ベランダのリノベーションの費用相場! リフォームの種類や4つの注意点を解説
「古くなったベランダはリノベーションできれいにできるの?」
「リノベーションに制限があるマンションでもベランダをおしゃれにしたい」
上記のようなお悩みをお持ちの方の中には、戸建てやマンションの古くなったベランダを自分好みにリノベーションしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
ベランダのリノベーションは大きく分けて以下の2種類に分けられます。
- 生活の質の向上が目的のリノベーション
- 防水などのメンテナンスを目的としたリノベーション
「ベランダをおしゃれにしたい」など、生活の質の向上を目的としたリノベーションが多いかと思います。
しかし、ベランダの劣化状況によってはメンテナンスも必要になることがあります。
ここで注意しておきたいのが、戸建てとマンションではリノベーションできる内容が異なることです。
マンションのベランダは共用部分に該当するため、戸建てとは異なり、リノベーションできません。
本記事では、ベランダリノベーションの種類や費用相場を解説しています。
さらに、目的別のリノベーション内容やリノベーション事例、注意点もあわせて紹介します。
ベランダの使い方は人それぞれです。
そのため、目的に合ったリノベーション内容を選ぶことが大切です。
使いやすい自分好みのベランダにリノベーションできるように、ぜひ最後まで読んでみてください。
ベランダのリノベーションとは?
ベランダのリノベーションとは、冒頭でも紹介したように「生活の質の向上」「メンテナンス」を目的とした2種類のことです。
それぞれの目的別でおすすめな人は、以下の通りです。
リノベーションの目的 |
おすすめな人 |
生活の質の向上 | ・ベランダの雰囲気をおしゃれにしたい ・ベランダでイベントを楽しみたい ・雨の日でも洗濯物を干したい ・家族が増えたためでベランダを増やしたい ・外から家の中が見えないようにしたい |
メンテナンス | ・10年以上防水工事をしていない ・手すりが錆びている |
ベランダの劣化状況やベランダをどのように使いたいのかによってリノベーションの内容が異なります。
1-1.生活の質の向上を目的としたリノベーションとは?
生活の質の向上を目的としたリノベーションとは、以下のことを指します。
- ベランダをおしゃれにしたい
- 雨の日でも洗濯物を干したい
- 自由に遊べる空間を作りたい
ベランダを生活の一部として価値あるものに変化させるための、リノベーションです。
1-2.メンテナンスを目的としたリノベーションとは?
メンテナンスを目的としたリノベーションとは、ベランダを安全に使用可能な状態にするためのリノベーションのことです。
劣化したままのベランダを使い続けていると、雨漏りや手すりの落下などの危険性が高まります。
そのため、メンテナンスも重要なポイントになります。
ベランダのメンテナンスとは、主に3種類あり、ベランダの状態によって必要なメンテナンス内容が異なります。
メンテナンス内容 |
メンテナンスのタイミング |
防水工事 | ・10年以上工事していない ・以下のような亀裂が入っている |
錆防止塗装 | 手すりがまださびていない状態で5年以上塗装していない |
手すり交換 | ・手すりがぐらつく ・以下のように錆びている |
マンションの場合、ベランダは共有部分なので、勝手にリノベーションできません。
マンションのベランダは、管理会社により数年ごとに定期的なメンテナンスが行われています。
そのため、亀裂などが気になる場合は管理会社に問い合わせましょう。
【種類別】ベランダのリノベーションでできること
ベランダのリノベーションは、家の種類によって可能な内容が異なります。
具体的には、2つのタイプの家でのベランダリノベーションに分類されます。
- 戸建てのリノベーションでできること
- マンションのリノベーションでできること
それぞれ詳しくみていきましょう。
2-1.戸建てのリノベーションでできること
戸建てのベランダは自由にリノベーションできます。
そのため、以下のような工事内容から好みのベランダに変化させられます。
リノベーション内容 | ポイント |
床材の変更 | ベランダの雰囲気を変えられる |
ベランダの拡張 | 既存のベランダを活かせる |
ベランダの増設 | ベランダがない場所にも取り付けられる |
屋根の設置 | 直射日光を防げる |
サンルームの設置 | 雨の日でもベランダを利用できる |
