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マンションの2階を選ぶ価値はある?メリット・デメリットを徹底解説

マンション 2 階画像
  • マンション2階の部屋って、生活するにはどうなのだろう?
  • 売却するとなったときは、売れやすいのかな?

マンション2階は低層階になるため、住みやすさの面で不安なことって多いですよね。売却するとなったときは、売れるかどうかも気になるところでしょう。

結論からいうと、マンション2階の部屋には多くのメリットがあり、選ぶ価値はあります。

ただ、メリットがある一方、デメリットも存在します。メリットとデメリットの両方を理解した上でマンション2階が自分に合っているかを検討しないと、入居しても快適な生活を送れず、売却するとなったときは売れにくくなる場合があります。

この記事では、上記に挙げたマンション2階の部屋のメリットとデメリット、そしてマンション2階の部屋が向いている人を詳しく解説していきます。

さらに、マンション2階の部屋の購入を本格的に検討した場合に役立つこととして、次の内容も説明します。

  • マンション2階の部屋を検討するときにチェックすべきこと
  • マンション2階の部屋の資産価値と売るときの注意点

この記事が、マンション2階の部屋に興味がある方、購入を検討している方の参考になれば幸いです。

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目次

マンション2階の部屋のメリット8つ

冒頭でも説明した通り、マンション2階の部屋には次のようなメリットがあります。

  1. 安く買える
  2. コストパフォーマンスが高い
  3. 固定資産税が安くなる
  4. 楽に移動できる
  5. 災害の時に避難しやすい
  6. 地震が起きても揺れが少ない
  7. 物件によっては植栽が見えて眺めが良い
  8. 2階が最低階の場合は騒音トラブルが起きにくい

1つずつ説明していきましょう。

1-1. 安く買える

マンション2階の部屋は、他の階層の部屋よりも安く買えます。

その理由は、上の階層にいくほど、

  • 日当たりが良い
  • 通気性が良い
  • 防犯面のリスクが低い
  • 外部の音に悩みにくい
  • 虫が入ってきにくい

というように、快適に過ごせる条件が整っているからです。

不動産市場を分析・調査してデータを公開してるスタイルアクト株式会社が運営する「住まいサーフィン」では、新築マンションの階数別価格差について次のようなデータを公開しています。

下記の表は、マンションの最上階が14階の場合の価格差を表していますが、マンションの低層階になるほど価格が下がっていることをお分かりいただけるでしょう。

階数比率サンプル価格価格差
14,000
24.0%4,160160
32.5%4,260100
41.9%4,34080
51.7%4,41070
61.3%4,47060
71.1%4,52050
81.0%4,56040
90.9%4,60040
100.7%4,63030
110.5%4,66030
120.6%4,69030
130.6%4,72030
143.0%4,860140

参考:新築マンションの標準的な階数別価格差|住まいサーフィン

2階と3階に関しては、100万円の差があることが分かりますね。3階から上の部屋の価格はやはり高くなりますが、13階と最上階以外の差は100万円を切っており、それほど価格差は生まれないことが読み取れます。

ここで「マンション2階の部屋は上層階の部屋より安く買えても、生活環境はあまり良くないのでは?」と感じるかもしれませんが、マンション2階の部屋でも、物件や立地によっては上層階と同じような環境で生活できます。上層階よりも暮らしやすいこともあるのです。

その理由は、次から紹介するメリットで解説していきましょう。

1-2. コストパフォーマンスが高い

マンション2階の部屋はコストパフォーマンスが高いです。特に、コンシェルジュサービスや施設が備わっているマンションに該当します。

マンションに備わっているコンシェルジュサービスや施設は、そのマンションの入居者が利用できるものです。マンション2階の部屋に住んでも、上層階に住んでいる人と同じ待遇を受けられます。

部屋を安く買える上に生活が充実するコンシェルジュサービスや施設を使えるのは、マンションの低層階である2階の部屋ならではのメリットです。

1-3. 固定資産税が安くなる

タワーマンションの場合にいえることですが、マンション2階の部屋は上層階の部屋の固定資産税よりも安くなります。これは、平成29年(2017年)の税制改正が関わってきます。

平成29年の税制改正前は、同じタワーマンションで部屋の広さが同じであれば、固定資産税は住んでいる階に関わらず同じ固定資産税が課せられていました。しかし、平成29年の税制改正後、タワーマンションで階層が1つ下がるごとに固定資産税の負担額が下がるように改正されたのです。

