中古マンションのリノベーションの魅力は「価格の安さ」「値下がりのしづらさ」「立地のよさ」「理想の暮らしを実現できる」の4つ。費用や事例も解説。
中古マンションのリノベーションが人気なのは、「価格の安さ」「値下がりのしづらさ」「立地のよさ」「理想の暮らしを実現できる」の4つの魅力があるからです。
中古マンションのリノベーションは、住まいの選択肢として新たに注目を浴びています。
気になってはいるものの、どんな魅力があるのか、費用はどれくらいかかるのか、分からないことが多いのではないでしょうか。
しかし、中古マンションのリノベーションは、物件の選び方や設計時のポイントをしっかりおさえれば、経済的にデザイン性の高い住まいが手に入る手段です。
そこで、今回は中古マンションのリノベーションの費用やメリット・デメリット、注意点を解説します。
実際のリノベーション事例も紹介しているので、中古マンションのリノベーションを検討している方はぜひ最後まで読んでみてください。
最後まで読めば、中古マンションのリノベーションが向いているかどうか判断できるでしょう。
よくあるご質問
中古マンションをリノベーションするには平均いくらぐらいかかりますか?
リノベーションの費用はマンションの面積と仕様・設備によって変動します。
平米数 | フルリノベーション費用(平均/税別) |
40㎡ | 770万円 |
50㎡ | 859万円 |
60㎡ | 1,050万円 |
70㎡ | 1,155万円 |
80㎡ | 1,340万円 |
*上記はあくまで参考・やりたい内容や物件状態によって費用は大きく変わる
上記はSUVACOに掲載の最新200事例から、平米数毎に平均価格を算出したものです。素材や設備にこだわると金額も上がります。
なお、ゼロリノベの費用プラン(BASIC)では、60㎡で1,020万円〜の費用となっています。不動産仲介からリノベーションの設計施工まで、すべての工程を自社で管理するため、業界相場よりも価格を抑えられるのが特徴です。ゼロリノベの費用とプランはこちらからご覧ください。
中古マンションはどこまでリノベーションできますか?
マンションには、専有部分と共用部分があります。専有部分とは、それぞれの区分所有者が単独で所有しているスペースのことです。賃貸ではない限り、自己所有のスペースとなるため、専有部分のリノベーションが可能です。ただし、住戸内であってもバルコニーや玄関、専用庭などは区分所有者全体で所有する共用部分とされるため、専有部分には含まれません。
中古マンションの大幅な値下がりが起きにくい理由は?
資産価値と聞くと新築のほうが高いと思われがちですが、大きな値下がりが起きにくい点で中古マンションがおすすめです。マンションは築25年程度で下がり方が緩やかになります。中古マンションは購入後の価値の下落が新築マンションに比べて緩やかなので、「もしも」のときに手放すリスクが低いです。購入後も値段の下がり幅が少ないのは、かなりの安心感があるのではないでしょうか。
中古マンションは新築マンションに比べて好立地が多いのはどうしてですか?
好立地な中古マンションが多いのは、駅前の大規模な開発や建物の取り壊しなどがない限り、新築マンションがよい立地に建設される機会が訪れないからです。価値の高い立地は既存の建物で埋まっており、駅前などの好立地のエリアも新築マンションより中古マンションのほうが多く、探しやすいといえるでしょう。
一級建築士
西村 一宏
東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。
「中古マンション×リノベーション」が選ばれている4つの理由
「新築マンションの方が中古マンションのよりも多く買われていて人気」と思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、2016年より、中古マンションの購入件数が新築よりも多くなっています。
中古マンションを購入する人が増えているのは、以下の4つが主な理由です。
- 新築マンションと比べて900万円以上も安い
- 大幅な値下がりが起きにくい
- 好立地に大量に存在するため選びやすい
- 理想の暮らしがリノベーションで理想の暮らしが実現できる
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
1-1.新築マンションと比べて900万円以上も安い
中古マンションの価格は新築マンションと比べ、平均2,000万円以上の差があります。
リノベーション費用を含めると、新築マンションよりも900万円以上安く収まっています。
注文住宅のようにデザイン性の高い住まいが経済的に実現できることから、注目が高まっています。
