【事例あり】クローゼットをリノベーション!種類・費用・工事期間を解説
「家に収納が足りないからクローゼットをリノベーションしたい……」
「リノベーションでつくるクローゼットってどんな感じ?」
と気になっていませんか?
クローゼットのリノベーションといっても、新しくクローゼットを設置するのか、既存の押入れなどを拡張して大容量のクローゼットにするのかなど、選択肢はさまざま。
まずはつくりたいクローゼットのイメージを固めることが大切です。収納したい物や用途に合わせて、クローゼットの種類や設置場所を決める必要があります。
リノベーション費用や工事期間は、つくりたいクローゼットの種類や現在の家の状態によって異なります。
ただしリノベーション後に「クローゼットをつくったけど物が収まりきらなかった」「動線や開閉スペースを見誤って不便」など、後悔する人がいるのも事実。クローゼットのリノベーションで失敗しないためには、あらかじめ注意しておくべきポイントがあります。
そこで本記事では、以下について詳しく解説します。
- リノベーションでつくれるクローゼットの種類や扉タイプ
- ケース別のクローゼットリノベーションの費用と工事期間
- おしゃれで収納力の高いクローゼットリノベーションの事例
- クローゼットのリノベーションプランを決める際のポイントや注意点
- クローゼットのリノベーション会社の選び方
この記事を読めば、リノベーションで理想のクローゼットをつくる方法が分かります。クローゼットの
リフォームや新設を検討している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
リノベーションでつくれるクローゼット3種類
「家につくれるクローゼットにはどんな選択肢がある?」「何を基準に判断すればいい?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
主なクローゼットの種類は次の3つです。
【クローゼットの種類】
- 壁面クローゼット
- ウォークインクローゼット
- ウォークスルークローゼット
リノベーションでクローゼットをつくる場合、選ぶクローゼットの種類によって収納力や工事費用が大きく変わります。それぞれのメリット・デメリットも紹介するので、自宅の間取りや家族構成に合うクローゼットを選んでみましょう。
1-1.壁面クローゼット
壁面クローゼットはもっとも一般的なタイプのクローゼット。奥行きは55〜60cm程度で、ハンガーパイプに服をかけて収納するのが一般的です。
壁面クローゼットは個室の中につくるものと思われがちですが、廊下にも設置できます。
またクローゼット内に棚や引き出しを取り付けると収納力がアップします。
壁面クローゼットは1〜1.25畳のスペースがあれば設置できるため、家のデッドスペースを活用できるのがメリット。寝室や子ども部屋など各部屋に設置すれば、一人ずつ自分の衣類を管理できます。
一方でスリムな壁面クローゼットは、布団や家電といった大型の物を収納しにくいのがデメリット。対策として奥行きを80cmほど確保して、布団が収まるクローゼットにすることも可能です。
【必要なスペース】
- 最低限の奥行きは約55cm〜
- 奥行きを約80cm確保すれば布団も収納できる
【主な設置場所】
- 子ども部屋や寝室の一角
- 廊下の空きスペース
【壁面クローゼットのメリット】
- 狭いスペースに設置可能で、デッドスペースを活用できる
- 横一列に収納した服を探しやすい
- 下に衣装ケースなどを並べれば収納を増やせる
- ホコリが溜まりにくい
- 各部屋に設置すれば個人のクローゼットをつくれる
【壁面クローゼットのデメリット】
- 奥行きが浅いため、大きい荷物(スーツケースや季節物の布団・ストーブなど)は収納しにくい
壁面クローゼットは「居住スペースが限られているけど、デッドスペースを活用してクローゼットをつくりたい」という人におすすめです。
1-2.ウォークインクローゼット