固定資産税は、マンションを買ったら毎年課せられる税金です。マンション2階の部屋であれば、毎年の住宅に関わる費用を節約でき、その分他の生活費に使えるようになります。

参考:平成 29 年度税制改正の大綱の概要(平成 28 年 12 月 22 日 閣議決定)|総務省|地方税制度|税制改正(地方税)

1-4. 楽に移動できる

マンション2階の部屋であれば、外出時の移動が楽になります。共用玄関までの距離が近いため、部屋の玄関から外まで短時間で移動できるのです。

また、エレベーターを使わなくても、階段で移動できるところもメリット。階段は1階分だけなので、苦なく利用できるでしょう。

特に朝のエレベーターは通勤ラッシュで利用する人が多く、乗れるまでエレベーターを待つ時間が増えますが、2階の部屋であれば混雑に巻き込まれるのを防ぐことができます。

1-5. 災害の時に避難しやすい

マンション2階の部屋は、万が一災害が起きたときには避難がしやすいといえます。「1-4. 楽に移動できる」でも説明した通り、階段を使えばすぐに外に出られるからです。

上層階の部屋が避難しにくいというわけではありませんが、2階の部屋と比べると外に出るまで時間を要したり、場合によっては逃げ遅れたりするリスクがあります。

1-6. 地震が起きても揺れが少ない

日本に住んでいると避けて通れないのが、地震。マンションも、万が一大きな地震が起きたときに耐えられることを条件に探すでしょう。

実は、マンション2階は地震が起きても揺れが少ないといわれます。これは特に、タワーマンションに該当します。

タワーマンションにおいて上層階より低層階である2階の揺れが少ないのは、地震に耐えるための構造の違いにあります。

地震に耐えるタワーマンションの構造には、

  1. 耐震構造…地震に耐えられる強さで造られた建物の構造
  2. 制振構造…地震による振動や衝撃を和らげる建物の構造
  3. 免震構造…地震による振動を吸収して揺れが伝わるのを防ぐ建物の構造

の3種類があり、その中でも「耐震構造」や「制振構造」のマンションであった場合、上の階ほど揺れが大きくなり、下の階ほど揺れが少なくなるのです。

建物について研究を行っている日本建築学会では、地震が起きた場合、上層階の部屋ほど家具の移動率が高まり、低層階の部屋ほど家具の移動が少ないことも公表しています。

以下の表は、名古屋三の丸波(名古屋市の三の丸地区の予測強震動)と南海波(南海トラフ巨大地震の予測強震動)における、超高層建物・集合住宅(31階)の家具転倒率と移動量を、日本建築学会が検討した結果です。

超高層建物・集合住宅31階モデルの家具転倒率・移動量検討結果

(a) 名古屋三の丸波(SAN-EW)  

床応答推定結果
Amax

[cm/s/s]

Vmax

[cm/s]

住宅内大型家具の転倒率[%]キャスター付家具の推定移動量[cm]
3151415359176
2633513534136
212501151890
16220891349
11210661125
617546610
217449611

(b)南海波(OSA-NS)

床応答推定結果
Amax

[cm/s/s]

Vmax

[cm/s]

住宅内大型家具の転倒率[%]キャスター付家具の推定移動量[cm]
3119285948
2614676323
211156315
161255326
111124312
6783400
2672800

※Amax…地表最大加速度/Vmax…地表面最大速度

出典:巨大災害への対応特別調査|日本建築学会

上記表から、上層階ほど揺れが大きく、低層階ほど揺れが小さいということが分かりますね。

マンション2階の部屋だからといって地震がきても全く揺れないわけではありませんが、他の上層階と比べると地震の揺れによる大きな恐怖感を避けることができるといえるのです。

1-7. 物件によっては植栽が見えて眺めが良い

マンション2階の部屋は、上層階よりも眺めが良いと一般的に思われていますが、物件によっては眺めが良いこともあります。たとえば、マンションの周りに植栽が植えられている場合は、2階の部屋からその植栽が見えることもあります。

「植栽」というのは、庭の他、共用エントランス周りや門などのマンション敷地に植えられる樹木や草花のこと。植栽は、避難場所や部屋の温度調節などの役割がありますが、視覚的に快適な環境を提供してくれるものでもあります。

