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住宅ローンの種類をわかりやすく一覧で解説|借入先・金利・返済方法・ローンの組み方を比較

住宅ローンにはどんな種類があるの?
「住宅ローンを借りたいけれど、種類が多すぎて違いがわからない」「どのローンを選べばいいのか判断できない」そんな悩みを持っている人は少なくありません。

実は、住宅ローンの種類は「借入先」「金利タイプ」「返済方法」「ローンの組み方」という4つの視点で整理すると、全体像がぐっとわかりやすくなります

この記事では、住宅ローンの種類を次の4つの切り口で一覧にして比較しながら解説します。

<借入先による種類>
・公的融資
・民間融資
・フラット35

<金利タイプの種類>
・全期間固定型
・変動型
・固定期間選択型

<返済方法の種類>
・元利均等返済
・元金均等返済

<ローンの組み方の種類>
・単独ローン
・ペアローン
・連帯債務
・親子リレー返済

それぞれの特徴やメリット・デメリット、「どんな人に向いているか」もあわせて整理しているので、読み終わるころには、自分に合いそうな住宅ローンのパターンがイメージできるはずです。

まずは、住宅ローンの種類を一望できる「住宅ローンの種類一覧表」から見ていきましょう。

この記事の監修者
【監修】ファイナンシャルプランナー茂木禄人

ファイナンシャルプランナー
茂木 禄人

株式会社Mapフィナンシャル において、独立系アドバイザーとして活動。詳細プロフィールはこちら

目次

住宅ローンの種類は「借入先×金利×返済方法×ローンの組み方」の4つで整理できる

まずは、住宅ローンの種類を「借入先」「金利タイプ」「返済方法」「ローンの組み方」という4つの視点で一覧にまとめました。ざっと眺めて、どんな種類があるのか全体像をつかんでみましょう。

分類軸主な種類代表的なローン名・例一言でいうとどんなローンか
借入先公的融資財形住宅融資、自治体融資 など勤務先の財形貯蓄や自治体制度など、利用できる人が限定される公的なローン。条件に当てはまる人には有利な場合もある。
借入先民間融資銀行や信用金庫の住宅ローン、ネット銀行の住宅ローン などメガバンク・地方銀行・ネット銀行などが扱う一般的な住宅ローン。金利タイプや商品ラインナップが豊富。
借入先フラット35【フラット35】住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、最長35年の全期間固定金利ローン。返済額が変わらず計画を立てやすい。
金利タイプ全期間固定型フラット35、民間銀行の全期間固定型ローン など借入時に決めた金利が完済まで変わらないタイプ。返済額が一定で安心感が高い反面、変動型より金利は高めになりやすい。
金利タイプ変動型多くの銀行の変動金利タイプ市場金利の動きに合わせて、適用金利が定期的に見直されるタイプ。借入当初の金利は低いが、将来返済額が増えるリスクもある。
金利タイプ固定期間選択型当初10年固定などの固定特約型ローン3年・5年・10年など、一定期間だけ金利が固定されるタイプ。固定期間終了後は、その時点の金利で固定か変動を選び直せる商品も多い。
返済方法元利均等返済多くの住宅ローンの標準的な返済方法「元金+利息」の合計額が毎回ほぼ一定になる返済方法。毎月の返済額が変わらないので家計管理がしやすい。
返済方法元金均等返済一部の金融機関の住宅ローンで選択可能毎回返済する元金部分が一定で、利息分が徐々に減っていく返済方法。返済当初の負担は重いが、総返済額は抑えやすい。
ローンの組み方単独ローン夫または妻どちらか1人名義の住宅ローン一人の収入をもとに借りるシンプルなローン。手続きが比較的簡単で、将来のライフイベント時の取り扱いもわかりやすい。
ローンの組み方ペアローン夫婦それぞれが住宅ローンを組むケース など一つの家に対して2本のローンを組む方法。2人分の収入を活かして借入額を増やしやすい反面、手数料や手続きは2本分になる。
ローンの組み方連帯債務フラット35の夫婦連帯債務 など一つのローンに対して主債務者と連帯債務者が一緒に責任を負う形。収入合算しやすく、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる商品もある。
ローンの組み方親子リレー返済親子リレーローン全般親が返済を始め、途中から子が引き継ぐ返済方法。親子2代の返済期間を使えるため、長期のローンを組みやすく、借入可能額を増やしやすい。

