住宅ローン控除の床面積の条件に注意!知っておきたい適用期間や要件

※本記事に掲載している住宅ローン減税制度の概要・要件等は、2026年1月時点の情報です。最新情報については、下記の記事を参照してください。

ファイナンシャルプランナー
以西 裕介
一般社団法人確定拠出年金推進協会 理事/ファイナンシャルプランナー(2級FP技能士・IFA)保険・証券・企業型DCを軸に、個人と企業の資産形成を支援。年間800件以上の相談と50本超のセミナーを通じて、「本質的に豊かになる選択」を一緒に形にしていく専門家。

ファイナンシャルプランナー
茂木 禄人
株式会社Mapフィナンシャル において、独立系アドバイザーとして活動。詳細プロフィールはこちら
住宅ローン控除適用は床面積50㎡以上が条件!マンションは広告の面積表記に注意
以西住宅ローン控除の適用条件のひとつに床面積が含まれますが、現在は原則として50㎡以上です。一方、合計所得金額が1,000万円以下であれば、新築・既存住宅を問わず40㎡以上の住宅についても住宅ローン控除の対象となる緩和措置が設けられています(子育て世帯等の上乗せ措置を利用する場合や、合計所得金額が1,000万円を超える場合は50㎡以上が必要)。
ファミリー向けの住宅では床面積で住宅ローン控除の対象外となることは少ないかもしれませんが、単身者の方や都心でご夫婦で居住する場合などは対象外の物件も出てくることが想定されます。
住宅ローン控除を受けるときの床面積は登記簿謄本に記載されている面積が元になりますが、マンションは広告表記の面積と実際の登記面積が異なることがよくあるので注意が必要です。「住宅ローン控除を受ける際は床面積の条件に注意!」の章では、登記面積とマンションの広告上の専有面積の違いについて詳しく解説していますのでチェックしてください。
【2022年に改正】住宅ローン控除の床面積以外の条件もチェック



住宅ローン控除の適用期間は、2025年までとされていましたが、その後の改正により、2026年1月1日~2030年12月31日に入居した場合も適用対象となっています。控除率は引き続き一律0.7%です。2024年・2025年に入居した新築住宅は13年間、中古住宅は10年間の控除が受けられます。2026年以降は、省エネ性能の高い既存住宅についても控除期間が13年間に拡充されます。
ただし、住宅ローン控除の対象は居住用の物件のみです。そのため、物件を購入してから6か月以内に入居していること、さらに住宅ローン控除が適用される年の12月31日まで住み続けていることが条件となります。
また、住宅ローンの適用条件は住宅の区分や新築・買取再販・中古住宅の区分、借入限度額などによっても異なります。詳細は「住宅ローン控除のための条件は?」の章で解説していますので確認してみてください。
【2026年以降入居】住宅ローン控除の適用期間や控除率
住宅ローン控除は、現在、2026年1月1日から2030年12月31日までに入居した住宅も対象となるよう、適用期限が延長されています。ここでは、2026年時点の住宅ローン控除の適用期間や控除率など、最新の基本条件を整理します。
なお、2024年・2025年に入居した場合は、当時の制度に基づく別の適用期間・借入限度額が定められており、必要に応じて比較しながら確認することが大切です。
1-1.住宅ローン控除の適用期限
住宅ローン控除は、これまでの見直しにより、適用期間が2025年(令和7年)までとされていましたが、その後の改正により、2026年1月1日から2030年12月31日(令和8年1月1日~令和12年12月31日)に入居した場合も適用対象となっています。
「入居した人」が適用対象となる点には注意が必要です。どのタイミングで「入居した」とみなすかは、税務署が住民基本台帳ネットワークを利用して、住民票などの情報をもとに判断します。
1-2.住宅ローンの控除率と控除期間
住宅ローンの控除率は、新築住宅・買取再販(不動産会社などが中古住宅を買い取り、リフォームしたうえで販売する住宅など)・中古住宅(既存住宅)ともに0.7%です。
2024年・2025年に入居した場合の控除期間は、新築住宅と買取再販が13年間、中古住宅(既存住宅)が10年間とされています。
2026年1月1日以降に入居する場合は、省エネ性能の高い既存住宅についても控除期間が13年間となる措置が設けられており、それ以外の既存住宅は原則10年間となります。
住宅ローン控除のための条件は?
住宅ローン控除の条件は、住宅の区分によって異なります。住宅区分は以下のとおりです。


