家事動線に優れた水回りの間取りとは?おすすめ事例5選とリノベーション時のポイントを解説!

家の間取りを考えるとき、キッチン・洗面所・浴室などの水回り部分を重視する方は多いです。水回りの配置が悪いと、家事の効率にも直結しますので普段の暮らしでストレスを感じてしまうことも珍しくありません。
とはいえ、「どうやったら水回りの間取りが上手くいくかわからない」「水回りを近くに集約することで弊害はない?」などさまざまな不安を抱えている方もいるでしょう。
そこで今回は、主にリノベーションでの水回りの間取りにスポットを当てて、
- 水回りを設計する際のポイント
- 設計する際に注意すべきこと
- 快適な水回りの間取りを取り入れたリノベーション事例
などをご紹介します。
リノベーションなどで水回りの間取りに悩んでる方は、ぜひ参考にしてください。
リノベ費用の決定版!リノベにかかるお金について総まとめした記事はこちらから
水回りの間取りを設計する際のポイント
水回りの間取りはどんなことを重視すべきなのか、設計ポイントについてご紹介します。
スムーズな動線を意識する
水回りでは、スムーズな動線を考えた間取りがもっとも大切です。キッチンや洗面所、浴室などは家族みんなが毎日使う場所のため時間帯によっては動線が重なりやすくなります。動きにくさがあると、新しいお家でも「不便だな」と感じてしまうことも。
また、水回りは家事動線との関係性も強く、間取りによっては家事のしやすさに大きく影響することもポイントです。
リノベーションの場合は、構造上の制約などで水回りを自由自在に大きく動かすことができない場合もありますので、どの程度の間取り変更なら可能なのか、できるできないの判断をリノベーション前の現地調査でリノベーション会社にしっかり見てもらうのがよいでしょう。
水回りは近くにまとめて配置する
水回りは、可能な限り近い場所にまとめて配置するのがポイント。それぞれが近い場所で家事動線を確保すると、効率的に家事を行えて時間を節約できます。
また、水回りの工事では配管工事が行われます。それぞれの場所が離れていると、その分配管取り付けの長さが必要になりコストもかかりやすくなります。
また、水回りが離れて別々の場所にあると、万一水回りのでのトラブルがあったとき、原因と特定しにくいことや、原因を調べるために広範囲で床下を取りはずたりすることも考えられます。
家事動線の確保、メンテナンスのしやすさなどから、水回りはまとめることをおすすめします。
洗濯物干し場と収納スペースを考慮する
洗濯物干し場と収納スペースを近い場所に配置すると、取り込んだ洗濯物を運ぶ負担が軽減されます。
洗濯に関する一連の流れ「洗う」「干す」「たたむ」「しまう」の動作をイメージして考えることでどんな配置が機能的なのかを理解しやすくなります。
実は洗濯は、干した後の洗濯物を畳んで収納場所まで運ぶという動作が負担になります。個室のそれぞれのクローゼットに分けて収納すると運ぶ手間もかかります。
家族の収納をまとめたファミリークローゼットなら「しまう」という動作は一度で済むため家事の軽減につながりやすいでしょう。
近年は、乾燥機付きの洗濯機を利用している方も増えていて、外に干す機会は少ないという方もいるでしょう。この場合、洗濯後に直接WICに運ぶことになりますので、洗濯場所とクローゼットの場所が近い方がおすすめです。
ウォークインクローゼットの理想的な間取りや収納アイデアについては、こちらの記事をご覧ください。
水回りの間取りを設計する際に注意すべきこと
ここからは、水回りの間取りを計画する際に注意すべきことをご紹介します。
水回りの音漏れを考慮する
水回りの音漏れは実際に暮らしてから気になることも多いものです。浴室のシャワーの音や洗濯機の稼働音、キッチンで洗い物をしているときの音やトイレの排水音など、リビングでくつろいでいるときや寝室にいるときなど、配置によっては意外と音が気になることも珍しくありません。
キッチンのシャワーの水の音やレンジフードを回しているときは、リビングでテレビの音が聞こえないということもあります。
レンジフードとソファの位置関係に気を付けることや、寝室やテレワークをする作業部屋など静かに過ごしたい場所の近くには、浴室やトイレを配置しないなどの配慮が必要。
水回りの音は、暮らし始めないとイメージしにくいことが多いため、事前に設計者に相談しながら進めることをおすすめします。
湿気対策を考える
湿気がこもらないような対策が取られた間取りの計画も大切。梅雨から盛夏の時期は湿度が高くカビが発生しやすくなります。
クローゼットなど収納場所は空気が滞留しやすい場所ですから、しっかりと対策をしないと洋服がカビだらけということにもなりかねません。
風が通りやすい間取りにすることや、珪藻土など調湿作用のある素材を採用するなどに考慮しましょう。
水まわりを移動したい場合は、構造上の制約を考慮する
リフォームやリノベーションで水回りを移動したい場合は、構造上の制約を考慮する必要があります。マンションでは別途で管理規約があるケースも多いため、事前の確認が必要です。
構造上の制約は図面や実際の現場調査などで推測する必要があり、依頼するリフォーム・リノベーション会社など詳しく判断できる会社に依頼しましょう。
洗面や脱衣場などの入り口の向きを考える
水回りの間取りでは、洗面所や脱衣場などの入り口の向きに気を付けましょう。たとえば、玄関を開けたときに脱衣場が丸見えだと、来客時に浴室から出たら着替えている姿が見えてしまいます。
洗面や脱衣場が玄関の近くであること自体はよいですが、入り口の位置、方向などには気を付けましょう。
水回りの快適な間取りを実現したリノベーション事例5選
ここからは、機能性にも優れた水回りの快適な間取りを実現したリノベーション事例を5つご紹介します。
実例①:キッチンと洗面所・ウォークスルークローゼットがつながる機能的な動線

