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マンションの資産価値を決める5つの要素とは?資産価値の調べ方や価値が落ちにくい物件を選ぶ14のポイントを解説

マンション 資産 価値画像

マンションの資産価値を考えるとき、「将来高く売却でき、高く貸せる物件を選択することが重要です。

そもそもマンションの資産価値は、基本的には築年数と共に下がる傾向にあります。ただし、すべてのマンションの価値が年々均等に落ちていくのではなく、価値が落ちにくいマンションも存在します。

本記事では、マンションの資産価値を決める5つの要素や資産価値の調べ方を解説。マンションの資産価値が下がる要因や、資産価値の高いマンションを選ぶ14のチェックポイントもお伝えします。

この記事の監修者
鰭沼 悟

宅地建物取引士/元銀行員
鰭沼 悟

宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する「ゼロリノベ」を運営する株式会社grooveagentの代表取締役。

目次

マンションの資産価値とは?

マンションの購入を検討し始めると、利便性や価格など、さまざまな要素を考慮する必要がありますが、その中でも多くの方が気になるのが「資産価値」だと思います。

マンションの資産価値は、将来高く売却でき、高く貸せる物件といえるでしょう。そのためにもできるだけ資産価値の高いマンションを選びたいですよね。

「売却価値」「収益価値」の2つの側面がある

マンションの資産価値には、「売却価値」「収益価値」の2つの側面があります。

「売却価値」とは売却できる価格。「収益価値」とは、賃貸にしたときの家賃収入です。

マンションは築年数と共に購入時と比べて売却価格が下落してしまうことが一般的ですが、賃貸にしたときに収益が出せる物件なのであれば、「収益価値」の観点からは資産価値が高い物件だと考えられるでしょう。

また、この「収益価値」の観点で、マンションは一戸建てよりも有利な側面があります。

マンションの収益価値が高いのは専有面積あたりの単価が割安だから

分譲マンションは、戸建てと違って「土地と建物を区分所有する」という仕組みになっています。

それによって、本来であれば土地の価格が高いエリアでも、住人たちでその費用を負担し合うため、専有面積あたりの単価は割安になります。

そうすると、賃貸に出すときもコスト面でメリットを出すことができるため、借り手がつきやすくなるのが一般的です。その点でマンションは、一戸建てよりも収益価値が高いと考えられています。

マンションの資産価値を決める5つの要素

マンションの購入を検討し始めると、利便性や価格など、さまざまな要素を考慮する必要がありますが、その中でも多くの方が気になるのが「資産価値」だと思います。

将来売却する可能性を考えると、できるだけ資産価値の高いマンションを選びたいですよね。

マンションの資産価値を決める主な要素は以下の5つです。

  1. 立地条件
  2. 築年数
  3. 建物・物件のスペック
  4. 管理状況
  5. 規模

これらの点を多く満たしている物件は資産価値が高いといえます。

立地条件

マンションが建てられている立地は資産価値にもっとも大きな影響を及ぼす要素です。

駅からマンションまでの近さ、交通の利便性、周辺にある施設の充実度のほか、人口動態や災害リスクの低さも評価の対象になります。

新築も中古も人気のエリアで交通の利便性も高い場所に建つマンションは、資産価値の下落がしづらく、安定した価値が将来的にも期待できます。

築年数

立地条件と同様に築年数もマンションの資産価値に大きな影響を与えるの要素です。マンションの価格は、新築時をピークに築年数と共に毎年下落していきます。

築年数が経過するごとにマンションの価値は減少しますが、新耐震基準のマンションやこれまでの修繕履歴、管理状態によって、価値の変動の幅が変わることもあります。

中古マンションの価格の下落幅が大きいのは築25年〜30年までで、その後は下げ止まりすることもあります。

建物・物件のスペック

マンション自体や部屋の状況も資産価値に影響を及ぼします。資産価値に関係する建物や物件のスペックは以下の点が挙げられます。

  • マンションに使われている設備
  • 共用施設の充実
  • 建物からの眺望の良さ
  • 物件の広さ
  • 間取り
  • 階数
  • 日当たり

住み心地のよい環境や物件は、資産価値の維持が可能です。

管理状況

マンションは管理状況も需要なポイントです。物件を見に行った際には管理組合の運営状況もしっかり確認しましょう。エレベーターホールやエントランスといった共用部分がきれいに保たれているか、外壁などが剥がれたまま放置されていないかなどをチェックすることで、管理状況を把握できます。

