【2025年最新】住宅ローン控除はいつまで?制度の利用は2025年まで延長

※本記事に掲載している住宅ローン減税制度の概要・要件等は、2025年度時点の情報です。最新情報については、下記の記事を参照してください。

ファイナンシャルプランナー
以西 裕介
一般財団法人 確定拠出年金推進協会京都支部長 キッズマネースクール認定講師
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ファイナンシャルプランナー
茂木 禄人
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住宅ローン控除は2025年12月末までに入居した人が適用対象

2022年度の税制改正により、住宅ローン控除の期間が2025年まで延長されました。それにより、現行の住宅ローン控除制度では、2025年12月末までに入居すれば最大13年間(新築住宅・買取再販の場合)の控除が受けられます。
控除期間は13年間、もしくは10年間



新築住宅や買取再販の場合は最大13年間、中古住宅の場合は10年間の住宅ローン控除が受けられます。ただし、2024年以降に入居する場合は新築住宅であっても所定の省エネ基準に適合していなければ控除期間は10年となります。
住宅ローン控除は新築・中古など住宅の種類や入居時期、住宅の床面積、収入額によって異なるため、適用条件が自分の状況に合っているか確認することが大切です。適用条件の詳細は「住宅ローン控除をいつまで受けられるかは新築か中古かで異なる」の章で解説していますので参考にしてください。
2026年以降はどうなる⁉️住宅ローン控除がなくなる可能性は少ないと予想



住宅ローン控除の延長が決定しない限り、制度そのものは2025年で終了し、2026年以降の入居は控除を一切受けられなくなります。 しかし現実的には制度自体がなくなる可能性は極めて少ないのでは、と予想しています。なぜなら住宅ローン控除は、住宅取得を促進して住宅市場の活性化を図るために制定されたと同時に、国の景気の安定と経済成長を目的としたものであるからです。
ただし、2022年度の住宅ローン控除改正で控除率が1%から0.7%に引き下げられているように、2026年以降さらに縮小される可能性はゼロではありません。国の財政負担を軽減するため、長期的な住宅ローン控除制度の持続可能性を確保するためなど、あらゆる要因を総合的に考慮し、政策決定がなされることになります。
「住宅ローン控除を利用する際の注意点」の章では、住宅ローン控除の最新の情報を得る方法をお伝えしています。住宅ローン控除についてより詳細を知りたい人も、ぜひチェックしてください。
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住宅ローン控除をいつまで受けられるかは新築か中古かで異なる
「住宅ローン控除をいつまで受けられるか(何年間、受けられるか)」は、購入時期や入居時期によって変わります。
というのも、住宅ローン控除の制度は時限立法(一時的な事態に対応するために期間限定で定められた法律)で、内容が時期によって少しずつ変わっているためです。
現行の制度では、控除期間は以下のとおり新築か中古かによって異なります。
- 新築住宅・買取再販:13年間
- 中古住宅(既存住宅):10年間
ただし2024年以降に入居する場合、新築住宅でも所定の省エネ基準に適合していなければ、控除期間は10年になるなど、例外があります。2024年末までの入居と2025年末までの入居によっても、適用期間が大きく異なってくるため注意が必要です。
次の章で詳しく解説します。
1-1. 新築住宅および買取再販の住宅ローン控除の適用期間
新築住宅および買取再販の住宅ローン控除の適用条件や控除期間についてまとめてみました。


※22024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅について、原則として住宅ローン減税を受けるには省エネ基準に適合する必要があります。
※3省エネ基準に適合しない住宅(「その他の住宅」)の場合、借入限度額は2,000万円、控除期間は10年となります。
※42025年12 月31日以前に建築確認を受けた家屋についてについては、 合計所得金額 1,000 万円以下 の者に限り 40 ㎡以上 に緩和されます。
出典:国税庁|住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
1-2.中古住宅の住宅ローン控除の適用期間
続いて、中古住宅の住宅ローン控除の適用条件や控除期間についてまとめてみました。
中古住宅の場合(特定の要件を満たす)は、入居年によって控除期間が変わることはなく、最大で10年間控除が受けられます。
控除率は新築・買取再販と同じで0.7%、また借入限度額も一律で3000万円と比較的シンプルです。


出典:国税庁|中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)



