【事例5選】築50年の中古マンションのリノベーション費用まとめ|築古でも“買ってよかった”4つの理由も

築古とは、建築から一定期間を経た建物のことを指します。近年では、このような築古マンションをリノベーションする世帯が増えているのをご存知でしょうか。
「リノベの費用を調べてみたけれど、結局はいくらになるのかが分からない」
「築古だと修繕費用が掛かって新築よりも高くつくと聞いたことがある」
このように、築古リノベーションでは、特に費用面での不安や疑問が多いですよね。
そこで本稿では、築古とよばれる古いマンションの費用に関する情報と、リノベーションにより生まれ変わった実例を紹介します。
“築古でも買ってよかった”と思える4つの理由や、リノベーション時の注意点にも触れますので、家づくりを検討中の方はぜひ、参考にしてください。
リノベ費用を知る前に|中古マンションで注意すべき3つのポイント

築古マンションのリノベーションでは、古い建物であっても快適に過ごすために、以下の3点に注意が必要です。
・耐震性の確認
・劣化具合に応じたメンテナンス
・補修箇所を加味した資金計画
3つの注意点について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.信頼できる専門家に耐震性の確認を依頼する
古いマンションをリノベーションする上で、最も気になるのは耐震性ではないでしょうか。
耐震性の基準は、実はマンションが建築された年代によって「旧耐震基準」「新耐震基準」「2000年基準」の3段階に変化しています。
例えば、築50年の古いマンションでは旧耐震基準が適用されており、震度5強程度の揺れでも倒壊しない強度を基準としています。1981年6月以降は新耐震基準が適用されており、震度6~7程度の揺れでも倒壊しない強度を要されています。2000年6月以降になると、さらに耐震制度は見直され2000年基準として、現在まで適用されています。
しかし、旧耐震基準だから危ないと判断するのは早計です。旧耐震基準で建てられたマンションのなかにも、新耐震基準をクリアするほど堅牢に建てられているマンションや後から耐震補強されたマンションもたくさんあります。
古いマンションの耐震・安全性は、築古マンションに精通している、プロフェッショナルの物件調査が重要視されるといっても過言ではありません。
2.劣化具合に応じてメンテナンスの程度を決める
古いマンションの劣化具合によっては、リノベーション費用が高くついてしまうこともあります。
劣化で多いのは、以下のような項目です。
- 漏水
築古であるほど、給湯管やベランダ・バルコニーの塗膜防水の劣化により漏水が発生しやすくなります。 - 配管の腐食やサビ
金属配管が腐食したりサビたりすることで、漏水やパイプの詰まりを起こします。 - 水回り設備機器
キッチンやトイレといった水回りの設備機器、給湯器の故障などがみられ、設備自体の見た目も築古だと古さが見て感じられます。 - 壁、床材の経年劣化
壁・床材といった内装仕上げ材にもヨゴレやひび割れ、色あせなどの経年劣化が現れます。
ただし、フルリノベーションの場合には配管の交換から内装・設備の刷新が可能なので、一番重要なのは躯体自体の老朽化による漏水です。
せっかくの築古リノベーションであっても補修箇所が多すぎて、新築と変わらないとなっては本末転倒です。特に築50年の古いマンションでは、上記項目に対して不足のない、適正なメンテナンスが行き届いた物件選びが必要です。
3.無理のない資金計画ができているか検討を重ねる
安全性や快適性を実現するためのチェックやメンテナンスをすればするほど、当然リノベーション費用は高くなります。
資金計画に不安を抱えたまま住宅ローンが始まれば、家計は赤字となり、憧れの住まいを手放す事態にもなりかねません。
そのようにならないためには、資金計画の段階から経済的な“余白”を残すことが大切です。無理のない資金計画を立てることで、趣味や旅行を諦めない暮らしを楽しむ余裕が生まれ、なおかつ精神的な安心にもつながります。
築古マンションのリノベーション費用は?