また、大規模修繕済みなど、修繕履歴が良好な物件もマンションの資産価値の維持・向上に直結します。

規模

総戸数の規模が大きいマンションであれば1戸あたりの管理費や修繕積立金の負担が軽減されやすい傾向にあります。資産価値を維持する項目として重視しておきたいポイントです。

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築年数別のマンションの資産価値の推移

マンションの資産価値を考えるときに、最初に物件の価格に大きく影響する要素は何か、が気になると思います。

マンションの価格に大きな影響を与えるのは、築年数です。マンションの価格は、新築時をピークに築年数と共に毎年下落していきます。

レインズデータライブラリーの「中古マンションの築年数別売却価格の推移」によると、以下の表の通り、中古マンションは、築5年の段階で価格が新築のときと比べて80%程度に、15年後には50%程度にまで下がり、その後も価格は下落し続けるということがわかっています。

中古マンションの築年数別売却価格の推移

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構「レインズデータライブラリー」

築年数は後から変更できるものではありませんので、まずここでは、マンションの価値は築年数と共に下落しておく、ということを覚えておきましょう。

マンションの資産価値を調べる方法

マンションの資産価値が20年後、30年後にどうなっているのか気になる方も多いでしょう。

ここでは、マンションの資産価値を調べる3つの方法について解説します。

  • 不動産情報ライブラリで調べる
  • 不動産のポータルサイトで調べる
  • レインズマーケットインフォメーションで調べる

それぞれ解説していきます。

不動産情報ライブラリで調べる

不動産ライブラリ

出典:不動産情報ライブラリ

不動産情報ライブラリとは、国土交通省が提供するWebサイトです。不動産の取引価格や地価公示・都道府県地価調査の価格を検索して確認できます

不動産のポータルサイトで調べる

現在販売中の物件を、不動産のポータルサイトで調べる方法もあります。

不動産のポータルサイトでは、購入者を募集中の物件が数多く掲載されているため、調査したい物件情報を入力すれば似たような物件の価格を確認できます

レインズマーケットインフォメーションで調べる

レインズマーケットインフォメーション

出典:レインズマーケットインフォメーション

レインズマーケットインフォメーションとは、レインズ(不動産流通機構)が提供するWebサイトです。日本全国の売却事例を無料で調査できます

調査したいマンションと似ている売却事例を確認することで、おおよその資産価値が調べられます。

マンションは資産にならない?マンションの資産価値が下がる要因

マンションの資産価値が下がる要因は、築年数が経過することの他に、周辺環境の悪化や経済状況の変化などが挙げられます。

マンションの資産価値が下がる要因は、主に下記の5つです。

  • 築年数の経過
  • 周辺環境の悪化
  • 競合物件の増加
  • 経済状況の変化
  • 構造上の問題

一般的に、マンションの資産価値は築年数が経つほど低下します。そのため、新築時をピークに資産価値が下がる物件がほとんど。

一方、人気のエリアにある物件や交通の利便性が良い物件は、資産価値が極端に落ちることはないでしょう。

事実、購入時より高く売れている物件もあるため、マンションが資産になるというケースも存在します。

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  • 中古マンション選びで重要な11の項目別に紹介

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資産価値の高いマンションを選ぶ14のチェックポイント

資産価値の高い「売却価値」と「収益価値」が落ちにくいマンションを選ぶための14のチェックポイントをご紹介します。

ここでは、以下の3つのポイントごとに見極め方を紹介します。

  • 魅力的な立地の見極め方
  • 築年数の見極め方
  • 物件特性の見極め方

関連:資産価値の落ちない中古マンションの選び方とは?新築マンションとの違いも解説

魅力的な立地の見極め方

最初に重要なのが立地です。不動産は需給バランスで価格が決まると言われており、多くの方が住みたいと考える物件は、価値が落ちにくくなります。

具体的には、以下の6つのポイントを意識して選びましょう。

  • 最寄り駅から近いか
  • 周辺環境の利便性が高いか
  • 将来性のあるエリアか
  • 多くの人から人気のエリアか
  • マンション付近の景観が良いか
  • 安全性が高いか

