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【オーダーメイド|造作図鑑 #2】ショーウィンドウな玄関

リノベーション後の玄関

リノベーション工事で一からつくりあげる造作(ぞうさく)は、リノベーションだからこそできる、世界にひとつの逸品。
住まい手の暮らしにぴったり合わせて職人がてづくりする造作は、まさに “オーダーメイド” です。
本連載では、ゼロリノベのおうちプランナーの手から生まれた世界にひとつの逸品を、その舞台裏のストーリーとともにご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、「ショーウィンドウな玄関」。お部屋の中に”外”のような空間をつくる、お部屋のゾーニングの役目も果たす玄関空間です。
設計の裏側には、どんなストーリーが隠されているのでしょうか? 設計士に話を聞きながら紐解いていきましょう。

この事例の設計担当

おうちプランナー(設計担当)
大澤 雅美

ゼロリノベの人々と理念に共感して初期メンバーとして入社。家は暮らしであり人であり、「暮らしも人も十人十色」「みんな違ってみんな素敵」なんだと、ゼロリノベでたくさんのお客様と接してきたことで感じ学んできた。決してデザインだけではない暮らしや住まい手の本質と向き合いながら、唯一無二のお家づくりを、一つひとつ丁寧に、お客様とのコミュニケーションを通して一緒につくり上げていくことを大切にしている。

目次

ショーウィンドウな玄関」ができたきっかけ

玄関ドアを開けると広がる玄関土間と、お店の外観のようなディスプレイ。ここを通ってお部屋に入っていくと思うと、ときめきが止まりません!

リノベーションしたお部屋の玄関

重厚感を感じるようなブラックにレッドが映える、どことなくブリティッシュな印象を受ける玄関。こちらはお施主様のどんなご要望から誕生したものなのでしょうか。

大澤

「外国の古い街並やお店っぽさのあるブリティッシュな雰囲気のあるおうち」というリクエストを、現代の日常にどう落とし込むかを考えました。
そのひとつがこの玄関。実はこのファサード上には大きな構造梁があります。とても目立つその梁をどうやって空間に落とし込むかを考えた結果、お店の外観(ファサード)にして隠すことで普通のおうちにはない、玄関ディスプレイ棚を兼ねる収納をつくることができました。

外国のお店を思わせる、なかなか日本の住宅では見ない形のインテリアですが、お部屋の中はどんな感じなんだろうとわくわくしてしまう素敵なデザインですね。

  • 外国のような、お店のような雰囲気を住宅に落とし込んだ、ファサードというアイデア
  • 物件特性の梁を逆手に取り、活かしたプランニング

設計のストーリー

リノベーションした間取り

具体的には、どんなふうに設計が進んでいったのでしょうか。

大澤

画像内の赤枠の箇所が、大きめの梁があった場所です。
そこにファサードをあつらえることで玄関土間を「インナーバルコニー」とし、在宅ワークやおうち時間の多いお施主様に「お部屋の中にいながら気分を変えていただけるような外空間」をつくりました。
その結果、ご希望としてあった外国のようなお店のような雰囲気も演出することができたと思います。

玄関扉を開けた先にまだ「外みたいな空間」があることで、街中にあるお店のショーウィンドウを通りから見ているようなニュアンスが出せているんですね。

ワンルームのプランだと「玄関を開けたらすぐお部屋!」という間取りが多い気がしますが、こんなふうに空間を緩やかに分ける仕掛けは新鮮ですし、居場所が増えて嬉しいですよね。

  • 玄関土間と生活空間の間に仕掛けをつくることで、お部屋の中で「外」と「中」を切り替える
  • お客様を出迎えるような、お店の入り口を思わせるファサードで、お部屋に入るわくわく感を醸成

機能美のひと手間・・・「お部屋の中に”外”をつくるファサード」

リノベーションしたお部屋の玄関

思い切ったデザインですが、プランニングの背景にあるポイントを教えてください。

大澤

ワンルームながら、ファサードの中と外で空間の役割が分かれている形になりました。
建具や壁で完全に仕切らずとも、このように収納などをつくることで緩やかに空間を仕切ることができます。

今回はそんな間取りの工夫に、お施主様のご希望だったデザインを組み合わせて、梁という「物件特性」×「間取り」×「デザイン」がぴったりはまったプランが実現したんですね!

大澤

ちなみにインナーバルコニーの写真を見ていただくとわかるのですが、ディスプレイ棚の下部には隠す収納がしっかりついています。
実用性のみを考えると、上部のディスプレイ部分まで収納にしてもいいのですが、「住み手にとって本当に必要なもの」を考えて今回はディスプレイ棚を大きく取りました。

こだわりの意匠設計をご紹介

リノベーションしたお部屋の玄関
リノベーションしたお部屋の玄関
リノベーションしたお部屋の廊下
大澤

お部屋全体の世界観が崩れないよう、生活空間も玄関同様に造作をしています。
お施主様の好きなテイストと実生活の利便性、双方を考えながらバランスを取り、設計していきました!

お施主様のお好みのデザインを間取りに落とし込んだ「ショーウィンドウな玄関」。住まい手の要望に寄り添ってつくり上げる造作だからこそできた、唯一無二のオーダーメイドです。
リノベーションで既製品を使わずに造作すれば、この事例のようにあなたの理想にぴったりフィットしたお部屋をつくることができますよ。

今回紹介したリノベーション事例はこちら

本企画はInstagramでも連載しています。
他の事例はこちらのリンクから「#ゼロリノベオーダーメイド」でご覧いただけます!

この記事の執筆
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

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みんな、リノベしてみてどうだった?

  • リノベに興味はあるけれど自分たちにもできるのか不安
  • 事例はどれも素敵だけど、実際は大変なことも多いの?
  • リノベ後の住み心地や満足度は? etc…

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