では、細かく見ていきましょう。

住宅ローンの借入先は主に3つ

まず、住宅ローンを扱っている金融機関のタイプで分類すると、大きく3つに分けられます

その種類と特徴は以下の通りです。

では、それぞれを詳しく説明します。

2-1.公的融資

公的機関が扱う住宅ローンとしては、

  • 財形融資
  • 自治体融資

があります。

2-1-1.財形融資

財形融資とは、会社員が利用できる融資です。会社の福利厚生の一環として財形貯蓄をしている人も多いでしょうが、それを利用している人を対象にしています。

その中で、住宅購入を目的とした融資を「財形住宅融資」といい、以下の5つの条件をすべて満たした場合に借り入れることができます。

  • 申込者自身が所有・居住する住宅を建設、購入、またはリフォームすること
  • 財形貯蓄を1年以上続け、残高が50万円以上あること
  • 会社から負担軽減措置か住宅援助を受けられること(共済組合融資を除く)
  • 申し込み時点の年齢が70歳未満であること
  • すべての借り入れの年間合計返済額の年収に占める割合が、以下の基準を満たしていること
     年収400万円未満の場合:30%以下
     年収400万円以上の場合:35%以下
ノート
財形住宅融資の特徴◎5年ごとに金利を見直す「5年間固定金利制」
・最新の金利は住宅金融支援機構のホームページで確認できる
・ただし、この金利の見直し額には上限がない

◎融資限度額は、以下のうち金額の低い方を適用する
・借入申込日における一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の残高(合計)の10倍の額(最高4,000万円)
・住宅の新築、または購入に必要な額および土地の取得(整備を含む)に必要な額の90%の額、またはリフォームに必要な額の90%の額

◎融資手数料、返済方法変更手数料、繰上返済手数料が必要ない

◎団体信用生命保険の保険料は自己負担

2-1-2.自治体融資

地方自治体が住宅ローンを扱っている場合もあります。

すべての自治体が扱っているわけではありませんが、自分の住んでいる自治体や、勤務先のある自治体に融資制度があるかどうか、調べてみるといいでしょう。

融資を受けられる条件は、自治体ごとに異なりますが、

  • その自治体に一定以上の期間住んでいる、または勤務していること
  • 一定以上、または一定以下の収入であること
  • 年齢制限

などが多いようです。たとえば、東京都の場合は「東京都個人住宅利子補給助成制度」というものがあります。

都が融資をしてくれる金融機関を紹介し、利子補給をすることで、借り入れる人の金利負担が軽減される制度です。

ノート
東京都個人住宅利子補給助成制度の特徴◎申し込み資格:次のいずれか一つに該当する地区に、耐火又は準耐火構造の自己用住宅を建設(建替え)すること
・防災都市づくり推進計画で指定する整備地域
・防災都市づくり推進計画で指定する重点整備地域(いわゆる不燃化特区)
・東京都木造住宅密集地域整備事業地区

◎融資限度額:以下のうち一番小さい額
・都融資紹介の毎年の償還額が申込時年収の30%以内になる融資額
・住宅の建替えに要する費用✕90%
・4,590万円

◎金利:利用者負担利率が1%(金利が1%未満の場合は当該金利)低利になるように、取扱金融機関に対して都から当初10年間、利子補給を行う

2-2.民間融資

公的融資に対して、民間の金融機関が扱う融資を「民間融資」と呼びます。
メガバンクや地方銀行、信用金庫、ノンバンクなど多種多様な金融機関があり、住宅ローンの内容もさまざまですが、

  • 提携ローン
  • 非提携ローン

の2種に大別されます。

2-2-1.提携ローン

不動産会社やハウスメーカーなどが金融機関と提携して提供する住宅ローンを「提携住宅ローン」といいます。
企業が従業員のために、金融機関と提携して住宅ローンを扱っているケースもあります。

その不動産会社・ハウスメーカーの住宅を購入することで、以下のような優遇やメリットを受けられるのが特徴です。

  • 金融機関から直接借りるよりも、低金利で借り入れできることが多い
  • 不動産会社が融資の窓口になるので、ローン審査の手続きが簡単で早い

ただ、利用できる金融機関や、ローンのタイプが限られるのが難点です。気に入った住宅のメーカーが提携ローンを扱っていて、融資条件に納得ができれば、メリットが大きいローンだと言えそうです。