【POINT1】最寄り駅から近いか

近年はテレワークが増えた影響から自宅で働く方が増えてきましたが、それでも通勤や通学、休日のお出かけなどの機会が全くなくなるわけではありません。

そのため、最寄り駅やバス停などから遠い場所にある物件は、基本的には不人気だと考えた方が良いでしょう。

以下の調査でも、物件選びの際に最も重視するポイント第1位は「最寄り駅からの所要時間」という結果になっています。

順位物件選びの際、最も重視したポイント回答比率
1位最寄り駅からの所要時間27.2%
2位価格21.8%
3位間取り11.9%
4位周辺施設7.9%
5位通勤・通学手段や所要時間/面積・広さ6.7%

出典:マンションマーケット「物件選び」に関する実態調査

そのため、資産価値が落ちにくいマンションを選びたい場合は、まずは「最寄り駅から近いこと」を重視するのが大切です。

【POINT2】周辺環境の利便性が高いか

次に重要なのが、周辺環境の利便性です。ポイントは下記です。

  • スーパーやコンビニ、ドラッグストアが近隣にある
  • 公共施設(学校や病院、公園、図書館、役所など)へのアクセスが良い
  • スポーツジムや学習塾などが近くにある

これらの条件が整っていると、利便性が高いと判断されるので、将来売るときや貸すときに有利になります。いくら素敵な住宅でも、最寄りのスーパーまで距離が遠く徒歩で30分かかる、病院が近くにないといった環境の場合、住みにくそうだと判断される可能性が高くなります。

ただし、スーパーや病院、ジムなどは数年後にはなくなっている可能性も。徒歩圏内に複数の施設があるか、という点にも注意しつつ、周辺環境の利便性を確認すると良いでしょう。

【POINT3】将来性のあるエリアか

そのエリアの将来性を見極めることも重要なポイント。例えば、以下の条件に当てはまると、その物件の人気が高まるため、将来性が高いと考えられます。

  • 現時点では駅や商業施設が近くにないが、将来的に再開発の予定がある
  • 近くに新駅や大型ショッピングセンターの建築計画がある

再開発の状況については、鉄道会社や大手デベロッパーがHPで発表しています。ただし、全ての会社のHPをひとつずつ見ていくのは大変なので、情報をまとめて閲覧できるWEBサイトを利用して情報収集すると良いでしょう。

例えば、都市レポというサイトでは、3大都市圏を中心とした再開発情報を調べられます。

【POINT4】多くの人から人気のエリアか

多くの人が「住みたい」と思うかどうかも重要な要素です。毎年さまざまな雑誌やWEBメディアで「住みたい街ランキング」が更新されますが、その上位にランクインするエリアは、やはり安定的な人気を誇っています。

例えば2023年に発表されたSUUMOの「住みたい街ランキング2024関東版」では、以下の駅が人気です。

  • 1位 横浜
  • 2位 大宮
  • 3位 吉祥寺
  • 4位 恵比寿
  • 5位 新宿

住みたい街に選ばれる理由としては、「商業施設や映画館などの施設が充実している」だけでなく、「人からうらやましがられそう」「カルチャーを感じる店がある」「昔から良い場所とされている」などの項目が影響しており、利便性だけでなく、イメージも重視する方が多いということがわかります。

そのため、こうしたランキングも参考にして、多くの人が良いイメージを持っているエリアかどうかを判断することも大切です。

【POINT5】マンション付近の景観が良いか

マンション付近の景観も重要な要素です。以下のように窓から見える景色が良い眺めだと、毎日こんな景色を楽しみたい!と考えてもらえる可能性が高まります。

  • リビングが湾岸エリアに面しており開放的な展望を楽しめる
  • マンションの近くに公園があり緑豊かな雰囲気を感じられる
  • 高層階に位置しておりきれいな夜景を見られる