2階の部屋の窓から植栽が見えるようなマンションであれば、上層階に負けないくらいの眺めを手に入れることも可能になるのです。

1-8. 2階が最低階の場合は騒音トラブルが起きにくい

マンションには、主に「1階が駐車場・駐輪場、飲食店やコンビニなどの施設」と「1階から住戸」の2タイプがあります。

前者のタイプの場合、マンション2階はそのマンションの最低階となります。2階が最低階の場合、2階の部屋に住めば騒音トラブルが起きにくくなります。

階下は部屋ではありませんから、人は住んでいません。足音や話し声といった生活音が下の階に響くことがないため、音にそれほど神経質にならなくても生活することが可能になるのです。

特に小さい子供がいる家庭の場合は、子供の走り回る音が1階に響いてトラブルになることを気にしなくても問題ないでしょう。隣の部屋に対する騒音対策はしなければなりませんが、他の階層の部屋と比べると下に住む人から音に対する苦情はきにくいといえます。   


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マンション2階の部屋のデメリット7つ

マンション2階の部屋のデメリットは、次の7つです。

  1. プライバシーを守りにくく防犯のリスクがある
  2. 外部の音が聞こえやすい
  3. 虫が入ってきやすい
  4. 立地によっては浸水のリスクがある
  5. 立地によっては日当たりが悪い
  6. 湿気がこもりやすい
  7. 階下が駐車場の場合は底冷えする

順に説明していきましょう。

2-1. プライバシーを守りにくく防犯のリスクがある

マンション2階の部屋は、プライバシーを守りにくいところがあります。特に、共用廊下が外気に触れる外廊下タイプのマンションであると、このデメリットを実感するでしょう。

外廊下タイプのマンションは、部屋の玄関が外部から丸見えです。上層階であれば、外からは部屋の玄関は見えにくくなりますが、低層階になるほど人目につきやすくなります。

マンションが道路に面している場合は、余計に人目につきやすくなり、防犯面でのリスクが高まります。住人の出入りが見えるため、外出時間を知られてしまうことも。

さらにベランダからは、洗濯物の種類で家族構成を知られてしまうこともあります。1階に部屋があるマンションの場合、1階には防犯対策として目隠しがされていることが多いですが、2階にはこの目隠しがない場合もあるのです。

マンション2階の部屋でもプライバシーを守り、防犯のリスクを低くするには、外から透けにくいミラーカーテンを設置したり、最新の防犯対策が施されているマンションを検討したりする必要があります。

2-2. 外部の音が聞こえやすい

マンション2階の部屋は外に近いため、外部の音が聞こえやすくなります。

特に道路に面しているマンションの場合は、車の音や通行人の話し声が気になりやすいです。広い道路となると、救急車や消防車といった車の音も頻繁に聞こえることがあるかもしれません。

線路沿いに建てられたマンションの場合は、早朝から夜遅くまで電車の音が響くでしょう。

外部の音に敏感な方は、道路や線路に面していないマンションや周囲の環境が静かなマンションを探すと良いです。

2-3. 虫が入ってきやすい

マンションの2階は虫が部屋に入ってきやすいです。

1階と比べると地面から離れていますが、夏は窓を開けていると蚊やセミなどが飛んでくることが頻繁にあります。特に1階が専用庭付きの住戸の場合、庭の草木が多いと虫の出現率も高くなるでしょう。

また、1階が飲食店やコンビニの場合も注意が必要です。お店から出るゴミによって虫が発生し、その虫が2階まで入り込んでくることがあります。

もし、虫の中でも特にゴキブリが苦手な方はご参考ください。「マンションのゴキブリについて説明しているこちらの記事」も参考にしてください。

2-4. 立地によっては浸水のリスクがある

立地によりますが、マンションの2階は、万が一台風や豪雨などで災害が起きた場合、浸水のリスクがあります。特に、近くに川や池といった水が溜まりやすい環境にマンションがある場合は注意が必要です。

ただ、マンション周辺が水の溜まりやすい環境でなくても、近年は豪雨による災害が多発しているため、どんな地域に住んでいても安心はできません。浸水のリスクを極力避ける方法は、本記事4章「4-2. 階下や周囲はトラブルが起きにくい環境か」で説明します。