キッチンと洗面所・ウォークスルークローゼットがつながる機能的な動線へと変わったリノベ事例をご紹介します。

キッチンと洗濯場の距離が近く、移動しやすい家事動線になっています。また、洗濯場に行く途中にはウォークスルー型のクローゼットがあり、洗濯後の収納にも便利。

キッチンで作業をしながら他の家事にも気を配れる距離感ですから、時間短縮にもつながります。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
通勤前の身支度や就寝前の入浴など、家族間で水まわりが混雑することに不自由を感じられていたというご夫婦。二人が同時に使える水まわりを計画しました。LDKを開放的に使うため、個室をつくらずロフトを設置。ライフスタイルの変化に対応しやすい家を目指しました。
※費用は引き渡し当時の金額です
実例②:WICに洗濯機能を取り込んだ家事がはかどる間取り

洗濯物干し場と収納スペースを考慮したリノベ事例をご紹介します。

洗面所から洗濯機、ウォークインクローゼットとゆるやかにつながりながら、ゾーニングされている間取りです。

ウォークインクローゼットの一部に洗濯機を取り入れることで、「洗濯する」「畳む」「しまう」までの作業がほとんど移動することなく行えます。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
「自然豊かで静かな場所で暮らしたい」と希望したご夫婦は戸建てを購入してリノベーション。空間を広く使うために生活動線から考え抜いた間取りには、必要最低限の機能を持たせたシンプルさが際立ちます。こだわりの北欧インテリアとリノベらしい筋交いや梁が印象的な住まいです。
※費用は引き渡し当時の金額です
実例③:洗濯後のアイロンかけもできる家事室兼用の洗面スペース

使い勝手の良さが魅力の家事室兼用の洗面スペースを取り入れたリノベ事例をご紹介します。

洗面所と洗濯室を一緒にして、アイロンがけもできる広々した家事室兼の空間です。近くには浴室もあり、脱いだ服の洗濯もスムーズです。

大きなテーブルは洗濯物を畳むのにも便利で、そのままクローゼット収納にしまうことができます。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
インテリア好きの二人がこだわったギャラリーのような住まい。白を基調とした空間には、可愛い小物を飾るための棚や展示スペースが充実。日常を特別に彩る素敵なリノベーションが実現しました。
※費用は引き渡し当時の金額です
実例④:キッチンを基点に洗面・WICにつながる動きやすい間取り