反対に、いくら駅から近い便利な物件でも、マンションの前に墓地が広がっていると、ちょっと住みたくない…と思われてしまう可能性もあります。そのため、マンション付近の景観もきちんとチェックしましょう。

【POINT6】安全性が高いか

最後に大切なのは、安全性です。家は生活の基盤ですので、何よりも求められるのは、安心してその場所で暮らせるかということです。例えば、以下のような場所ですと住みたいと思う人が少ないため、価値も落ちてしまいます。

  • 犯罪が多く治安が悪い
  • 土砂崩れなどの自然災害が発生しやすい

犯罪の多いエリアかどうかは、そのエリアに強い不動産会社へ事前に確認しましょう。また、自然災害のリスクの有無については、国土交通省が運営している「ハザードマップポータルサイト」で確認できます。地震や浸水などの被害に遭うリスクが高いかどうかを、前もって調べるようにしましょう。

築年数の見極め方

次に重要なのが築年数です。一般的に、マンションは築年数の経過と共に資産価値が下がることからも、築年数は重要な要素のうちの1つ。

具体的には、以下の2つのポイントを意識しましょう。

  • 築年数による値下がりは落ち着いているか
  • 昭和56年以降に建てられたマンションか

【POINT7】築年数による値下がりは落ち着いているか


東日本不動産流通機構の発表している中古マンションの実際の売却価格を見てみると、以下の表のように、1㎡あたりの売却価格は築年数に応じて下落していき、築25年程度で値下がりが落ち着きます。

中古マンション成約状況(万円、1㎡あたりの売却価格)

築年数価格1㎡あたりの売却価格
築0~5年6,13697.63
築6~10年5,53882.83
築11~15年4,88669.41
築16~20年4,68564.35
築21~築25年3,74654.10

出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)

購入時の価格と売却価格に大きな差が生じるのを防ぐため、築年数による値下がりが比較的落ち着いてきた築25年以降の物件を選ぶと良いでしょう。

その際は、建物の管理状況が良い物件を見極めるのが重要です。管理組合や住民の管理意識は、資産価値に大きく影響します。見極め方は「住宅自体の価値の見極め方」で解説します。

【POINT8】昭和56年以降に建てられたマンションか

築年数を確認するときにもうひとつ重要になるのが、建築された時期です。ポイントは以下です。

  • 建築されたのが建築基準法が改正された昭和56年(1981年)よりも後の物件を選ぶ
  • 昭和56年(1981年)よりも前に建築された物件の場合は、耐震改修工事が行われていることを確認する

日本では、昭和56年6月1日に建築基準法が改正されて、新しい新耐震基準が導入されました。

実際に阪神・淡路大震災でも、この基準を満たしている建物は30%しか被害を受けなかったのに対して、新耐震基準を満たしていない建物(築年数が昭和56年以前)は、65%近くが被害を受けてしまったそうです。

参考:大規模地震による建築物等に係る被害について(H7阪神・淡路大震災)

新耐震基準を満たしていない物件の場合、高値売却しにくくなります。そのため、もし昭和56年以前に建てられたマンションを購入する場合は、耐震改修工事が行われているかどうか、必ず事前に確認しましょう。

物件特性の見極め方

次のポイントは、住宅自体の価値です。マンションの場合は、自分一人の意思で気軽に建て替えたり、大規模な改修工事を行ったりはできないので、資産価値に影響する部分について、きちんと見極めるようにしましょう。

具体的には下記の6つのポイントを意識しましょう。

  • 管理体制がしっかりしているか
  • 日当たりが良いか
  • 周辺と比較したときに競争力が高い要素があるか
  • 大手デベロッパーの人気ブランドマンションか
  • 見た目に高級感があるか
  • 住民同士の属性・ライフスタイルは近いか

【POINT9】管理体制がしっかりしているか

マンションの資産価値に大きく影響する要素のひとつが、「管理体制」です。マンションは、出来上がったあと何年も経過する中で、管理体制がずさんだった場合、建物自体の劣化が進んでしまったり、住人の質が落ちたりしてしまいます。マンション全体で、資産性に対する意識が高い物件を選ぶのが失敗しないコツです。