古いマンションをリノベーションする場合、物件の広さや施工内容、フルリノベーションか部分リノベーションかによって費用差は大きく変化します。
ここでは、リノベーションの箇所や規模に合わせた費用相場を解説します。
ゼロリノベのフルリノベーション費用相場
ゼロリノベの平米数別の料金相場
フルリノベの場合には、1㎡単位の完全定額制『BASE』と広さによって基本単価が決まる『PLUS』 プランがあります。
平米数 | BASEプラン 1㎡単位の完全定額制(税込) | PLUSプラン 14万円〜/㎡+450万円(税込) |
---|---|---|
40㎡ | 1,110万円 | 1,111万円〜 |
50㎡ | 1,210万円 | 1,265万円〜 |
60㎡ | 1,320万円 | 1,419万円〜 |
70㎡ | 1,430万円 | 1,573万円〜 |
80㎡ | 1,540万円 | 1,727万円〜 |
90㎡ | 1,650万円 | 1,881万円〜 |
BASEプランもっと詳しく知る | PLUSプランをもっと詳しく知る |
*戸建ては建物ごとに状態が異なるため、別途お見積もりとなります。
(参考)リノベーション料金プラン|ゼロリノベ
“フルリノベーションの費用相場は、規模や築年数によって大幅に異なります。”
リノベーションの金額について調べても、このような曖昧な表現が圧倒的に多いのではないでしょうか。
「結局リノベ費用はいくらかかるのだろう」
「予算内に収めたいのに、結果的に費用がどんどん膨らんでしまった」
このような不透明なリノベ業界の価格の常識によって、住宅ローンに追われるだけの暮らしにならぬよう、ゼロリノベでは「暮らしに合わせて選べる3つのプラン」を用意。
上記の料金プランのように、BASEプランなら60㎡で1,320万円、70㎡なら1,430万円、80㎡なら1,540万円…と、1㎡単位の完全定額制です。
さらに、広さによって基本単価が決まるPLUSプランもご用意。
明確な料金設定と自分らしい選択肢で、納得のいく住まいが叶います。

戸建て住宅は建物ごとに状態が大きく異なるため、費用はその都度お見積もりとなります。ご注意ください。
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場所別(部分)リノベーション費用相場


築古マンションであっても、物件の状態が良く既存の設備を活かせる場合には、必要な場所だけをリフォームすることももちろんできます。
場所別の費用相場をそれぞれ見ていきましょう。
築古リノベーション【リビング】にかかる費用
キッチンの形状を変える場合には費用が大きくなる
古いマンションでは、キッチンのデザインに古さを感じることも多いでしょう。
シンプルなI型システムキッチンへの変更だけであれば、デザインによっては50万円台から変更できるケースもあります。
ですが、ハイグレードにしたり、壁付けキッチンからアイランド型にしたりと、形を変えるリノベーションでは費用も大きくなります。
築古リノベーション【リビング】にかかる費用
リビングはリフォーム箇所の項目が最も大きい
リビングは家族が集まる場所であることから、ほかの部屋に比べて大きい間取りであることがほとんどです。
リビングの場合、壁紙クロスの交換のみであれば1平米あたりで800~1,500円と、それほど大きく費用はかかりません。ですが築50年と、古いマンションの中でも築年数が経っている場合には、和室を洋室に変えたり、防音材を入れたりするケースもあります。
和室から洋室に変更するなら6~8畳目安で50~80万円程度、防音材の追加は6畳目安で20~25万円程度と、費用がかさみます。
そのほかにもフローリング・カーペットの交換、間仕切りの追加、内窓の設置など、リビングは多岐にわたるリノベーション箇所が出てくる場所といえます。
築古リノベーション【洗面所】にかかる費用
洗面台の交換と床・壁材の変更で50万円前後
築古リノベーションでは、洗面台を交換することが多く、費用は10~50万円が目安です。このタイミングで床材や壁紙を水に強い素材に変更することもでき、その場合の費用は5~8万円程度です。
ただし、洗面台の新設や移動では、大がかりな工事が必要になり、50万円~の費用を見込んでおいたほうが良さそうです。
築古リノベーション【浴室】にかかる費用
100万円単位で費用が変わることもある
バスタブ交換のみであれば~100万円程度の費用が目安です。
しかし、築50年といった築古マンションであれば、モルタルやタイル仕上げとなっている“在来工法”の浴室であることが多く、システムバスに変更するためのリノベーションが必要になります。その場合には浴室を解体することから始まるため、200万円程度の予算を見込んでおかなければなりません。
そのほかには壁の変更や、近年では浴室暖房乾燥機やミストサウナの設置をする世帯も多いです。後付けするのであれば、これらが一体型となっているタイプがおすすめ。費用は20~30万円が目安です。
築古リノベーション【トイレ】にかかる費用
和式から洋式へ+バリアフリー設計も視野に入れて
築古マンションの中でも、築30年までの物件であれば洋式トイレが多いため、便座の交換・壁や床の変更だけで済む場合もあります。その際の工事費用の目安は~10万円程度です。
しかし、築50年ほどの物件であれば、和式トイレを洋式トイレに変更するためのリノベーションが必要になるので、15~60万円程度の費用がかかります。
長く住むようであれば、バリアフリー設計として手すりの設置(3~10万円程度)も検討しておくと良いかもしれません。



