リノベーションで部屋を仕切るアイデア集|可動式から造作壁まで多彩な実例を解説

「リノベーションで、暮らしに合わせて上手に部屋を仕切りたい」
「部屋を仕切る方法やアイデアはどんなものがあるのかな。」
そう考えてはいませんか?どんな風に部屋を仕切ったら「効果」「費用」「デザイン」的にベストなのか、よくわからないですよね。
部屋を仕切る方法には、リノベーション会社による施工が必要な仕切りとそうでない仕切りがあります。

例えばテレワークの会議のために周りの音が入らない空間が欲しいなら、壁を新設したり、ある程度防音性のある可動式のドアで仕切るのがおすすめです。子ども部屋を二つの空間に分けたい場合は、本棚や収納で仕切ると子どもが大きくなった時に再び一つの部屋として使えるので合理的です。
ただし、不必要に個室を増やすことは必ずしもいいとは限らないので、自分の暮らしにあった仕切り方を見つけて設置しましょう。
そこで本記事では、以下のことをお伝えしています。
- リノベーションで部屋を仕切る方法と費用
- リノベーションで間仕切りした事例2選
- リノベーションで部屋を間仕切りする際のポイント
自分にとって最適な部屋の仕切り方を見つけるために、最後まで読み進めてくださいね。
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リノベーションで部屋を仕切る方法
はじめにリノベーションで部屋を仕切る方法について詳しくお伝えします。
部屋を仕切る方法には以下のようなものがあります。
- 間仕切り収納・棚
- 間仕切りドア
- ガラス戸
- スクリーンパーテーション
- アコーディオンカーテン
- カーテン
- ロールスクリーン
- フェンス
- 壁の新設
それぞれの方法ごとに「メリット」「デメリット」「おすすめの用途」「費用」をまとめました。
間仕切り収納・棚

間仕切り収納・間仕切り棚にする場合は、造作家具として作る場合と可動式の家具を設置する方法があります。どちらの場合も収納と仕切り両方の役割を果たす効率の良い仕切り方です。可動式の場合は、再び別の間取りに変えたり、撤去することもできるので利便性がより高いです。
メリット:
- 収納や棚としての役割を果たしつつ仕切れるので一石二鳥
- 将来の使い勝手がいい
- 可動性の家具なら手軽に安く設置できる
デメリット:
- 防音性が低い
- 個室感が低い
- 戸建ての場合は、耐震性に注意が必要
おすすめの用途:
- 寝室
- 子ども部屋
費用:5万円〜50万円前後(造作家具の方が高い)
間仕切りドア

天井埋め込み方式のハイドアなら、間仕切りドアとして比較的簡単に設置が可能。間仕切りドアは厚みがあるので、ある程度の防音効果も期待できます。さまざまなカラーや材質のドアが各メーカーから発売されているので、自分の自宅にあったドアを選んで設置できます。
メリット:
- 防音効果がある
- 取り外しが簡単
- 色のバリエーションが豊富
デメリット:
- 自分で取り付けられない
- 取り付け可能な幅が限られる
おすすめの用途:
- テレワークやオンライン授業用スペース
- 納戸などしっかり目隠ししたい用途の空間
費用:10万円〜20万円前後
ガラス戸

ガラス戸は、圧迫感を排除でき光も取り入れられる可動式の間仕切りです。防音性にも優れていますが、プライベート空間というよりは家族の存在を感じつつ音を遮れる空間が作れます。フレームはアイアンや木などさまざまな風合いの物を選ぶことが可能です。
メリット:
- 防音効果がある
- 家の中でつながりを感じられる
- 戸をあければより開放的な空間になる
デメリット:
- プライベート空間感はあまりない
- 自分で取り付けられない
おすすめの用途:
- テレワークやオンライン授業用スペース
- 読書や執筆など趣味の空間
費用:15万円〜(戸の枚数やフレームの材質による)
スクリーンパーテーション