上記画像のようにベランダのリノベーションでは、ベランダの床材の変更や上部に屋根の設置が可能です。
おしゃれな空間になったり、夏場の日差しや冬場の寒さを和らげたりして、より快適で心地よい空間にできます。
リノベーション内容や費用は「生活の質の向上を目的としたベランダのリノベーション内容と費用」の章で詳しく解説しています。
2-2.マンションのリノベーションでできること
マンションのベランダは共用部分なので、基本的なリノベーションができません。
なぜ、ベランダが共用部分なのかというと、「区分所有法」という建物の中のものの1つ1つが誰の物かを定義した法律で定められているからです。
しかし、家の中から見えるベランダが古いままでは、不便だったり、気分が上がらない方もいるのではないでしょうか。
せっかくなら使い勝手が良く、自分好みのベランダにリノベーションしたいですよね。
実際に中古マンションを購入された方のベランダを以下のように手を加えた事例があります。
詳しい内容を知りたい方は「【事例】リノベーションできないマンションのベランダをおしゃれにする方法」を確認してみてください。
大きな工事をしなくても画像のようにおしゃれなベランダにできるため、ぜひ参考にしてみてください。
ベランダのリノベーションの種類
一言でベランダのリノベーションといっても、種類はさまざまです。
定期的に施すメンテナンスと、機能性を向上するために施すメンテナンスの2つに分かれます。
今回は、以下の7つのベランダのリノベーションを紹介します。
- 防水機能を上げるリノベーション
- 取り替えリノベーション
- 塗り替えリノベーション
- 機能性を上げるリノベーション
- 屋根の取り付けリノベーション
- 増築リノベーション
- サンルームにするリノベーション
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1. ベランダの防水機能を上げるリノベーション
ベランダにひびが入ったり、塗装がはがれてしまったりすると防水効果が減少してしまうため、定期的な補修が必要です。
防水機能を上げる方法に、以下の内容が挙げられます。
防水内容 |
効果 |
FRP防水 | 繊維強化プラスチックを使用した防水方法。高い耐久性や防水性、熱耐性を持っているが、紫外線や自信でひびが入る可能性がある。 |
シート防水 | 目につかない場所の防水に用いられることが多い。下地の亀裂に柔軟に対応でき、費用も安い。しかし、作業が大がかりで費用が高額。 |
ウレタン防水 | 場所を選ばず、比較的安く施工できる。しかし、手作業で進めるため、表面の均一性が取れない。また、雨漏りや劣化しやすく、亀裂に弱い。 |
アスファルト防水 | 合成繊維不織布にアスファルトを含み、ルーフィングを重ねる方法。耐久性に優れているが、費用が高額で工期が長い。 |
それぞれ特徴は異なるため、事前に比較したうえで、必要な防水方法を確認しましょう。
3-2. ベランダの取り替えリノベーション
ベランダは、素材によっても特徴が異なります。
例えば、スチール製のベランダだと塗装のメンテナンスをしなければならないため、メンテナンスが比較的簡単なアルミ製のベランダに取り替える場合があります。
また、冊子や手すりなどを取り換えるなどの部分的なリノベーションもおすすめです。
しかし、既存のベランダの素材によっては取り換えリノベーションが難しい場合もあります。
そのため、事前に依頼先の業者に確認するようにしましょう。
3-3. ベランダの塗り替えリノベーション
ベランダの素材によっては、塗り替えのリノベーションが必要な場合があります。
例えば、スチール製のベランダなどの場合、錆が発生しやすく崩落する可能性があります。
そのため、錆止め入りの塗料を既存のベランダに塗装するリフォームがおすすめです。
1回の施工に必要な費用は比較的安価ですが、塗装がはがれるたびに施工しなければならないため、定期的なメンテナンスが求められます。
3-4. ベランダの機能性を上げるリノベーション
今のベランダではサイズが小さく感じたり、雨が降っても洗濯物を干せる場所が欲しかったりする場合、機能性を上げるリノベーションを視野に入れることをおすすめします。
これらの問題は、長く住み続けることで生まれる問題でもあります。
そのため、生活しやすい環境にアップデートしたくなることが多いです。
3-5. ベランダの屋根の取り付けリノベーション
家の設計や構造によっては、ベランダに屋根がついていない場合があります。
しかし、ベランダに屋根がついていないと何かと不便なため、屋根の取り付けリフォームをおすすめします。
