中古マンション購入の流れを徹底解説!完了までの期間と費用の目安

中古マンション 購入 流れ

中古マンションを買いたいけれど、「何から始めて、どれくらいの期間がかかるのか」が分からず不安に感じていませんか。

本記事では、中古マンション購入の流れを8つのステップと図解で整理し、期間の目安や費用、注意すべきポイントをまとめて解説します。

はじめての方でも、読みながら一つずつ進めていけるように構成しているので、これから中古マンション購入を検討する際のガイドとしてぜひ活用してください。

この記事の監修者
鰭沼 悟

宅地建物取引士/元銀行員
鰭沼 悟

宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する「ゼロリノベ」を運営する株式会社grooveagentの代表取締役。

目次

リノベ費用の決定版!リノベにかかるお金について総まとめした記事はこちらから

中古マンション購入の流れと期間

中古マンションを探し始めてから引き渡しまでの期間は、一般的に2〜6ヶ月が目安。物件探しにかかる時間や、住宅ローンの審査期間、リフォーム・リノベーション工事の規模によって前後するため、「最短で○ヶ月」と決めつけず、少し余裕を持ってスケジュールを組むことが大切です。

中古マンション購入の流れ

図のように、不動産購入の流れは大きく8つのステップです。STEP1〜8を一通り眺めておくと、「いつ何をするのか」「どのタイミングでお金が動くのか」の全体像をイメージしやすくなります。

佐藤

【住宅ローンの審査機関について】
一般的に、事前審査は数日〜1週間程度、本審査は1〜2週間程度と案内されることが多いです。

ただし、申込が集中する時期や金利が低い金融機関に申込が偏っている場合、1ヶ月以上かかるケースもあります。 物件の引き渡し希望日から逆算して、余裕をもって審査スケジュールを組むようにしましょう。

中古マンション購入では、「不動産購入の流れ」「住宅ローンの流れ」「リフォーム・リノベーション工事の流れ」の3本が、タイミングを少しずつずらしながら並行して進みます。

具体的には、不動産購入では「不動産購入計画〜決済・引き渡し」まで、住宅ローンでは「事前審査〜融資実行」まで、工事では「リノベ会社選び〜工事開始」までがそれぞれのラインです。詳しい内容は、このあとSTEP1〜8で順番に見ていきましょう。

失敗しない中古マンション購入前のチェックリスト80

\セールスも一切なし/

【STEP1】 不動産購入計画

【スケジュールと期間】

本格的に物件検索サイトで探し始める前に、「予算・場所・広さ」といった購入条件を整理しておきます。不動産購入計画から物件探しをスタートするまでの目安は、早ければ1週間、じっくり話し合う場合でも1ヶ月ほどを見ておくと安心です。

必要な準備や手続き

STEP1の目的は、「納得できる購入条件の軸をつくること」です。 軸がないまま物件を探し始めると、内装や眺望など“その場の好き嫌い”に振り回されてしまい、「どれを選べばいいか分からない」「予算がじわじわ上がってしまう」といった迷走につながりやすくなります。

このステップでは、次の3つの条件を整理しておきましょう。

  • 予算:無理なく返せる住宅予算はいくらか
  • 場所:どのエリア・路線・駅を優先するか
  • 広さ:世帯人数に対してどのくらいの専有面積が必要か

マイホームは人生の中でも大きな買い物なので、一人暮らしでも家族と暮らす場合でも、「なんとなくの感覚」だけで決めてしまうと、あとで「やっぱりこうすれば良かった」と感じる原因になりかねません。複数人で住む場合はパートナーや家族とも価値観を共有し、この3つの条件をすり合わせておくことが大切です。

【必要なもの・書類/費用】

この段階で特別な書類や費用は発生しません。
家計簿や給与明細、ボーナス明細など、手元にある収入・支出の情報を見ながら、ざっくりとした予算イメージを持っておくと、この後のステップがスムーズになります。