ウォークインクローゼットは、中を歩けるくらい広さのあるクローゼット。個室の中にハンガーパイプや棚を配置し、高い収納力を確保できるのが魅力です。
ハンガーパイプをメインで設置するケースもあれば、あらかじめ棚を多めに設置しておくケースもあります。
ウォークインクローゼットは、クローゼットをぐるっと見渡せるので収納物を把握しやすく、その場で着替えを済ませられるのもメリットです。
通路が必要な分壁面クローゼットよりもスペースが必要ですが、収納したい物に合わせてレイアウトをアレンジすることで、空間を有効活用できます。
設置場所は、着替えに便利な場所を選ぶのがポイント。朝起きてすぐに着替えられるように寝室横に設置するのがもっとも一般的です。帰宅後すぐに着替えられる玄関横や、洗濯にも便利な洗面所横やベランダ横に設置する家庭もあります。
【必要なスペース】
- 最低限のサイズは1畳半(1人で使用する場合)
- 2畳:150~200着程度(1人または夫婦2人分を収納できる)
- 3畳:250~300着程度(夫婦と子ども2人分を収納できる)
【主な設置場所】
- 寝室横
- 玄関横
- 洗面所横
- ベランダ・バルコニー横
【ウォークインクローゼットのメリット】
- 大型の荷物も収納できる
- 収納したものを把握しやすい
- バッグ・帽子・アクセサリーなども一緒に収納できる
- クローゼットの中で着替えを済ませられる
【ウォークインクローゼットのデメリット】
- 壁面クローゼットよりもスペースが必要
- 通路部分には収納できない
- ホコリが溜まりやすい
- 換気に配慮しないと湿気がこもりやすくなる
【ウォークインクローゼットのレイアウト】
- Ⅰ型:部屋の片側のみに収納スペースを設置
- Ⅱ型:部屋の両側に収納スペースを設置
- L字型:部屋の片側と奥の壁に収納を設置
- コの字型:部屋の両側と奥の壁に収納を設置
ウォークインクローゼットのレイアウトは、Ⅰ型・Ⅱ型・L字型・コの字型などがあります。
どのレイアウトを選ぶかは確保できるスペース次第ですが、Ⅱ型やコの字型なら収納力が高いためおすすめです。
ウォークインクローゼットは持っている洋服が多い人や、家族で収納スペースを共有したい人におすすめです。使っていない部屋や空間に余裕がある家なら、2〜3畳ほど確保すると使い勝手の良いウォークインクローゼットがつくれますよ。
1-3.ウォークスルークローゼット
ウォークスルークローゼットは、ウォークインクローゼットのように広く、出入り口が二カ所あるクローゼットです。
通り抜けできるのが特徴で、2部屋をまたいで設置すれば部屋同士をつなぐ通路としても機能します。さらに「見せる収納」としても使えるのが特徴です。
ウォークスルークローゼットは動線を考えた配置が難しいものの、通路とクローゼットの2つの役割を果たすことでスペースを有効活用できます。起床後リビングに移動しながら着替えできる位置や、帰宅後の着替えがスムーズな玄関前に設置するケースが多いです。
通路の幅が必要となるので部分的なリノベーションでの設置は難しいですが、家を全面リノベーションする際に取り入れる人が増えています。
【必要なスペース】
- Ⅰ型:幅1.2m以上
- Ⅱ型:幅1.8m以上
【主な設置場所】
- 寝室とリビングの間
- キッチンと洗面所の間
- 玄関とリビングの間
【ウォークスルークローゼットのメリット】
- 通り抜けながら着替えが完了できる
- 通路のスペースを有効活用できる
- 見せる収納ができる
- 換気がしやすく空気がこもらない
【ウォークスルークローゼットのデメリット】
- 出入り口がある2面は収納に使えない
- 動線を意識して設置しないとかえって不便になる
【ウォークインクローゼットのレイアウト】
- Ⅰ型:通路の片側のみに収納スペースを設置
- Ⅱ型:通路の両側に収納スペースを設置
- L字型:折れ曲がる通路に沿って収納を設置
- U字型:壁のくぼみを使って3面に収納を設置
