MENU

設計の受け身に甘んじない 独自の提案ができる攻めの施工部|施工のプロに聞いた  ゼロリノベのここがユニーク vol.4

各年代の社員がそろう施工・工事部。そのリーダーとして若手を見守り、育てているのが泉田慎吾。社内に施工のプロがいることで、工事の品質からお客様への対応、イレギュラーな事態の発生までメリットが多いという、施工の裏側について聞きました

ー語り手ー
施工・工事部部長
泉田慎吾

目次

現場を知る施工部だからこそ、
設計にプラスアルファの提案を

リノベーションの現場は、とにかくイレギュラーな事態が起こりがち。だから業界では珍しく自社に施工部がある体制は、全てのナレッジを蓄積できるという点で他社にない強みだと思います。日々起こることをしっかり共有して次に活かせますから。

パートナー工務店と一緒に工事を進めるときも、自社に設計担当しかいなければ、工務店から「そのプランは技術的に難しい」と言われたらプラン変更せざるを得なくなってしまいます。でもうちは「この方法ならどうですか?」と提案できる。現場の目利きができて素材の扱いもわかる技術者がいることで、施工について担当スタッフと建設的に話し合えるんですよね。それは、設計者の意図を汲んでお客様の理想に近づけることでもあると思います。

自社に施工部があるメリットは、実は価格面にも現れます。つくり方や収め方を工夫したり、同じ機能・デザインを保てる別の素材に変えたりすることで、クオリティを落とさずに価格を下げることができるからです。そういうアドバイスができるのも、現場を知る施工専門ならでは。リノベーション費用を安定させられるのは、この体制によるところも大きいと思います。

専門性がなければ成立しない
リノベの工事

リノベは技術的に、新築とまったく違うスキルが求められます。全て新しい物で組み立てていく新築とは、既存の構造をベースにするという点で大違い。古い部分と新しい建材の接合部をどう収めるかがとても難しいんですよね。でもそこをシームレスに仕上げたい。となると、建物のクセや歪みに対応できる知識と施工力、経験に基づいた判断力が不可欠になります。

例えばゼロリノベが得意な「天井を上げる」「躯体をデザイン的に見せる」というのも、技術的に意外とシビア。解体してみたら壁や天井がガタボコになっていた、なんてことがよくあって。どんな状態であっても柔軟に対応してキレイに壁を立てる技術がなければ、とても務まらないんですよね。できるだけすき間なく収められるように、新築では使わないような工具も揃えて細部まで丁寧に施工しています。

ルールと人を大切に
ゼロリノベ・クオリティを守る

施工現場は、監督を始め大工、塗装、設備など、たくさんの人に支えられています。パートナー歴の長い人から新しい人まで顔ぶれもさまざまです。だから、それぞれの現場でクオリティにばらつきが出ないよう、「標準仕様書」を共有。外気に接する壁・天井にはしっかり断熱材を入れる、耐久性の高い配管を使用するなどの仕様は当たり前。その上で、この工事の時にはこの材料とか、ビスの長さはコレ、材料を施工するピッチはこう、というところまで細かく指定。どんなチームになってもゼロリノベのレベルをクリアできるようにしています。

また、複数の職人さんが一つの現場で同時に作業することも多いので、コミュニケーションを取りやすいように社員がサポート。いいモノづくりは、チームワークのいい現場から。その環境を整えるのも大事な役目だと思っています。

見た目が美しいのは当たり前。
機能性の高みに挑む

施工の品質は何かと問われると、定義は難しいのですが、あえて言葉にするなら「安全性」「使い勝手」「見た目の美しさ」。3つ目の見た目に関しては、引き渡し時にお客様に確認してもらえるし、すぐ判断してもらえる部分ですよね。でも、安全性と使い勝手といった機能面は、やっぱり暮らしてみないとわからない。だからこそ、そこはいちばん気を配ります。

