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リノベーション工事の費用と流れを解説! リフォームとの違いと17の成功ポイント

「リノベ工事の具体的な流れや期間が分からない」
「近隣トラブルを避けるためにはどうしたらいいの?」

初めてのリノベーション工事は流れや注意点など分からないことが多くてモヤモヤしますよね。

リノベーションの流れを理解しておくことで近隣とのトラブルを避けながらスムーズな工事が可能となります。

本記事では、リノベーション工事を行う際の流れや注意点を紹介します。リノベーションの際のトラブルを回避してスムーズに工事が完了させるための参考にしてください。

この記事の監修者

一級建築士
西村 一宏

東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。

目次

【わかりやすく】リノベーションとリフォームの違いとは?

リノベーションとリフォームは同じような言葉として使われがちですが、言葉が示す意味が異なります。

リノベーションとは、現在の住宅に新たな機能や価値を付け加える改装工事のことです。

ライフスタイルに合わせて間取りを変更したり、見えない配管から設備を刷新することで機能性を向上させたりする工事がリノベーションにあたります。

一方、リフォームとはボロボロになった部分や老朽化したスペースを原状回復させることを意味します。

リフォームは、これまでの生活によりマイナスになった部分を修復して新築時の状態に戻すことが目的である点がリノベーションと異なります。

リノベーション工事にかかる費用相場とは?

一般的なマンションと戸建て住宅のリノベーションの費用相場は以下の通りです。

マンション(80㎡の場合) 1,350万円程度
一戸建て 1000万円〜2000万円

ただし、リノベーション工事にかかる費用相場は、住宅の広さや設備のグレードによっても異なります。

例えば、マンションのリノベーションをする場合、面積40㎡で600~800万円が費用相場であるのに対して、80㎡の場合は800万~1,000万円と費用相場が異なります。

そのため、具体的な費用を知りたい場合は、見積もりを取って確認するようにしましょう。

費用相場について詳しくは次の記事もご参考ください。

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リノベーションの工事期間は2.5〜3ヶ月が目安

リノベーションに必要な期間

スケルトン・リノベーション(フルリノベーション)は、「設計期間2.5〜3ヶ月」「工事期2.5〜3ヶ月」が目安です。

スケルトンリノベーションは規模の大きい工事であるため、設計担当がついてオリジナルの間取りとデザイン設計をするとなると、これぐらいの期間が必要になります。

配管などは変えず「見える箇所」だけを改修する表層リノベーションの場合は「設計期間1.5〜2ヶ月」「工事期1.5〜2ヶ月」を目安にすると良いでしょう。

また、持ち家をリノベーションする場合は、工事期間中は仮住まいする必要があるため早めに仮住まいの場所を確保しておきましょう。

なお、設備交換のみのリフォーム・一箇所だけを改修する部分リノベーションの場合は、設計期間と工事期間を合わせて「数日〜3週間程度」です。また、仮住まいも必要ありません。

【4STEP】リノベーション工事の流れを徹底解説

リノベーションの流れ

リノベーション の流れは4ステップに大きく分けられます。

  • 【STEP1】物件選び
  • 【STEP2】物件購入
  • 【STEP3】リノベーション設計
  • 【STEP4】リノベーション工事

リノベーション工事の流れを把握するための参考にしてください。

4-1.【STEP1】物件選び

中古物件を購入してからリノベーションをする場合は、物件選びが始めのステップとなります。

まずは、複数の物件の内見を行います。内見をする際はあらかじめ予算を立てて不動産会社に物件を紹介してもらうようにしましょう。

なお、物件の購入の際に住宅ローンを組む場合は、このタイミングで借入が可能か事前審査を受けてください。

事前審査に問題なく通ったら不動産売買契約を結びます。

4-2.【STEP2】物件購入

物件選びが完了したら、物件の購入手続きを進めていきます。物件購入の際に住宅ローンを組む場合は、本審査を受けてください。

本審査に通ったら金融機関と住宅ローンの契約を結びます。

住宅ローンを契約したら、住宅の決済を行い引き渡しを受けて物件の購入は完了です。

4-3.【STEP3】リノベーション設計

続いては、リノベーションの設計をしていきます。設計の際は、長期的に見て住み心地のよい住まいにするために、入念な計画を立てることがポイントです。

以下でリノベーション設計の流れを紹介します。

4-3-1.ヒアリング・現場調査

まずは、設計士から希望のリノベーション内容についてのヒアリングが行われます。

ゼロリノベの設計ヒアリングでは、希望の工事イメージはもちろん、ご家族の1日のスケジュールや家での過ごし方、趣味などライフスタイルを細かく伺いながら最適なプランをご提案しています。