ウォークスルークローゼットは「ウォークインクローゼットを設置したいけど、家のスペースは限られている」「クローゼット以外のリノベーションも考えている」という人に適しています。
収納を多く確保したい場合は、個室の壁面クローゼットとは別に共用のウォークスルークローゼットを設置するのもおすすめですよ。
家族みんなで使えるファミリークローゼットが人気
クローゼットの種類を紹介しましたが、「壁面クローゼットかウォークインクローゼットか」「個人用か家族共用か」で迷っている人もいるでしょう。
最近のトレンドは、家族全員の衣類をまとめて収納できる「ファミリークローゼット」です。
クローゼットの形状としては「ウォークインクローゼット」や「ウォークスルークローゼット」と同じですが、人数分の衣類を収納するために広めに設計されます。家族の衣類を一カ所に集めることで、まとめて管理ができるのが魅力です。
これまでクローゼットは個室に1つずつ設置し、個人で使用するのが一般的でしたが、最近は共働きで忙しい夫婦を中心に、家事の時短になると人気が高まっています。
【メリット】
- 家族の持ち物を一括管理できる
- 個別に収納をつくるよりデッドスペースを減らせる
- 家族分の洗濯物の収納が一カ所で済む
- 小さい子どもの着替えがしやすい
【デメリット】
- 広いスペースを確保する必要がある
- 子どもが成長すると、共有のクローゼットを嫌がることもある
【必要なスペース】
- 3〜4畳程度
【主な設置場所】
- 脱衣所やランドリールームの横
- リビングの横
- 玄関とリビングの間
- 寝室の横
設置場所として多いのは、洗濯乾燥機や室内干しスペースがあるランドリールーム付近。乾いた洗濯物を畳んで収納する一連の流れが1カ所で完結するため、家事がしやすいです。
外出前や帰宅後の着替えがしやすい玄関近くに配置する間取りもよく見られます。シューズクロークとつなげて設置すれば、靴を脱いで収納したあとにそのまま家に上がって着替えを済ませられますよ。
意外と重要なクローゼットの扉タイプ4つ
クローゼットの種類を紹介しましたが、クローゼットに設置する扉のタイプも意外と重要です。どの扉を選ぶかで使い勝手や費用が異なります。
主なクローゼットの扉タイプは以下の4つ。
1つずつ紹介するので、リノベーションしたいクローゼットに合う扉タイプを検討してみてくださいね。
3-1.折れ戸
折れ戸は、壁面クローゼットでもっとも一般的に採用されています。レールをスライドしながら開閉し、扉が二つ折りになるタイプです。
折れ戸を全開にすればクローゼットにかけた洋服を見渡せるので、着る服を選びやすいメリットがあります。壁面クローゼットや小型のウォークインクローゼットの扉におすすめです。
【メリット】
- 全開にでき、中身を見渡せる
- 開き戸よりも省スペース
【デメリット】
- 扉の手前に開閉スペースが必要
【費用の目安】
- 約3万円~
【適したクローゼットの種類】
- 壁面クローゼット
3-2.引き戸
引き戸は真横にスライドして開閉する扉タイプです。
引き戸といっても、扉の枚数によって次のように分かれます。
- 1枚の扉を壁に引き込む片引き戸
- 2〜3枚の扉が重なるタイプ引き違い戸
扉の前後に空間がなくても開閉できるので、部屋のスペースが限られている場合におすすめです。
【メリット】
- 小さな力で軽く開閉できる
- クローゼットの前に物を置いても問題ない
【デメリット】
- クローゼットの半分しか開けられない
【費用の目安】
- 片引き戸:約4万円~
- 引き違い戸:約5万円~
【適したクローゼットの種類】
- 壁面クローゼット
- ウォークインクローゼット
- ウォークスルークローゼット
3-3.開き戸
開き戸は室内ドアで主流の1枚扉(肩開き戸)です。左右2枚の扉が中央から開く両開き戸もあります。
ウォークインクローゼットに開き戸を設置すれば、他の部屋と統一感が出るのが魅力。ただしクローゼットの前に広い開閉スペースが必要なので、狭い部屋のクローゼットには向きません。
【メリット】
- 扉を全開でき、収納物が確認しやすい
【デメリット】