中古マンションのリノベーション費用をより詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
1-2.大幅な値下がりが起きにくい
【参考】首都圏中古マンション・中古戸建地域別・築年帯別制約状況【2022年04〜06月】|東日本不動産流通機構(1頁)
資産価値と聞くと新築の方が高いと思われがちですが、大きな値下がりが起きにくい点で中古マンションがおすすめです。
上記のグラフは、2022年(令和4年)4月〜6月に東日本レインズが発表した東京を中心とした首都圏で売却された中古マンションの築年数別㎡あたりの平均価格の推移をまとめたグラフです。
上記のグラフを確認すると、築25年程度で下がり方が緩やかになります。
購入後の価値の下落が新築に比べて緩やかなので、「もしも」のときに手放すリスクが低いです。
購入後も値段の下がり幅が少ないのは、かなりの安心感があるのではないでしょうか。
1-3.好立地に大量に存在するため選びやすい
中古マンションは、新築マンションに比べ、物件の選択肢が多いです。
2019年の情報ですが、ポータルサイト(アットホーム)で東京都のマンションの物件の数を比較すると、約58.5倍の差があります。
この数からもわかる通り、中古マンションの選択肢の多さは圧倒的です。
駅前の大規模な開発や建物の取り壊しなどがない限り、新築マンションがよい立地に建設される機会はなかなか訪れません。
価値の高い立地は既存の建物で埋まっているため、好きなエリアや駅での暮らしを優先するなら、中古マンションの方が断然探しやすくなります。
1-4.理想の暮らしがリノベーションで実現できる
リノベーションは、既存住宅の内装を解体工事でリセットし、自分好みの間取りやデザイン性を叶えられるものです。
建材や設備も好きなものが選べ、既製品でいいものが見つからなければ造作することもできます。
また、解体することで見えない配管や断熱性なども見直しメンテナンスすることができます。
決まった間取りに生活を合わせるのではなく、ライフスタイルに合う住まいをオーダーメイドできるため、住まいやインテリアにこだわりのある人や、愛着のわく住まいを手に入れたい人には、リノベーションがおすすめです。
2つの違いは、デザイン性です。リフォームとは、室内や設備を新築当時の機能に戻す、原状回復の意味合いで使われる言葉のことです。「マイナスの状態のものをゼロの状態に戻すための機能回復工事」という意味合いで使われます。リノベーションは、これからその空間を使う人が暮らしやすいようにするのが目的です。玄関の広さ、個室の数、キッチンの位置やお風呂のサイズに至るまで、デザイン性を含めて設計担当者と打合せをしながら細かく決めます。
リフォームが、マイナスをゼロの状態に近づける工事であることに対し、リノベーションは、ゼロの状態に+αを付け加えて新たな価値を生み出すものとして使われます。
中古マンションはどこまでリノベーションできる?
マンションには、専有部分と共用部分があります。
それぞれの箇所のリノベーションについて、どこまでリノベーションできるかを詳しく解説します。
2-1. 専有部分(変えられる箇所)
専有部分とは、それぞれの区分所有者が単独で所有しているスペースのことです。
賃貸ではない限り、自己所有のスペースとなるため、専有部分のリノベーションが可能です。
ただし、住戸内であってもバルコニーや玄関、専用庭などは区分所有者全体で所有する共用部分とされるため、専有部分には含まれません。
2-2. 共有部分(変えられない箇所)
共用部分とは各区分所有者の専有部分以外のスペースを指します。
マンションの主な共有部分は、以下の通りです。
- 壁や柱
- 屋根
- 基礎
- エントランス
- 廊下
- 階段
- エレベーター
- 玄関ドア
- 窓、サッシ
- バルコニー
- 専有部分外の電気・ガス・水道設備
管理規約によって、本来は専有部分となる部分も、共用部分とみなされる場合もあります。
また、サッシは、二重窓を設置すれば、古いサッシを普段あまり見ることのないようにできます。
インターホンに関しては、オートロックのシステムが関係しているため、交換などはできません。
しかし、ボックスで囲うことで、目につかないようにできます。
なお、オートロックのないマンションの場合は、新しいインターホンへの交換は可能です。
マンションを選ぶとき、室内の設備や間取りなど「変えられる箇所」に一目惚れして購入を決断するケースが多いです。
その場合、「100年も耐えられない建物だった」 「修繕積立金が高額になった」など、あとで後悔するケースも少なくありません。
そのため、マンションを選ぶときは、区分所有者の意思では「変えられない箇所(主に共用部分)」を中心にチェックしましょう。