さらに新築住宅・買取再販(不動産会社などが中古住宅を買い取り、リフォームしたうえで販売する住宅など)と中古住宅(既存住宅)に大別されます。


住宅の区分と種類の組み合わせによって、条件が決まります。ここではそれぞれの借り入れ限度額の条件と、気になる床面積の条件を確認しましょう。
2-1.借入限度額の条件
まずは借り入れ限度額の条件を、新築の認定住宅などの場合とそれ以外の住宅について紹介します。
新築の認定住宅などの場合
認定長期優良住宅や認定低炭素住宅などの「認定住宅」、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅といった、省エネ性能の高い新築住宅は、一般的な新築住宅よりも借入限度額が高く設定され、控除期間も原則13年間とされています。
また、子育て世帯・若者夫婦世帯については、同じ住宅性能でも借入限度額が上乗せされる優遇措置が設けられています。
| 住宅の種類 | 世帯区分 | 借入限度額 | 最大控除額(年額) | 控除期間 |
|---|---|---|---|---|
| 認定住宅(長期優良・低炭素住宅など) | 子育て世帯・若者世帯 | 5,000万円 | 35.0万円 | 13年 |
| その他の世帯 | 4,500万円 | 31.5万円 | 13年 | |
| ZEH水準省エネ住宅 | 子育て世帯・若者世帯 | 4,500万円 | 31.5万円 | 13年 |
| その他の世帯 | 3,500万円 | 24.5万円 | 13年 | |
| 省エネ基準適合住宅 | 子育て世帯・若者世帯 | 4,000万円 | 28.0万円 | 13年 |
| その他の世帯 | 3,000万円 | 21.0万円 | 13年 | |
| その他の住宅(非省エネ) | 全世帯共通 | 対象外(0円) | ー | ー |
重要: 省エネ基準適合以上の既存住宅は控除期間が10年から13年に拡充
※子育て世帯等とは、19歳未満の子どもがいる世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯を指します。
※2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅については、原則として省エネ基準に適合していることが住宅ローン控除を受ける前提条件とされています。
なお、省エネ基準適合住宅については、令和10年以降に建築確認を受けた新築住宅は住宅ローン控除の対象外となる予定です(登記簿上の建築日付が令和10年6月30日までのものは対象となる経過措置あり)。
「認定住宅など」以外の新築の場合
認定住宅やZEH水準省エネ住宅などの「省エネ性能の高い新築住宅」に該当しないものは、上記表内の「その他の住宅」の区分にあたります。
その他の住宅は、借入限度額が2,000万円、控除期間が10年間と、省エネ性能の高い住宅に比べて優遇が小さい点に注意が必要です。
省エネ性能の高い住宅を選ぶことで、借入限度額や控除期間の面でより有利な条件を利用できる可能性が高くなります。
中古住宅の場合
中古住宅(既存住宅)の住宅ローン控除では、2026年以降、省エネ性能の高い既存住宅に対する優遇が拡充されています。
| 住宅の種類 | 世帯区分 | 借入限度額 | 最大控除額(年額) | 控除期間 |
|---|---|---|---|---|
| 認定住宅(長期優良・低炭素住宅など) | 子育て世帯・若者世帯 | 4,500万円 | 31.5万円 | 13年 |
| その他の世帯 | 3,000万円 | 21.0万円 | 13年 | |
| ZEH水準・省エネ適合住宅 | 子育て世帯・若者世帯 | 4,000万円 | 28.0万円 | 13年 |
| その他の世帯 | 3,000万円 | 21.0万円 | 13年 | |
| その他の住宅(非省エネ) | 全世帯共通 | 2,000万円 | 14.0万円 | 10年 |
※子育て世帯等とは、19歳未満の子どもがいる世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯を指します。
長期優良住宅や認定低炭素住宅、ZEH水準・省エネ基準適合住宅などは、借入限度額が引き上げられ、控除期間も新築と同じ13年間となるため、従来よりも減税効果を受けやすくなりました。
一方、省エネ基準を満たさない「その他の住宅」については、借入限度額が2,000万円、控除期間も10年間にとどまり、優遇の度合いは比較的小さくなります。
中古住宅を選ぶ際には、購入予定の物件が長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH水準・省エネ基準適合住宅のいずれかに該当するかどうかで、将来の控除額が大きく変わる点を意識しておくことが大切です。
また、住宅ローン控除の対象となる中古住宅は、新耐震基準に適合していることが前提です。築年数の古い物件では、耐震基準適合証明書などの追加書類が必要になるケースもあるため、物件選びの段階で不動産会社や担当FPに確認しながら進めると安心でしょう。
2-2.床面積の条件
床面積の条件については、原則として新築・買取再販・中古住宅のいずれも50㎡以上が要件とされています。
一方で、合計所得金額が1,000万円以下であれば、新築住宅だけでなく既存住宅についても、床面積が40㎡以上50㎡未満の比較的コンパクトな住宅でも住宅ローン控除の対象となる緩和措置が設けられています(子育て世帯等の上乗せ措置を利用する場合や、合計所得金額が1,000万円を超える場合は50㎡以上が必要です)。
単身者や共働き夫婦など、都市部のコンパクトな住宅を検討している場合でも、この緩和措置を利用することで住宅ローン控除を受けられる可能性があります。
なお、床面積が50㎡以上の住宅であっても、住宅ローン控除を受けるには、主として居住用として利用していること、引渡しまたは工事完了から6ヶ月以内に入居していること、ローンの償還期間が10年以上であることなど、一般的な適用要件を満たす必要があります。
店舗併用住宅の場合は、床面積の2分の1以上が居住用であることも条件です。
2-3.所得の条件
所得の条件は、新築・買取再販、中古住宅のいずれについても、原則として合計所得金額2,000万円以下とされています。
ただし、床面積が40㎡以上50㎡未満の住宅で住宅ローン控除を受ける場合は、合計所得金額1,000万円以下であることが必要です(新築・既存住宅を問わず対象)。
住宅ローン控除を受ける際は床面積の条件に注意!
住宅ローン控除を受けるときには、一定の床面積要件(原則50㎡以上、条件付きで40㎡以上の住宅も対象)が設けられています。詳しい条件は「2-2.床面積の条件」で説明したとおりですが、ここではその判定に使われる“面積の測り方”に注意しましょう。
住宅ローン控除では、戸建てもマンションも登記面積で床面積が決まります。
しかし住宅の床面積の表記には
- 壁芯面積
- 内法面積
の2種類があり、それぞれ広さが異なります。
特にマンションの場合は、広告上で表記されている面積と実際の登記面積が異なる場合があるため、いざ申請してみたところ対象にならなかった!という悲劇が発生しかねません。
住宅ローン控除が適用される物件を購入したいと考えるのであれば、登記面積と実際に広告で表記されている面積の違いを理解しておくことが重要です。それぞれどのように面積を測定しているのか、順番に紹介します。
3-1.登記面積
登記面積とは、登記簿謄本に記載されている面積のことです。登記面積は、一戸建て住宅とマンションとでは、測定方法が異なります。