具体的には、以下のような管理が行われている物件が安心です。

  • マンション共用部の清掃が行き届いている
  • エレベーターや消防設備などの法定点検を確実に行っている
  • 長期修繕計画に基づき大規模修繕が行われている、あるいは施予定である
  • 維持管理に力を入れており外観や内廊下などが老朽化したままになっていない

多くのマンションでは、こういった業務を専門にしている「管理会社」に上記のような業務を委託しています。管理会社がきちんと管理をしていると、物件の価値も落ちにくくなります。そのため、事前に口コミでそのマンションの管理会社の評判を調べたり、内見の際にどのような管理をしているのか確認したりするなどして、質の高い管理が行われているかどうかをチェックしましょう。

【POINT10】日当たりが良いか

日当たりの良さも重要なポイントです。最近では築年数が進んだ物件でも、リフォームやリノベーションできれいにすれば買い手はつきますが、物件の建つ向きだけは後から変更できません。

ポイントは以下です。

  • おすすめの向き:南向き(日当たりが良い)
  • 避けるべき向き:北向き(採光力が少ない)

ただし、同じ南向きのマンション内でも部屋の場所によっては日当たりが悪い場合もありますし、隣に大きなマンションが建っていれば、陰になってしまうこともあります。

そのため、内見の際にその点もきちんと確認しておきましょう。

【POINT11】周辺と比較したときに競争力が高い要素があるか

周辺の物件と比較したときに競争力が高いかどうかも確認しておきましょう。例えば以下のようなものです。

  • ペット可のマンションが少ないエリアで、1棟だけペット可のマンションがある
  • 他では見られないおしゃれなデザイナーズマンションである
  • 周辺と比較すると、そのマンションだけスーパーやジムなどの設備が併設されている

上記のように、近隣エリアと比べたときに、他のマンションにない要素があると強みとなります。

こうした、そのエリアの他の物件と比較したときに競争力がある物件は、値下がりしにくいと言えるでしょう。

【POINT12】大手デベロッパーの人気ブランドマンションか

住宅の価値には、「マンションの開発事業者や施工会社のブランド力」も影響を与えます。マンションを購入するときは、住みやすさだけでなく、そのブランド自体にも価値を感じる方が多いためです。

特に、大手デベロッパーは品質の良さや安全性の高さが広く認知されているため、大手のブランドマンションは資産価値が落ちにくくなります。

定期的にメンテナンスや賃貸サービスなどアフターサービスも手厚いため、信頼性を求める方には人気が高いです。

例としては、以下のようなブランドがあります。

テレビCMや電車の広告などで、一度は見たことのあるブランドも多いのではないでしょうか。こうした人気ブランドの物件ならば、資産価値は落ちにくいと考えられます。

ブランド名デベロッパー名
プラウド野村不動産
ブランズ東急不動産
パークマンション、パークコート三井不動産レジデンシャル
ブリリア東京建物
ザ・パークハウス /ザ・パークハウス グラン三菱地所レジデンス
グランドヒルズ、シティタワー住友不動産

【POINT13】見た目に高級感があるか

5つ目の要素は、見た目の高級感です。安っぽい見た目のマンションは、年を経つごとに劣化状態が気になるものですが、共有部分に高級感や重厚感のあるつくりのマンションは、多少築年数が古くても人気が落ちにくくなります。例えば、以下のようなマンションは高級感を感じられることが多いです。

  • 共用ロビーに大理石が使用されている
  • 内廊下に絨毯が敷いてありホテルのように暮らせる
  • 共同玄関が吹き抜けで開放感がある

このように、多くの方が魅力を感じるつくりのマンションなら、資産価値が落ちにくくなるでしょう。

【POINT14】住人同士の属性・ライフスタイルは近いか

最後に重要なのは、住人同士のトラブルが生じにくい物件かどうかです。これは、住んでいる人の性格や相性に依存するのでは?と思われるかもしれませんが、実はマンションの間取りによって、トラブルが起こりそうかどうかをある程度推察できるのです。

(例)1LDKと3LDKが混在しているマンションの場合

一人暮らしや夫婦2人暮らしの世帯もいれば、子育て中の世帯も混在する。そうすると、それぞれ生活リズムや騒音に対する許容度が異なるため、トラブルを招きやすい。

そのため、極力マンション内の住人の属性・ライフスタイルが近い方が、住人が住みやすく人気を維持しやすいマンションだと言えます。

マンションの資産価値を調べる場合の注意点とは?