- 開閉スペースの確保が必要
【費用の目安】
- 片開き戸:約2万円~
- 両開き戸:約3万円~
【適したクローゼットの種類】
- ウォークインクローゼット
- ウォークスルークローゼット
3-4.扉なし
クローゼットの設置場所や収納物によっては、扉を付けない選択肢もあります。そのままだと見た目が気になる場合は、カーテンやスクリーンの設置で対処可能です。
以前はウォークインクローゼットに扉を付けるのが当たり前でしたが、最近は扉なしを選ぶ人も増えています。
【メリット】
- 扉の費用がかからない
- 空間に開放感が生まれる
- 湿気対策になる
【デメリット】
- 収納物が丸見えになる
- 空調の効きが悪くなる
【適したクローゼットの種類】
- ウォークインクローゼット
- ウォークスルークローゼット
- 壁面クローゼット
【ケース別】クローゼットリノベーションの費用と工事期間
クローゼットの種類が分かったところで、気になるのはリノベーションにかかる費用ですよね。
クローゼットのリノベーションは、ハンガーパイプの設置や棚の造つくのみの小規模のものから、新たに部屋をつくる大規模なものまで存在します。ここでは下記5つのケース別でクローゼットのリノベーション費用と工事期間を解説します。
【クローゼットをリノベーションする5つのケース】
- 壁面クローゼットを新設する
- ウォークインクローゼットを新設する
- 押入れを壁面クローゼットにする
- 押入れをウォークインクローゼットにする
- クローゼットにハンガーパイプや棚を取り付ける
自宅の状況や希望のクローゼットに該当するケースを確認してくださいね。
4-1.壁面クローゼットを新設する
寝室や子ども部屋に収納が足りなくて困っている人は多いのではないでしょうか。
タンスや収納ボックスを置いて洋服を管理している場合、収まり切らない衣類が部屋中に散らかってしまうこともありますよね。そんなときは新たに壁面クローゼットを設置することで、部屋をスッキリ片付けられます。
クローゼット内のハンガーパイプや扉の設置も含めて、費用の目安は15万〜25万円程度です。
【費用の目安】
約15万〜25万円
【工事期間の目安】
約2〜3日
4-2.ウォークインクローゼットを新設する
「大きな家電やスーツケースが増えて広い収納スペースが欲しい」「家族で使えるウォークインクローゼットをつくって衣類を一括で管理したい」という人もいるでしょう。
その場合は空き部屋を活用したり、部屋の広さを調節してウォークインクローゼットをつくるのもおすすめ。
費用はクローゼットのサイズやリノベーションする部屋のタイプによって異なります。もし和室の一部をウォークインクローゼットにする場合は、洋室よりも5万円ほど高くなる傾向があります。
【費用の目安】
2畳サイズ:約20万〜50万円
【工事期間の目安】
約3〜5日
4-3.押入れを壁面クローゼットにする
古い住宅やアパートで押入れが設置されている場合は、押入れをクローゼットにリノベーションすることも可能です。
押入れは2段に分かれていて奥行きもあるので、布団や季節物の家具などを収納するのに便利。しかし最近は布団よりもベッドが増え、収納する季節物も減ったことから、ハンガーパイプに洋服をかけられるクローゼットの方がメリットが大きくなっています。
押入れよりも高さのあるクローゼットは、コートやスーツ、スカートなどもシワにならずに収納できるのが魅力です。
費用や工事期間は「柱の撤去が必要か」「壁紙を張り替えるか」など、規模によって異なります。
【費用の目安】
布団棚の撤去・ハンガーパイプの設置:約3〜5万円
布団棚や柱の撤去・壁紙替え・ハンガーパイプと棚の設置:約10万〜20万円
【工事期間の目安】
半日〜2日
4-4.押入れをウォークインクローゼットにする
「押入れをクローゼットにしたい」と考えたときに、「部屋が少し狭くなってもいいから、ウォークインクローゼットを設置したい」という人もいます。
