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お風呂のシリコン部分のカビを完全除去する4つの効果的な方法|専門家が教える根本対策

目次

お風呂のシリコン部分がカビの温床になる理由

お風呂のシリコンコーキングやゴムパッキン部分は、湿気と汚れが溜まりやすく、カビが最も発生しやすい場所です。シリコンは防水性と弾力性に優れた素材ですが、微細な隙間ができやすく、そこにカビの胞子が侵入して根を張るため、表面だけでなく内部にもカビが広がりやすいという特徴があります。1)2)

シリコン部分でカビが繁殖しやすい環境条件

お風呂場は温度20〜30℃、湿度80%以上という、カビの繁殖に最適な環境が整っています。さらに石けんカスや皮脂などの汚れが付着することで、カビ菌にとって理想的な栄養源も豊富に存在します。このような条件が重なることで、シリコン部分は他の場所と比べて格段にカビが発生しやすくなるのです。3)

シリコンのカビが落としにくい理由

シリコンコーキングは柔軟性のある素材のため、使用とともに微細な隙間が生じやすくなります。カビはこれらの隙間に菌糸という根を深く張り巡らせるため、表面をこすっただけでは完全に除去することができません。根本的な除去には、カビ菌を殺菌しつつ、シリコン内部まで浸透する専門的なアプローチが必要です。4)5)

放置することのリスク

シリコン部分のカビを放置すると、健康面でのリスクが高まります。カビの胞子は空気中に飛散し、吸い込むことで喘息やアレルギー症状を引き起こす可能性があります。また、カビが増殖すると除去がより困難になり、最終的にはシリコンコーキング自体の交換が必要になる場合もあります。6)

効果的なシリコンカビ除去の4つの方法

シリコン部分のカビ除去には、カビの根の深さや範囲に応じて適切な方法を選択することが重要です。軽度なカビから頑固な黒カビまで、段階的にアプローチすることで効果的な除去が可能になります。安全性を確保しながら、確実にカビを根絶する方法をご紹介します。

方法1:塩素系カビ取り剤による基本的な除去

市販の塩素系カビ取り剤は、シリコンやゴムパッキンの黒カビに高い効果を発揮します。次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系漂白剤は、カビ菌を殺菌し、同時に漂白効果でカビの色素も除去できます。特にジェルタイプのカビ取り剤は液だれしにくく、カビにしっかり密着して浸透しやすいのが特徴です。7)8)

基本的な使用手順

カビ取り剤を使用する前に、必ず換気を行い、ゴム手袋とマスクを着用します。シリコン部分の水分を乾いた布で拭き取った後、カビ取り剤を直接塗布し、5〜15分程度放置してから水で洗い流します。頑固なカビの場合は、キッチンペーパーやラップでパックして浸透時間を延ばすと効果的です。9)10)

注意すべきポイント

塩素系カビ取り剤は強力な成分のため、長時間放置するとシリコンの変色や劣化の原因になります。使用時間を守り、酸性洗剤と混ぜないよう注意が必要です。また、換気を十分に行い、目や喉への刺激を避けるため保護メガネの着用も推奨されます。11)12)

方法2:片栗粉と塩素系漂白剤の自作ジェル

市販のカビ取り剤が液だれしてしまう場合は、お湯に片栗粉を加えてとろみをつけ、塩素系漂白剤と混ぜることで、シリコン部分にしっかりとどまるジェル状のカビ取り剤を作ることができます。片栗粉は中性のため、塩素系漂白剤と混ぜても有毒ガスが発生することはありません。13)14)

自作ジェルの作り方

片栗粉と塩素系漂白剤を1:1の割合で混ぜ合わせ、ペースト状になるまでよく練ります。このペーストをカビ部分に塗布し、5〜10分放置した後、冷水で洗い流します。温度の高いお湯で流すと片栗粉が固まって排水口が詰まる原因になるため、必ず冷水を使用してください。15)16)

安全性と効果

片栗粉はジャガイモから作られる天然のでんぷんで、薬品は一切使用されていないため安全性が高い素材です。塩素系漂白剤との組み合わせにより、壁面や垂直な場所でも薬剤が長時間密着し、カビの根まで効果的に浸透させることができます。17)18)

方法3:酸素系漂白剤による穏やかな除去

小さなお子さんやペットがいる家庭では、塩素系よりも刺激の少ない酸素系漂白剤がおすすめです。酸素系漂白剤は過炭酸ナトリウムや過酸化水素を主成分とし、塩素系ほど強力ではありませんが、安全性が高く色柄物にも使用できます。塩素臭がなく、消臭効果もあるため、換気が難しい環境でも使いやすい特徴があります。19)20)

効果的な使用方法

酸素系漂白剤は塩素系に比べて作用が穏やかなため、長時間の浸透が必要です。カビ部分に塗布した後、2時間程度放置してから洗い流します。頑固なカビには、重曹と1:1で混ぜてペースト状にし、より強力な洗浄効果を得ることも可能です。21)