設計士へイメージを伝える際には、Pintarestや雑誌などを持参すると共有しやすくなります。

また、物件の写真撮影や採寸、竣工図、設備機器などの現場調査もこの際に行われます。

4-3-2.プラン提案

ヒアリングと物件の現場調査が完了したらリノベーションのプランが提案されます。

複数のプランの中から要望に沿ったものを選んでください。叶えたい希望に優先順位をつけることでその後の見積もりがスムーズになります

要望に沿ったプランがない場合は遠慮なくプランの再提案を依頼しましょう。また、叶えたい希望に優先順位をつけることでその後の見積もりがスムーズになります。

4-3-3.見積もり

希望のプランが決定したら費用を確認するために見積もりを取ります。

設備機器のグレードを変更することで必要な費用をある程度調整できるため、予算に合うように調整してください。

4-4.【STEP4】リノベーション工事

プランが確定したらいよいよリノベーション工事を実施します。スムーズに工事を進めるため、以下の流れと注意事項をおさえておきましょう。

4-4-1.工事契約・工事準備

リノベーション工事に取り掛かる前に、リノベーション業者と工事請負契約を結びます。

また、リノベーション工事は騒音が発生する場合があるため近隣住民に挨拶まわりをしておくことが大切です。

騒音は近所トラブルの原因となる可能性もあるため、リノベーション後も良好な関係を築けるよう注意を払いましょう。

4-4-2.工事

工事請負契約を結び、近所への挨拶が完了したらリノベーション工事を実施します。

リノベーション工事の際は業者に任せきりにするのではなく、要望通りにリノベーションできているか定期的に工事の進捗を確認するようにしましょう。

4-4-3.検査・引き渡し

工事が完了したら、要望通りにリノベーションできているかチェックリストを基に検査を実施します。この際に問題があれば是正工事が行われます。

検査に問題がなければ物件の引き渡しが行われ、リノベーション工事は終了です。

物件購入と同時にリノベーション
「【STEP1】物件選び〜【STEP4】リノベーション工事」までの4ステップ

いま住んでいる家をリノベーション
「【STEP3】リノベーション設計〜【STEP4】リノベーション工事」までの2ステップです。

スムーズにリノベーション工事を完了できるように各ステップでやるべきことを明確にしておきましょう。

事前に把握しておくことで、今後リノベーション工事の流れで迷うことはありません。

関連:リノベーションの流れについて詳しく解説した記事

近隣トラブルを回避して最高のリノベーション工事にする17個のポイント

中古マンションのリノベーション後のリビング

リノベーション工事の懸念点は、費用もさることながら「品質」と「工事による近隣迷惑」です。

ここでは、近隣トラブルを回避して最高のリノベーション工事にする17個のポイントを紹介します。

  • 【POINT 1】設計士との共同プロジェクトとして取り組むと満足度は高くなる
  • 【POINT 2】工期遅延した場合の責任を明確にしておく
  • 【POINT 3】施工不良やミスが発覚した際の保証内容を明確にしておく
  • 【POINT 4】クレーム回避のため工事開始前に近隣住民に挨拶をしておく
  • 【POINT 5】予算の中で50万円程度を「もしも資金」として残しておく
  • 【POINT 6】工事期間を把握して仮住まいを準備する
  • 【POINT 7】色や設備の位置は現場で決める
  • 【POINT 8】工事担当者に作業時間を守ってもらう
  • 【POINT 9】工事車両の駐車マナーに注意してもらう
  • 【POINT 10】ゴミや資材は整理整頓してもらう
  • 【POINT 11】工事担当者にトイレや喫煙マナーを守ってもらう
  • 【POINT 12】工事現場に行くときは必ず設計担当に事前確認する
  • 【POINT 13】職人さんへの差し入れは無くても問題ない
  • 【POINT 14】引渡し時は、設備が稼働するか・汚れや傷がないかをチェック
  • 【POINT 15】完成検査と補修工事後に工事代金を支払う
  • 【POINT 16】工事完了後の近隣住民へのご挨拶を忘れずに
  • 【POINT 17】対象工事の場合は減税・補助金を活用する