とはいえ、管理状況など変えられない箇所がよいか悪いかの判断は簡単ではありません。
「中古マンション×リノベーション」には2種類ある
中古マンションのリノベーションには2つの種類があります。
ここからは、中古マンションのリノベーションの種類について、以下の順序で紹介します。
- リノベーション済み物件の購入
- 中古マンションを購入して自分たちの要望をいれたリノベーションを依頼する
それぞれ、見ていきましょう。
3-1.リノベーション済み物件を購入する
リノベーション済みマンションやリノベーション済み物件は、すでにお部屋の中身がリノベーションされている物件のことを指します。
リノベーション費用に物件購入費用が含まれているため、余分な費用を支払う必要がありません。
ただし、自分好みにリノベーションをすると、損になってしまいます。
そのため、リノベーション済み物件は、間取りやデザイン・設備へのこだわりが少なく、早く住み始めたい人におすすめです。
3-2.中古マンションを買ってリノベーションを依頼する
2つ目は、リノベーション会社に依頼して中古マンションをゼロからリノベーションする方法です。
中古マンションを購入するところから、リノベーション設計・工事までサポートしてくれるワンストップのリノベーション会社と、リノベーションのみ依頼ができる会社の2つがあります。
なお、物件探しから始める場合は、不動産仲介からリノベーションの設計施工までワンストップで行ってくれる会社に依頼することでスムーズに進めることができておすすめです。
リノベーション済みマンションのメリット・デメリット
リノベーション済みマンションのメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
・すぐに住めて手間がない ・費用が明確 | ・生活にフィットする間取りになっているか物件次第 ・中古物件全体から見ると数が多くない |
リノベーション済みマンションは、完成品の購入になるため、現物を見てすぐ購入できます。
手間がなく、売られている金額以上のお金がかからないため、費用も明確です。
ただ、リノベーション済みの物件は完成品にあたるため、自分たちに100%フィットする空間であるとは限りません。
また、中古物件全体から見ると数は多くないため、エリアや場所の選択肢が少なくなります。
中古マンションを買ってリノベーションするメリット・デメリット
中古マンションを購入し、リノベーションするメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
・どんな内装も物件の選択肢に入る ・居心地と快適性が段違い | ・設計/工事で期間が6ヵ月かかる ・物件購入以外にリノベーション費用が必要 |
リノベーションをするため、現状の内装は関係ありません。
そのため、すべての物件が選択肢に入れられます。
また、自分たちのライフスタイルに合わせたオーダーメイドの住宅となるため、居心地の良さや快適性が既製品のリノベ済み物件と比べてより高いのもポイントです。
メリットが多い反面、住み始めるまでに期間が必要になります。
リノベーションの目安期間は、6ヵ月ほどはかかるため、その間の仮住まい場所を決めておく必要があります。
また、物件購入費用とは別に、リノベーション費用がかかります。
費用と期間について、デメリットに感じない方は、手が入れられていない中古マンションを購入するのがおすすめです。
中古マンションのリノベーションの平均費用は? 費用がかかるタイミング
リノベーションの費用はマンションの面積と仕様・設備によって変動します。
平米数 | フルリノベーション費用(平均/税別) |
40㎡ | 770万円 |
50㎡ | 859万円 |
60㎡ | 1,050万円 |
70㎡ | 1,155万円 |
80㎡ | 1,340万円 |
*SUVACO掲載の最新200事例から平米ごとに平均価格を算出(2022年10月時点)
*上記はあくまで参考・やりたい内容や物件状態によって費用は大きく変わる
上記はSUVACOに掲載の最新200事例から、平米数毎に平均価格を算出したものです。
素材や設備にこだわると、その分金額も上がります。
なお、ゼロリノベの料金プランに基づき、平米数ごとの費用相場を一覧化したものが以下です。
ゼロリノベの平米数別の料金相場
フルリノベの場合には、広さによって基本料金が決まる『BASIC』と『PLUS』 プランがあります。
平米数 | BASICプラン 10~12万円/㎡+420万円 | PLUSプラン 13万円/㎡+420万円 |
---|---|---|
〜39㎡ | 810万円〜888万円 | 927万円 |
40㎡ | 820万円〜900万円 | 940万円 |
50㎡ | 920万円〜1,020万円 | 1,070万円 |