押入れをウォークインクローゼットにする場合は、押入れの解体や床・壁紙の張り替えも必要です。費用は約25〜50万円が目安。棚をどの程度つくり込むかによって差が出ます。
【費用の目安】
簡易的な棚のみ取り付ける:約25万円
棚をつくり込む:約50万円
【工事期間の目安】
約3〜5日
4-5.クローゼットにハンガーパイプや棚を取り付ける
もともとクローゼットが付いている住宅でも、クローゼットにハンガーパイプが付いていないケースがあります。ハンガーパイプを取り付ければ、畳んで収納するとかさばったりシワになったりする衣類もかけて収納できるため便利です。
ハンガーパイプの代わりに太いつっぱり棒を付けて対処もできますが、重量オーバーで落下してしまうこともしばしば。
ハンガーパイプや棚の設置なら意外と安価かつ短時間でできるため、リノベーション会社に依頼する人も多いですよ。
【費用の目安】
ハンガーパイプのみ:約2〜3万円
パイプと棚のセット:約3万円〜
【工事期間の目安】
半日
おしゃれで収納力の高いクローゼットリノベーションの事例
クローゼットをつくる上では、収納力やデザインも重要な要素です。ハンガーパイプや棚の配置・色使いや照明などは、収納したい物やインテリアの好みに左右されます。
ここでは、クローゼットをおしゃれに見せるポイントや収納力アップのポイントと共に、リノベーションでつくったクローゼットの事例を4つ紹介します。
家の間取りも一緒に紹介するので、クローゼットの設置場所を検討する際にも参考にしてみてくださいね。
■洋服屋さんのようなウォークスルークロゼット
出かける前や帰宅後の着替えに便利な玄関付近にウォークスルークロゼットを設置。内装にモロッコテイストを取り入れ、洋服屋さんのようなクローゼットに仕上がっています。
【おしゃれに見せるためのポイント】
- 木目調で統一したナチュラルな雰囲気
- すりガラス付きの木製開き戸
- 温かみのある大きめなペンダントライト
【収納力を上げるためのポイント】
- 壁面に帽子やバッグをかけられるフックを設置
- 洋服屋さんのようなハンガーパイプ付き収納ラック
リノベーションの詳細はこちらの記事をご覧ください。
■照明や色づかいにこだわった、上質感のあるデザイン
照明や色づかいにこだわり、落ち着きのある上質な雰囲気のウォークスルークローゼットです。
【おしゃれに見せるためのポイント】
- 木目とブラックを取り入れたモダンなデザイン
- ダクトレールに2つ設置したスポットライト
【収納力を上げるためのポイント】
- 右側に2段のハンガーパイプを設置
- 左側はハンガーパイプの下に収納ケースを設置
- 上部にもスーツケースなどを置ける棚を設置
リノベーションの詳細はこちらの記事をご覧ください。
■将来は子どもスペースにできるウォークスルークローゼット
将来子どもが成長したら、クローゼットを子どもスペースに変更できるのがこだわりポイント。洋服好きの夫婦のためにつくられた大きなウォークスルークロゼットです。
【おしゃれに見せるためのポイント】
- 白を基調としたシンプルなデザイン
- インダストリアルな雰囲気の裸電球
【収納力を上げるためのポイント】
- ハンガーパイプメインの収納
- ネクタイかけを設置して壁を有効利用
リノベーションの詳細はこちらの記事をご覧ください。
■玄関から続く収納たっぷりのウォークスルークローゼット
玄関から続く大容量のウォークスルークローゼット。出かける前にサッと上着を羽織ったり、靴を選んだりでき、動線の使いやすさがポイントです。
【おしゃれに見せるためのポイント】
- 木とグレー色を基調とした大人なデザイン
- 別室と統一したシンプルなペンダントライト
【収納力を上げるためのポイント】
- シューズクロークとつなげてファッションアイテムを一括で管理できる間取り
- 大型の荷物も配置しやすい自由度の高いレイアウト
リノベーションの詳細はこちらの記事をご覧ください。
クローゼットのリノベーションプランを決める際の7つのポイント
クローゼットの種類や事例を参考にしつつ、つくりたいクローゼットのイメージが固まってきたら、次は会社への相談に向けてプランを具体化していきます。