スクリーンパーテーションは、やわらかく空間を仕切れる可動式間仕切りです。透明度はさまざまで、半透明のものを選べば風通しや採光をコントロールしつつ、プライバシーをしっかり守ってくれます。使わない時は一箇所に収納できるので、プライベート空間と開放的な空間の両方を楽しめます。
スクリーンパーテーションは上吊りタイプとレールタイプを選べるメーカーが多く、さまざまな場所に設置できるのも特徴です。
メリット:
- 締め切っても柔らかい光を取り入れられる
- プライベートが確保された空間を作れる
- 開放的な空間とプライベート空間を両立できる
デメリット:
- 防音効果が低い
- 自分で取り付けができない
おすすめの用途:
- 子ども部屋
- 寝室
- 仕事部屋
- 書斎
費用:10万〜40万円前(パネルの枚数や材質によって異なります)
アコーディオンカーテン

アコーディオンカーテンは手軽で便利な間仕切りです。しっかりとした素材でできているアコーディオンカーテンは、ピッタリと締め切ることができるので、プライベートな空間を作ることが可能。柄やカラーのラインナップも豊富なので、好みに合わせて選べます。
メリット:
- 手軽にプライベート空間を作れる
- 鍵をつけることができる
- 自分で設置できるものもある
- 柄やカラーのライナップが豊富
- どんな場所にも設置できる
デメリット:
- 防音性が低い
- 自分で設置できないものもある
おすすめの用途:
- 子ども部屋
- 寝室
- 書斎
- 介護用スペース
費用:5万〜20万円前後
カーテン

カーテンはもっとも手軽にできる間仕切りです。カーテンレールを設置して取り付けるだけで、空間を仕切ることが可能。突っ張り棒やワンタッチカーテンポールを設置すれば、さらにお手軽にカーテンを取り付けられます。
メリット:
- 設置が自分で簡単にできる
- 安い費用で設置できる
- 好きな布を使って仕切れる
- 汚れたら洗える
- 風通しが良い
デメリット:
- 防音効果がない
- プライベート空間感が薄い
おすすめの用途:
- 着替えスペース
- 物置スペース
- 冷暖房効率UP目的の仕切り
費用:1万〜3万円前後
ロールスクリーン

ロールスクリーンも比較的簡単に設置できる間仕切りの一つです。省スペースで圧迫感がなく、開け閉めも簡単。取り付けも難しくなく、ネジで留め具を壁に固定する程度の作業で完了します。カラーを自由自在に選べるので、お部屋にあった物を選べるのも嬉しいポイントです。
メリット:
- スペースを取らずに設置できる
- 自分で取り付けられる
- カラーバリエーションが豊富
デメリット:
- ドアのような感覚で簡単に開け閉めできない
- 頻繁に出入りする部屋には向いていない
- 防音効果がない
おすすめの用途:
- 目隠し
- 冷暖房効率UP目的の仕切り
費用:1万円〜5万円
フェンス

フェンスを仕切りに使うのは新しい発想ではないでしょうか。風通しや採光、部屋の中の視線まで遮ることなく仕切ることができるのがフェンスの魅力。それでいて空間をしっかり分けることができるので、空間にメリハリがつきます。
メリット:
- 風通し
- 採光
- 視線を遮らずに空間を仕切れる
デメリット:
- 部屋のような空間は作りづらい
おすすめの用途:
- 趣味の空間
費用:5万円〜(サイズや設置方法による)
壁の新設

壁の新設は一番大掛かりな間仕切り方法。遮断性が高くしっかり防音でき、完全なプライベート空間を作れます。一方で設置することにより採光や風通しにも変化を及ぼすので、その点も考慮が必要です。
メリット:
- 完全な個室が作れる
- 小窓を作るなどアレンジした壁を作ることもできる
デメリット:
- 可動性がない
- 簡単に撤去できない
- 空調設備を新たに設置する必要がある
おすすめの用途:
- テレワークやオンライン授業用スペース
- 寝室
- 子ども部屋
費用:20万〜30万円前後
リノベーションで間仕切りした事例12選
部屋を仕切ってリノベーションする方法は多数ご紹介しましたが、実際に暮らしの中に取り入れるとどんな感じになるのか気になりますよね。ここでは、リノベーションで間仕切りした事例をご紹介します。
2つの「箱」で家事ラク間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
施主様の「楽に暮らしたい」を叶えるのは2つの箱とその距離感。寝室を内包した箱とクロゼットを内包した箱は、家事ラク動線の構成と間仕切りの役割を兼ねます。物をすぐに仕舞えるよう家全体に収納機能を展開することで、施主様が”ありのまま”に過ごせる家を目指しました。
※費用は引き渡し当時の金額です