前章でマンションの資産価値の調べ方について解説しましたが、マンションの資産価値を調べる場合は、下記の2点に注意しましょう。

  • 売れた価格がよくわからない場合
  • 他物件と比較し価格に反映させるのが難しい場合

売れた価格がよくわからない場合

一般的に、不動産の価格は販売価格から割引して取引されることが多く、マンションの場合は500万円ほど割引されることも少なくありません。

実際に、似たような物件の販売価格を参考に販売に出したが、なかなか売れなかったというケースもあります。

そのため、最終的に売れた価格を調べるには「フルリフォーム」をしている業者の販売価格を参考にするのがおすすめ

売主が業者の場合は、営利目的で販売していることがほとんどなので、販売価格より大幅な値下げをして販売することが少ないためです。

他物件と比較し価格に反映させるのが難しい場合

マンションの価格を決める際に、書類に記載されている内容だけでは算出ができず、実際に現地に行かなければ確認できないポイントもあります。

周辺環境や眺望が良いかなど、似たような物件でも細かい条件が異なる場合は、価格決定が難しくなることもあるでしょう。

そのため、プラスになる要因とマイナスになる要因をしっかりと把握しておくことが重要です。

まとめ

マンションの資産価値を維持したい方は「将来高く売却でき、高く貸せる物件」の購入をおすすめします

そのためには、「立地」「築年数」「管理状況」といった資産価値を決める要素を確認することが大切。特に立地は重視されるポイントでもあるため、築年数が経過しても管理状況が良ければ資産価値の維持が期待できます。

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マンションの資産価値に関するよくある質問

マンションの資産価値の推移は?

マンションの価格に大きな影響を与えるのは、築年数です。マンションの価格は、新築時をピークに築年数と共に毎年下落していきます。

レインズデータライブラリーの「中古マンションの築年数別売却価格の推移」によると、以下の表の通り、中古マンションは、築5年の段階で価格が新築のときと比べて80%程度に、15年後には50%程度にまで下がり、その後も価格は下落し続けるということがわかっています。

30年後のマンションの資産価値の調べ方は?

マンションの資産価値が30年後にどうなっているのかを調べるには以下の3つの方法があります。

・不動産情報ライブラリで調べる
・不動産のポータルサイトで調べる
・レインズマーケットインフォメーションで調べる

資産価値の調べる場合の注意点はこちらをご覧ください。

マンション購入で資産にならないケースは?

マンションを購入したからといっても資産になるとは限りません。資産価値が下がる要因は、築年数が経過することの他に、周辺環境の悪化や経済状況の変化などが挙げられます。

マンションの資産価値が下がる要因は、主に下記の5つです。

築年数の経過
周辺環境の悪化
競合物件の増加
経済状況の変化
構造上の問題

一般的に、マンションの資産価値は築年数が経つほど低下します。そのため、新築時をピークに資産価値が下がる物件がほとんどです。

一方、人気のエリアにある物件や交通の利便性が良い物件は、資産価値が極端に落ちることはないでしょう。

マンションの資産価値を上げるには?

マンションの資産価値は魅力的な立地や築年数などが関係します。将来的に価値を維持し、より高めたい場合は、リノベーションやリフォームによる間取りや内装の変更が挙げられます。トレンドを取り入れることで、資産価値も高まります。

資産価値を考えたマンションのリノベーションについてはこちらの記事を参考にしてください。

この記事の制作体制
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

  • 鰭沼 悟

    宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する株式会社grooveagent(ゼロリノベ)代表取締役。

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