押入れをリフォームしてクローゼットに|種類や費用は?デザイン例や収納のコツも紹介
日本ならではの収納システムである押入れは、寝具や衣類、日用品まで様々なものが収納できます。
しかし、上下二段に仕切られたスペースや奥行きを上手く使えなかったり、しまうのは良くても取り出しにくかったりと、押入れを上手に活用している方は意外と少ないのではないでしょうか。
そんな中、押入れに比べてカスタマイズが可能で、モノの管理がしやすいのがクローゼット。
今回は、収納方法に困っている方に向けて、押入れをリフォームでクローゼットにするための施工の流れ、費用やデザイン例までをレクチャーします!
さらに、施工後の収納のコツも解説しますので、押入れのリフォームを検討中ならぜひ、本稿を参考にしてみてください。
押入れは使いづらい?そのワケをリフォームに活かそう
クローゼットや押し入れの収納について、使いづらいと感じている方の割合が9割以上。家の収納に関しては、このような悩みを持つ方が上位にランクインしました。
- 家の収納スペースが少ない
- 物が多すぎて収納ができない
- 収納の使い勝手が悪い
- 欲しい所に収納がない
さらに物の量や置き場所で、家族と揉めた経験が「よくある」「たまにある」と回答したのが73.2%という結果に(上記参照元による)。
これらの結果から見ると、たとえ押入れをリフォームしたとしても、根本的なワケと改善策がなければ、収納の悩みを解決するのは難しいことが分かります。
参考にしたい!クローゼットの種類とデザイン例
押入れをクローゼットにリフォームするにあたって、まず最初に決めておきたいのがクローゼットの種類。ここではそれぞれの特徴と、参考にしたいデザイン例を併せて紹介します。
壁面クローゼット
クローゼットの中でも最も一般的なのが、壁面に設置するタイプの「壁面クローゼット」。寝室や子ども部屋でよく見かける方が多いのではないでしょうか。
主に個人用として使いますが、廊下に設置する際には家族全員が使うような日用品や、アウター・コートなど、クローゼットの面積がある程度広ければファミリー用としても活用できます。
ウォークインクローゼット
クローゼットの中を歩けるくらいの広さがある「ウォークインクローゼット」は、個人用としてだけではなく、ファミリー用としても活用できます。
寝室・玄関・洗面所の横といった出入口に近い場所に設置することで、動線が短くなり身支度がクローゼットの中で完結します。
コの字型でぐるりとクローゼット内を見渡せるので、棚を多く設置したりハンガーラックメインにしたりと、工夫を盛り込むことでさらに使いやすさが向上します。
ウォークスルークローゼット
出入口が2箇所あるのが、ウォークインクローゼットとの大きな違いとなる「ウォークスルークローゼット」。
通り抜けできる間取りのため、例えば夫婦+子どもの家族構成の場合に、主寝室と子ども部屋をつなぐ通路感覚でも使えます。また、玄関とキッチンをウォークスルークローゼットでつなげば、帰宅後の荷物やコートなどの収納もスムーズに。
ただし、ウォークスルークローゼットはある程度の通路幅が必要となるため、施工の際にはクローゼットだけの広さだけでなく、通路幅も十分にとれるかを確認しておかないといけません。
押入れリフォームでクローゼットへ|工事の流れと費用目安
押入れをリフォームしてクローゼットにするには、どれくらいの工事期間を要するのでしょうか。ここでは、押入れリフォームの流れと費用について解説します。
1.押入れの解体|~5万円
押入れの解体に掛かる費用は1〜3万円程度です。それと同時に廃棄物の処分にも費用が掛かるので、トータルで~5万円程度が1つの目安となります。
2.リフォーム前の補修|1.5~5万円
壁と床の補強を行う場合は、1.5〜4万円程度が費用の目安です。
3.クローゼットシステムの施工|8~50万円
クローゼットシステムの施工の費用は幅広く、棚・ハンガーパイプ・引き戸の扉のシンプルな壁面クローゼットであれば10万円程度の費用になります。ちなみに引き戸は襖の扉枠を再利用できるので、費用を抑えるのに有効です。
ただし、ウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットを新設するなら、既存の押入れスペースだけでは手狭になる可能性があり、増設も含めると30〜50万円の費用が掛かるケースも。
押入れリフォームで後悔しないためには『誰のどんなものをどれだけ収納したいか』をしっかりと計画することが大切です。
押入れをクローゼットにリフォームする際の注意点3つ
つぎに、押入れリフォームをするにあたって注意しておくべき点を3つにまとめました。
注意点1.古い押入れは床の補強工事の際にシロアリ被害を確認する
押入れを設置し年数が経ってからのリフォームであれば、シロアリ被害がないか、入念なチェックが必要です。なぜならば、床下からじわじわと浸食するシロアリ被害は、特にリフォームの際に気付きやすいからです。
シロアリ被害の有無は、床下に降りて作業をする床の補強工事の際に、しっかりと確認してもらうように伝えましょう。
注意点2.カビや結露対策を施す
衣類の宿敵であるカビや結露。特に大型のクローゼットを配置する際には、これらの対策は必要不可欠です。