子育て世帯・若者夫婦世帯の場合は、住宅ローン減税の子育て世帯等に対する借入限度額の上乗せ措置というものが適用になる可能性があります。新築住宅の場合には、借入限度額の引き上げや床面積条件の緩和されるため適用条件の範囲が広がったと考えてよいでしょう。
また、既存住宅の場合には子育て対応リフォームに係る所得税の特例措置と呼ばれる制度が利用できます。
自身が「子育て世帯・若者夫婦世帯」の対象となるかどうか、ぜひ確認してみてください!
住宅ローン控除を利用する際の注意点
最後に、住宅ローン控除を利用する際の注意点について、お伝えします。
- 常に最新情報をキャッチアップする
- 12月中旬に公表される「税制改正大綱」を見逃さない
2-1. 常に最新情報をキャッチアップする
1つめの注意点は「常に最新情報をキャッチアップする」ことです。
前述のとおり、住宅ローン控除は時限立法で、景気や社会情勢にあわせて頻繁に改正されます。そのため常に最新情報をキャッチアップすることが何より大切です。
インターネット上の記事などを見る際にも、その記事が執筆された日時を確認し、古い情報であれば参考にしないようにしましょう。
もっとも確実なのは、官公庁のWebサイトで公式情報を確認することです。
▼ 官公庁のWebサイトの公式情報



ゼロリノベでも、毎年最新の情報をキャッチして、できるだけ早く正しい情報を届けられるようにしています!年末には【速報】2025年度(令和7年度)税制改正大綱|住宅税制の改正点を解説という速報記事も出しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
2-2. 12月中旬に公表される「税制改正大綱」を見逃さない
2つめの注意点は「12月中旬に公表される『税制改正大綱』を見逃さない」ことです。
「税制改正大綱」は、次年度の税制をどう改正予定が書かれた予告のようなもので、住宅ローン控除の改正について、最も早く入手できる公的情報といえます。
「2026年以降の住宅ローン控除制度次第で、住宅の購入時期を見極めたい」と考えている場合には、「税制改正大綱」が公表され次第チェックできるよう、今からカレンダーにメモして待機しておきましょう。
まとめ
住宅ローン控除をいつまで受けられるか、答えが明確になったでしょうか。
現行制度では、適用期間は10年または13年ですが、今後は住宅ローン控除制度が大幅改正になる可能性があります。最新情報をキャッチアップして、後悔のない選択ができるよう、行動していきましょう。
また、制度の見通しがたつまで住宅購入を先延ばしにした結果、住宅ローン控除をお得に利用できなくなっては本末転倒です。住宅ローン控除はあくまで補助に過ぎません。重要なのは、「将来的な余白も残した予算で借りること」です。
ゼロリノベでは、そうした資金計画の相談からもしっかりサポートしています。
無料のオンラインセミナーも開催しているので、気になる方はぜひ参加してみてくださいね。
なお、具体的に住宅ローン控除の利用を考えている方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連:中古住宅で住宅ローン控除を受ける場合の適用条件や必要書類をまとめた記事
関連:住宅ローン控除の申請に必要な手続きなど「いつ・何をするか」をまとめた記事
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よくある質問
編集後記



住宅ローンに関する税の軽減は1970年代から始まり、少しずつ形を変えて現在まで続いています。住宅ローン控除はいわゆる時限立法と呼ばれるもので一時的な措置として制定されています。そのため永年続く法律ではありません。控除額や適用期間、対象となる条件などは、時代ごとに見直しが行われており、今後も経済状況や政策に応じて変更される可能性があります。詳細な情報や最新の制度内容については、国税庁の公式情報を確認するのが確実ですよ。



適用期間中は所得税からローン控除が受けられるという嬉しい仕組み。一方で、住宅ローン控除適用外でも条件のいい物件はたくさん流通しています。例えば、管理もよく資産価値も高い築古物件など…。これから物件探しをするなら、ローン控除適用要件で条件を絞らず、お得な築古を買ってリノベーションという選択肢も視野に、幅広く物件を見てみるのもよいかもしれませんね。



12月中旬に発表される『税制改正大綱』。慌ただしい時期でつい見逃してしまいそうですよね。これからローンを借りて住まい購入を考えている方は、最新情報を常にキャッチアップしている不動産仲介担当に相談してみてくださいね。