理想通りのクローゼットをつくるためには、会社にしっかりと要望を伝えて完成イメージを共有することが重要です。要望を漏れなく伝えるため、次の7つのポイントを確認しておきましょう。
次章でクローゼットのリノベーションプランを考える上での注意点を紹介するので、参考にしながら「理想のクローゼット像」を決めてみてくださいね。
クローゼットのリノベーションプランを決める際の5つの注意点
リノベーションプランを決める際は次の5つのポイントに注意しましょう。
リノベーション後に後悔しないために、しっかりとチェックしてみてくださいね。
7-1.①収納予定の物を事前に洗い出し、計画的に設計する
クローゼットをリノベーションするなら、完成後に追加の収納家具を買わなくていいようにすることが重要です。「せっかくクローゼットをつくったのに、収納が足りなくて設置型のワードローブやタンスを購入した」となれば、居住空間が圧迫されてしまいます。
あらかじめ収納したい衣類や季節物の布団や家電などを整理し、どの程度のスペースが必要か明確にしておきましょう。その上で、必要なハンガーパイプの幅や棚の段数などを把握します。
収納物に合わせて計画的に設計することで、リノベーション後の後悔や失敗のリスクを軽減できます。
7-2.②壁面クローゼットは家具との距離に注意
リノベーションで壁面クローゼットをつくる場合は、クローゼットとベッドやデスクといった家具との距離を確認してください。
扉タイプに引き戸を選ぶのであれば問題ないですが、折れ戸や開き戸はクローゼット前に開閉スペースが必要です。「扉を開閉する度にベッドに当たって邪魔」という事態を避けるために、クローゼット前は90cmほど空間を確保しておきましょう。
7-3.③ウォークインクローゼットは通路の幅や出入り口の動線に注意
ウォークインクローゼットは毎日の着替えや洗濯物の収納など、頻繁に出入りする空間です。中が狭すぎると思うように身動きが取れずストレスになってしまうため、クローゼット内の通路は最低でも60cmは確保することをおすすめします。
また家の動線を考えると、廊下やリビングから直接出入りできる設計が便利です。
ウォークインクローゼットが自分の部屋と接していない場合は特に、いったん別の部屋に行かないとクローゼットに入れないので不便です。クローゼットの場所と生活スタイルを考えて、少しでも動線が短くなるように配慮しましょう。
7-4.④イメージに近いクローゼットの画像を探しておく
クローゼットのリノベーションプランを考える際は「おしゃれで収納力の高いクローゼットリノベーションの事例」の事例以外にも、インテリア雑誌やSNSでクローゼットの写真をチェックしてみてください。
そしてイメージに近いクローゼットの画像はスマホに保存しておきましょう。会社に要望を伝える際に、やはり口頭だけでは限界があります。「確認したつもりが、まったくイメージと違うものが出来上がった」という事態もなきにしもあらず。
「こんな感じ」と画像を見せると具体的なイメージを共有しやすいため、理想に近いクローゼットが完成しやすくなりますよ。打ち合わせもスムーズに進み、「要望がうまく伝わらない」というストレスを軽減できます。
7-5.⑤カビの発生を防ぐための湿気対策も重要
クローゼットは閉めっぱなしにすることが多いため、湿気が溜まってカビが発生しやすい環境です。衣類のダメージを避けるために、湿気対策は欠かせません。
一般的な対策として、市販のクローゼット向け除湿剤を設置する方法がありますが、リノベーション時の湿気対策は次の3つが挙げられます。
【クローゼットの湿気対策】
- 換気扇や吸気口を設置する
- 壁や棚に調湿建材を使用する
- ドアを設けない
広さのあるウォークインクローゼットなら、換気扇や吸気口を設置できます。また吸湿性の高いエコカラットという素材を壁や棚に使用する方法もあります。