2-5. 立地によっては日当たりが悪い

マンション2階の部屋は、立地によっては日当たりが悪くことがあります。

マンションは、上層階になればなるほど太陽の光が入ってくるため、低層階である2階には太陽の光が入ってきにくいです。ベランダに洗濯物を干していても乾きにくかったり、日中でも電気を点けないと暗くなってしまったりすることもあるでしょう。

特に都心など、マンション周辺が建物で囲まれている場合は、日当たりの良さはあまり期待できません。

日当たりが良いマンションの条件については、本記事4章「4-3. 日当たり具合は良いか」で説明していますので、ご覧ください。

2-6. 湿気がこもりやすい

マンションの2階は、地面から出る湿気を取り込みやすいため、部屋も湿気がこもりやすいです。

日当たりが悪いことも、湿気が溜まりやすい一因です。湿気が溜まりやすいと、カビが発生する恐れもあります。

マンション2階の部屋に住む場合は、

  • 意識的に換気扇を回す
  • 除湿器を使う
  • 除湿剤や乾燥材を置く
  • 空気が通りやすい家具の配置をする(壁から数センチ離して家具を置くなど)

といった湿気対策を行う必要があるでしょう。

2-7. 階下が駐車場の場合は底冷えする

マンション2階の下がコンクリートの駐車場の場合は、底冷えすることがあります。コンクリートで冷えた床下の空気が溜まることで、底冷えが発生するのです。

また、部屋に窓が多かったり、床が断熱効果の低いフローリングだったりすると、冷たい空気が下に溜まって底冷えするようになります。

底冷えを解消するには、床暖房などの導入を検討する必要があります。

マンション2階の部屋はこんな人におすすめ!

マンション2階の部屋のメリット・デメリットを踏まえて、ここではマンション2階の部屋が向いている人を説明します。

マンション2階の部屋は、こんな人におすすめです。

  1. コストを抑えたい
  2. 小さい子供がいる
  3. 共用玄関までの移動距離を短くしたい
  4. 災害時のことを考えて避難しやすいところに住みたい

順に説明しましょう。

3-1. コストを抑えたい

住宅費にかけるコストを抑えたい方は、マンション2階の部屋が向いています。

基本的に上層階になるほど価格が高くなりますが、2階の部屋の中には、マンションの部屋の中で最も価格が安いといわれる1階の部屋より安い部屋もあります。1階には専用庭といった1階にしかない設備があるためです。

そして、タワーマンションの購入を考えている場合、低層階である2階を選べば上層階よりも固定資産税が安くなり、年間の住宅費の節約につながります。

また、月々の共益費は、上層階になるほど高くなるといわれています。2階は低層階ですから共益費は安くなり、月々の住宅費も節約できます。

グレードやブランド力の高いマンションに住みたいけど、価格が高くなる上層階に住むのは抵抗がある人にとって、2階の部屋は良い選択となるでしょう。

3-2. 小さい子供がいる

小さい子供がいる家庭は、マンション2階の部屋が適しています。これは階下が駐車場で、2階が最低階のマンションに該当します。

子供が小さいと、部屋の中で遊んだり、走り回ったりすることが多いので、足音が下の階に響きやすくなります。1階が住戸であれば、真下に住む住人から苦情がきてしまうかもしれません。

しかし、2階の下が駐車場の場合は住戸がないため誰も住んでいません。子供が走り回っても、足音を気にせず過ごすことが可能になります。

また、2階は移動が楽というのも小さい子供がいる家庭にとってはメリットです。

子供は、公園や友達の家に遊びに出ることが多いですよね。マンション2階の部屋であれば共用玄関まで短時間で楽に移動できるので、子供も親もストレスなく移動できます。

隣の部屋の住民に対する音の配慮は必要ですが、他の上層階と比べると子供と一緒に生活しやすいのは2階といえます。

3-3. 共用玄関までの移動距離を短くしたい

共用玄関までの移動距離を短くしたい方にも、マンション2階の部屋はおすすめです。

上層階に住んでいると、階段を使っての移動は体力的に難しくなります。移動手段はエレベーターになりますが、時間帯によっては待たなければならないこともあり、すぐに外へ出ることができない場合もあります。