お家を仕切るのは「寝室」と「クロゼット」を内包した2つの箱。
箱型にすることで部屋に回遊性をもたせ、家事ラクな動線を作りました。
箱の中に収納もたくさん作って詰め込んでしまえば見た目もすっきりするので、日々の片づけをノンストレスで行えます。
月に腰掛けるような間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
不要な壁と建具を取り払ってできたワンルーム。月のような形にくり抜かれた曲面が印象的な間仕切りは、光や風を通しながら生活空間と寝室を優しく区切っています。シンプルな空間の中にひとさじの遊び心を添えました。
※費用は引き渡し当時の金額です



間仕切りの壁を月のような形にくりぬくことで、印象的なデザインでありつつ、間仕切りしながらも開放感を与えるといういいとこどりを叶えました。
アイキャッチとしてゆるく室内を仕切りながらも、採光と風通しはしっかりと確保できます。
スタイリッシュな引き戸で間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
森のような一面のグリーンが、家族の時間を豊かに彩ります。スタイリッシュな引き戸で間仕切りしたサンルームはお部屋の主役。広い玄関土間は大空間をオンとオフに分け、家族みんなが快適に過ごせます。子ども部屋の増設も視野に入れ可変性を残した、植物との共生を楽しむ住まいです。
※費用は引き渡し当時の金額です



植物の居場所としてサンルームを作りたいというご要望に、スタイリッシュなガラスの引き戸を採用することでモダンなデザインで応えました。
主寝室をお子様の成長に合わせて子供部屋と分けられるよう、下地を入れてドアを二つ設けており、将来的に間仕切って部屋を増やすことも可能です。
可変性に富んだカーテンでの間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
車椅子でも快適に暮らせるよう、スロープや十分な通路幅を確保したバリアフリーな設計。サニタリーに回遊動線をつくることで行き止まりをなくし、生活しやすくしました。木ルーバーの天井や有孔ボードの間仕切りなど、インテリアはラフで温かな雰囲気に。
※費用は引き渡し当時の金額です



リビングにカーテンレールを設けることで、簡単に来客時の客室代わりにできる設計に。
間仕切りを作ることもプライベートの確保のためには大切ですが、こうして変化に対応しやすい状況を作っておくことで「開放感」と「個室感」を必要に応じて使い分けることが出来ます。
開口部で光と風を通す間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
大きなワンルームをゆるやかに仕切り、家族の気配が感じられる住まいに。間仕切りには大小の開口部を設け、光と風をまわしつつ視線をコントロール。空間のアクセントになる長いインナーバルコニーは廊下に見立てることもでき、視線が心地よく抜ける動線として機能します。
※費用は引き渡し当時の金額です



完全な個室を作らず、間仕切りに大小の開口部を設けたりインナーバルコニーを採用したりすることで、採光と採風を可能にしました。
空気が流れるためエアコン一台で空調が済むのもポイントです。
間仕切りでプライベートは守られつつも、自然と家族間のコミュニケーションが充実します。
隠し扉+障子+引き戸でノスタルジックな間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
躯体の塗り分けや間仕切りで陰影にメリハリをつけ、表情豊かな住まいに。既存の古い建具を再利用し、新旧が融合した空間を演出しました。ホームシアターを楽しむスクリーンや、縁側のような小上がり、隠し扉など、施主様の遊び心あふれるリクエストを詰め込んでいます。
※費用は引き渡し当時の金額です



玄関正面の棚は飾り棚かと思いきや・・・可動式の隠し扉になっているという驚きのデザインです!
その他にもリノベーション前の障子やガラスの引き戸をそのまま残して使うなど、既存の建具をあえて残すことで古い建物のテクスチャを楽しむことが出来ます。
腰壁で見えるようで見えない絶妙間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
開口部つきの間仕切りや腰壁で生活感を隠しつつ、窓の眺望を最大限に活かしたワンルーム。リビングを広くとるために他の要素は端に寄せ、コンパクトでも開放感ある空間にしました。硬い印象の素材と色味で全体をクールにまとめ、自分らしい空間を細部まで追求した住まいです。
※費用は引き渡し当時の金額です