ベランダに屋根を取り付けることで、雨対策が可能になり、使用用途が大きく広がる要因にもなります。
屋根によってはUVカット機能が搭載されているものもありますので、日焼けの心配もありません。
「自身の要望を叶えられる」「生活の質が向上できる」屋根の材質やサイズを選びましょう。
3-6. ベランダの増築リノベーション
既存のベランダだと狭く感じ、生活するのに十分なスペースがないと感じた場合、ベランダの増築リノベーションをおすすめします。
ベランダの増築は、決して安い費用では実現できません。
増築することで、ベランダのスペースが広くなったり、機能性が大きく向上したりします。
また、物干しスペースが広くなったり、置けるものが増えたりなど、その恩恵はさまざまです。
さらに、ベランダが広くなることでアウトドア気分を味わう簡易的なキャンプなどもできるようになり、趣味も楽しめるスペースに生まれ変わります。
3-7. ベランダをサンルームにするリノベーション
ベランダの屋根から壁までをガラス張りにし、太陽の光がよく当たるサンルームにするリノベーション方法もあります。
サンルームの大きな特徴は、天候に左右されずに洗濯物を干せることでしょう。
さらに、黄砂や花粉の影響も受けないため、安心して洗濯物が干せるようになります。
家庭菜園や暖かい場所を好む植物を育てたい場合にも、サンルームは適しています。
【金額別】ベランダのリノベーションの費用相場
ベランダをリノベーションする際に気になるのは、やはり費用でしょう。
ベランダのリノベーションは、費用によって工事内容が異なります。
今回は、下記の費用でできるベランダのリノベーションを紹介します。
- 10~20万円
- 20~50万円
- 50~100万円
- 100万円以上
それぞれ詳しくみていきましょう。
4-1. 10万〜20万円のリノベーション
リノベーションの予算が10〜20万円の場合、防水効果を高めたり、屋根を設置するなどのリノベーションが可能です。
防水対策によく使用されるのは、ウレタンへのリノベーションです。
また、10〜20万円の予算でも、簡易的な屋根の設置ができます。
屋根を設置すれば、洗濯物を干しやすくなるなど、生活の質が向上します。
4-2. 20万〜50万円のリノベーション
リノベーションの予算が20〜50万円の場合は、ベランダ自体の設置が可能となります。
ベランダがすでにある場合は、ウッドデッキの設置が可能です。
ここで注意しなければならないのが、ベランダを設置する場合は、窓がついている場所を選ばなければならないことです。
窓がない場合、窓の購入費用や取付費用が必要になります。
20〜50万円では、難しい場合があるので、ベランダを設置する場合には窓がついている場所を選びましょう。
4-3. 50万〜100万円のリノベーション
リノベーションの予算が50〜100万円の場合、ベランダの材質の変更やサンルームの設置などが可能です。
材質の変更で多くあるのが、木製のベランダからのリノベーションで、アルミ製に変更することができます。
木製だと、耐久性が低く、劣化しやすいですが、アルミ製のベランダにすれば、錆が生じにくく、劣化しにくくなります。
また、サンルームの設置も可能です。
既存のベランダからサンルームに変更できますし、ベランダの一部をサンルームへ変更もできるなど工事内容の幅が広がります。
4-4. 100万円以上のリノベーション
リノベーション予算が100万円以上の場合、リノベーションの幅が大きく広がります。
例えば、ペットを飼っている場合はペットと遊べる工夫を込めたリノベーションが可能です。
さらに、耐火性や耐水性に優れた材質へ変更するリフォームや掃除のしやすい散水栓の設置など、幅広いリフォームができます。
しかし、増築や新たな設備の設置は、既存の壁に負担がかかってしまいます。
そのため、事前に壁の強度を確認したうえでリノベーションを進めることが大切です。
生活の質の向上を目的としたベランダのリノベーション内容と費用
理想のベランダのイメージはあっても、どのようなリノベーションができるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
戸建てのように自由にリノベーションができる場合、以下のリノベーションができます。
リノベーション内容 | 費用 |
床材の変更 | 3万円~ |
ベランダの拡張 | 30万円~ |
ベランダの増設 | 20万円~ |
屋根の設置 | 10万円~ |
サンルームの設置 | 40万円~ |
ベランダでできるリノベーション内容が理解できると、理想のベランダを具体的にイメージできます。
