リノベーションの保証とは?主な範囲・期間の目安、サービスの種類
リノベーションは住まいの間取り変更など元々の仕様を大きく変えることもあるため、施工後の保証が気になっている方も多いのではないでしょうか。
日々の暮らしの中で、リノベーション箇所に予期せぬトラブルが発生することがあるかもしれません。そんな「もしも」のときにどのようなサポートが受けられるのかは、事前に確認しておきたいポイントです。
この記事では、以下のような内容をご紹介します。
- リノベーションの保証に関する基礎知識
- リノベーションの主な保証範囲や期間の目安
- リノベーションの保証サービスの種類
リノベーションを進行中の方や、これからリノベーションを検討中の方も含めてぜひ参考にしてください。
リノベーションの保証についての基礎知識
はじめに、リノベーションの保証はどのようなことに対応できるものなのか、保証の基礎について押さえていきましょう。
1-1.リノベーションの保証とは
リノベーションの保証とは、工事が原因となる不具合や完成後の初期不良などを、無料で修理してもらう保証のことです。リノベーション会社のアフターサービス保証や保険会社の保証、保証期間内で受けられるメーカー保証などがあります。
1-2.リノベーションに保証がある理由
新築では10年など長期保証があることはよく知られています。
購入した中古マンションなどをリノベーションした場合の補償について、2020年4月の民法改正で「瑕疵担保責任」に代わり「契約不適合責任」が定められたことにより、保証内容に影響がありました。
契約不適合責任とは、施工会社が引き渡した物件に何らかの欠陥があった場合には、その責任を施工会社に問えるというものです。
欠陥に関する補修や損害賠償を請求できるなど、「買主が請求できる権利の範囲が広がった」ことや「買主が請求できる権利の期間が長くなった」ことで、瑕疵担保責任のときよりも売主側の責任が重くなっています。
保証は引き渡しを受けた買主に、できる限り損害を与えないためのものであり、保証制度の内容によっては他の業者と差別化が図れます。保証制度が手厚いリノベーション会社はユーザーからも選ばれやすいといえるでしょう。
リノベーションの主な保証範囲
上述でも少し触れましたが、リノベーション保証には、主に「施工会社の保証」、「メーカー保証」、「リフォーム瑕疵(かし)保険」の3つがあります。
それぞれ、詳しく説明していきましょう。
2-1.施工会社の保証
施工会社の保証とは、リノベーション施工会社が独自基準の「保証書」を発行するものです。引き渡し後の不具合などについて、決められた範囲内で対応してくれます。
新築では構造上重要な部分に瑕疵があった場合10年間の保証が設けられており、リフォームの場合は会社によって保証期間が異なります。
施工箇所や範囲によって保証期間が異なることがありますので、保証期間は事前にしっかりと確認することが大切です。
建造物の骨組みとなる重要な躯体部分は2年、給排水設備は2年、内装仕上げは1年の保証が一般的です。
【保証に関する注意点】
自然素材の内装仕上げなどで注意したいのは、不具合ではなく、素材の特徴として発生するものがあることです。
たとえば、無垢の床材は、乾燥など湿度の変化で素材同士にスキマが生まれ床鳴りしやすくなります。左官壁や塗装の壁は下地となるボードの継ぎ目でクラックと呼ばれる「ひび」が入りやすかったりします。
いずれも、施工の欠陥ではなく自然に発生してしまう事例ですので、理解しておきましょう。
2-2.設備のメーカー保証
システムキッチンやユニットバスなど、リノベーション時に設置した設備にはメーカーごとに保証があります。リフォーム工事で設備を新しくした場合も有効です。
設備にもよりますがメーカー保証の期間は設置から1~2年ほどが多いでしょう。初期不良による水漏れなど、基本的に保証期間内に発生した不具合は無償で対応してくれます。
メーカー保証を受けられる主な設備は次の通りです。
- システムキッチン
- ユニットバス
- トイレ
- 洗面化粧台
- インターホン
- 換気扇
- 火災報知器
- エアコンなど冷暖房設備
- 照明器具など
メーカー保証については、メーカーが指定するカスタマーセンターなどに連絡することで保証を受けることができます。
2-3.リフォーム瑕疵(かし)保険
リフォーム瑕疵(かし)保険は、住宅を専門とする保険会社による保証です。リノベーション工事による瑕疵が見つかった場合に、その補修費用などをまかなうことができます。
リフォーム瑕疵(かし)保険を取り扱うのは、国土交通省が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人に事業登録している施工会社のみです。
事業登録は一定の要件をクリアする必要があるため、登録事業者であれば安心感があります。
リフォーム瑕疵(かし)保険に加入している場合、万が一施工会社が倒産しても加入者が修繕費用を請求できる点もポイントです。
なお、リフォーム瑕疵(かし)保険は、保険料がかかります。また、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の侵入を防止する部分」については5年、その他の箇所については1年の保険期間となるなど一定の決まりがある点に注意しましょう。
リノベーションの施工会社による保証サービスの主な種類
日々の暮らしで気になるのが、リノベーション施工会社による保証サービスではないでしょうか。気づいた時にしっかり保証があると、安心できますよね。この章では、保証サービスの種類についてご紹介します。
3-1. 保証書の発行
リノベーション施工会社は、保証の範囲や期間を記載した保証書を発行します。民法の契約不適合責任の規定に基づいて作成されます。
3-2. アフターサービスの基準を明記した書類の発行
完成引き渡し後のアフターサービスについては、無償対応の定義や適用範囲、補修方法、除外される項目などについてきちんと明確に記載された書類が発行されます。
アフターサービスの対応は、施工会社によって独自に規定されており、サービスの名称も異なります。
なお、ゼロリノベの独自保証では、最長2年間の保証サービスに加えて、設備の最長10年間保証サービスの選択方式となっています。ひとつひとつのリノベーションに対して住宅履歴のデータを保管していますので、将来的に売買するときでもメンテナンス情報がわかりやすくなっています。
3-3. 定期点検
6カ月、1年、2年ごとなどに行うのが定期点検です。全ての会社が必ず行うものではありませんが、リノベーション後に不具合がないか施工会社の方から定期的に対応してくれるもので、不具合が発生する前の段階で気付けるものがあれば大きな不具合を防ぐことができます。
素人では気付かない部分も含めて細やかな検査・点検をしてくれるのが、プロに任せられる大きなメリットのひとつといえますので、点検項目が多く充実した定期点検をしてくれる施工会社を選ぶのがおすすめです。
まとめ
リノベーションは中古物件を基にして家づくりをしていることから、施工後に不具合が発生したらどのようにすればよいのか不安を持っている方も少なくないでしょう。
しかし、リノベーション会社で工事や設備の保証内容や期間がきちんと定められていますし、万が一引き渡し後の不具合や欠陥が生じた場合は、欠陥を見つけて1年以内であれば、補修を請求できる権利が与えられています。
リノベーションは引き渡し後の不具合にも一定の範囲内においてしっかりと保証が付いていることが多く、安心して任せることができる仕組みになっています。
施工会社が独自で行うメンテナンス、保険法人の公的保証、メーカーの製品保証などさまざまありますが、それぞれの保証範囲、期間を事前にしっかりと把握して、安心したリノベーションを進めていきましょう。
ゼロリノベでは、独自の保証として2年間(最大)10年間の保証サービスがあります。目利きを活かした物件選びからリノベーション施工、充実のアフターフォローまでワンストップで相談できるゼロリノベをぜひご検討ください。