間仕切りに開口部をつけたり、腰壁を採用したりすることで、開放感はそのままに生活感は上手に隠す空間づくりを目指しました。
ベッドなどのプライベートゾーンはしっかり隠しつつも、視界を遮らない眺望の良い設計です。腰壁は、程よくつながりを感じるワンルームにおすすめ。
独立した腰壁でゆるりと間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
腰壁でゆるやかに間仕切りした開放感のあるリビングとダイニングキッチンには、家族が自然と集まります。リビングの床は一部を畳にすることで、小さなお子さんをはじめ、大人もどこか懐かしく感じ、思わずゴロゴロしたくなるのではないでしょうか。
※費用は引き渡し当時の金額です



LDKの真ん中に独立した腰壁を設置することで、緩やかな間仕切りを行うとともに全体的な解放感を求めました。
部屋としては大きなワンルームでも、腰壁があるだけでしっかりと気持ちの切り替えとゾーニングができています。
同じ空間で過ごすという感覚も大事にできる間仕切りの仕方です。
朝日がさすガラスの間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
共働きのご夫婦が「朝を丁寧に贅沢に」をテーマにリノベーション。自然光を活かすガラスの間仕切りと最小限の間取りで、ルーフバルコニーの景色を楽しめる設計。早起きしてゆっくり過ごせる朝型ライフスタイルを実現しました。
※費用は引き渡し当時の金額です



TRUNK HOTELにインスピレーションを受けたガラスの間仕切りが印象的なおうち。
間仕切りを設けることで遮音性とおこもり感は出しつつも、しっかりと朝日が届くオープンスペースのような感覚も味わえます。
玄関正面から見えるキッチンには腰壁を設置することで手元を隠し、生活感を低減してくれる嬉しい設計です。
動かせない柱を間仕切り壁に
ゼロリノベのリノベーション施工事例
変わった構造に押し込められていた窮屈な個室を取り壊し、広々としたLDKに。斜めにインナーバルコニーを設ければ気持ちよい視線の抜けが演出できます。構造柱は活かして寝室との間仕切り壁に。シックな色合いでまとめ、ホテルのような住まいが完成しました。
※費用は引き渡し当時の金額です



変わった形のお部屋の壁をすべて取り払ってできた広々ワンフロアに、取り払えない構造柱を活かして壁を作ることで寝室の目隠しをしました。
必要な目隠しはしつつも変形の部屋に十分な換気と回遊性を確保したデザインです。
収納家具で目隠しとしての間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
お子さんの巣立ちを機に住まい購入とリノベーションを選択された施主様夫婦。フルフラットの床と間口の広い通路は車椅子での生活を快適にし、バリアフリー対応としました。充実の収納を叶えるため、夫婦の寝室も収納家具で間仕切りしています。
※費用は引き渡し当時の金額です



車いすでの生活を快適にするためのバリアフリー対応をしたデザイン。
大容量の収納家具を壁の代わりにすることで、開放感と利便性はそのままに寝室の目隠しを行いました。
ダイニングのフローリングを途中で畳に切り替えることで、バリアフリーのまま小上がりのような空間の切り替え気分を味わえます。
本棚で抜け感のある間仕切り
ゼロリノベのリノベーション施工事例
ゼロリノベが推奨する「余白を残した間取り」を体現するリビングと寝室の本棚間仕切り。緑を愛する施主様のため、浴室をバルコニーに面した空間に配置し、借景を眺めながら癒しのバスタイムを過ごせるよう計画しました。
※費用は引き渡し当時の金額です



リビングと寝室の間に本棚とブラインドを設け、間仕切りでありながらも空間としてはつながっているデザインを設計しました。
本をしっかりと詰めて目隠し度を上げることも、本ではなく飾り棚として利用し空間のつながりを重視することもできます。
浴室の間仕切りに室内窓を設けることで、バルコニーの景色を眺めつつの入浴が楽しめます。
リノベーションで部屋を間仕切りする際のポイント
リノベーションで部屋を間仕切りする際に抑えておくべきポイントが5つあります。ポイントは以下の通りです。
- 採光について考える
- 照明について考える
- コンセントについて考える
- 収納について考える
- 空調について考える
それぞれについて詳しくみていきましょう。
採光について考える
リノベーションで部屋を間仕切りする場合は採光について考えましょう。部屋を仕切ることで採光に変化が出る場合があるからです。
例えば間仕切りドアや遮光のカーテン、壁の新設など光を通しにくい物で仕切ると、仕切った空間の一方に窓がない場合、一日中暗くなってしまいます。仕切った後の光の入り方はどうなのか、光が入らない場合はどうするのかをよく検討した上で仕切りを設置する必要があります。
特に子ども部屋として使用する空間は、健康のためにも日光が入らない部屋はおすすめできないので注意しましょう。