それぞれのポイントを意識することで、滞りなくリノベーションに仕上げることができるでしょう。

5-1.工事契約・工事準備

まずは、実際に工事がスタートするまでに確認・準備すべきポイントを6つお伝えします。

【POINT 1】設計士との共同プロジェクトとして取り組むと満足度は高くなる

リノベーションは「共同プロジェクト」である認識を持つことで満足度が高くなります

なぜなら、商品やサービスは「等価値交換」と「共同プロジェクト」の2つに分類され、種類によって価値の内容が異なるからです。

等価値交換
3,000円の洋服と現金3,000円のように等価値を交換すること

共同プロジェクト
医者やトレーニングジム、英会話教室など、共通の目標に向かって互いが協力して価値を生み出すこと

新築は既に出来上がっている物件を購入するため「等価値交換」となります。

一方で、リノベーションは「共同プロジェクト」です。

なぜなら、リノベーションは解体してみると建設当時の図面と現場で差があり、プランの一部を変更しなければならない場合が多々あるからです。そのときは、依頼主(あなた)と設計担当が現場状況に応じて、協力しながらプランを再検討しなければなりません。

共同プロジェクトは等価値交換に比べて労力が必要になります。だからこそ、達成したときの満足度は比較できないほど高くなります

逆に言うと「お金を払うから後はよろしく」の等価値交換スタンスの場合は、新築購入、設備交換のみのリフォーム、そのまま住むなどを選ぶと満足度が高くなるでしょう。

◎あなたがやるべきこと
リノベーションは「等価値交換」ではなく「共同プロジェクト」だと認識する

【POINT 2】工期遅延した場合の責任を明確にしておく

工期にまつわるトラブルを回避するには、工事請負契約を交わす際に、遅延した場合の責任の所在を明確にしておくことです。なぜなら、工事が遅れ工期が伸びれば、仮住まい費用も余計にかかるためです。

工期が遅れる理由は大きく分けると2つあります。

  • 施工会社の不手際によるもの
  • 災害の影響…等々の不可抗力によるもの

「予定通りの入居が困難な状況になったら遅れた日数分の仮住まい費用などを補償する」「入居後でもできる工事を後回しにするなどして引き渡し予定日に間に合うような調整する」など、それぞれの場合にどのような対応が受けられるか事前に確かめておきましょう。

あらかじめ明確にしておくことで、余計な揉め事による精神的な疲弊を防ぐことができます。

◎あなたがやるべきこと
工期遅延した場合の「責任の所在」や「内容」を明確にしておく

【POINT 3】施工行不良やミスが発覚した際の保証内容を明確にしておく

施工不良やミスが発覚した場合のために、事前に保証の有無・期間・内容などを確認しておきましょう。

施工ミスや勘違いで正しく施工されなかったり、違う資材が使われてしまうことは十分にあり得ます。その場合、是正工事をすることになりますが、もちろん費用がかかります。

そのため、工事請負契約を交わす前に「どこまでが無償なのか」を明確にするようにしましょう。会社によっては、2年間保証、設備の10年延長保証などを受け付けている場合もあります。。

◎あなたがやるべきこと
施工不良やミスが発覚した場合の「責任の所在」や「保証内容」を明確にしておく

【POINT 4】クレーム回避のため工事開始前に近隣住民に挨拶をしておく

工事の前に近隣挨拶を済ませておきましょう。リノベーションの工事は2.5〜3ヶ月の期間が必要となります。工事期間が長いと騒音などで近隣の方には迷惑がかかります。

そのため、マンションの場合は掲示板などには工事のお知らせが貼られ周知されますが、それとは別に上下左右斜めの8戸のお部屋の方には工事が始まる前に挨拶を済ませておきましょう。

その際は、「疑問点やご要望などあったら、気兼ねなくどんどん工事会社に言って下さい」と一言添えておくのがおすすめです。

隣人には直接言い難いことでも、業者相手だと気兼ねなく言えることも多いものです。この一言で「しっかりした人だ」と好印象を持ってもらうことができ、良好な関係を築きやすくなります。