2-2-2.非提携ローン

提携ローン以外のローンです。借り主が自由に金融機関を選んで申し込みをします。

提携ローンに比べて、

  • 手続きを自分で行う
  • 金利優遇がない
  • ローンのタイプを自由に選べる

など、一長一短あります。自分に合った提携ローンが見つからない場合は、非提携ローンの中から納得できるものを探すといいでしょう。

2-3.フラット35

フラット35は、独立行政法人 住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供する住宅ローンです。

通常ローンを組む際には、収入や職業など、さまざまな条件で審査されますが、フラット35はその制限が少なく、より借りやすくなっています。

一般的なローンと異なる点が多く、以下のような特徴があります。

  • 借入から完済まで金利がかわらない「全期間固定金利」
  • 融資限度額が8,000万円と高額
  • 保証人・保証料は不要
  • 団体信用生命保険への加入は任意
  • 繰上返済手数料も無料

このように、メリットの多いローンですが、金利は比較的高めになっています。
また、利用するには以下のような条件もあります。

  • 申込者自身、または親族が居住する住宅を建設、購入すること
  • 申し込み時点の年齢が70歳未満であること
  • すべての借り入れの年間合計返済額が年収に占める割合が、以下の基準を満たしていること
     年収400万円未満の場合:30%以下
     年収400万円以上の場合:35%以下
  • 住宅金融支援機構が定めた技術水準を満たす住宅であること
  • 床面積が一戸建てで70㎡以上、共同住宅で30㎡以上であること

フラット35を扱っている金融機関は多く、金利などの融資条件もまちまちですので、比較して納得できるものを選んでください。

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選べる金利タイプは3種類

住宅ローンは、金利の種類によって3種に分類できます。

  • 全期間固定型
  • 変動型
  • 固定期間選択型

です。

それぞれの特徴は以下の通りです。

個別に説明します。

3-1.全期間固定型

ローン契約時に確定した金利が、完済まで変わらないのが「全期間固定型」の金利です。

景気がいいときも悪いときも、同じ金利で返済が続きます。

景気がよくなると、一般的にローンの金利も上がりますが、全期間固定型なら返済額が変わりません。特に、市場金利が低いときに借入すると、最後まで低金利なのでお得です。

が、反対に景気が悪くなった場合は、ローンの金利が下がらないというデメリットもあります。

ただ、借入時点で金利が確定するということは、完済までの返済額も明確になるので、返済計画が立てやすいのがメリットと言えるでしょう。

ちなみに、相場に比例して金利がかわる「変動型」で借りるのと比較すると、金利がかわらない全期間固定型のほうが、借入時の金利は少し高めに設定されます。

この金利タイプがおすすめなのは、

  • 一定期間の返済額を固定にして家計管理をしやすくしたい人
    (返済スタートから子供の教育費負担が大きい時期までetc.)

などです。

3-2.変動型

対して、返済期間中に金利が変わるのが「変動型」です。
基本的に毎年2回金利が見直され、それをもとに返済額は5年ごとに変更されます。

景気が低迷しているときは、ローンの金利も低くなるため、返済の負担が軽くなるというメリットがある一方で、景気が回復するとローン金利も上がります。
それを踏まえて、金利による住宅ローン3種のうち、もっとも低金利で借りられるのが変動金利です。

住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査」2020年11月調査によると、日本ではこの変動金利を選ぶ人が多く、6割以上を占めています。