一戸建て住宅:各階の壁などの中心線で囲んだ面積を測定(壁芯面積)
マンション:壁の内側部分の面積を測定(内法面積=うちのりめんせき)
住宅ローン控除では、登記面積で床面積を判定します。
3-2.マンションの広告上の専有面積を要チェック


専有面積は、マンションなどの区分所有者が、個人の所有物とできる専有部分の面積を指し、不動産広告で目にする表記は専有面積となります。専有部分の面積であるため、バルコニーや玄関ポーチといった共用部分は含まれません。
専有面積は壁の中心から測る「壁芯面積」と壁の内側を測る「内法面積」があります。壁芯面積は面積を囲む線が壁より外側にあるため、内法面積よりも面積が広くなるのが特徴です。
ここで問題になるのが、住宅ローン控除では、登記簿に記載された内法面積で床面積が判断されますが、不動産広告では原則的に壁芯面積が採用されることです。
新築や中古マンションのパンフレットなどに記載されている壁芯面積が「50㎡」となっていても、登記簿では内法面積が記載されているので50㎡未満の可能性があります。そうなると「住宅ローン控除の対象になる」と判断して購入したのに、適用されなくなってしまうのです。
マンション購入に際しては、専有面積が「壁芯面積」と「内法面積」のどちらで記載されているのか、よく確認することが大切です。
住宅ローン控除を受ける際の床面積の条件以外の注意点
住宅取得後に住宅ローン控除を受ける際には、床面積の条件以外にも入居期限の条件があります。内容を確認しましょう。
4-1.入居の期限がある
住宅ローン控除の対象は、「居住用の物件」とされています。そのため物件を新築もしくは購入してから6か月以内に入居し、さらに住宅ローン控除が適用される年の12月31日まで引き続き住み続けていることが条件です。
しかし住宅ローンで抵当権を設定する際には、控除を受ける物件の新住所ではなく、引越し前の住所で登録するケースがあります。その場合、購入してから6か月以内に登記簿上の住所を変更する必要があるため注意しましょう。
まとめ
住宅ローン控除は、適用されると最長13年間にわたって所得税や住民税の負担を軽減できる、減税効果の大きい制度です。住宅を購入するときには、可能であれば住宅ローン控除が適用される物件を選びたいところです。
とはいえ、多くの人にとって住宅購入は初めてとなるので不安を感じるものです。とくに中古物件の購入に際しては、「希望にかなうリフォームができるのか」「耐震性は大丈夫なのか」などの悩みが尽きない人が多いのではないでしょうか。
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よくある質問
編集後記



住宅ローン控除は時限立法(一時的な措置として設定された法律)なので、その内容が頻繁に変動します。調べる事や注意する点が多く、WEB検索ばかりでは疲れてしまう方も多いでしょう。困った時には不動産の担当者や担当FPに聞くだけで解決!気になることは随時箇条書きでメモしておいて、メールなどのやりとりで質問するのがおすすめ。あとで見返すことができ、「言った言わない」を防ぐこともできるので安心ですよ。



本文にもあるように、床面積は登記簿謄本に記載されている面積が元になります。購入時の広告表記では要件に合っていても、実際に購入してみたら登記簿謄本の面積と異なり、泣く泣く控除を諦めなければならないことも…。確実に住宅ローン控除を利用したいという方は、仲介担当者を通じて購入申し込みの前に登記簿謄本を確認するようにしましょう。



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