方法4:専門業者への依頼

シリコンの内部まで深くカビが根を張ってしまった場合、市販のカビ取り剤だけでは完全に除去できないことがあります。このような状況では、シリコンコーキング自体を新しく打ち直すか、専門のカビ取り業者に依頼することが最も確実な解決方法です。22)23)

業者依頼の判断基準

カビ取り剤を複数回使用しても効果がない場合、カビが浴室全体に広がっている場合、またはカビによる健康被害が懸念される場合は、専門業者への相談を検討しましょう。プロの業者は業務用の強力な薬剤と特殊な技術を持っており、個人では対処困難な頑固なカビも徹底的に除去できます。24)

コーキング交換の目安

シリコンコーキングの寿命は一般的に10年程度とされています。ただし、常に水がかかる部分や湿度の高い環境では、カビが浸透して早期に劣化することもあります。コーキング材の変色や亀裂、剥がれが見られる場合は、カビ取りよりも交換を優先することが推奨されます。25)

安全にカビ取りを行うための注意点

シリコン部分のカビ取りでは、使用する薬剤の性質を理解し、適切な安全対策を講じることが不可欠です。特に塩素系薬剤は効果が高い反面、取り扱いを誤ると健康被害や事故につながる可能性があります。正しい知識と準備で、安全かつ効果的なカビ取りを実現しましょう。

必須の保護具と換気対策

カビ取り作業を行う際は、必ずゴム手袋、マスク、保護メガネを着用してください。塩素系薬剤は皮膚に触れると炎症を起こし、目に入ると失明の危険もあります。また、強い刺激臭があるため、窓を開け、換気扇を回して十分な換気を確保することが重要です。2箇所以上を開けると空気の通り道ができ、より効果的な換気が可能になります。26)27)

薬剤の混合に関する厳重注意

塩素系漂白剤と酸性洗剤を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生し、生命に関わる危険があります。「まぜるな危険」の表示がない洗剤でも、クエン酸や酢などの酸性物質との併用は厳禁です。作業前には使用する薬剤の成分を確認し、異なる種類の洗剤は絶対に混ぜないよう注意してください。28)29)

材質への影響と時間管理

塩素系薬剤は強力なため、長時間放置するとシリコンやゴムパッキンの変色、劣化を引き起こす可能性があります。特にゴムパッキンは塩素に弱いため、一晩など長時間の放置は避け、製品に記載された推奨時間を厳守してください。また、金属ブラシや研磨剤入りスポンジでの擦り洗いは、シリコンを傷つけてカビの再発原因となるため控えましょう。30)

緊急時の対処法

万が一、塩素系薬剤が目に入った場合は、直ちに大量の水で15分以上洗い流し、医療機関を受診してください。皮膚に付着した場合も、すぐに水で洗い流します。薬剤を誤飲した場合は、水や牛乳を飲んで希釈し、嘔吐は避けて緊急外来を受診してください。31)

カビの再発を防ぐ予防策

カビの除去後は、再発防止対策を継続的に実施することが重要です。日常的な清掃と環境管理により、シリコン部分を清潔に保ち、カビが発生しにくい環境を維持できます。予防は治療に勝る、という考え方で長期的な対策を心がけましょう。

日常的な水分除去

入浴後はシリコン部分の水滴をしっかり拭き取ることで、湿気を減らしカビの発生を抑えられます。マイクロファイバークロスなどの吸水性の良い布を使用し、シリコンの隙間に残った水分も丁寧に除去します。この習慣により、カビの栄養源となる石けんカスや皮脂汚れの蓄積も同時に防げます。32)

換気システムの活用

浴室の換気扇は入浴後2〜3時間は稼働させ続け、室内の湿度を下げることが効果的です。24時間換気システムがある場合は常時稼働させ、窓がある浴室では定期的に開放して自然換気を行います。湿度を60%以下に保つことで、カビの活動を大幅に抑制できます。33)

防カビ製品の活用

防カビスプレーや燻煙タイプの防カビ剤を月1〜2回使用することで、カビの再発防止に高い効果が期待できます。シリコン専用の防カビコーキング剤への交換も、長期的な予防策として有効です。これらの製品は約1〜3年間の防カビ効果を持続し、日常の清掃負担を軽減できます。34)35)

定期的な清掃とメンテナンス

週1回程度、シリコン部分を中性洗剤で軽くこすり洗いし、表面に付着したカビ菌や汚れを除去します。また、年2回程度は本格的なカビ取り作業を行い、目に見えない初期のカビも確実に除去することが推奨されます。早期発見・早期対処により、頑固なカビへの発展を防げます。36)

FAQ(よくある質問)

Q1: カビ取り剤はどのくらいの頻度で使用すべきですか?

A1: 予防目的であれば月1〜2回程度の使用が適切です。ただし、カビが発生している場合は、完全に除去できるまで週1回程度の使用も可能です。塩素系薬剤は強力なため、頻繁な使用はシリコンの劣化を早める可能性があります。

Q2: 片栗粉と漂白剤のジェルはどのくらい保存できますか?