変動型がおすすめなのは、

  • 低金利で借りたい人
  •  金利変動のチェックが苦ではない人

などです。

3-3.固定期間選択型

全期間固定型と変動型を組み合わせた、「固定期間選択型」という方式もあります。

返済開始から一定の期間は固定金利で、それを過ぎると自動的に変動金利に移行します。

ただ、その時点でまた固定金利を選択することができるローン商品もあり、自由度が高いといえるでしょう。

選べる固定期間は3年、5年、10年、15年など、金融機関によってさまざまに設定されています。

「子どもの教育費がかかる間は、ローンの返済額を固定して家計を計画的に進めたい」といったケースなどで利用されます。

この金利タイプは、

  • 金利上昇のリスクが怖い人

などに適しています。

返済方法は「元利均等返済」と「元金均等返済」から選ぶ

また、住宅ローンの返済方法も、

  • 元利均等返済
  • 元金均等返済

の2タイプに分かれています。

返済方法のメリットデメリット

それぞれどのように異なるか、見ていきましょう。

4-1.元利均等返済

ローンの返済額は、「元金+利息」からなっていますが、その合計額を均等に保つ、つまり毎月の返済額を同額に定める返済方法が「元利均等返済」です。

この方法だと、ローン残高が多いうちは利息の額も多いため、返済当初は返済額に占める利息の割合が多くなり、返済が進むにつれ、元金が占める割合が高くなります。

つまり、返済当初はなかなか元金が減りません。そのため、同じ金額を借り入れた場合、元金均等返済よりも返済総額が多くなってしまうのがデメリットです。

反面、返済額が一定で事前に明確になるため、返済計画が立てやすく、家計の管理もしやすいというメリットがあります。

この返済方法がおすすめなのは、

  •  月々の返済額を同じにしたい人
  •  できるだけ手元にお金を残しておきたい人

などです。

4-2.元金均等返済

毎月一定額の元金に、利息を加えて返済するのが「元金均等返済」です。

元金を返済するにつれ利息は減っていくため、月々返済する額も徐々に減っていくのが特徴です。

つまり、最初の返済額がもっとも多く、あとは確実に毎月返済額が下がっていくわけです。

この方法のメリットは、返済総額が元利均等返済に比べて少ないことです。

たとえば、フラット35で、

  • 融資額:3,000万円
  • 返済期間:35年
  • 金利:1.36%

で返済シミュレーションをしてみると、

元利均等返済:総支払額 3,773 万円
元金均等返済:総支払額 3,716 万円

となり、元金均等返済のほうが約60万円安くなっています。

ですからこの方法は、

  •  返済期間前半の支払いが少し高くても総支払額を抑えたい人
  •  早い段階で元金を減らしておきたい人
  •  返済期間の後半に余裕を残しておきたい人

などに向いています。

ローンの組み方による住宅ローンの種類(単独・ペア・連帯債務・親子リレー)

さらに、ローン契約を誰がどう結ぶかによっては、以下の4タイプに分けることもできます。

  • 単独ローン
  • ペアローン
  • 連帯債務
  • 親子リレー返済

それぞれの特徴は以下の通りです。

ローン契約者の種類

5-1.単独ローン

一般的なのは、契約者がひとりの「単独ローン」です。

たとえば夫婦のうち、夫が契約して夫の収入から返済する、というケースが多いでしょう。

単独ローンの場合、審査は申込者ひとりの収入や返済能力をもとに判断されます。

そのため、夫婦共同で組むペアローンなどと比較すると、借入限度額が低くなる傾向があるのがデメリットです。

ただ、契約者がひとりなので手続きは比較的簡単です。

また、もし将来離婚などになった場合、ペアローンだとローンを組みなおすために煩雑な手続きが必要ですが、単独ローンならそんな手間はありません。

ひとりでも十分な金額の融資が受けられて、返済もできるのであれば、単独ローンはもっとも面倒のないローンだと言えるでしょう。

5-2.ペアローン

「ペアローン」とは、ひとつの物件に対してふたりそれぞれが住宅ローンを組む方法です。

夫婦や親子などで利用し、お互いが相手の連帯保証人になります。その際の借り入れる金額の割合は、自由に決めることができます。

たとえば、4,000万円の不動産を購入する際に、

  • 夫 2,000万円:妻 2,000万円
  • 夫 3,000万円:妻 1,000万円

など、さまざまな組み合わせが考えられます。ちなみに購入した不動産の所有権の割合=持ち分は、負担額に比例します。

2,000万円ずつであれば持ち分も50%ずつ、3,000万円:1,000万円なら持ち分は3/4:1/4となります。

物件はひとつでもローンは2つなので、住宅ローン控除も夫婦それぞれが受けられます。

その反面、各種手数料などはローン2つ分かかってしまいますし、もし片方がローン審査に落ちれば、物件の購入自体ができなくなるというデメリットもあるのが実状です。

5-3.連帯債務

ペアローンが2つのローンを組むのに対して、ふたりの収入を合算してひとつのローンを組むのが「連帯債務」です。連帯債務は「収入合算型」とも言われることもあり、夫婦だけでなく親子などでも利用できます。ひとりが主債務者、もうひとりが連帯債務者となりますが、返済義務はどちらも同等に負っています。