2階であれば、階段を使っても苦なく共用玄関まで移動し、外に出られます。

マンションの通勤ラッシュを避けて楽に移動したい方はもちろん、家族の中に高齢の方がいたり、持病がある方がいたりする場合、マンション2階の部屋はおすすめです。老後のことを考えて、移動しやすい2階を選ぶこともできるでしょう。

3-4. 災害時のことを考えて避難しやすいところに住みたい

万が一災害が起きたときのことを考えて、避難しやすいところに住みたい方にとってもマンション2階の部屋はおすすめです。

今は地震だけでなく、豪雨による水害など色々な自然災害が多く起こっています。そうした予期せぬ災害から一刻でも早く避難したければ、やはり低層階である2階は有利であるといえます。

「もしも」のとき家族の安全を第一に考えたい場合、マンションは2階の部屋は良い選択といえます。

マンション2階の部屋を検討するときにチェックすべきこと5つ

ご自身や家族がマンション2階の部屋が最適と判断し、本格的に購入を検討する場合は次の5つをチェックすることをおすすめします。

  1. 最新の防犯対策が施されているか
  2. 階下や周囲はトラブルが起きにくい環境か
  3. 日当たり具合は良いか
  4. 外部の音の響きは気にならないか
  5. 床暖房が設置されているか

上記の5つをチェックすべきなのは、本記事の2章で説明したマンションのデメリットに影響されず、気持ち良く生活するためです。

では、1つずつ説明していきましょう。

4-1. 最新の防犯対策が施されているか

マンションに最新の防犯対策が施されているかをチェックしましょう。

マンションの2階は防犯面で心配されることが多い階層ですが、マンション自体のセキュリティがしっかりしていれば、安心して住めます。

具体的には、次のような防犯対策が施されているかを見ると良いです。

  • 24時間365日のセキュリティシステムがある
  • 留守中も在宅中も不審者が侵入してきたらセンサーが自動検知される
  • 防犯カメラが搭載されている
  • 防犯ベルが設置されている
  • マンション周辺に防犯砂利が置かれている※不審者が侵入してきたときに、砂利があれば砂利の音で分かる
  • ワンドア&ツーロック(1つの玄関ドアに鍵が2つある)のドアを採用している

上記以外の防犯対策を施しているマンションもあるので、担当者に話を聞いたり、実際に物件を見に行ったときに確認したりすると良いでしょう。

4-2. 階下や周囲はトラブルが起きにくい環境か

階下や周辺はトラブルが起きにくい環境か確認することも大切です。

たとえば、次のような環境だと次のようなトラブルに巻き込まれる恐れがあります。

  • 1階が居酒屋や利用者の多いコンビニ…お客さんの声や虫のトラブル
  • マンション周辺が川や池…豪雨のときには浸水
  • 車通りが多い道路が近い…車の音、救急車や消防車の音に悩まされる
  • ベランダや廊下に足場となるものがある…空き巣に入られる

このようなトラブルのリスクを避けるには、

  • 1階がお店でないマンションを選ぶ(虫や人の声に悩まされにくい)
  • 1階が柱で構成されている駐車場のマンションを選ぶ(水が流れやすいため浸水のリスクが低くなる)
  • マンションの立地が浸水の可能性がどのくらいあるかハザードマップで確認する
  • 地域の防災組織で水害対策が行われているかを確認する
  • 周囲が静かな環境のマンションを選ぶ
  • ある程度人通りがあるかを確認する(人が多いと犯罪をしにくい)
  • 部屋のベランダや廊下から侵入しやすいもの(足場など)が置かれていないかを確認する

といったことを考慮して選ぶと良いでしょう。

4-3. 日当たり具合は良いか

検討しているマンション2階の部屋の日当たり具合も確認しましょう。多くの場合、マンション2階の部屋は日当たりがあまり良くないといわれていますが、物件によっては日当たり条件が良い場合もあります。

【日当たりが良い条件の例】

  • 角部屋(方向の異なる窓が2つ設置されることが多く、太陽の光を取り入れやすい)
  • 周囲に建物がない

また、南向き物件でなくても、時間帯によって日当たりが良くなる方角の物件があります。

  • 東向き物件…朝の日当たりが良い
  • 西向き物件…午後の日当たりが良い

家族に主婦の方など日中家で過ごすことが多い方がいる場合は南向きが良いといえます。午前中に家にいることが多い場合は東向き、午後に家にいることが多い場合は西向き物件を選んでも日当たりの良さを感じられます。