水回りなどの不変の機能を一か所にまとめたリノベ事例をご紹介します。

キッチンからはどの部屋にも移動しやすい間取りですが、洗濯場との距離は近く家事がしやすい動線です。

キッチンの通路の延長線上にあるウォークスルークローゼットは、部屋をぐるりと一周することができて機能的な配置です。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
子どもの成長ごとに模様替えができるように、余裕のある空間づくりを。収納や寝室、水回りなど不変の機能をひとまとめに「コア」として固め、それ以外はオープンなスペースとして分けています。空間に柔らかさをつけるためにアール壁をアクセントにしました。
※費用は引き渡し当時の金額です
実例⑤:水回りとWICをギュッとまとめたコンパクトな間取り

WICと洗濯機を隣り合わせにし、キッチンからのアクセスにも配慮したリノベ事例をご紹介します。

洗面所から洗濯場、ウォークインクローゼットがひとつながりの空間で構成されていて、家事動線が短くまとめられています。

キッチンとの距離感も近く、いろいろな作業を短時間で行うことにつながります。水回りの壁仕切りも最小限に抑えてスムーズな動線を実現しました。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
躯体壁を活用してプライベートとパブリックスペースを効果的に分ける間取りに。WICと洗濯機を隣り合わせにしたり、キッチンからのアクセスを考慮したりと、家事動線を意識して計画。キッチンにまわした古材やアクセントのブルーなど、夫婦それぞれの希望を叶えました。
※費用は引き渡し当時の金額です
水回りのリノベーションの詳しい費用や注意点についてはこちらの記事をご覧ください。
リノベ費用を算出して施工事例を見てみる
ゼロリノベでは業界では新しい「定額制」でのリノベーションを行っています。下記はリノベーション費用のシミュレーターです。リノベーション予定の平米数から、リノベーション費用のおおよその金額を算出します。また、その金額とマッチする施工事例を紹介しているので、ぜひお試しください!
まとめ
今回は、水回りの間取りにスポットを当てて、機能的で快適な間取りのポイントや計画するときの注意点、工夫とアイデアいっぱいの水回りリノベーション事例をご紹介しました。
水回りの間取りによって住み心地や使い勝手が大きく変わるため、住宅購入やリノベーションをする際には、こだわることをおすすめします。
ゼロリノベでは、物件の制約をしっかりと把握し、できるだけコンパクトな配置関係に配慮したリノベーションをご提案しています。どれくらい既存の間取りから変更できるのか、イメージを固めるためにも早めに判断しておきたい部分です。
毎週開催中の無料オンラインセミナーでは、リノベーションや失敗しない中古物件探しのコツ、資金計画の考え方などを詳しく解説しています。住まいづくり全般の基本知識を備えたい!という方にぴったりの内容ですので、「まだ具体的に決めていない」という方も、是非ご自宅からお気軽にご参加くださいね。
水回りの間取りに関するよくある質問
- 水回りの間取りが優れているマンションの特徴は?
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水回りでは、スムーズな動線を考えた間取りがもっとも大切です。水回りをできるだけ近くにまとめて配置している物件や、洗濯物干し場と収納スペースを近い場所に配置した物件は、優れた家事動線の住まいといえるでしょう。
快適な家事動線や生活動線をつくるコツについてはこちらの記事を参考にしてください。
- 水回りをコンパクトにまとめる間取りのメリットは?
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水回りをコンパクトにまとめるメリットは、それぞれが近い場所にあることで効率的に家事を行うことができ、時間を節約できます。また、水回りの場所が近いと、配管取り付けの長さも必要にならずコストも抑えやすくなります。
- 水回りが一直線の間取りのメリットとは?
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水回りが一直線の間取りのメリットは、一つのラインにキッチンや浴室、洗面所などの水を使う設備が配置されることで、移動を最小限にでき、家事の手間を少なくできる点です。
- 風水的に良いとされる水回りの間取りは?
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風水的に良いとされる水回りの間取りは下記を参考にしてください。
キッチンの良い間取り:家の中心から見て東、東南、北西にある
バスルームの良い間取り:家の中心から見て東、西、東南にある
トイレの良い間取り:家の中心から見て東、北、東南にある風水で良いとされる水回りやマンションの間取りについては、こちらの記事をご覧ください。