◎あなたがやるべきこと
工事がスタートする前に近隣挨拶を済ませておく

【POINT 5】予算の中で50万円程度を「もしも資金」として残しておく

予算いっぱいいっぱいでスタートするのではなく、50万円程度を「もしも資金」として残しておきましょう

リノベーションは、解体してみてマンション建設当時の図面と現場で差があり、追加の費用が必要になったり、プランの一部が変更せざるおえなかったりする場合が多々あります。

例えば、お風呂の位置が動いたり、想定よりも寝室が狭くなったりすることもあります。もちろん、プランよりも広く確保できる場合もありますし、想定よりもプランのクオリティが上がることもあります。

プラン変更による工事期間への影響は一週間程度です。費用が発生する場合は、50万円程度を想定しておけばほぼ対応できます。

◎あなたがやるべきこと
プラン変更を想定して50万円程度を「もしも資金」として残しておく

【POINT 6】工事期間を把握して仮住まいを準備する

いま住んでいる家をリノベーションする場合、仮住まいが必要になります。リノベーションは工事の際に粉塵や工事の危険が伴うため、住みながらのリノベーションはできないケースがほとんどです。

仮住まい期間は、工事期間によって変わります。念のため余裕を持って、工事期間の前後1-2週間ぐらいは住めるようにしておくと良いでしょう。

  • 表層リノベーションの工事期間【1.5〜2ヶ月】
  • スケルトン・リノベーションの工事期間【2.5〜3ヶ月】

家財道具はレンタルしたトランクルームに置いて、ウィークリーマンション・マンスリーマンションを仮住まいにするケースが多いです。同時に、郵便物の転送・インターネットなどの必要な手続きも済ませておきましょう。

◎あなたがやるべきこと
工事期間の前後1-2週間ぐらいは住めるように仮住まいの準備をしておく

5-2.工事

次の「POINT7-13」は、工事中に確認・準備すべきポイントをお伝えします。

スムーズに工事が行えるように参考にしてください。

【POINT 7】色や設備の位置は現場で決める

「床・壁・天井などの色」や「設備の位置」は現場で確認してから最終決定しましょう。

なぜなら、設計の打合せ時に色見本で確認しながら色を決めますが、現地で確認すると印象が違って見えて変更したくなるケースがあるからです。

トイレのペーパーホルダーなどの位置も、左右の壁のどちらにつけるかや高さなど、実際に便座に座りながら決めると失敗しません。

もちろん、現場の職人さんにおまかせして取り付けてもらうこともできますが、「こっちの方が良かった」と後悔しないように、なるべく自分の目で見て決めることをおすすめします。

設計担当に「設備の取付時には呼んでください」とアナウンスをお願いしておきましょう。

◎あなたがやるべきこと
床・壁・天井などの色や設備の位置は現場で最終確認する

【POINT 8】工事担当者に作業時間を守ってもらう

リノベーション会社には、作業時間はきっちり守ってもらうように伝えておきましょう。

近隣の人の中には、騒音や振動のためストレスを感じている人も多くいます。もし、あらかじめ告知していた作業時間を少しでもオーバーすると、悪質工事だと怒りを買うケースもあります。

また、リノベーション工事は休日作業も避けた方が良いでしょう。普段は我慢している人でも、今日は工事が休みだと思っていた朝に騒音や振動が始まれば、ストレスになります。そうなるとトラブルに発展しかねませんので、注意が必要です。

◎あなたがやるべきこと
リノベーション会社に作業時間を厳守するように伝える

【POINT 9】工事車両の駐車マナーに注意してもらう

リノベーション会社には、工事車両の駐車マナーを厳守するように伝えておきましょう。

工事のタイミングによっては現場に複数車が来ることがあります。無断駐車や住人の邪魔になるような駐車は無論のこと、「ちょっとだけ」の駐車も厳禁です。

住人からすると「部外者のルール違反」となるため印象が悪くなります。印象が悪くなると些細なことでも大きなトラブルに発展しやすくなります。

また、万が一、無断駐車によって交通事故を招いてしまったり、救急車両の通行を妨げてしまったりしまうことも考えられます。工事車両の駐車マナーには、十分に気を付けてもらいましょう。

◎あなたがやるべきこと
リノベーション会社に工事車両の駐車マナーを徹底してもらうように伝える

【POINT 10】ゴミや資材は整理整頓してもらう

リノベーション会社には、現場の整理整頓するように心がけてもらいましょう。

工事は住人に注目されているため、現場や敷地内にゴミが散乱していたり、許可されていない場所に資材などが置かれていたりしたら「環境を悪化させている」と捉えられてしまいます