部分リノベの費用相場を解説しましたが、ゼロリノベで物件探しをするなら、部分リノベの料金プラン「LIGHTプラン」をおすすめします!
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古いマンションでも“買ってよかった”と感じる理由4つ


理由①|価格を抑えて購入できる
築50年の中古マンションは、新築や築浅物件に比べて購入価格が大幅に下がります。そのため、同じ予算でも広さや立地にこだわれるほか、浮いた分をリノベーション費用に充てられます。
「無理のない資金計画で理想の住まいを実現できる」というのは、築古ならではの大きな魅力です。
理由②|間取りを自由に変えられる
築古物件は、スケルトンリノベで一度骨組みまで解体することが可能なケースが多く、既存の間取りに縛られず自由にプランニングできます。
家族の暮らし方や将来のライフスタイルに合わせて間取りを再設計できるので「暮らしに合わせた家づくり」が実現しやすいです。
理由③|管理状態が良ければ安心して住める
築年数が古いからといって一律に「危ない」というわけではありません。大規模修繕や日常的なメンテナンスが行き届いている物件なら、安心して長く暮らすことができます。
修繕履歴や管理計画を確認することで、築古でもむしろ新築以上に「管理が透明化された安心な家」を手に入れられる場合もあります。
理由④|余白ある設計で将来にも対応できる
リノベーションの工夫次第で「つくり込みすぎない余白のある設計」が可能です。部屋数を固定せずに広い空間を確保しておけば、子どもが生まれたときに仕切りを足したり、ワークスペースをつくったりと柔軟に対応できます。
将来の変化を見据えた設計は、長い目で見ても経済的で無駄のない選択になります。
築50年超えの中古リノベマンションを紹介|事例5選
ここでは、築50年を超えるマンションをリノベーションした事例を5つ紹介します。
「これが本当に築古なの?」と驚く設計やデザインの数々を、ぜひご覧ください。


①これまでを残しながら、これからをつくる家
ゼロリノベのリノベーション施工事例
使用できる設備はなるべく再利用しつつ、デザインに統一感とアクセントを。シンプルな空間に、陰影浮き立つキッチンの腰壁を造作し、既製品にはない個性を演出。ワークスペースに黒枠の室内窓を配置することで、空間を引き締め、表情のある空間に仕上げています。
※費用は引き渡し当時の金額です



1969年の築古マンションの事例です。海外での長期滞在中に出会ったという、ヨーロッパのアンティーク家具やヴィンテージ家具が似合う、表情のある空間です。
②“ちょっと暗くて落ち着く部屋”をコンセプトに
ゼロリノベのリノベーション施工事例
ゆったり仕切るワンルームは、猫も自分も居心地の良い空間。大胆にも設備や家具を斜めに配置する仕掛けで、居場所によってさまざまな景色が楽しめるように目線を設計しています。造作ワードローブで陰影を演出し、「ちょっと暗くて落ち着く部屋」を叶えました。
※費用は引き渡し当時の金額です



1973年の築古マンションの事例です。躯体あらわしの天井に、それぞれのゾーニングや素材感、インテリアがマッチした居心地の良い空間に仕上がっていますね。
③くりぬかれた壁の住まい
ゼロリノベのリノベーション施工事例
不要な壁と建具を取り払ってできたワンルーム。月のような形にくり抜かれた曲面が印象的な間仕切りは、光や風を通しながら生活空間と寝室を優しく区切っています。シンプルな空間の中にひとさじの遊び心を添えました。
※費用は引き渡し当時の金額です