ここでは、リノベーション内容の特徴や費用を解説していきます。
5-1.床材の変更
床材の変更とは、既存の床を撤去し、新たな床材を取り付けるリノベーションのことです。
ベランダの床は基本的にコンクリート仕上げになっているケースが多く、おしゃれな物をベランダに置いてもパッとしないことが多いです。
そこで、以下の画像のように床材をプラスすることで、一気におしゃれな空間になっているとわかるでしょう。
床材の種類によって素材の費用はさまざまですが、1平方メートル(0.5畳)あたり3万円前後が費用相場となっています。
工事費用を抑えるために、床材を買って自分でリノベーションしたい方は、ジョイントでつなげるタイプの置くだけで完成する商品もあります。
床材に飽きても簡単に別の物に取り替えられるメリットはありますが、隙間にホコリや落ち葉が入って汚れてしまい、掃除をこまめにしないと排水溝が詰まってしまうので、注意しましょう。
5-2.ベランダの拡張
ベランダの拡張とは、既存のベランダを広くするリノベーションのことです。
建築基準法で建てられる大きさが決まっているため、2階部分のベランダを大きく拡張するのは難しいです。
ただ、大きく拡張できないといっても、構造や建物の高さによっては拡張する大きさが10平方メートル(畳5畳程度)以内であれば問題ないケースがあります。
そのため、費用面に余裕があれば、ある程度自由に好みの大きさにできます。
拡張サイズによる費用相場は、以下の通りです。
拡張サイズ | ベランダの拡張費用 |
幅180センチメートル×奥行90センチメートル | 30~40万円 |
それ以上 | 60万円~ |
ベランダの拡張を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
5-3.ベランダの増設
ベランダの増築とは、ベランダがない場所に新たなベランダを増築するリノベーションのことです。
2階部分でも増築できるため、ベランダがなくて不便だった部屋でも、洗濯物を干したりプランターを置いたりと、ライフスタイルにあった使い方ができるようになります。
ただし、2階にベランダができると1階の日当たりが変わるので、日陰になってしまわないかの確認は必要です。
2階部分に増築する方法と費用相場は、以下の通りです。
増築の種類 |
特徴 |
費用 |
持ち出し式 | <外壁にするタイプ> メリット:柱がないためすっきり見える デメリット:出幅120センチメートル程度まで狭い |
30万円~ |
屋根置き式 | <1階の屋根に支柱を立てて固定するタイプ> メリット:設置が簡単 デメリット:1階の屋根が大きくないと施工できない |
20万円~ |
柱建て式 | <地面に設置した市中で2階のベランダを支えるタイプ> メリット:耐震性が高い デメリット:外観に柱が見えてしまう |
25万円~ |
どの方法も外観が変わってしまうので、家の全体像も把握しておくことが重要です。
アンバランスになるという失敗を避けるためにも、外観とベランダのバランスをしっかりと確認しておきましょう。
5-4.屋根の設置
屋根の設置とは、屋根のないベランダに日除けになるものを取り付けるリノベーションのことです。
ベランダに屋根がないと直射日光が当たるため、ベランダの床や室内が暑くなってしまいます。
ただ、屋根を取り付けることで直射日光を防げます。
後付けの屋根としてよく使われるのが、画像のようなアクリル板の屋根です。
取り付け費用は10〜20万円が相場です。
できるだけ費用を抑えて見た目をおしゃれにしたいのであれば、下記画像のような布製のサンシェードもあります。
サンシェードは2〜3万円程度で取り付けられるので、安くおしゃれに仕上げたい方におすすめです。
ただし、出しっぱなしにしていると、劣化したりカビが生えたりしてしまうので、手間をかけたくない方はアクリル素材を選びましょう。
5-5.サンルームの設置
サンルームとは、画像のように日光を多く採り入れるために、屋根や壁などをガラス張りにした部屋のことです。
環境に影響されないため、雨が降っていても花粉が多い時期でもベランダを快適に使用できます。
費用はベランダのリノベーションの中でもっとも高額で、1階のベランダに画像のような大きなサンルームを作る場合は100万円前後、2階のベランダに既存のサンルームが入る場合は40万円前後かかります。
メンテナンスを目的としたベランダのリノベーション内容と費用
生活の質を向上させるリノベーションを紹介しましたが、ベランダのメンテナンスが必要な状態か、ということを確認することも大切です。