家族のライフスタイルによって、日当たりの良さを感じされる方角の物件を選んでも良いでしょう。

日当たりが全くないと、日中でも暗くなって電気を点けなくてはならないこともあり、その分電気代がかさみます。実際に見学・内覧してみて、確認しましょう。

4-4. 外部の音の響きは気にならないか

マンション2階の部屋は、地上から近く外部の音が響きやすいため、外部の音の響きが気にならないかもチェックしましょう。

外部の音というのは、外を走っている車の音や階下のお店から聞こえてくる音だけでなく、同じマンションに住んでいる人の足音も該当します。特に外廊下タイプのマンションの場合は、他の住民の足音が響きやすいです。

マンションを見学するときは、他の住民が出入るする時間帯や1階がお店であればお客さんが多く出入るする時間帯を選ぶと良いでしょう。

4-5. 床暖房が導入されているか

1階が駐車場の場合、その上の2階の部屋に住むと底冷えすることがあるため、床暖房等が導入されているかを確認しましょう。

新築マンションであれば、たいていは床暖房が導入されていますが、中古マンションとなると導入されていない場合もあります。購入してから床暖房を入れることも可能ですが、リフォームしなければならず、手間と時間がかかります。

検討の段階でチェックしておけば、入居後は快適に暮らすことができるようになります。

マンション2階の資産価値は?売れやすくなる条件とは

マンションは、基本的に上層階の部屋ほど資産価値があります。2階の部屋は、間取りが同じ上層階の部屋と比べると資産価値は低くなります。

しかし、2階の部屋の資産価値が低いからといって、売れにくいわけではありません。本記事の2章で説明したデメリットを払拭した2階の部屋を選べば、売れやすくなります。

【マンション2階のデメリットを払拭した部屋の条件例】

  • 最新の防犯対策が施されている
  • 階下や周囲の環境がトラブルを起こしにくい(騒音や浸水、虫のトラブルなど)
  • 日当たりが良い
  • 床暖房を定期的にメンテナンスしている(床暖房を導入している場合) ※ガス給湯器で温めた水で床を温める「温水式」の床暖房が該当する

さらに、マンション2階の部屋には、本記事の1章で説明したような特有のメリットがあります。

  1. 安く買える
  2. コストパフォーマンスが高い
  3. 固定資産税が安くなる
  4. 楽に移動できる
  5. 災害の時に避難しやすい
  6. 地震が起きても揺れが少ない
  7. 物件によっては植栽が見えて眺めが良い
  8. 2階が最低階の場合は騒音トラブルが起きにくい

このため、上記のメリットを全面にアピールしたり、2階の部屋がどんな人に需要があるかターゲットを絞れば、売れる可能性は高くなります

マンション2階の部屋を検討するときは、本記事の4章のチェックすべきことを考慮して探すことをおすすめします。

まとめ

マンション2階は低層階のため、防犯面や資産価値の面で心配な面を持たれがちですが、次のようなメリットがあるため選ぶ価値はあります。

  • 安く買える
  • コストパフォーマンスが高い
  • 固定資産税が安くなる
  • 楽に移動できる
  • 災害の時に避難しやすい
  • 地震が起きても揺れが少ない
  • 物件によっては植栽が見えて眺めが良い
  • 2階が最低階の場合は騒音トラブルが起きにくい

メリットがある一方で、次のようなデメリットもありますが、このデメリットによる影響を受けにくいマンションを探せば、資産価値が低くなることはありません。

  • プライバシーを守りにくく防犯のリスクがある
  • 外部の音が聞こえやすい
  • 虫が入ってきやすい
  • 立地によっては浸水のリスクがある
  • 立地によっては日当たりが悪い
  • 湿気がこもりやすい
  • 階下が駐車場の場合は底冷えする

マンション2階の部屋の購入を本格的に検討する場合は、次の5つのポイントを考慮すると入居後に快適な生活を送れます。

  • 最新の防犯対策が施されているか
  • 階下や周囲はトラブルが起きにくい環境か
  • 日当たり具合は良いか
  • 外部の音の響きは気にならないか
  • 床暖房が導入されているか

この記事を読んで、マンション2階の部屋の方が自分たちに合っていそう!と思われた方は、ぜひ検討してみてください。

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この記事の執筆
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

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