1971年の築古マンションを部分リノベした事例です。無垢フローリングを取り入れたことで裸足でも心地よく、明るさと気持ちの良い風通しを体感できます。
④ミニマムな暮らしを叶える上質空間
ゼロリノベのリノベーション施工事例
シンプルな機能美が光る、ホテルのようなワンルーム。必要なものだけを選び取り、コンパクトながら気持ちに余白の生まれる上質空間に仕上げました。限られた空間を最大限活かす動線に、落ち着いたトーンのデザイン。削ぎ落とされたミニマムさの中にも懐深さを感じるつくりにしました。
※費用は引き渡し当時の金額です



1971年の築古マンションをリノベした事例です。リビングとベッドルームの間は格子窓で仕切ることで、玄関からの目線を避けながらシンプルで過ごしやすい動線にしていますね。
⑤ラフで温かなインテリアが映えるバリアフリー設計の家
ゼロリノベのリノベーション施工事例
車椅子でも快適に暮らせるよう、スロープや十分な通路幅を確保したバリアフリーな設計。サニタリーに回遊動線をつくることで行き止まりをなくし、生活しやすくしました。木ルーバーの天井や有孔ボードの間仕切りなど、インテリアはラフで温かな雰囲気に。
※費用は引き渡し当時の金額です



1974年の築古マンションをリノベした事例です。書斎スペースやホームシアターの設置と、家で過ごす時間が充実するスペースが詰まった住まい。間取りをしっかりと変化させることで、家族のライフスタイルに沿った暮らしが実現されました。
築古リノベーションでよくある質問
最後に、築古マンションをリノベーションする上で、よくある質問を2つ紹介します。


- 築50年の築古マンションはリノベーションすると何年住める?
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鉄骨鉄筋コンクリートおよび鉄筋コンクリート造の構造体の耐用年数は約120年、メンテナンスを行っていれば150年とされています(参照:国土交通省調べ)。しかしそれは、雨漏りによる腐食やシロアリ被害がないことが前提とされています。
建築前の劣化具合・耐震性・安全性のチェックと、適正な補修や補強をすることで、築50年の古いマンションであっても何十年と住むことができます。家族や自身が長く住むためには、入居後も定期的なメンテナンス状況のチェックをしておきたいものです。
記事内では、実際にゼロリノベで竣工いただいた、築古マンションの人気間取りを取り入れたリノベーション事例を多数紹介しています。ぜひご参考ください。 - 築古マンションのリノベーションを成功させるには?
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築古マンションのリノベーションを成功させるには、物件探しからプロに相談することが大切です。築古マンションでは、管理・メンテナンス状況を含めた目利きが重要です。不動産会社は仲介においてのプロではありますが、リノベーションしやすい物件かを判断ができないケースがあります。
最もおすすめなのが、物件探しからリノベーションの設計・施工まで行うサービスを提供する「ワンストップリノベーション会社」に依頼すること。安心して住めるリノベーション可能な物件を見極められ、リノベーションの完成までをフルサポートしてくれます。また、リノベーションに関わる全てを一つの会社で依頼できるので、価格を抑えるにも最適です。
記事内では、築古マンションのリノベーションを成功させる秘訣を紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてください。
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リノベするなら知りたい7つの知識
リノベーションで、自分たちの理想を100%叶えるためには住まい手に寄り添う作り手の存在が不可欠。
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編集後記



築古マンションと聞くと、安全性や快適性に不安を持つ方は多いはずです。ですが、適正な管理やメンテナンスが行われている物件であれば、リノベーションを通して築年数に捉われることなく安全に住めます。
気になる物件があれば、築年数の数字だけで物件を諦める必要はありません。
今回紹介した築古リノベーション事例も、安心の住まいだということに加え、こだわりや好きが詰まったステキな空間に仕上がっています。
築古マンションであっても、そこでの暮らしが想像できるような物件に出会えたら、すぐにリノベーションのプロに相談してみてください。