照明について考える
リノベーションで部屋を間仕切りする場合は、照明について考えましょう。照明に関して以下のような問題が考えられます。
- 既存の照明を仕切った2つの空間でシェアすると不便がある
- 照明を撤去しないと設置できない間仕切りがある
既存の照明を仕切った2つの空間でシェアすると不便がある
リノベーションで部屋を仕切る場合は、既存の照明のままで問題がないか合わせて検討しましょう。別々の人が使用する目的で部屋を2つに仕切る場合、既存の照明を2つに分けた空間でシェアすると不便がでます。
電気を消したりつけたりするタイミングが違ったり、それぞれの空間の明るさが十分ではないことも考えられるからです。
例えば、子ども部屋を分割してせっかく別々に過ごせるようになっても、照明が1つだと電気を消すタイミングやつけるタイミングの差が問題になるかもしれません。一方が寝たいときに、一方が勉強中だと困ってしまいますよね。


照明を撤去しないと設置できない間仕切りがある
天井にレールを取り付けるタイプなどで部屋を間仕切りする場合、仕切りを設置する場所に照明がないか、ある場合は電気工事代が別途かかることを念頭に置いて検討しましょう。


例えば上の画像のようにカーテンレールを天井に設置する場合、レール上に照明があると取り付けができません。その場合は、照明を撤去し、新たに照明を取り付け直す必要があります。
そうすると仕切りの施工費用とは別に電気工事代が別途かかり、通常の仕切り工事よりも時間がかかります。


コンセントについて考える
部屋を仕切るリノベーションをする際は、空間を仕切った後、必要な場所にコンセントがあるか、ないならどうするかを検討することはとても重要です。
例えばテレワークやオンライン授業で使用するために作った空間にコンセントがなかったら、不便で仕方ありません。
コンセントの増設は数万円でできる上にそれほど大変な作業ではありませんが、場所によっては増設自体が無理な場所もあるので、事前にしっかり確認しましょう。


収納について考える
部屋を仕切るリノベーションをする際は、収納についても検討する必要があります。仕切った部屋を誰かの部屋にしようとした時、収納がないと不便です。
仕切った部屋はそれほど広くない場合が多いので、効率よく収納する方法を検討しておくと便利ですよ。例えば引き出し付きベッドを検討したり、壁に浮かせた造作棚を作るのもいいでしょう。


上記の画像のように本棚でゆるく空間を仕切る事例の場合、収納兼仕切りを選べば、狭いスペースを仕切りながら収納も確保できて便利ですね。


空調について考える
部屋を仕切るリノベーションをする際は、空調について検討しましょう。空調が行き届かない部屋の場合、人が快適に過ごすことができません。また、風通しが悪いと、湿気が溜まってカビが生える恐れも。
特に防音性が高い空間を作る場合は同時に風通しも悪くなるので、注意が必要です。


壁を新設するなど通気性が悪い仕切りでも、上の画像のように上を開けるだけでも風の流れや空調の行き届き方が変わりますよ。


部屋の仕切りを選ぶ基準は?
部屋の仕切りは、暮らし方や用途に合わせて選ぶことが大切です。
防音効果と開放感を兼ね備えたい場合はガラス戸の間仕切りがおすすめ。完全な個室を作りたいなら壁を新設すると満足度の高い住まいへと変わります。ライフスタイルや家族構成なども加味しながら選択しましょう。
以下のポイントを参考に方法を検討してください。
プライバシーや防音性を重視 | 壁の新設、間仕切りドア |
可変性の高さを重視 | カーテン、アコーディオンカーテン |
採光や通風りを重視 | スクリーンパーテーション、フェンス、 |
低コスト重視 | カーテン、間仕切り収納・棚 |
リノベーションで間仕切りを行うメリット
リノベーションで間仕切りを行うメリットは4つあります。メリットは以下の通りです。
- プライベート空間が作れる
- 生活時間・スタイルが異なる家族と快適に過ごせる
- 冷暖房効率を上げられる
- 目隠しできる
それぞれ詳しくお伝えします。
プライベート空間を作れる
部屋を仕切るリノベーションをすれば簡単にプライベート空間が作れるのは大きなメリットです。
特におすすめなのは、ある程度の年齢に成長したお子さんが自分の部屋を欲しがった時です。
カーテンのような簡単な仕切りを設置するだけでも簡単に個室ができ、間取りを変更できます。設置する仕切りによってプライベート具合を調整することもできます。