メンテナンス内容 | 費用 |
防水工事 | 1平方メートルあたり8,000~13,000円 |
錆止め塗装 | 1平方メートルあたり550~900円 |
手すり交換 | 1メートルあたり10,000~40,000円 |
ベランダの劣化具合によっては、見た目ではわからない場合もあります。
劣化しているのに見落としてしまうと、雨漏りや落下の危険性があるので、過去のメンテナンスの有無は、修繕履歴を確認しましょう。
修繕履歴とは、過去のメンテナンスの時期や内容を記載した内容のことです。
基本的に自己管理しておく書類になります。
中古物件の場合は前の家主に確認する必要がありますが、修繕履歴がない・わからない場合も多いです。
マンションであれば、管理会社・戸建てならリノベーション業者にベランダの状況を確認してもらうと安心です。
それでは、各メンテナンスの詳しい内容と費用を解説していきます。
6-1.防水工事
防水工事とは、雨水を遮断して雨漏りを防ぐために行う工事のことです。
ベランダの塗装は、薄い防水の層を塗り重ねて作られていますが、劣化すると塗装がはがれて雨が浸透しやすくなり、家の中にも雨漏りを引き起こす原因になります。
- 10年以上防水工事をしていない
- ベランダの床に亀裂や剥がれがある
上記のような場合は、防水工事を検討しましょう。
防水工事には3種類あり、費用は大きく変わりませんが、ベランダの形状や状態によって施工内容は異なります。
防水工事の種類 |
特徴 |
1平方メートルあたりの費用 |
FRP防水 | メリット:衝撃や摩擦に強い、工期が短い デメリット:紫外線に弱くひび割れが起きやすい |
9,000~13,000円 |
シート防水 | メリット:外の環境への耐性が強い デメリット:凹凸のある床は施工不可 |
8,000~11,000円 |
ウレタン防水 | メリット:どのような形状のベランダにも対応可能 デメリット:雨漏りをしていると施工できない |
9,000~12,000円 |
防水の種類は専門的でわかりにくいため、プロにお任せするのが安心です。
ちなみに、どの種類も基本的に10年ごとのメンテナンスが推奨されているので、一般的なベランダではFRP防水が採用されています。
防水工事を怠ってしまうと、雨漏りだけでなく家の見えない部分に水が浸透して、家の木材の腐食・シロアリやカビの発生につながります。
見た目でわからない場合もあるので、ベランダの劣化状況をリノベーション業者に確認してもらいましょう。
6-2.錆防止塗装
錆防止塗装とは、手すりが錆びないように塗装を施すメンテナンスのことです。
すでに手すりが錆びている場合は効果がないので、錆びる前の手すりが塗装対象となります。
常に雨風に晒されている手すりは錆びて腐食しやすいです。
そのため、5年以上手すりの錆防止塗装をしていない場合は、錆防止塗装がおすすめです。
手すりの錆防止塗装の費用は、以下の通りです。
手すりの錆防止塗装の費用 |
550~900円/1平方メートルあたり |
手すりの錆防止塗装の費用はそこまでかからないので、定期的にメンテナンスするときれいな状態を保てます。
きれいな状態の部分をメンテナンスするのは後回しになりがちですが、手すりが錆びてしまうと見た目が悪くなるだけでなく、手すりの再塗装や手すり交換など出費がかさむ原因になります。
6-3.手すり交換
すでに手すりが錆びている場合、手すりの交換が必要になります。
手すりが錆びていると、見た目が悪いだけでなく、手すりごと落下する危険があります。
手すり交換はメンテナンスですが、好みの素材やデザインにできるのでリノベーションにおいてもおすすめです。
手すりは素材やデザインが豊富で価格がバラバラなので、ここではよく使われる素材を抜粋して費用を算出しています。
手すりの素材 |
特徴 |
1平方メートルあたりの費用 |
アルミ | メリット:デザインの種類が多い デメリット:衝撃に弱い |
10,000~15,000円 |
天然木材 | メリット:高級感がある デメリット:劣化しやすい |
15,000円~25,000円 |
ステンレス | メリット:強度があり錆に強い デメリット:コストが高い |
25,000円~40,000円 |
ベランダの手すり部分は家の見た目に大きく反映するため、家全体のバランスも考慮して選びましょう。
【事例】リノベーションできないマンションのベランダをおしゃれにする方法
共有部分であるマンションのベランダはリノベーションできないことがわかっていても、ベランダだけ古いままなのは残念ですよね。
