場合は床下や下水管からの侵入対策が重要になります。
ネズミの侵入を見分ける方法
ネズミの早期発見は効果的な対策の第一歩です。以下の兆候が見られる場合、すでにネズミが侵入している可能性が高いとされています5:
- 糞の発見:キッチン周り、食品庫、天井裏などでの黒い米粒状の糞
- 噛み跡:食品パッケージ、電気コード、家具などの噛み跡
- 足跡や油脂痕:埃の多い場所での小さな足跡や、壁に沿った暗い筋状の痕
- 異音:特に夜間の壁、天井、床下からの引っかく音、走る音、鳴き声
- 独特の臭い:ネズミの尿や糞による独特の臭い(アンモニア臭に似た臭い)
- 巣材の発見:紙くず、布切れ、断熱材などが集められた形跡
これらの兆候を早期に発見することで、被害が拡大する前に適切な対策を講じることができます。特に、キッチンや食品庫、暗く静かな場所を重点的にチェックすることが重要です。
自分でできるネズミ駆除方法
家庭でのネズミ問題に対して、自分でできる効果的な駆除方法をいくつか紹介します。状況に応じて最適な方法を選びましょう。
1. 粘着シートによる捕獲
粘着シートは最も手軽に使えるネズミ捕獲方法の一つです6。
効果的な設置方法:
- ネズミの通り道(壁際や柱の周り)に設置する
- 複数枚を連結して広い面積をカバーする
- 中央部にピーナッツバターやチョコレートなどの誘引餌を置く
- 人やペットが触れない場所に設置する
- 定期的に確認し、捕獲されたら速やかに処分する
メリット・デメリット:
- メリット:安価で使いやすい、設置が簡単、毒性がない
- デメリット:捕獲後の処理が必要、大型のネズミは逃げることもある、人道的でない面がある
2. 捕獲器(トラップ)の活用
様々なタイプの捕獲器があり、状況に応じて選ぶことができます7。
主な種類と特徴:
- 生け捕りタイプ:ネズミを生きたまま捕獲できる箱型や籠型の罠
- バネ式トラップ:従来型のネズミ捕り、即時に駆除できる
- 電気ショックタイプ:電気ショックでネズミを駆除する現代的な装置
効果的な設置のコツ:
- ネズミの通り道や活動痕が見られる場所に設置
- 壁に沿って設置(ネズミは壁伝いに移動する習性がある)
- 餌は数日間変えずに同じ場所に置き、ネズミに警戒心を解かせる
- 手袋を着用して人間の匂いを付けないようにする
- 複数の罠を同時に設置する
3. 自作の罠による捕獲
市販の罠がない場合や、より経済的な方法として自作の罠も効果的です8。
バケツトラップの作り方:
- 深めのバケツを用意し、水を半分ほど入れる
- 水面が見えないように、もみ殻や発泡スチロールの小片を浮かべる
- バケツの縁に渡した棒や板の上に餌(ピーナッツバターなど)を置く
- バケツに登れるように、外側に板や布を斜めに立てかける
- ネズミは餌に引き寄せられて水に落ち、溺れる仕組み
ペットボトルトラップの作り方:
- 2Lペットボトルの上部を切り取り、逆さにして漏斗状にする
- ペットボトルの底部に餌を置く
- ネズミは漏斗を通って中に入るが、出られなくなる仕組み
4. 忌避剤の使用
ネズミが嫌う匂いや成分を利用して追い出す方法です9。
効果的な忌避剤:
- ハッカ油(ペパーミント):綿球に数滴含ませ、ネズミの通り道に置く
- 唐辛子パウダー:侵入経路や活動場所に振りかける
- 木酢液:スプレーボトルに入れて侵入経路に吹きかける
- 市販の超音波忌避器:ネズミが嫌う周波数の音を発生させる装置
使用上の注意点:
- 忌避効果は一時的なので、3~5日ごとに新しいものと交換する
- 複数の種類を組み合わせると効果的
- 食品や調理器具に直接触れないよう注意
- 小さな子どもやペットがいる家庭では使用場所に注意
