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リノベーションで起こりがちな7つのデメリットと対処法!リノベ済み物件の注意点も解説

和室をおしゃれにリノベーションした事例5選

自分好みの空間で生活したい方におすすめの中古物件のリノベーションやリノベーション済み物件。メリットの多いリノベーションですが、デメリットも存在します。

自宅の購入は高額な買い物であるため、失敗は絶対に避けたいところ。本記事では、中古物件をリノベーションする際に起こりがちなデメリットとともに、リノベ済み物件の注意点も解説します。

ネガティブに捉えられがちなデメリットに焦点を当てていますが、メリットのほか、安心できる対処法もご提案するので是非参考にしてくださいね。

この記事の監修者
西村 一宏

一級建築士
西村 一宏

ゼロリノベの取締役。一級建築士としての豊富な現場経験と元大学講師としての深い専門知識をもとに、設計施工の責任者を務める。リノベーション・オブ・ザ・イヤーなど建築関連アワードの受賞数は20以上。業界の既成観念に囚われない最適なアプローチで施主のニーズに応えている。

目次

中古物件購入後のリノベーションで起こりがちな7つのデメリット

A子:
いっそこのまま賃貸暮らしを続けるべきなのかなぁ。

アドバイザー:
中古マンションを購入してリノベーションを計画されていましたが、何かトラブルがありましたか?

A子:
いえ、違うんです。いろいろなサイトを見てイメージがどんどん湧いていたのですが、いざ本格的な計画に移すとなったら、不安なことが次々浮かんできてしまって。

アドバイザー:
そうでしたか。でも当然のことだと思います。迷いや疑問点があれば、曖昧にせず、納得できる答えや方向性を導き出しておくことをお薦めします。

A子:
では、今日は思い切ってネガティブな質問をどんどんぶつけてもいいですか?

アドバイザー:
もちろんです。あえてデメリットにも向き合って、思考の変換や疑問解決のためのお手伝いをさせていただきます。

中古物件購入後のリノベーションで起こりがちな7つのデメリット
  • 古いマンションは外観や設備が不安要素
  • 築年数の古いマンションは耐震性をチェック
  • 配管などの目に見えない部分の老朽化
  • 構造上の問題で間取りが自由に変えられないことも
  • 賃貸料と住宅ローンを二重払い
  • リフォーム(リノベーション)ローンは金利が高い
  • 「見積もり制」の場合は着工後に追加費用がかかる可能性

デメリット①:古いマンションは外観や設備が不安要素

デメリットをメリットに変えた事例2

A子:
中古物件をいろいろ見ていますが、やっぱり古さが気になるんです。築30年とか40年のマンションは外見もかなり古いですよね。

アドバイザー:
新築マンションに比べるとここは確実に差異が出ますね。古いレトロなデザインをあえて選択する方もいらっしゃいますよ。今ではほとんど見られない贅沢な仕様の建物やデザインに出会えることもあるのが中古マンションの面白いところだと捉えることもできます。

A子:
古いと設備についても気になります。

アドバイザー:
そうですね。構造的な部分に関わる設備に関しての改善は難しいかもしれません。ただ今の見た目が新しくても、あと20年もすれば、その建物もただの中古マンションだということを意識するといいですよ。