A2: 片栗粉と漂白剤を混ぜたジェルは、作り置きせずその都度作成してください。時間が経つと成分が分離し、効果が低下します。また、塩素成分は時間とともに揮発するため、作成後すぐに使用することが重要です。

Q3: シリコンコーキングの交換時期はいつですか?

A3: 一般的には10年程度が交換の目安ですが、カビが深く浸透して変色している場合、亀裂や剥がれが見られる場合は早期の交換を検討してください。特に水回りでは5〜7年での交換も珍しくありません。

Q4: 妊娠中でもカビ取り剤を使用できますか?

A4: 妊娠中は塩素系薬剤の使用を避け、酸素系漂白剤や重曹を使用することを推奨します。どうしても塩素系を使用する場合は、十分な換気と短時間での作業を心がけ、可能であれば家族に依頼することが安全です。

Q5: カビ取り後のシリコンが変色しました。修復できますか?

A5: 塩素系薬剤による変色は基本的に元に戻りません。軽度の変色であれば専用の復元剤で改善する場合もありますが、大きな変色の場合はコーキング自体の交換が必要です。今後は推奨時間を守って使用してください。

まとめ

お風呂のシリコン部分のカビは、早めの対策と日常の予防が重要です。軽度なカビには市販のカビ取り剤、頑固なカビには片栗粉ジェルや長時間浸透法を活用し、対処困難な場合は専門業者への依頼を検討しましょう。安全性を確保しながら、適切な方法でカビを根絶し、継続的な予防対策でカビのない清潔な浴室環境を維持することが大切です。

参考文献

1)落ちにくいお風呂のシリコンのカビもスッキリ!プロが教えるカビ取りと予防策 2)ゴムパッキンのしつこいカビを徹底除去! 発生のメカニズムや事前の対策も詳しく解説 3)シリコンに生えたカビの取り方|頑固な黒カビはカビキラーで落とす! 4)しつこい黒カビを除去するおすすめアイテム|プロが教える正しい方法 5)【カビ落とし】シリコン素材に生えたガンコな黒カビを確実に落とす方法 6)中毒事故の問い合わせが多い家庭内の化学製品 7)DIYCITY DIYの基礎知識 カビ取り剤と塩素系漂白剤とカビ止め剤 8)お風呂のカビ取り剤の正しい使い方|おすすめのカビ取り剤7選 9)コーキングにできたカビの取り方|お風呂の黒カビはラップでパック! 10)カビ取りスカット – シリコンコーキング 11)漂白剤にはご用心!漂白剤の知識と使い方 12)Q&A|日本家庭用洗浄剤工業会(家洗工)公式ホームページ 13)ハイターと片栗粉が最強!お風呂のカビを落とす掃除方法を紹介 14)お風呂のカビ取りは漂白剤×片栗粉が最強!簡単な掃除方法とプロが教える予防法 15)キッチンハイター&片栗粉でカビ取り!やり方と注意点について 16)お風呂のカビ取りに効果的な掃除方法とは?浴槽・壁ごとに注意したいポイントと必需品を紹介 17)片栗粉はどうやって製造しているのでしょうか? 18)片栗粉とハイターで最強カビ取り剤を作ろう!MIST工法®カビバスターズ東海ジェルが徹底解説 19)分かる!酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の違い 20)換気扇の掃除に酸素系漂白剤は使える? 21)菌糸まで浸透させる!お風呂場のカビ取りに片栗粉や重曹を使う理由 22)コーキング打ち替えサービスの詳細説明・申込み 23)【公式】かびとりいっぱつ185 S-2812 24)「コーキング シリコン 防カビ」の特集 25)【防カビ コーキング】のおすすめ人気ランキング 26)知ってるようで知らない漂白剤の話〜塩素系、酸素系何が違う? 27)ハイターやカビキラーとかの漂白系のスプレーとかそうゆうのを使用するとき手袋、マス 28)「混ぜるな危険」は何を混ぜてはダメ?混ざったときは重大な事故につながるリスク 29)花王 | 製品Q&A | 【塩素系製品】塩素系の漂白剤・カビ取り剤などを、誤飲した時の対処について教えて? 30)【シリコン コーキング 防カビ】のおすすめ人気ランキング 31)花王 | 製品Q&A | 【使用中の不快感】塩素系のカビとり剤や漂白剤のにおいで気分が悪くなった時、どうしたらいいの? 32)シリコンの黄ばみを落とそう!酸素系漂白剤できれいに復活 33)[【コーキング カビ取り】のおすすめ人気ランキング](https://www.monotaro.com/k/store/コーキング カビ取り/) 34)かびとりいっぱつ カビとり一発 185g シリコン ゴム パッキン コーキング 大掃除 黒カビ 浴室 プロ 結露 カビ カビ取り タイル目地 35)シリコンの黄ばみ対処で、失敗したこと。 36)片栗粉はお掃除にも使える!しつこい黒カビを撃退しよう

この記事の執筆
  • 小林大輝

    不動産関連の専門ライター。これまで100本以上の記事作成や300回以上の記事校正の経験あり。実際に大手不動産メディアでのライター経験もあり、住宅に関する情報を網羅的に扱っています。現在は不動産売買だけでなくリフォームやリノベーション...

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