60㎡ | 1,020万円〜1,140万円 | 1,200万円 |
70㎡ | 1,120万円〜1,260万円 | 1,330万円 |
80㎡ | 1,220万円〜1,380万円 | 1,460万円 |
BASICプランの施工事例 | PLUSプランの施工事例 |
不動産仲介からリノベーションの設計施工まで、すべての工程を自社で管理するため、業界相場よりも価格を抑えられるのが特徴です。
ここからは、中古マンションのリノベーション費用に関する情報を、1つずつ紹介します。
6-1. リノベーション費用の例|60㎡で平均1,050万円
60㎡の中古マンションをリノベーションする場合、リノベーションにかかる費用は約1,050万円です。
費用には、内装の改修や設備の更新、間取りの変更などが含まれます。
1,050万円でできる具体的なリノベーション内容の一例としては、以下の項目があります。
- 間取り変更
- キッチン、浴室、トイレの設備交換
- 壁仕上げの変更や床材の張替え
- 配管交換
- 照明や配線の見直し
リノベーション費用は、素材やデザインのこだわり、工事の複雑さによっても変動します。
あれもこれもと理想を詰め込むと、見積りが大幅に上がってしまうことも。
どこに費用をかけるか優先順位にメリハリをつけて、満足のいく住まいにしましょう。
6-2. マンション購入時の費用
中古マンションを購入する際、物件価格以外にも以下の費用がかかります。
- 登記費用
- 仲介手数料
- ローン関連費用
- 火災保険料
マンションの購入時には登記が必要です。
登記費用とは、不動産の所有権移転登記や抵当権設定登記にかかる費用のことです。
また、不動産会社に支払う仲介手数料が必要になります。
仲介手数料は、物件価格の3%+6万円(消費税別)です。
さらに、マンションの購入で住宅ローンを利用する場合、事務手数料や保証料などのローン関連費用が発生します。
火災保険の加入も一般的になるため、その保険料も購入時の費用に含まれます。
上記の費用を含めると、マンション購入時には物件価格の7%〜10%程度の追加費用が必要です。
6-3. 引っ越し後にかかる費用
引き渡し後にもいくつかの費用が発生します。
具体的な項目は以下の通りです。
- 引っ越し費用
- 家具家電購入費用
- 固定資産税
見落としがちなのが家具家電の購入費用です。
リノベーションでおしゃれな家に引っ越したのに、予算が足りなくて家具がいまいち……という事態を避けるためにも、買い替えが必要な場合はリノベーションの設計・見積りの段階で予算を確保しておきましょう。
これらの費用以外にも、引っ越し後には固定資産税の支払いも必要です。
固定資産税は、所有している不動産に対して毎年課される税金です。
マンションの評価額に基づいて計算され、自治体に納税します。
これらの費用を含めて、引っ越し後の生活の計画も含めて予算を考えるようにしましょう。
最後に、各ステップでの必要書類や準備すべき費用を詳しく確認したい方は次の記事をご参考ください。
「中古マンション×リノベーション」の流れと期間
中古マンションの流れと期間は、以下の通りです。
リノベーションの流れ | リノベーションの内容 | 目安期間 |
不動産売買 | ・物件見学 ・物件契約 ・決済 ・引き渡し | 3週間〜1ヵ月 |
リノベーションの設計 | ・設計のお打ち合わせ ・費用の決定 | 3ヵ月 |
リノベーションの工事 | ・解体 ・施工 ・お引き渡し | 3ヵ月 |
中古マンションを売買契約し、リノベーション後にお引き渡しをするまで、最短で7ヵ月程度必要になります。
中古マンションの見学〜契約までは3週間〜1ヵ月半、設計で3ヵ月、工事で3ヵ月となっています。
物件を探す期間は人により異なります。
本腰を入れて物件を探すならば情報収集も含めて、3ヵ月程度は確保しておきましょう。
また、リノベーションの設計は複数回打ち合わせを重ねながら、現地調査をしたり、ショールームに足を運んで設備を選んだり、資材を取り寄せて質感を確認したりと、全体像が決まるのに3ヶ月程度かかります。
工事についても、解体してみてわかることもあり、場合によっては時間を要します。
中古マンションをおしゃれにリノベーションした5事例
リノベーションによって天井を高くLDKを広くし、願った暮らしが手に入った事例5つを 以下の順序で紹介します。
- 事例①:緑が見える眺望を活かした快適空間
- 事例②:子どもを見守りやすい間取り
- 事例③:お気に入りの北欧家具に囲まれる暮らし
- 事例④:ホテルライクな上質空間
- 事例⑤:音楽が身近にある暮らし
それぞれ、詳しくみていきましょう。
8-1.緑が見える眺望を活かした快適空間
【間取り図】
