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階段のきしみ音解決方法5選:原因から補修費用まで完全ガイド

階段を上り下りするたびに響く「ギシギシ」「ミシミシ」という音は、日常生活の大きなストレスとなります。毎日使用する階段だからこそ、そのきしみ音を放置すると安全面にも影響を及ぼす可能性があります。このきしみ音は様々な原因によって発生し、原因に応じた適切な対処法を選択することが重要です。本記事では、階段のきしみ音が発生する5つの主要な原因と、それぞれに対応した効果的な解決方法をご紹介します。

目次

階段のきしみ音が発生する5つの主要原因

階段のきしみ音は単純な問題に見えますが、実際には複数の原因が複雑に絡み合っている場合があります。適切な対処法を選択するためには、まず原因を正確に特定することが必要です。木造住宅の階段では特に、木材の特性や施工方法によってきしみが発生しやすく、放置すると症状が悪化する可能性があります。

木材の乾燥・収縮による隙間の発生

階段のきしみ音で最も多い原因が、木材の乾燥・収縮による隙間の発生です。木造住宅に使われる木材は、施工時に十分乾燥していない場合があります。特に新築やリフォーム直後では、木材が時間をかけて乾燥し収縮していく過程で、踏板と蹴込板、側板との間に隙間が生じます。この隙間により木材同士が摩擦し、きしみ音が発生するのです。1)2)

木材の乾燥による収縮は2~3年程度続くことが一般的で、新築から1~2年以内に発生するきしみ音の大半がこの原因とされています。3)季節による温度・湿度の変化でも木材は膨張・収縮を繰り返すため、特に乾燥する冬場や湿度の高い夏場にきしみ音が目立つことがあります。

木材の経年劣化・へたり

長年の使用により木材自体が劣化し、強度が低下することできしみ音が発生する場合があります。特に頻繁に使用される階段の踏板は、体重による負荷を継続的に受けるため、木材にへたりが生じやすくなります。4)経年劣化による木材の弱化は、単なる音の問題を超えて安全性にも影響を及ぼす可能性があります。

経年劣化が原因の場合、接着剤の効果だけでは根本的な解決が困難で、木材の交換や補強工事が必要になることが多くあります。5)特に築20年以上の住宅では、構造材自体の点検も併せて行うことが推奨されます。

施工不良(ビスや釘の不足・緩み)

階段の施工時にビスや釘の固定が不十分だった場合、使用を重ねるうちに緩みが生じ、きしみ音の原因となります。適切な施工では、踏板、蹴込板、側板などの各部材をしっかりと固定する必要がありますが、作業の省略や手抜きにより必要な固定が行われていないケースがあります。6)7)

15~20年前に建てられた住宅では、現在の施工基準と比較して固定が不十分な場合があり、ビスの追加により改善できることが多くあります。8)ただし、原因の特定には専門的な知識が必要で、間違った対処により症状が悪化する可能性もあります。

シロアリ被害による木材の損傷

シロアリによる被害は、階段のきしみ音の中でも最も深刻な原因の一つです。シロアリは木材を食害し、構造材をスカスカの状態にするため、踏んだ際に異常な音が発生します。特に水回りに近い階段や、湿気の多い環境にある階段では、シロアリの被害を受けやすくなります。9)10)

シロアリ被害の場合、単なる補修では解決せず、駆除処理と被害部分の交換が必要になります。11)シロアリは数万から数十万匹の集団で行動するため、早期発見と専門業者による適切な対処が不可欠です。12)被害を放置すると建物全体の構造に影響を及ぼし、修繕費用が大幅に増加する可能性があります。

温湿度変化による木材の動き

季節による温度・湿度の変化は、木材を膨張・収縮させる要因となります。この自然な木材の動きにより、接合部分で摩擦が生じ、きしみ音が発生することがあります。13)特に無垢材を使用した階段では、この現象が顕著に現れる傾向があります。

温湿度変化によるきしみは、ある時期に集中して発生し、他の季節には治まるという特徴があります。このタイプのきしみは木材の自然な特性によるもので、適切な湿度管理により軽減できる場合があります。

階段のきしみ音を解決する5つの方法

きしみ音の原因が特定できたら、それぞれに適した解決方法を選択します。軽度なものから重度なものまで、段階的にアプローチすることが重要です。安全性を最優先に考慮し、自分で対処できる範囲を見極めることが大切です。

隙間へのくさびや木片の打ち込み

木材同士の隙間が原因のきしみに対して、最も基本的で効果的な方法がくさびや木片の打ち込みです。踏板と蹴込板、側板との隙間に適切なサイズの木片をしっかりと打ち込むことで、木材の動きを抑制し、きしみ音を止めることができます。14)15)