5. 殺鼠剤(毒餌)の使用
殺鼠剤は効果的ですが、安全に使用するための知識が必要です10。
安全な使用方法:
- 必ず専用の毒餌箱(ベイトステーション)を使用する
- 子どもやペットの手の届かない場所に設置する
- 使用説明書をよく読み、指示に従って使用する
- 定期的に確認し、食べられた分を補充する
- 使用後は残った薬剤を適切に処分する
注意点:
- 二次被害(死んだネズミを他の動物が食べることによる中毒)のリスクがある
- 建物内で使用すると、ネズミが壁の中などで死に、悪臭の原因になることがある
- 抗凝血性の殺鼠剤は効果が現れるまで数日かかる
ネズミの侵入を防ぐ方法
ネズミ対策の基本は予防です。以下の方法で侵入を防ぎましょう5。
1. 侵入経路を塞ぐ
- 建物の外壁や基礎部分の隙間(6mm以上)を金属たわしやパテで塞ぐ
- ドアの下部に隙間テープを取り付ける
- 窓や換気口に金属製の防鼠網(メッシュサイズ6mm以下)を設置する
- 配管やケーブルの貫通部周辺の隙間を金属板やセメントで塞ぐ
- 排水口に蓋やネットを設置する
2. 食料源を管理する
- 食品は密閉容器に保管する(プラスチック製よりガラスや金属製が効果的)
- 食べこぼしをすぐに拭き取る習慣をつける
- ゴミは蓋付きの容器に入れ、こまめに処分する
- ペットフードは夜間は片付け、保管する
- 果物や野菜は冷蔵庫で保管する
3. 巣作りの材料を除去する
- 不要な紙類、段ボール、布類は密閉容器に保管するか処分する
- 庭や物置の整理整頓を定期的に行う
- 薪や木材は地面から30cm以上離して保管する
- 使用頻度の低い物は定期的に点検し、ネズミの痕跡がないか確認する
4. 環境整備を行う
- 家の周囲の草刈りを定期的に行い、ネズミの隠れ場所をなくす
- 樹木の枝が屋根や壁に接触しないよう剪定する
- 物置や倉庫は定期的に清掃し、整理整頓する
- 水漏れや湿気の問題を速やかに修理する
自然な方法でネズミを追い出す
化学物質を使わずに、自然な方法でネズミを追い出す方法もあります6。
1. 天然の忌避材料
- ミントプランツ:窓際や侵入経路付近に鉢植えで置く
- ユーカリの葉:乾燥させて侵入経路に置く
- 月桂樹(ローリエ)の葉:キッチンや食品庫に置く
- クローブ(丁子):数個をまとめて小さな布袋に入れ、活動場所に置く
2. 家庭にある材料での対策
- 酢:水で薄めてスプレーボトルに入れ、侵入経路に吹きかける
- アンモニア:少量を容器に入れて活動場所の近くに置く(換気に注意)
- コーヒーかす:乾燥させて侵入経路に振りかける
- アルミホイル:小さく切って隙間に詰める(ネズミは噛むのを嫌がる)
3. 猫の活用
猫を飼うことはネズミ対策として一定の効果があります6。
- 猫の存在自体がネズミを警戒させる効果がある
- 猫の匂いがネズミを遠ざける(使用済みの猫砂を侵入経路付近に置くだけでも効果的)
- すべての猫がネズミを捕獲するわけではなく、個体差がある
- 猫を飼う場合は、別の責任(餌、トイレ、医療費など)も考慮する必要がある
ネズミ駆除後の清掃と消毒
ネズミを駆除した後の適切な清掃と消毒は、健康リスクを減らし再発を防ぐために重要です5。
1. 安全な清掃方法
- マスク、手袋、長袖・長ズボンを着用する
- ネズミの糞や巣材には直接触れない
- 糞や巣材を掃除機で吸わない(粉塵と共にウイルスが飛散する恐れ)
- 消毒液(次亜塩素酸ナトリウム溶液など)を噴霧してから処理
- 拭き取り清掃を基本とし、ほうきでの掃き掃除は避ける
2. 効果的な消毒方法
- 市販の消毒スプレーを使用する