リノベーションにより、リビングとダイニングキッチンを分けて、ゆとりのある空間に仕上がりました。
キッチンの洗い場を窓向きに設計することで、窓から景色を楽しみつつ家事ができるようになっています。
本リノベーションについては、以下の記事をご覧ください。
8-2.子どもを見守りやすい間取り
【間取り図】
3面開口の贅沢に味わえるリノベーションにより、家族が自然と心地よくくつろげる空間に仕上げました。
子どもの成長を見守りできるよう目線が届く間取りと、造作洗面台が魅力の物件。
4m幅のカウンターキッチンによって、家族はもちろん親族や友人が集まる場として利用できます。
本リノベーションについては、以下の記事をご覧ください。
8-3.お気に入りの北欧家具に囲まれる暮らし
【間取り図】
リノベーションにより、ヴィンテージ家具が映えるような間取りと内装に仕上げました。
シンプルな色合いを基調としつつ、グリーンの壁面タイルがレトロなキッチン空間を演出しています。
本リノベーションについては、以下の記事をご覧ください。
8-4.ホテルライクな上質空間
【間取り図】
LDKと寝室、WICをトイレと収納で隔てることで、ホテルライクな上質空間に仕上げました。
統一感と立体感を意識した材料の色見や質感が魅力で、それぞれのバランスがうまく調和しています。
本リノベーションについては、以下の記事をご覧ください。
8-5.音楽が身近にある暮らし
【間取り図】
音楽家の施主様のための「完全造作の防音スタジオ」が実現したリノベーション事例です。
前から住んでいた家具を大切するために、シンプルな仕上げとなっている反面、防音性を重視した広いエントランスを採用しています。
本リノベーションについては、以下の記事をご覧ください。
リノベーション向き物件の選び方【建物構造と管理状況】
中古マンションのリノベーションには、制約がつきものです。
購入後に「希望の工事ができない!」と後悔しないためにも、おさえておきたい2つのポイントをご紹介します。
- ラーメン構造と壁式構造のチェック
- リノベーションに影響する管理規約がないかチェック
1つずつ順番に見ていきましょう。
9-1. ラーメン構造と壁式構造のチェック
ラーメン構造は、柱と梁で建物を支えているため、間仕切り壁を自由に移動させられます。
反対に壁式構造は、壁が構造体の一部になっており、リノベーションで動かせない壁もあり、間取り変更が制約されます。
建物構造は物件情報に記載されている他、間取り図でも確認可能です。
9-2. リノベーションに影響する管理規約がないかチェック
物件探しをネットで行っているだけでは、得られない情報で、仲介会社を通じて管理会社に確認する必要があります。
マンションの管理規約によっては、リノベーションが制限される場合があります。
例えば、「ビス打ち厳禁」、「フローリング不可(カーペットのみ)」、「間取りの大幅な変更を許可しない」であったり、「水まわりの移動やお風呂のサイズの変更を許可しない」などが管理規約に記載されています。
これらの項目があると、希望の工事ができない可能性があります。
リノベーションを希望通りに実施するためにも、管理規約の注意点などをしっかり把握しましょう。
安心な中古マンション物件の選び方・注意点
中古マンションって「長く暮らせるの?安心なの?」と心配になる方も多いと思いますが、メンテナンスをしっかりと実施している中古マンションを選べば問題ありません。
ここでは、中古マンションの寿命や耐震の考え方、メンテナンスを実施しているかの確認方法について解説します。
10-1.中古マンションの寿命は117年以上もある
中古マンションの寿命は「117年以上」と言われています。
マンションの寿命を決めるのは構造体である鉄筋コンクリートであり、国土交通省の「RC造(コンクリート造)の寿命に係る既往の研究例」によると117年以上もつと言われています。
加えて、耐震工事をすれば150年以上とも言われています。
実は人間の寿命よりも長いので、心配するほどマンションは短命ではありません。
そのため、何度も買い換えないといけないといった心配は必要ないといえるでしょう。
10-2.必ずしも「旧耐震=危険/新耐震=安全」ではない
新耐震基準のマンションだからと築浅の物件を購入しても、その後数十年にわたって管理がずさんで耐震性が落ちてしまうことがあります。
一方、旧耐震基準のマンションでも、耐震補強がなされていたり、管理状況が良好で耐震性が高い物件もあります。
上記の両者を比べた場合、後者の方が安全性は高い可能性があります。
旧耐震だから危険、新耐震は安心と盲信するのではなく、管理状況とあわせて考えることが大切です。
以下記事では、中古マンションの安全性の見極め方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