この方法は比較的簡単に実施でき、材料費も安価で済みます。ただし、くさびの選択や打ち込み方法を間違えると、木材を損傷する可能性があるため、慎重な作業が必要です。隙間の大きさに適したくさびを選び、木材の繊維方向を考慮して打ち込むことが重要です。

接着剤や補修剤の注入

隙間が比較的小さい場合や、くさび打ちが困難な箇所には、ウレタン系や合成ゴム系の接着剤を注入する方法が効果的です。接着剤は隙間を埋めるだけでなく、木材同士の摩擦を軽減し、きしみ音を抑制します。16)市販の床きしみ専用補修剤も利用できます。

小さな隙間には、ろうそくの蝋を溶かして流し込む簡易的な方法も効果があります。17)この方法は応急処置として有効で、材料も身近にあるもので対応できます。ただし、根本的な解決には限界があり、定期的なメンテナンスが必要になる場合があります。

階段裏からの補強

階段の裏側にアクセスできる場合、厚い板を追加してビスで固定し、踏板のたわみや歪みを抑える補強方法があります。この方法は構造的な強化にもつながり、長期的な効果が期待できます。18)19)

階段裏からの補強は、専門的な知識と技術が必要な作業です。階段の構造を理解し、適切な位置に補強材を設置することが重要です。作業には床下への進入が必要で、狭い空間での作業となるため、安全対策も十分に行う必要があります。

ビスや釘の増し打ち

施工不良が原因の場合、追加でビスや釘を打つことできしみ音を止めることができます。特に古い住宅では、現在の基準と比較して固定が不十分な場合があり、適切な位置にビスを追加することで大幅な改善が期待できます。20)21)

ビスや釘の増し打ちは、比較的簡単な作業に見えますが、既存の構造を損傷しないよう注意が必要です。適切な長さと太さのビスを選択し、木材の割れを防ぐための下穴処理も重要です。また、表面に打つ場合は、見た目への配慮も必要になります。

シロアリ被害の場合の専門対処

シロアリが原因の場合、駆除処理と被害部分の補強や交換が必要です。この場合は個人での対処は困難で、早急に専門業者に相談することが不可欠です。シロアリ駆除には専門的な知識と適切な薬剤が必要で、不適切な処理は被害の拡大につながる可能性があります。22)23)

シロアリ駆除の費用相場は10~20万円程度ですが、被害の程度により大きく変動します。24)被害が重度の場合は階段全体の交換が必要になることもあり、50万円~150万円程度の費用がかかる場合があります。早期発見・早期対処が費用面でも重要になります。

階段きしみ補修の費用相場と業者選びのポイント

階段のきしみ補修にかかる費用は、原因や工事内容によって大きく異なります。適切な業者選びと費用の把握により、安心して補修工事を依頼できます。複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが重要です。

補修内容別の費用相場

軽度な補修の場合、ビス止めやくさび打ち、補修剤注入などで2万円~5万円程度が目安となります。25)この範囲の工事は1~2日で完了することが多く、日常生活への影響も最小限に抑えられます。

階段の補強工事が必要な場合は、5万円~15万円程度の費用がかかります。26)工期は4~5日程度で、階段裏へのアクセスや補強材の設置作業が含まれます。構造的な問題がある場合は、この程度の投資で長期的な安心を得ることができます。

重度の損傷や階段全体の交換が必要な場合は、50万円~150万円程度の費用を見込む必要があります。27)特にシロアリ被害や構造材の劣化が進んでいる場合は、安全性の確保のために大規模な工事が必要になることがあります。

信頼できる業者の選び方

階段のきしみ補修を依頼する際は、豊富な経験と専門知識を持つ業者を選ぶことが重要です。事前の現地調査を丁寧に行い、原因を適切に特定できる業者を選択しましょう。28)見積もり内容が明確で、追加料金の発生条件についても事前に説明がある業者が安心です。

シロアリ被害が疑われる場合は、公益社団法人日本しろあり対策協会に加盟している業者を選ぶことをお勧めします。29)認定された防除施工士の資格を持つ技術者がいる業者であれば、適切な診断と処理が期待できます。

DIYでの補修時の注意点と安全対策

軽度なきしみであれば、DIYでの補修も可能ですが、安全性を最優先に考慮する必要があります。自分の技術レベルを正しく把握し、無理のない範囲で作業を行うことが重要です。