防カビ効果のある壁紙や換気扇など施工時に取り付けるものから、衣類除湿機やエアコンの設置など後付けで取り付けるものまで方法は様々。
クローゼットの設置場所や大きさに合わせたカビ・結露対策を施すことで、いつでも気持ちの良いクローゼットになります。
注意点3.扉の形状に留意する
- 折れ戸はレールをスライドしながら開閉し、扉が二つ折りになるタイプ
- 引き戸は真横にスライドして開閉する扉タイプで、1枚の扉を壁に引き込む片引き戸と、2〜3枚の扉が重なるタイプ引き違い戸がある
- 開き戸は室内ドアで主流の1枚扉(肩開き戸)で、左右2枚の扉が中央から開く両開き戸もある
- 扉をなしにすると空間に開放感ができ、湿気対策やコストを抑える手段としても有効
このように、クローゼットの扉ひとつでも種類がいくつもあります。それぞれに適したクローゼットの種類を参考に、扉の形状に留意しながら押入れリフォームを進めましょう。
覚えておきたい「リフォーム」と「リノベーション」の違い
リフォームと似ているのが『リノベーション』。リフォームと比べると、その意味は異なります。
リフォームは、修繕や設備変更を目的とした『原状回復』のための工事です。対してリノベーションは、住まいの価値を上げるための『生活の質の向上』を目的とした工事のことをいいます。
“押入れをクローゼットにする=生活の質を向上させる”という意味では、リフォームよりもリノベーションという言葉が適しているのかもしれませんね。
住まいでの暮らしを想像した上で、リフォーム計画をゼロから考えるのは難しいですよね。
ゼロリノベでは、間取りだけでなく「資金計画」「不動産仲介」「リノベ設計・工事」まで、住まいに関することを全てひとつの会社でサポートするワンストップのリノベーションを行っています。
今回のクローゼットのデザイン例を見て「ステキ!」と感じた方は、住まいに求めること、叶えたいカタチをぜひゼロリノベに教えてください♪
押入れはリフォーム後が大事!守るべき収納のコツはたった1つ
「押入れリフォームで念願のクローゼットを手に入れた!」
使い勝手が悪いと感じていた押入れに別れを告げたあなたは、これからの収納計画をどう考えていますか?収納に広さや機能性がプラスされたことで、さらに多くのモノを増やしてしまう可能性もあるのではないでしょうか。
冒頭で説明したように、たとえ押入れをクローゼットに変えたからといって、必ずしも収納の悩みが解決できるわけではありません。
だからといって、ルールばかりを増やすのも自分や家族にとってはストレスですよね。そこで、守るべき収納のコツはただ1つ。
「8割収納で余白を残す収納を目指す」ことです。
8割収納とは、収納スペースいっぱいに物を詰め込むのではなく、少し余裕をもって8割程度の量に抑えて整理をする収納方法のことです。
8割収納には、このようにメリットがたくさんあります。
- 在庫の管理がしやすい
- モノが取り出しやすく片づけやすい
- モノが増えてもその分捨てる習慣が身に付く
- 家族が片づけや整理をするようになり揉め事が少なくなる
- 時間と心に余裕ができる
押入れリフォームをきっかけに8割収納を目指し、いつでもスッキリと整然としたクローゼットを保ちましょう。
押入れリフォームでよくある質問
- DIYでも押入れリフォームは可能?
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押入れリフォームにまつわるDIYの方法は、気軽にできるようにと、SNSや動画でレクチャーされています。もちろんリフォーム自体は可能ですが、素人には難しい補強工事といった安全性に関わる作業があります。より安心して使える押入れリフォームをするなら、信頼してお任せできる施工会社に依頼するのがベストです。
- 押入れ以外でクローゼットにリフォームしやすい場所はある?
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座敷の上座の床を一段高くした『床の間』は、押入れと同等にリフォームしやすい場所といえます。ただし、床の間が広々としている住まいは限定的であるため、クローゼットにリフォームするのであれば壁面クローゼットの新設がおすすめです。
まとめ|押入れをクローゼットにリフォームをして収納上手になろう
押入れをリフォームしてクローゼットにするために、決めておきたい種類や費用、参考にしたいデザイン例から設置後の収納のコツまでを解説しました。
- オーソドックスなタイプで主に個人用に使うなら壁面クローゼット
- 家族の収納をひとまとめにしたいならウォークインクローゼット
- 動線を意識した収納を考えるならウォークスルークローゼット
広さを確保したり、使い勝手を良くするために造作棚やハンガーラックといった収納システムを充実させると費用は増しますが、扉を折れ戸にしたり扉の代わりにカーテンを設置するなどの工夫により、リフォーム費用がグっと抑えられます。
しかし、最も大事なのは押入れをリフォームしてクローゼットにしたあとのこと。
無計画にモノを増やすのではなく、常に余白を残す“8割収納”を心掛け、いつでも使い勝手の良いクローゼットを保ちましょう。
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