共用部分に関しては、現在ない設備が住人のリクエストで整備される例もあります。改善に向けて住人の声に耳を傾けてくれる可能性があるか否かをリサーチするのも有効です。

デメリット②:築年数の古いマンションは耐震性をチェック

A子:
なかでも特に気になるのは、耐震性です。やはり地震の多い国ですから。

アドバイザー:
ここは見逃せない点ですね。中古マンション選びの時に、忘れずチェックしていただきたいのは、管理状況と修繕計画を知ることです。

A子:
メンテナンスへの意識があるかないかを確認するということですね。

アドバイザー:
はい。計画だけでなく、実際にどのスパンで工事が行われているのか、メンテナンスの頻度や内容などもチェックしましょう。

デメリット③:配管などの目に見えない部分の老朽化

A子:
中古物件で見落としがちなこと、まだまだありそうな気がします。

アドバイザー:
排水管も気にしていただきたい点ですね。老朽化していても個々のリノベーションでは手が入れられない部分が存在するからです。

A子:
そう考えると、逆に外観がなんとなく古く感じなくても、中古物件の場合は特に管理と修繕の計画に注目する必要がありますね。

アドバイザー:
普段の管理はもちろん、10~12年周期で大規模修繕工事が行われているかどうかは目安になります。

デメリット④:構造上の問題で間取りが自由に変えられないことも

デメリットをメリットに変えた事例3

A子:
リノベーションの工事に関しても不安があるんです。素敵な事例をたくさんサイトなどで見ていますが、本当に希望通りにできるのかなって。

アドバイザー:
例えばどういうご希望をお持ちですか。

A子:
キッチンやバスルームの位置にはこだわりたいのですが、そもそも希望の場所に設定できるのでしょうか。

アドバイザー:
通常は可能です。ただし、パイプスペースの位置によって希望通りの場所にできない場合があります。

A子:
間取り変更はよくありますが、壁をなくして広々とした1LDKにしたいんです。

アドバイザー:
通常はイメージ通りにできます。しかし、構造上壊すことができない壁や柱があります。設計段階でできるできないも含め確認し、希望に近い間取りを提案してもらいましょう。一般的に撤去できる壁は「内壁(内装壁)」で、撤去できない壁は「構造壁」といいます。物件を見る際に仲介会社を通して確認することも大切です。

どの壁を撤去できるのかを厳密に把握するには、リノベーション会社に実際に見てもらい、確認してもらうのが一番性格です。

デメリット⑤:賃貸料と住宅ローンを二重払い

A子:
中古物件を買ってリノベーションする場合、工事が完了するまでそこには住めませんよね。

アドバイザー:
たしかに、通常、物件は購入したら引き渡し時点から住めるのが普通ですが、リノベーションの場合は設計・施工完了まで住むことができません。

A子:
賃貸料と住宅ローンを二重で払わないとならないと考えるとかなり負担が生じます。

アドバイザー:
工事終了までの期間、住宅ローンを金利のみにしてもらうなどの対応策があります。リノベーション会社が銀行に交渉してくれる場合もありますので、そうした対応ができるか否かも会社選びの際に確認してみてください。

デメリット⑥:リフォーム(リノベーション)ローンは金利が高い

A子:
リフォーム(リノベーション)ローンは金利が高いのも気になります。

アドバイザー:
中古を買ってリノベーションする場合は、「一体型住宅ローン」の利用をおすすめします。住宅ローンとリフォームローンが一体となっており、まとめて借入れできるので手数料を節約できます。住宅ローン減税控除の対象にもなります。

デメリット⑦:「見積もり制」の場合は着工後に追加費用がかかる可能性

A子:
解体後の工事でリノベーションプランの見直しが必要になる場合がまれにあると聞きました。

アドバイザー:
建設当時の図面と異なっているなど、イレギュラー的に見直しが必要になることはあり得ます。

A子:
そうなると当初の予算より費用がかさんでしまうことがあるのでは?

アドバイザー:
着工後に追加費用がかかるのは、「見積もり制」の場合です。「定額制」でリノベーションを請け負うプランを設けている会社もあります。工事費用の明確さを売りにしている会社を選ぶとよいでしょう

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中古物件をリノベーションするメリットは?

中古物件をリノベーションする場合、いつくかデメリットがありますが、もちろんメリットもたくさんあります。デメリットよりもメリットに魅力を感じる場合は、中古物件のリノベーションを前向きに検討しましょう

中古物件をリノベーションする主なメリットは以下の6つです。

  • 自分好みの間取りや空間にカスタマイズできる
  • 費用を抑えて理想の住まいが実現できる
  • 選択できる物件の幅が広がる
  • 資産価値を保ちやすい
  • 断熱や防音などの設備により住宅性能がアップする
  • 住まいへの愛着心が強くなる

中古物件のリノベーションに興味のある方は、以下の記事も参考にしてください。


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リノベーション済み物件を購入するデメリット

A子:
不動産会社がリノベーションを丸ごと手がけて、購入するだけという物件もありますよね。

アドバイザー:
はい、そうした物件も人気です。最大のメリットは住宅ローンのみで済むということでしょう。

A子:
そもそも自分でリノベーションできないということは、好みと完全に合致するということは少ないですよね。

アドバイザー:
リノベーション済み物件に住みながら部分的に再リノベーションしていくことは可能です。その場合は当然、別途リノベーション費用が必要となります。

A子:
見た目にはわからないけれど、配管や床下がリノベーションされていなければ再度修繕が必要になる場合がありますよね。

アドバイザー:
リノベーション済みの場合は「見えない箇所」は変えていないケースが多いので注意が必要です。これは事前にチェックすることで回避しましょう。販売会社への確認はもちろん、修繕の履歴と今後の修繕計画があるか否かを確認してください。

リノベーション済み物件を購入する際に起こりやすい主なデメリットは以下の5つです。

  • 間取りやデザインなど自分好みの物件を探すのが困難
  • 部分的に再リノベーションする際に費用がかかる
  • 配管や床下などの目に見えない部分の老朽化に気づきにくい
  • リノベ費用が上乗せされているため販売価格が割高
  • 築年数の古い物件は断熱性能や耐震性能が低い可能性がある
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リノベーション済み物件を購入するメリットは?