上の画像は、将来的に子ども部屋として仕切ることを前提に作った空間。新築で家を建てたり、中古マンションをリノベーションする際は、このようにあらかじめ仕切りを設置することを想定した空間を作るのもいいですね。
生活時間・スタイルが違う家族と快適に過ごせる
リノベーションで間仕切りすると、生活時間や生活スタイルが違う家族と空間を分けられます。
遮光性がある仕切りを設置すれば光を遮り、防音性のある仕切りを設置すれば音も遮れます。


上の画像のように遮光性のある素材で仕切りを作れば、明るいリビングの中でも仮眠をとることが可能です。
冷暖房効率を上げられる
部屋を仕切ることで、空調する空間を狭くでき、冷暖房効率を上げることができます。
例えばリビング内に階段がある住宅では、階段の入口に突っ張り棒で布と取り付けるだけでも冷暖房効率が上がります。


上の画像のようにリビングとつながる空間にドアがない場合は、そこに仕切りを取り付けることで冷暖房効率がUP。この事例は間口が小さいですが、間口が広ければ広いほど効果的です。
目隠しができる
部屋を仕切るリノベーションをすれば、視線を感じたくない空間を隠すことができます。


上の画像のように簡易的な仕切りでも、納戸などの収納の目隠しには十分です。


このようなしっかりとした壁を部分的に新設すれば、空間の目隠しが可能です。
リノベーションで間仕切りを行うデメリット
続いてリノベーションで間仕切りを行うデメリットを2つお伝えします。デメリットは以下の通りです。
- 空間が狭くなる
- 動線が悪くなることがある
デメリットと合わせて対処方法もお伝えします。
空間が狭くなる
リノベーションで間仕切りすると、空間が狭くなります。当たり前ですが、一つの空間を分割するわけですから当然ですよね。
特に壁を新設する場合や動かない物で仕切る場合は、仕切った空間を開放できないので狭い空間が通常の間取りになるのでよく考えましょう。
空間が狭くなるデメリットは、以下の対処方法で解決できます。


可動式の仕切りにすれば、閉めているときは狭くても、仕切りが必要ない時は開放的にできます。そうすれば仕切りを設置する前の空間を保つことが可能です。
また、個室として活用する場合、目安として9畳以下の狭い部屋は固定の仕切りで仕切らないことをおすすめします。9畳の部屋を等分するとわずか4.5畳程度のスペースになってしまい、個室として使う場合は使い勝手が悪いです。
動線が悪くなることがある
リノベーションで間仕切りを行うと、動線が悪くなる場合があります。このデメリットは、壁の新設など、動かない仕切りの場合に注意が必要です。
例えばリビングを仕切ると、家具の配置がうまくできなくなり動線が悪くなる場合があります。また、仕切ることによってリビングが狭くなり、動くスペースが減って動線が悪く感じるようになる場合も。
動線が悪くなるデメリットは、以下の対処法で解消できます。


住む人全員にとって仕切りが邪魔でないか考えてから設置しましょう。
また、仕切りを設置することで今ある家具の配置に影響がないか考えてから仕切れば、家具のせいで動線が悪くなることを防げます。
まとめ
リノベーションで部屋を仕切るときは、目的や用途によってどんな仕切りで間仕切りするか検討するとともに、「採光」「照明」「コンセント」「収納」「空調」について考えてリノベーションするのがポイントです。
また、仕切りは住んでいる人の邪魔にならないか、仕切ることで空間は狭くなりすぎないかについても注意すると、後悔しない間仕切りのリノベーションができますよ。