逆に、整理整頓を心がけて綺麗な現場にすることで、住人に良い印象を抱いてもらえたケースもあります。

◎あなたがやるべきこと
リノベーション会社に現場の整理整頓を心がけてもらうように伝える

【POINT 11】工事担当者にトイレや喫煙マナーを守ってもらう

リノベーション会社には、トイレや喫煙マナーを徹底してもらうことが大切です。

全員ではないですが、職人さんの中にはベランダで煙草を吸う人もいます。近隣に煙が行くことでトラブルに発展するケースは多くあります

近隣住民に不快な思いをさせないようにマナーを徹底するようにリノベーション会社に伝えておきましょう。

◎あなたがやるべきこと
リノベーション会社にマナーを徹底してもらうように伝える

【POINT 12】工事現場に行くときは必ず設計担当に事前確認する

工事現場を見に行きたいときは設計担当に必ず事前確認しましょう。

現場は日によっては危険が多くなることがあり、不意に現場に行くことで怪我をする恐れがあります。

また、職人さんの腕が止まってしまい工事に遅れがでる場合もあります。

そのため、担当設計士や現場監督に連絡して許可を得てから現場に行きましょう。

◎あなたがやるべきこと
工事現場を見に行きたいときは設計担当に事前確認する

【POINT 13】職人さんへの差し入れは無くても問題ない

工事の際に現場への差し入れは無くても問題ありません。職人さんはプロフェッショナルですので、差し入れ有無で工事品質に差が出ることはありません。

どうしても差し入れしたい場合は、設計担当に事前確認してから工事現場に行くようにしてください。

◎あなたがやるべきこと
差し入れしたい場合は設計担当に事前確認して工事現場に行く

5-3.検査・引き渡し

「POINT7-13」までは、リノベーション工事中のポイントをお話ししました。次の「POINT14-17」は、工事後に確認・準備すべきポイントをお伝えします。

工事後にトラブルがないように確認していきましょう。

【POINT 14】引渡し時は、設備が稼働するか・汚れや傷がないかをチェック

工事が完了すると引渡しになります。最後のチェックとして設備がしっかり動くか、汚れや傷がないかを確認しましょう。

確認せずに不備があった場合は、引越し後に追加工事になるため面倒です。そのため、引き渡しの際は設計担当と一緒にチェックすることをおすすめします。

  • 照明スイッチ:実際に点けて確認
  • コンセント:スマホの充電器などをさして確認
  • インターホン:外から鳴らして動作確認
  • お風呂設備:お湯が出るか確認、リモコンの動作確認
  • ガスコンロ:火をつけて確認
  • IH:電源を入れて動作確認
  • シンク:水・お湯を出して確認
  • 食洗機:電源を入れて動作確認
  • 床暖房:電源を入れて動作確認
  • トイレ:リモコン操作で動作確認
  • 洗面所:水・お湯を出して確認
  • エアコン:電源を入れて動作確認

引っ越す前に全ての設備を確認して、不備がない状態でお引っ越しをしましょう。

◎あなたがやるべきこと
引渡し時に「汚れや傷の有無・設備の稼働」を確認する

【POINT 15】完成検査と補修工事後に工事代金を支払う

工事完了後は施主(あなた)による完成検査と補修工事後の確認を行ってから工事代を支払いましょう。

残代金の全てを支払ってしまった後に、未了の工事(補修工事を含む)があると工事の進行が遅れたり、対応が悪くなったりすることがあるからです。

また、リフォーム・リノベーション会社によっては「工事開始前」と「工事完了後」の二回に分けて支払う場合もあります。支払う回数についても事前に確認しておきましょう。

◎あなたがやるべきこと
施主による完成検査と補修工事の確認を行ってから工事代金を支払う

【POINT 16】工事完了後の近隣住民へのご挨拶を忘れずに

工事前だけでなく工事後も、近隣住民に挨拶しましょう。

工事完了後のご挨拶では手土産は基本的に不要です。ただし、工事中に何らかのご迷惑をかけた場合は、簡単なものでよいので持参して挨拶しましょう。

◎あなたがやるべきこと
工事完了後にあらためて近隣住民へご挨拶する

【POINT 17】対象工事の場合は減税・補助金を活用する

リノベーションは範囲が多岐にわたり、費用も高額になりがちです。そのため、全体の費用を抑えるために減税制度や補助金制度を有効に活用しましょう。

各制度には条件があります。余裕を持ったスケジュールで準備することが大切です。

最新情報については下記をご確認ください。

実際には個別状況によって異なります。そのため、お近くの税務署に確認することが一番の近道です。ぜひ相談してみてください。

また、減税制度と同様に、耐震、省エネ、バリアフリーのリフォームで自治体の補助金を利用できる場合があります。補助金制度の詳細や利用条件は各自治体によって異なります。