たとえば4,000万円の物件を購入する場合は、夫も妻もともに4,000万円を返済する義務を負い、ふたりで返済していくわけです。

夫ひとりの収入では必要な金額の融資に足りないけれど、妻の収入を合算することで購入できる、というケースなどはこの方法を検討するといいでしょう。

また、ひとつのローンではありますが、住宅ローン控除はふたりそれぞれに受けることができるのも利点です。

が、もし離婚した場合には、完済するまでどちらも返済義務が続くのが難点です。

たとえば夫婦が離婚して、夫が家に残ってローンを払い続け、妻が家を出ることになったとします。

それでも妻にはローンの支払い義務があり、もし夫がローンを滞納したら、金融機関からは妻に支払いを求められるのです。

一度連帯債務でローンを借りると、返済中に連帯債務から抜けることが難しいのは、大きなデメリットと言えるでしょう。

5-4.親子リレー返済

親子2代でローンの返済を引き継ぐのが「親子リレー返済」です。

最初に親が一定期間返済して、そのあとは子どもが完済まで返済していきます。

この方法だと、親が高齢の場合でも長期間のローンを組むことができます。一般的には、完済時の年齢が80歳を超えるローンは組めませんが、親子リレー返済は子どもの年齢を基準に判断されるからです。

住宅ローン控除が親子それぞれに受けられるというメリットもあります。

一方で、親が返済中に亡くなると、トラブルになるかもしれません。

ひとつは団信の問題です。

親子リレー返済の場合、完済までの支払いを担当するのは子ども世代なので、団体信用生命保険には子どもだけが加入するケースがよくあります。

その場合、親が返済中に亡くなってしまうと、団信の保障がないため、親の分の返済を子どもが繰り上げて支払い始めなければいけなくなるのです。

また、兄弟がいれば、家に対して親が持っていた権利=持ち分を相続しなければならず、家を売ってお金をわけるのか、家を残して兄弟には相続分のお金を払うのか、何らかの対応をしなければなりません。

このように、親子リレー返済を組む際には、さまざまな事例を想定して、のちのち問題が起こらないよう対策をしておく必要があるでしょう。

ちなみに親子リレー返済の条件は、各金融機関によってまちまちです。
たとえば、

  • 同居が必須か、別居でもいいか
  • 団体信用生命保険には片方が入ればいいか、両方入らなければいけないか

などは、申し込み前によく確認しましょう。

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住宅ローン選びのポイント

ここまで見てきたように、住宅ローンには「借入先」「金利タイプ」「返済方法」「ローンの組み方」など、さまざまな種類があります。

そのため、どれか1つの要素だけで決めるのではなく、ライフプランや家計の状況に合わせて、いくつかの組み合わせを比較することが大切です。

住宅ローンを選ぶときは、少なくとも次の3つのポイントを意識しておきましょう。

①無理のない返済額・返済期間になっているか
・「借りられる金額」ではなく、「無理なく返せる金額」から逆算して借入額と返済期間を決める。
・返済額が家計を圧迫しないか、教育費など今後の支出も踏まえてシミュレーションしておく。

②金利タイプの特徴とリスクを理解できているか
・変動金利・全期間固定金利・固定期間選択型の違いと、金利上昇時に返済額がどう変わるかを把握しておく。
・「とにかく金利が低いもの」を選ぶのではなく、将来の金利変動リスクに自分がどこまで耐えられるかで考える。

③誰とローンを組むか(単独・夫婦・親子)をイメージできているか
・単独ローンか、夫婦・親子で組むペアローン/連帯債務/親子リレー返済にするかで、借入可能額やリスクが大きく変わる。
・離婚や相続、万一のときの負担の持ち方まで含めて、どの組み方が自分たちにとって安心かを検討する。

①無理のない返済額・返済期間になっているか

住宅ローンは「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら無理なく返せるか」を基準に考えることが大切です

目安としては、住宅ローンの年間返済額が手取り年収の20〜25%程度に収まるようにし、完済時年齢も定年より前になるように返済期間を設定すると、家計にゆとりを持たせやすくなります。

ボーナス返済に頼りすぎず、ボーナスゼロでも返済が続けられるかをシミュレーションしておくと、将来の環境変化にも対応しやすくなります。

自分の年収だといくらまでなら無理なく借りられるかを具体的に知りたい場合は、年収別の住宅ローン借入目安一覧や、年収別の適正返済比率を解説した住宅ローン戦略の記事も参考になります。

