MENU

【オーダーメイド|造作図鑑 #1】海を望む、水槽のベッドルーム

リノベーション工事で一からつくりあげる造作(ぞうさく)は、リノベーションだからこそできる、世界にひとつの逸品。
住まい手の暮らしにぴったり合わせて職人がてづくりする造作は、まさに “オーダーメイド” です。
本連載では、ゼロリノベのおうちプランナーの手から生まれた世界にひとつの逸品を、その舞台裏のストーリーとともにご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、「海を望む、水槽のベッドルーム」。寝室を部屋の中心に配した、リゾートホテルのようなセカンドハウスです。玄関から海まで視線が抜けるよう、窓を連続させたつくりの寝室となっています。
設計の裏側には、どんなストーリーが隠されているのでしょうか? 設計士に話を聞きながら紐解いていきましょう。

この事例の設計担当
高橋 陸人

おうちプランナー(設計担当)
高橋 陸人

二級建築士。ニューヨークにて現地バイヤー、ギャラリーのアシスタントを経験。帰国後は都内外資系内装設計事務所にて国内外の飲食・物販店の設計・展示会・イベントのデザインに従事。直感的で言葉にできない「なんかいいよね~」「!」を大切に、お客様の生き方をデザインします。

この事例の設計担当
西山 良二

おうちプランナー(設計担当)
西山 良二

文系大学を卒業後、働きながら建築士の資格を取得。その後、戸建住宅、インテリアデザインを主とする設計事務所にて設計、現場監理を経験。 デザインを提供する上で、一番大切にしていることは施主、施工者、設計者の適切なコミュニケーションと距離感。

目次

「海を望む、水槽のベッドルーム」ができたきっかけ

玄関を開けると飛び込んでくる海の展望。お部屋の入り口からベッドルームを経由し、バルコニーの窓まで視線が抜ける贅沢なつくりのお部屋は、まさに世界に一つのオーダーメイドです!

「海を望む、水槽のベッドルーム」ができたきっかけ

海の景色が印象的な、非常に開放的なお部屋! お施主様のどんなご要望から、ここまで思い切ったベッドルームが誕生したのでしょうか。

高橋

こちらは実は、都内に自邸を持つお施主様の別邸。
セカンドハウスならではのホテルのような非日常感を味わいたいというご要望があり、キーワードとなったのは「海」でした。
お施主様の憧れでもあった、「どこの部屋からでも海が見られる家」をテーマに設計が始まりましたね。

二拠点生活だからこそ、セカンドハウスは「非日常」をコンセプトに据えたということですね。確かに、お部屋の意匠も全体的にホテルライクにまとまっています。

  • せっかくのオーシャンビューを最大限活かしきれない間取りと一般的な内装を、フルリノベで生まれ変わらせた
  • 「海の眺望」を基軸に間取りを再編集し、内装もホテルライクなテイストへと一新することで、別邸ならではの非日常を感じるお部屋に

設計のストーリー

「海を望む、水槽のベッドルーム」設計のストーリー
「海を望む、水槽のベッドルーム」設計のストーリー

具体的には、どんなふうに設計が進んでいったのでしょうか。

西山

「ホテルらしさ」「非日常」というキーワードをヒントに、まず寝室を部屋の中央に配置しました。そうすることで回遊動線が生まれ動線が良くなり、さらにご要望にあった「どこの部屋からでも海が見られる家」が叶えられました。

高橋

間取り図を見ていただけると、玄関からも廊下からもバルコニーへの視線が抜けているのがわかるかと思います。

なるほど、玄関とバルコニーの間には寝室がありますが、ガラス張りにすることで窓が連続し、視線を遮らずに海が見渡せるようになっていますね!

  • 寝室を部屋の中心にレイアウトし、そのまわりを回遊動線に
  • 寝室をガラス張りにすることで、玄関からバルコニーまで窓を連続させることができ、玄関に入った瞬間から海が見渡せる間取り

機能美のひと手間・・・「段差による目線の設計」

「海を望む、水槽のベッドルーム」機能美のひと手間

この寝室のすごいところは、緻密な目線の設計ですよね……!

西山

まさにそこがポイントです!
水平線の位置から逆算して、玄関からも寝室からも、LDKからも海の眺望を楽しめるようになっています。

高橋

部屋のそれぞれの位置から海の見え方を確認しながら、床レベル(高さ)を場所によって変えました。
寝室とリビングには段差をつけることで、ソファに人が座っていても寝室から海が見えるように調整しています。

海の眺望というコンセプトに真摯に向き合っているのが、ひしひしと伝わってきます。

西山

水平線の位置は現場で確認しながら設計していきましたよ。

こだわりの意匠設計をご紹介

「海を望む、水槽のベッドルーム」こだわりの意匠設計
高橋

寝室をガラス張りにしたことで、テーマとなっていた海への目線だけでなく、住居らしくない非日常感の演出も叶えることができました!

西山

寝室が生み出した回遊動線の中、目立たないところにキッチンをひそませているのもホテルライクを叶えるポイントです。
キッチンはどうしても生活感の出やすい場所なので、それを隠すにはこの事例のように裏動線に配置するのがポイントなのです。

 

海の眺望を活かしつつ、ホテル暮らしのような優雅さを叶えた「海を望む、水槽のベッドルーム」。住まい手の要望に寄り添ってつくり上げる造作だからこそできた、唯一無二のオーダーメイドです。
リノベーションで既製品を使わずに造作すれば、この事例のようにあなたの理想にぴったりフィットしたお部屋をつくることができますよ。

今回紹介したリノベーション事例はこちら

本企画はInstagramでも連載しています。
他の事例はこちらのリンクから「#ゼロリノベオーダーメイド」でご覧いただけます!

この記事の執筆
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

中古物件購入+リノベのすべてがわかる

中古物件リノベのロードマップ

実際にリノベーションしようと思い立っても、どんなステップがあるのかよくわからない?そんなあなたに捧げる完全ガイド特集をご用意しました!

このページを見れば中古物件の購入からリノベーションの完了までの流れがわかるはず。各ステップごとの注意点もお伝えしています。

中古リノベの全体感を把握するために、ぜひ下記よりご参考ください。

みんな、リノベしてみてどうだった?

  • リノベに興味はあるけれど自分たちにもできるのか不安
  • 事例はどれも素敵だけど、実際は大変なことも多いの?
  • リノベ後の住み心地や満足度は? etc…

ゼロリノベで住まい探しやリノベーションをしたお客様の体験談やその後の暮らしやアドバイスを集めた「お客様の声ページ」をぜひチェックしてみてください皆さんと同じ目線からのリアルな声がたくさん見つけらるはずです。

目次