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会のWebサイトで確認しましょう。

リフォーム支援制度の検索

出所:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト

◎あなたがやるべきこと
対象工事の減税・補助金について税務署や各自自体に確認する

おしゃれに生まれ変わったリノベーションの工事事例3選!

初めてリノベーションをする方の中には、工事後にどのように住宅が生まれ変わるのかイメージがつかない方も多くいます。

ここでは、リノベーション工事の具体的な事例を3つ紹介します。

  • 愛犬と暮らす西海岸スタイル
  • 趣味に没入できるキッチンの家
  • 白く美しい空間を意識した家

リノベーション工事のイメージをつかむための参考にしてください。

6-1.マンション|愛犬と暮らす西海岸スタイル

中古マンションをリノベーション工事した結果、西海岸スタイルの住宅へと大変身をとげました。

キッチンの壁には青色のタイルを設置し、腰壁はアイコニックな花ブロックで仕上げています。

玄関土間はシューズや身の回り品を収納できる設計となっています。広々としたスペースとなっているため愛犬のバギーもストレスなく収納可能です。

【間取り図 Before&After】

中古マンションのリノベーション前の間取り図

Before

中古マンションのリノベーション後の間取り図

After

>>この事例を詳しく見るならこちら

6-2.マンション|趣味に没入できるキッチンの家

開放感のあるオープンキッチンは、家族内のコミュニケーションをサポート。また、システムキッチンには料理の幅が広がるビルトインコンロを設置しています。

松戸市の中古マンションのリノベーション後のキッチンから見たリビング

躯体壁に囲まれた2つの壁を取り払い広々としたリビングへと設計しました。友人や親戚を招いても空間が窮屈にならず快適に過ごすことができます。

松戸市の中古マンションのリノベーション後の廊下

トイレや洗面所、玄関を回遊できる快適な動線となっており、生活のしやすさもポイントとなります。

【間取り図 Before&After】

松戸市の中古マンションのリノベーション前の間取り図

Before

松戸市の中古マンションのリノベーション後の間取り図

After

>>この事例を詳しく見るならこちら

6-3.一戸建て|白く美しい空間を意識した家

一戸建ての中古住宅を白く美しい空間を意識した家へとリノベーションしました。

1階にあった和室を取り払い開けたリビング空間へと変更。壁を取り払うことで窓の光が最大限に活かされ、明るく過ごしやすい団らんのスペースになりました。

シューズやコートなどを収納するスペースも確保。身の回り品が多い方でも部屋が物で溢れかえる心配がありません。

【間取り図 Before&After】

>>この事例を詳しく見るならこちら

まとめ

リノベーション工事終了後も末永く暮らしていく住まい。近隣住民とも良い関係を築きたいものですよね。

リノベーションの際は、共同プロジェクトのパートナーである施主として目を光らせることで、近隣との摩擦を軽減する役割を果たすことは十分にできます。

本記事で紹介したポイントをおさえてリノベーションの際のトラブルを回避してスムーズに工事が完了させましょう。

なお、ゼロリノベではリノベーションの実績が豊富にあり、リノベーション工事の流れに関する相談から施工までワンストップでのサポートが可能です。

また、資金計画やリノベーションのアイデアなど、はじめてリノベーションされる方向けの無料オンラインセミナーを毎週開催しています。顔出しなし&ミュートのまま聞くことができるので、ご自宅から気軽にご参加ください。

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この記事の執筆
  • 薮菜摘

    ゼロリノベの編集担当。地元仙台の不動産会社でWebメディアの立ち上げに参加。世の中に埋もれている魅力的なヒト・モノ・コトを発掘し、「編集の力でその価値を発信する」ことにやりがいを感じる。住宅購入の検討中にゼロリノベを知り、ユニーク...

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