- 家庭用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を水で10倍に薄めて使用する
- 70%以上のアルコール消毒液を使用する
- 消毒後は十分に換気する
3. 死骸の適切な処理
- ビニール袋を裏返して死骸を包み込み、袋を表に戻して密閉する
- 死骸があった場所は消毒用アルコールなどで拭き取る
- 自治体のルールに従って廃棄する(一般的には可燃ゴミとして処理可能)
- 作業後は石鹸で十分に手を洗う
専門業者に依頼すべき状況
以下のような状況では、専門業者への依頼を検討すべきです2。
1. 専門業者に依頼すべき状況
- 多数のネズミが確認される場合
- 自己対策を試みても効果がない場合
- 建物の構造的な問題(天井裏や壁の中に巣がある場合など)
- 高齢者や乳幼児がいる家庭で安全面の配慮が必要な場合
- 飲食店など、衛生管理が特に重要な場所
2. 業者選びのポイント
- 複数の業者から見積もりを取り、比較する
- 保証内容や追加料金の有無を確認する
- 使用する薬剤や方法について説明を求める
- アフターフォローの内容を確認する
- 口コミや評判を調べる
3. 費用の目安
- 一般家庭:30,000円~80,000円程度
- マンション一室:20,000円~50,000円程度
- 店舗・小規模事業所:50,000円~100,000円程度
- ※状況によって大きく異なるため、必ず見積もりを取ること
季節別ネズミ対策カレンダー
季節によってネズミの行動パターンは変化します。効果的な対策のために、季節ごとの対策を行いましょう3。
春(3月~5月):繁殖期の対策
- 建物の外周の点検と補修(冬の間に生じた隙間や破損の修理)
- 巣作りの材料となる紙類や布類の管理を徹底
- 庭の清掃と整理(冬の間に溜まった落ち葉や枯れ草の除去)
- 春の大掃除で家の隅々まで清掃
夏(6月~8月):活動期の対策
- 食品管理の徹底(夏は腐敗しやすいため特に注意)
- 生ゴミの適切な処理(夏は臭いが強くなるため頻繁に処分)
- 庭の草刈りを定期的に実施
- 窓や網戸の破れの修理
秋(9月~11月):侵入防止の重点期
- 気温低下に伴い屋内に侵入しようとするため、侵入経路の徹底的な封鎖
- 落ち葉の定期的な清掃
- 冬に備えた食料の保管方法の見直し
- 物置や倉庫の整理と点検
冬(12月~2月):越冬対策
- 暖房使用に伴う隙間からの侵入に注意
- 屋内での活動が増えるため、トラップの増設
- 食品庫の定期的な点検
- 使用頻度の低い部屋や収納スペースの定期的な確認
よくある質問と回答
Q1: 家にネズミがいるかどうか、どうやって確認できますか?
A: 以下の痕跡を確認することでネズミの存在を判断できます5:
- 黒色で細長い形状(5~10mm程度)の糞
- 木材、プラスチック、電線などのかじられた痕跡
- 埃っぽい場所に残る足跡や、体が触れた壁に残る油脂の跡
- 特に夜間の天井裏や壁の中からの物音
- ネズミ特有の臭い
確実に判断するには、粘着シートなどのモニタリングトラップを設置して確認するのが効果的です。
Q2: ネズミ駆除にかかる費用の相場はどれくらいですか?
A: 費用は建物の規模や侵入状況によって大きく異なりますが、一般的な相場は以下の通りです:
- 一般家庭(自己対策):トラップや忌避剤などで5,000円~15,000円程度
- 一般家庭(専門業者依頼):30,000円~80,000円程度
- マンション一室:20,000円~50,000円程度
専門業者に依頼する場合は、必ず複数の業者から見積もりを取り、作業内容や保証内容を比較することをお勧めします。
Q3: ネズミ駆除は自分でできますか?それとも専門業者に依頼すべきですか?