そこで、リノベーションに制限のある中古マンションでも、使い勝手やおしゃれをプラスした事例を紹介します。
住宅情報 | |
場所 | 東京都 |
築年月 | 1977年 |
面積 | 48.31平米 |
家族構成 | 3人 |
リノベーション内容を紹介するのは、図面のルーフバルコニーです。
3人家族には若干手狭な大きさの家だったので、ベランダに室内と似たような色合いの床材を設置し、リビングの延長線上として使えるようにしています。
屋根の設置ができないので、手すりに支柱を建ててタープを屋根として採用。
日陰を作れるので、ベランダでゆったりと過ごせる空間にしました。
簡単なリノベーションしかしていませんが、ガラッと雰囲気が変わっていることがおわかりいただけるかと思います。
このように、マンションのベランダをリノベーションする基本は「置く・取り付ける」といつでも撤去できることを前提としたものとなります。
「マンションだから…」と諦めずに、どのようなベランダにしたいのかをリノベーション業者に相談してみてはいかがでしょうか。
ベランダをリノベーションする時の4つの注意点
ベランダをリノベーションする際、以下の4点に注意しましょう。
- リノベーションが可能な物件か確認する
- リノベーション前に修繕履歴を確認する
- 建築確認申請が必要か確認する
- 建築基準法を守っているか確認する
順番に見ていきましょう。
8-1.リノベーションが可能な物件か確認する
リノベーション後に「実はリノベーションができない物件だった」となると、元に戻す費用も新たに発生します。
無駄な出費を防ぐためにも、そもそもリノベーションしてもよい物件なのかどうか確認しましょう。
冒頭でも説明したように、マンションのベランダは共用部分です。
基本的に工事が必要となるリノベーションはできません。
しかし、マンションの管理組合によって、「できること」「できないこと」が異なる場合があります。
リノベーション内容を伝えて、OKかどうか判断してもらうことをおすすめします。
8-2.リノベーション前に修繕履歴を確認する
ベランダの劣化は目に見えるものだけではないので、リノベーションする前に必ず修繕履歴を確認しましょう。
修繕履歴には、「いつ」「どの部分に」「どのような修理をしたのか」が記載されています。
修繕履歴を確認することで、次の修繕時期の目安になります。
マンションの場合は定期的に検査や修繕を行っているので問題ありませんが、戸建ての場合は自身で修繕履歴を確認する必要があります。
特に戸建てを中古で購入した方は、以前の家主が記録した修繕履歴が頼りです。
しかし、前の家主が修繕履歴を保管していなければ確認する方法がありません。
もし、家を建てたメーカーに修繕を依頼していれば記録が残っているかもしれませんが、個人で業者に依頼していたら確認のしようがありません。
そうなった場合、リノベーション業者やベランダの修繕業者に、メンテナンスが必要かどうかを確認してもらいましょう。
ベランダが劣化すると、雨漏りやシロアリの発生など家が大きく傷む原因になります。
そのため、リノベーション前にベランダの状況確認をおすすめします。
8-3. 建築確認申請が必要か確認する
ベランダのリフォームでは、設備の取り付けやベランダを増築する場合に行政に対して「建築確認申請」が必要な場合があります。
準防火や防火地域内であれば、大きさに関わらず申請が必要です。
準防火・防災地域外の場合は、住宅の大きさが10平方メートルを超えると、建築確認申請が必要となります。
また、増築として扱われた場合、建物自体の評価額がアップするため、固定資産税が増える可能性もあります。
8-4. 建築基準法を守っているか確認する
建築基準法では、建物として使用できる敷地の範囲が定められています。
建築基準法に違反している場合は、除去や使用禁止、悪質な場合には罰金刑になる可能性もあります。
そのため、事前に建築基準法が守られているか確認が必要です。
まとめ
本記事では、ベランダのリノベーションについての情報を紹介しました。
現状の生活に悩みを抱えているなら、生活の一部であるベランダをリノベーションすることで、快適なライフスタイルが送れるようになるかもしれません。
しかし、生活の質の向上だけを目的としてリノベーションすると、雨漏りや腐食などベランダの劣化を見逃してしまうこともあります。
そうならないためにも、リノベーション前に修繕履歴を確認するか、リノベーション業者にベランダの状況を確認してもらいましょう。
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