DIYが可能な範囲と限界

ホームセンターで入手できる補修剤の注入や、簡単なくさび打ちなどは、DIYでも対応可能です。30)市販の床きしみ補修キットを使用すれば、特別な技術がなくても基本的な補修ができます。ただし、原因の特定が困難な場合や、構造に関わる作業は専門業者に依頼することが安全です。

階段は毎日使用する重要な構造物であり、不適切な補修は事故につながる可能性があります。31)特に高所での作業や、構造材に関わる作業は、専門的な知識と技術が必要です。DIYで対処できない場合は、安全のために専門業者に相談することをお勧めします。

作業時の安全対策

DIYで補修を行う場合は、適切な安全対策を講じることが不可欠です。作業中は階段の使用を制限し、家族への注意喚起を徹底しましょう。工具の取り扱いにも十分注意し、保護具の着用を心がけることが重要です。

作業後は必ず動作確認を行い、異常がないことを確認してから通常の使用を再開しましょう。32)補修後しばらくは様子を観察し、問題が発生した場合は速やかに専門業者に相談することが大切です。

FAQ:階段のきしみ音に関するよくある質問

Q: 新築なのに階段がきしむのは欠陥ですか?

A: 新築でも木材の乾燥過程できしみが発生することは珍しくありません。ただし、適切な施工が行われていれば大きな問題にはなりません。気になる場合は施工業者に相談しましょう。

Q: きしみ音を完全になくすことは可能ですか?

A: 原因に応じた適切な対処により、大幅な改善は期待できます。ただし、木材の自然な特性による軽微なきしみを完全になくすことは困難な場合があります。

Q: 放置すると危険ですか?

A: シロアリ被害や構造的な問題が原因の場合、放置すると安全性に影響を及ぼす可能性があります。早めの原因特定と適切な対処をお勧めします。

Q: DIYで直せないきしみの見分け方は?

A: 広範囲にわたるきしみ、床の沈み、シロアリの形跡がある場合は、専門業者への相談が必要です。また、原因が特定できない場合も専門家の診断をお勧めします。

Q: 補修後の保証はありますか?

A: 業者による補修の場合、一般的に1~5年程度の保証が付きます。シロアリ駆除では5年間の保証が標準的です。契約前に保証内容を確認しましょう。

階段のきしみ音は、適切な原因特定と対処法選択により効果的に解決できます。安全性を最優先に考慮し、必要に応じて専門業者に相談することで、安心して階段を使用できる環境を取り戻すことができます。

参考文献

1)階段のきしみ音(ギシギシ、ミシミシ)の直し方 2)階段のきしみの原因と直し方 3)フローリングのきしみ、その原因と防止方法を知っておこう 4)床のきしみ音の対処法4選!原因を押さえて適切に対策しよう 5)放っておくと床が抜けてしまうことも。きしむ原因と対策法を詳しく解説 6)階段のきしみでお悩みの方必見!修理方法についてご紹介します! 7)階段のきしみ音は直ります 8)新築 9)【床のきしみ】気になる原因と対策!放置してはいけない理由とは! 10)シロアリが出る原因は3つ!発生条件や予防・駆除方法も徹底解説! 11)シロアリの駆除・対策 12)シロアリ駆除&予防の費用相場!診断・調査は無料でできる? 13)フローリングのきしみ、その原因と防止方法を知っておこう 14)階段のきしみ音の直し方 15)階段のきしみの原因と直し方 16)階段のきしみでお悩みの方必見!修理方法についてご紹介します! 17)階段のきしみ音の直し方 18)階段のきしみ音は直ります 19)階段のきしみの原因と直し方 20)階段のきしむ音を直す方法 21)新築 22)シロアリの駆除・対策 23)シロアリ駆除会社を選ぶ時のチェックポイント 24)シロアリ駆除&予防の費用相場!診断・調査は無料でできる? 25)階段のきしみでお悩みの方必見!修理方法についてご紹介します! 26)階段のきしみ音(ギシギシ、ミシミシ)の直し方 27)階段のきしみでお悩みの方必見!修理方法についてご紹介します! 28)床のきしみ音の対処法4選!原因を押さえて適切に対策しよう 29)シロアリ防除について 30)階段のきしむ音を直す方法 31)階段のきしみ音(ギシギシ、ミシミシ)の直し方 32)放っておくと床が抜けてしまうことも。きしむ原因と対策法を詳しく解説

この記事の執筆
  • 小林大輝

    不動産関連の専門ライター。これまで100本以上の記事作成や300回以上の記事校正の経験あり。実際に大手不動産メディアでのライター経験もあり、住宅に関する情報を網羅的に扱っています。現在は不動産売買だけでなくリフォームやリノベーション...

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