A: 侵入の規模や状況によって判断すべきです2:
自己対策が可能な状況:
- 発見されたネズミが少数(1~2匹程度)
- 侵入経路が明確で対策が可能
- 建物の構造が比較的単純
専門業者への依頼を検討すべき状況:
- 多数のネズミが確認される
- 建物の構造的な問題(天井裏や壁の中に巣がある場合など)
- 自己対策を試みても効果がない
- 高齢者や乳幼児がいる家庭で安全面の配慮が必要な場合
Q4: ネズミが嫌がる匂いや音はありますか?
A: 以下のものがネズミの忌避効果があるとされています5:
忌避効果のある匂い:
- ハッカ油(ペパーミント)
- ユーカリオイル
- 唐辛子成分(カプサイシン)
- 木酢液
- クエン酸や酢などの酸性の匂い
忌避効果のある音:
- 超音波(ただし、効果は限定的で慣れる場合もある)
- 突発的な大きな音(一時的な効果)
これらの方法は補助的な対策として考え、根本的な対策(侵入経路の遮断や食料源の管理)と併用することが重要です。
Q5: 猫を飼えばネズミは寄り付かなくなりますか?
A: 猫の存在はネズミ対策として一定の効果があります6:
- 猫の匂いや存在自体がネズミを警戒させる効果がある
- すべての猫がネズミを捕獲するわけではなく、個体差がある
- 猫がいても、建物の隙間や食料源が管理されていなければ完全な対策にはならない
猫を飼育することはネズミ対策の一つの方法ですが、それだけに頼らず、環境整備や侵入経路の遮断などの基本的な対策も併せて実施することが重要です。
Q6: ネズミ駆除後、死骸の処理はどうすればよいですか?
A: ネズミの死骸は以下のように適切に処理する必要があります2:
- 保護具の着用:手袋とマスクを着用する
- 死骸の回収:ビニール袋を裏返して死骸を包み込み、袋を表に戻して密閉する
- 消毒:死骸があった場所は消毒用アルコールなどで拭き取る
- 廃棄:自治体のルールに従って廃棄する(一般的には可燃ゴミとして処理可能)
- 手洗い:作業後は石鹸で十分に手を洗う
特に、死骸が腐敗している場合や、死骸を見つけられず臭いだけが残っている場合は、専門業者に依頼することも検討してください。
参考文献
[1] 厚生労働省. (2023). 「第6章 ねずみ等の防除 – IPM(総合的有害生物管理)の施工方法」. https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei09/pdf/03g.pdf
[2] 厚生労働省. (2021). 「ねずみ昆虫等対策を効果的に行うためのしおり」. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000737281.pdf
[3] 福島県. (2018). 「避難指示区域におけるネズミ対応マニュアル」. https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/50994.pdf
[4] 厚生労働省. (2022). 「建築物環境衛生管理基準について」. https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei10/
[5] 東京都保健医療局. (2023). 「ネズミ・生活害虫の対策」. https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/eisei/nezukon
[6] 愛知県. (2022). 「人の健康と環境にやさしいねずみ・昆虫等対策」. https://www.pref.aichi.jp/soshiki/eisei/0000020127.html
[7] 東京都北区. (2025). 「暮らしの中のねずみ対策」. https://www.city.kita.lg.jp/socialcare-health/hygiene/1008979/1009001/1009002.html
[8] サニクリーン. (2021). 「自分で自宅のネズミを駆除する簡単な方法と便利グッズを紹介」. https://www.sanikleen.co.jp/kajiraku/blog/3197
[9] ハウスワーク. (2023). 「自分でできる!ネズミの侵入対策を4つのステップで詳しく紹介」. https://hw-control.or.jp/guide/523
[10] 厚生労働省. (2021). 「衛生管理基準の解説」. https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000706449.pdf
[11] 国立感染症研究所. (2022). 「ハンタウイルス肺症候群とは」. https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/467-hps-info.html