10-3.長期修繕計画や修繕積立金をチェックする
マンションの資産価値を維持するためにも、適切なメンテナンスが必要です。
また、中古マンションの寿命は117年以上と前述しましたが、すべての建物が寿命通りではありません。
中古マンションの耐用年数を伸ばす鍵となるのは、大規模修繕工事の内容です。
中古マンションの物件選びでは、「長期的な計画のもと大規模修繕を実施しているか」「修繕積立金の残高は充分か」など管理状態のチェックが重要です。
メンテナンスが適当だとマンションが経年劣化し脆くなってしまいます。
以下記事では、大規模修繕について詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
後悔しないためのリノベーション会社の選び方・見極め方
リノベーション会社を選ぶ場合、物件購入からスタートするなら、ワンストップサービスを提供しているリノベーション会社から選ぶことをおすすめします。
ワンストップとは、不動産仲介、リノベーション設計・工事が同じ会社で提供されるサービスのことです。
おすすめと言われる理由は、以下の2つです。
- せっかく見つけた物件の取り逃がし防止になる
- 余計な手間や費用がかからない
物件の取り逃がしですが、リノベーション費用が出るのに時間がかかりその間に他の人に取られてしまうのが理由です。
前提として、リノベーション費用がわかった状態で住宅ローン審査をすれば購入も含め1つのローン管理で済み、金利も低いためおすすめしています。
リノベーション会社が見積もりをするのに通常は時間が発生しますが、ワンストップの場合は連携がとれてすぐに費用が出るため取り逃がしリスクが低いです。
また、ワンストップは窓口が1つの会社になるため、手間が省けます。
会社の選び方については、以下記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
最初のステップは地に足がついた資金計画を実施する
手取り年収:40未満・配偶者有り
借りられる額:金利1.2%(元利均など)・返済期間35年・返済比率30-35%
無理なく返せる額:金利1.2%(元利均など)・返済期間35年・返済比率20%
家を購入した後も、人生はつづきます。
そのため、あくまでも住まいは幸せになるためのツールであることを忘れないようにしましょう。
収入から逆算して家に使っていいお金を超えてしまうと、その後の生活はとても大変で窮屈なものになる可能性があるからです。
額面年収 | 手取り年収(40歳未満/配偶者有) | 借りられる額(返済比率 額面年収の30~35%) | 無理なく返せる額(返済比率 手取り年収の20%) |
300万 | 238万 | 2,571万 | 1,359万 |
400万 | 313万 | 3,999万 | 1,788万 |
500万 | 389万 | 4,999万 | 2,222万 |
600万 | 459万 | 5,999万 | 2,622万 |
700万 | 527万 | 6,999万 | 3,011万 |
800万 | 593万 | 7,999万 | 3,388万 |
900万 | 661万 | 8,000万 (貸付条件) | 3,776万 |
1000万 | 730万 | 8,000万 (貸付条件) | 4,170万 |
手取り年収:40未満・配偶者有り
借りられる額:金利1.2%(元利均など)・返済期間35年・返済比率30-35%
無理なく返せる額:金利1.2%(元利均など)・返済期間35年・返済比率20%
上記表は、返済比率をもとにシミュレーションした住宅ローン目安一覧表です。
中古マンションの購入は目的ではなく、人生をより豊かで充実させるための手段です。
手段にお金をかけすぎないよう、使ってもいい予算を明確にしましょう。
中古マンションの購入時の予算に不安を感じている方は、以下記事をご覧ください。
まとめ
今回は、中古マンションのリノベーションについて解説をしました。
中古マンションのリノベーションは、新築を購入するよりもコストを抑えられたり、自分好みの家にできたりします。
また、中古マンションは都心部に多く、交通の便がよいです。
コストを抑えられるリノベーションですが、施工費用以外にもさまざまな費用が必要なため、本記事を参考に計画を立ててください。
中古リノベーションを活用し、あなたのこだわりをたくさん詰め込んだお家にしましょう。
「リノベーションしたいけど、どうしたらいいか分からない」「相談しながら進めたい」と考えている方は、ぜひ弊社ゼロリノベへご相談ください。
ご予算やご希望に合わせて、最適な内容をご提案します。
本記事を参考に、お気に入りの家へとリノベーションする第一歩を踏み出しましょう。