お客様の希望に合わせつつ、どうしてもどちらかを優先させなければならないことがあれば、重視するのは安全面。素材のプロでもあるので、こっちの木のほうがお客様の好みに合うかも、という提案を設計部にすることもあるし。小さなお子様がいるご家庭なら「デザインを損なわない仕上げにするので、角を少し丸めましょうか?」といった提案をすることも。お客様が意識されていないけれど、実は必要かもしれないことや、将来収納を追加する可能性など、後々のことまで考えて作っていく。それが、いいリノベになると思っています。

お客様とのコミュニケーションで
社員大工がいる強み

どんなに技術があっていい仕事をしていても、お客様とのコミュニケーションが不足していると満足度は上がらないと思っています。そう考えて設計だけでなく、施工部もお客様と顔を合わせる機会をつくる体制に変えました。工事の安全と成功を祈願する着工式では、設計だけでなく施工部も参加する。工事中のご案内も設計担当と一緒に立ち会う。そうすることで、現場をどう進めているのか直接説明できるから、すごく安心してもらえます。お客様の家族構成や好みを知ることで施工部ならではの提案ができるので、着工前に社内で情報共有もしています。

中でもお客様が住みながら工事を進める場合は、社員大工がいると「何かの時に頼れる」という印象があるようで。確かに、お客様が一日家で過ごしているときに、入れ替わり立ち替わり人の出入りや作業があると落ち着かないと思いますので、責任を負える立場の社員がいることは安心材料になるのだと思います。

常に “キレイな現場” を実践。資材管理や作業の効率化、安全性の担保、そしてお客様が見学された時の安心感につながっている

視野の広さを武器に
お客様の満足度を上げる

今、施工部には20代、30代、40代と各年代がいて、技術を継承していくには良いバランス。世代の違いからコミュニケーションが取りづらいようなことにならないよう配慮しつつ、若手を育てていきたいと思っています。工事部の会議では、誰がどれぐらいの腕になったら独り立ちさせよう、なんてこともオープンに話し合う。みんなで見守って、みんなで育てる、という文化がありますね。

そんな中で若手によく伝えているのは「ゼロリノベだからこうするんだよ」という話。ただ技術を磨くだけでは足りない。「より多くの大人を自由にする」という理念を掲げる組織だから、その考えをみんなに広めるという点も大事だよ、と。目の前の仕事だけではなく、その先に到達するべきところまで視野を広げて、どう仕事するかを考えてほしいんです。その意識が自分を高めることになるし、いい現場づくりになる。質のいい工事ができて、お客様の満足にもつながる。そんなリノベを経験することが、実は自分たちの自由にもつながっているなと思います。

この記事の執筆
  • 樋口由香里

    雑誌、書籍、広告の編集・執筆。伝統工芸から料理、住まいまで、物づくりと暮らしに関わる取材を多く手掛ける。著名人インタビューも多数。建築家や住宅実例の取材は300件以上。人が自身の現在地を振り返るときの「よりどころ」に惹かれる。世の...

中古物件購入+リノベのすべてがわかる

中古物件リノベのロードマップ

実際にリノベーションしようと思い立っても、どんなステップがあるのかよくわからない?そんなあなたに捧げる完全ガイド特集をご用意しました!

このページを見れば中古物件の購入からリノベーションの完了までの流れがわかるはず。各ステップごとの注意点もお伝えしています。

中古リノベの全体感を把握するために、ぜひ下記よりご参考ください。

ゼロリノベ口コミ

みんな、リノベしてみてどうだった?

  • リノベに興味はあるけれど自分たちにもできるのか不安
  • 事例はどれも素敵だけど、実際は大変なことも多いの?
  • リノベ後の住み心地や満足度は? etc…

ゼロリノベで住まい探しやリノベーションをしたお客様の体験談やその後の暮らしやアドバイスを集めた「お客様の声ページ」をぜひチェックしてみてください皆さんと同じ目線からのリアルな声がたくさん見つけられるはずです。

目次