また、ウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットの場合は、クローゼットに扉を設けないというのも1つの手です。扉がない分見た目もすっきりとし動線もよくなります。目隠ししたい場合は、空間にマッチしたカーテンを選んで使うとよいでしょう。
実際にどのような湿気対策ができるのか自分では判断が難しいので、会社に相談して決めましょう。
クローゼットのリノベーション会社の選び方
「6.クローゼットのリノベーションプランを決める際の7つのポイント」で紹介した7つのポイントが決まったら、次は依頼する会社を探しましょう。
会社選びで重要なポイントは次の3つです。
- ホームページの施工事例を確認する
- 複数の会社に声をかけ、金額感を聞く
- 希望に合わせて提案してくれるかをチェック
1つずつ確認して、理想のクローゼットをつくってくれそうな会社を見極めてください。
8-1.①HPから施工事例を確認する
まずはリノベーション会社のHPを確認し、クローゼットの施工事例があるか確認しましょう。
実績が多い会社であれば、クローゼットのリノベーションを得意としている可能性が高く、信頼できます。またテイストや導線などが好みに近い事例が掲載されていれば、自宅のクローゼットもイメージ通りにリノベーションしてもらえるはずです。
8-2.②複数の会社に声をかけ、相見積もりを依頼
いくつか会社の目星がついたら、アプローチをかけ、予算感をヒアリングしましょう。
複数の会社に声をかけるメリットは、要望へのヒアリング力や提案力、丁寧さなど、担当者の対応を比較できる点です。
特にヒアリング力という点では、要望のままの提案、アイデアフルな提案をしてくれる会社など、提案力に差があることがわかるでしょう。
そのため、予算感は会社によってばらつきがある、ということを予め知っておくことで、「とりあえず一番安いところに」と選択した結果、契約後の対応に不満が残る、といった失敗を避けることができます。
また、要望ヒアリングでは、家族構成やクローゼットに収納予定の物なども含め、できるだけ希望を詳しく伝えることが大切です。「クローゼットのリノベーションプランを決める際の7つのポイント」で決めた内容をもとに、つくりたいクローゼットのイメージを伝えましょう。
このとき湿気対策についても一緒に相談してみてください。
8-3.③希望に合わせて提案してくれるかチェック
最後に、ヒアリング内容を踏まえて希望に沿った提案をしてくれる会社を選びましょう。
会社への相談前に具体的なクローゼットのイメージを固めているものの、自分で考えたプランが絶対的にベストとは限りません。「自分で決めた通りに施工してもらったものの、完成したら通路が狭くて使いにくかった」「思ったより収納が少なかった」なんてこともあり得ます。
プロの目線で「ここに棚を設置しましょう」「幅はこれくらいが適切です」など、より良い提案をしてくれる会社であれば安心です。
まとめ
クローゼットのリノベーションは、まずクローゼットの種類や扉タイプを選びましょう。
選択肢となるクローゼットの種類は主に「壁面クローゼット」「ウォークインクローゼット」「ウォークスルークローゼット」の3つ。最近は広めのウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットを家族みんなで共有する「ファミリークローゼット」を選ぶ人も増えています。
クローゼットの扉は「折れ戸」「引き戸」「開き戸」「扉なし」の4タイプが主流です。壁面クローゼットには一般的に折れ戸が選ばれますが、部屋のサイズや家具との距離によっては、引き戸や扉なしも検討してみましょう。ウォークインクローゼット・ウォークスルークローゼットには、他の部屋との統一感を重視したいなら開き戸がおすすめ。引き戸や扉なしを選ぶ人もいます。
リノベーション費用や工事期間は、つくりたいクローゼットや現在の家の状態によって異なります。リノベ後に後悔しないために、本記事で紹介したポイントを踏まえて収納物の量や家族構成に合ったクローゼットをつくってくださいね。