リノベーション済み物件は注意すべきデメリットもありますが、メリットもあります。中古物件購入後のリノベーションの手間を省きたい方におすすめ。リノベーション済みの物件を購入する主なメリットは以下の4つです。

  • 住宅ローンのみで支払いができる
  • デザイン性が高いのに新築物件よりもリーズナブルなものが多い
  • リノベーションの費用がかからない
  • 購入後すぐに入居可能

マンションの外観や設備のほか、間取りやデザインなどが気に入ればリノベーション済み物件もおすすめです。リノベ済みマンションの購入を検討中の方はこちたの記事も参考にしてください。

リノベーション済みの賃貸と購入はどちらがおすすめ?

A子:
リノベーション済みの賃貸物件もありますね。でも賃貸は気軽ですが、いつまでも家賃を払い続けるのは負担が大きく、将来的に心配です。

アドバイザー:
購入しない理由を考えてみましょう。引っ越しの可能性があるから……なら、家を売却したり賃貸に出す、単身赴任を選択することもできます。経済性のある物件であれば購入がおすすめです。


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まとめ

リノベーションのデメリットと対策をあらかじめ理解しておき、後悔のないリノベーションにしましょう。最後にこの記事のおさらいです。

◎リノベーション検討時の注意点

  • 中古マンションを選ぶときは築年数よりも管理状況と修繕計画の確認が大切
  • 見えない部分の配管が大規模修繕やリノベーションで交換されているか確認する
  • 構造上動かせない柱や梁、壁、配管などリノベーションの制約になる箇所を確認する
  • 見積もり制のリノベーションは費用が膨らみやすいため、定額制プランがある会社がおすすめ
  • リノベーション済物件は配管などの見えない部分も修繕されているか、後からの工事が可能か、販売会社に確認する

修繕計画や、構造上の制約は自分で確認するのが難しい部分です。デメリットを回避するためには、リノベーションの知見のある仲介担当者や実績豊富な設計担当者に協力してもらいましょう。

ゼロリノベでは、物件探しからリノベーションの設計・施工までワンストップでサポートしています。受賞歴のある設計チームが丁寧にヒアリングし、理想の住まいづくりをお手伝いします。

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編集後記

ブレイス

デメリットになることも、あらかじめ知っておき注意点を明確にしておけば納得のいく住宅購入ができそうですね。実際にリノベーションをした方の体験談なども参考になるでしょう。ゼロリノベでご紹介している事例ページでは、施主様へのインタビューも掲載。これから中古×リノベを検討している方向けのアドバイスなど、リノベ経験者のリアルな声が見られます。ぜひこちらもご覧になってみてくださいね。

大月

リノベーションにおいて、大切な心構えがあります。それは「解体してみないとわからないことがある」ということです。今まで隠れていた部分に梁や柱が残っていて取り除けない、というケースは実は珍しくありません。そんな時は、プランナーに頼ってマイナスをプラスに変える素敵なアイデアをもらいましょう!

例えば、「白基調の家」の事例ではリビングのパイプスペースを空間に馴染ませたことで圧迫感を軽減しました。最初は気になっていたというお施主さまも、「今では大黒柱として愛着が沸いています」と話されていましたよ。

中古物件ならではの個性を活かすのも、リノベーションの楽しみ方の一つかなと思います。

楢崎

ゼロリノベでは面積によって基本料金が決まる価格プランを採用しています。このように総予算を見積りやすい価格設定の会社や定額制プランを利用すれば、無理のない予算で注文住宅のように、ゼロから自由な空間をつくりあげるリノベーションが可能になります。詳細が気になる方はぜひ無料セミナーに参加してみてはいかがでしょうか。

この記事の制作体制
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

  • ブレイス 麻衣

    本サイトの企画担当。翻訳・通訳を学んだ後、豪州のMICE施設にて現地採用。帰国後は、東京の外国人をターゲットとした不動産会社に主任として3年間従事し、5年間渡独。SEOやサイト運営を学びつつライター活動をする中、SEOコンテンツ制作・ディ...

  • 楢崎優司朗

    ゼロリノベのデザイナー。美術大学で空間デザインを専攻。在学中にデザイン会社を起業し、イベントやプロモーションの空間演出を手掛ける。卒業後はブランディングや企画制作に多く携わる中で、生活空間のデザインやリノベーションの持続可能性...

  • 西村 一宏

    リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。

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