②金利タイプの特徴とリスクを理解できているか

金利タイプは、「変動金利」「固定期間選択型」「全期間固定金利」の3つが代表的です。

変動金利は当初の金利が低く返済額も抑えやすい一方で、将来の金利上昇により返済額が増えるリスクがあります。

変動金利を検討している方は、変動金利のデメリットと後悔しない選び方を解説した記事も事前に読んでおくと安心です。

全期間固定金利は金利が高めでも返済額がずっと変わらないため、長期の家計計画を立てやすいのがメリットです。

固定期間選択型は、数年〜10年など一定期間だけ金利を固定できるタイプで、「子どもの教育費がかかる時期だけ返済額を安定させたい」といったニーズに合いやすいですが、固定期間終了後の金利がどうなるかも含めて検討する必要があります。

金利タイプや返済方法、金融機関の選び方を全体の流れで知りたい方は、現役FPが解説する「住宅ローンの選び方完全ガイド」もあわせてチェックしてみてください。

③誰とローンを組むか(単独・夫婦・親子)をイメージできているか

単独ローンは手続きがシンプルで、離婚や相続など将来のライフイベント時も取り扱いがわかりやすい一方、借入可能額は本人の収入だけが基準になります。

夫婦や親子で組むペアローン・連帯債務・親子リレー返済は、2人分の収入を活かして借入額を増やしやすい反面、返済義務や住宅ローン控除、団体信用生命保険、相続の扱いなどが複雑になりがちです。

「借入額を増やしたいから2人で組む」の一歩先として、万一働けなくなった場合や、離婚・相続が発生した場合に、誰がどこまで返済を続けることになるのかを事前にイメージしておくことが重要です。

まとめ

住宅ローンの種類とそれぞれの特徴を、4つの視点から整理してきました。

◆住宅ローンの主な種類
<借入先の種類>
・公的融資
・民間融資
・フラット35

<金利タイプの種類>
・全期間固定型
・変動型
・固定期間選択型

<返済方法の種類>
・元利均等返済
・元金均等返済

<ローンの組み方の種類>
・単独ローン
・ペアローン
・連帯債務
・親子リレー返済

実際にローンを選ぶときは、「無理のない返済額になっているか」「金利タイプのリスクを理解しているか」「夫婦や親子で組む場合の将来のリスクも想像できているか」といったポイントを一つずつ確認しながら検討することが大切です。

本記事の一覧表や各種類の解説を参考にしながら、「自分たちの暮らしに合った住宅ローンの組み合わせ」を見つけていただければ幸いです。

住宅ローンの種類に関するよくある質問

住宅ローンの種類が多すぎて選べません。最初に何から決めれば良いですか?

まずは「無理なく返せる金額と返済期間」を決めるのがおすすめです。そのうえで、金利タイプ(変動・固定・固定期間選択型)、借入先(民間・公的・フラット35)、ローンの組み方(単独・夫婦・親子)を順番に絞り込むと整理しやすくなります。

変動金利と全期間固定金利はどちらが得ですか?

一般的に、借入当初の返済額は変動金利のほうが低くなりやすい一方で、将来の金利上昇によって返済額が増えるリスクがあります。全期間固定金利は金利がやや高めでも返済額が一定で、長期の家計計画を立てやすいのがメリットです。「毎月の負担をどこまで変動させたくないか」で選ぶと判断しやすくなります。

住宅ローンの金利の種類についてはこちらの記事も参考にしてください。

単独ローンとペアローン・連帯債務・親子リレー返済は、どんな人に向いていますか?

単独ローンは手続きがシンプルで、将来の離婚や相続の場面でも取り扱いがわかりやすく、1人の収入だけで希望額を借りられる人に向いています。ペアローンや連帯債務、親子リレー返済は2人分の収入を活かして借入額を増やしたい場合に有効ですが、返済義務や税制、相続の扱いが複雑になるため、将来のリスクまでイメージしてから選ぶことが重要です。

自分の年収だと住宅ローンはいくらまで借りても大丈夫ですか?

一つの目安として、住宅ローンの年間返済額が手取り年収の20〜25%程度に収まる範囲であれば、家計にゆとりを持たせやすいとされています。ゼロリノベでは、返済比率は「手取り年収」の20%が理想的と考えています。実際の適正額は、共働きかどうか、教育費や老後資金の考え方などでも変わるため、年収別の借入目安や返済比率のシミュレーションもあわせて確認すると安心です。

年収を基準にした住宅ローンの目安が知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

この記事の制作体制
  • Chika Otsuki

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

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