1.「予算」を最優先で決める

まずは「どれくらいの金額なら無理なく返せるか」を先に決め、その中で場所と広さを調整していくのがおすすめです。 先に場所や広さから考えてしまうと、気づかないうちに住宅予算の“安全圏”を超えてしまい、将来の家計に負担がかかる可能性が高くなります。

住宅ローンを利用する場合、金融機関は額面年収に対する返済比率(返済額の割合)を目安に「借りられる額」を審査します。 一般的には返済比率30〜35%程度まで貸してくれるケースが多いものの、長期的に無理なく返済するには、手取り年収の20%に収まる返済額にとどめるのが安心です。

また、物件価格だけでなく、登録免許税や仲介手数料、火災保険料などの諸費用も含めると、トータルでは売買代金の約10%前後が別途必要になるケースが多いため、こうした諸費用も含めて予算を組んでおくようにしましょう。

返済比率をもとにした住宅ローン目安一覧表

上記「住宅ローン目安一覧表」は、額面年収ごとに「借りられる額」と「無理なく返せる額」の目安になります。 同じ年収でも教育費や車、趣味などの支出は人それぞれなので、より具体的な安全圏を知りたい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)にライフプランを相談してみるのも一案です。

※住宅ローンの年収別目安について詳しく知りたい方は「こちらの記事」を、諸費用に関しては「こちらの記事」あわせてご覧ください。

2.具体的な理由を持って「場所」を選ぶ

次に、予算の範囲内で候補となるエリアを検討します。 「何となく通勤45分圏内ならどこでもいい」といった決め方だと、物件数が絞り込めず、内見や検討が長期化しやすくなります。

場所を選ぶときは、以下のような「具体的な理由」を1〜2個はっきりさせておくと判断しやすくなります。

  • 馴染みがある、暮らし方をイメージしやすいエリアか
  • 通勤・通学の負担をどこまで許容できるか(ドア to ドア何分までなど)
  • 子育て環境(保育園・学校・公園・治安)を重視するか
  • 実家やサポートを受けやすい家族に近いか

理由が曖昧なままエリアを広げすぎると、候補が増える一方で決断の根拠が弱くなり、「探し疲れ」や「最後は妥協で決めてしまう」といったパターンになりがちです。 まずは2〜3エリア程度に候補を絞り込み、具体的な生活イメージを持てる範囲からスタートするのが現実的でしょう。

3.客観的な目安で「広さ」を考える

広さについても、「せっかくなら○○㎡は欲しい」「友人が買った広さを基準にする」といった感覚だけで決めると、人によって基準がバラバラになりがちです。 一度、世帯人数に応じた客観的な目安を確認しておくとよいでしょう。

最低居住面積水準

※参照:国土交通省 住生活基本計画における「水準」について(参考資料4)

上記「世帯人数別の面積表」では、国土交通省が示す最低居住面積水準と、ゼロリノベ利用者が実際に選んだ面積の傾向を並べて掲載しています。

  • 最低居住面積水準:健康で文化的な住生活を営むうえでの最低ライン
  • 自社で選ばれることが多い面積:実際の購入例から見た、体感的にちょうど良いと感じられやすい広さ

リノベーションを前提にする場合、希望より少しコンパクトな専有面積でも、設計やプランの工夫次第で十分な広さと収納を確保できるケースが多いです。

たとえば、廊下を極力なくす間取りにしたり、ロフトや小上がりを活用して立体的に空間を使うことで、数字以上の広さを感じられる住まいをつくることができます。

【STEP2】不動産仲介会社選び

【STEP2】不動産仲介会社選び

【スケジュールと期間】

STEP1で「予算・場所・広さ」の方針が固まったら、次は不動産仲介会社を選びます。 物件検索サイトで本格的に探し始める前に、不動産会社・リノベ会社を決めておくと、その後の内見やローン手続きがスムーズに進みやすくなります。 不動産購入計画〜会社選びまでの目安期間は、1週間〜1ヶ月ほどです。

【必要な準備や手続き】

多くの人は、先に物件検索サイトで気になる物件を見つけてから、掲載している不動産会社に問い合わせをします。 しかし、中古マンション+リノベーションを前提とする場合は、「物件探しより先に、不動産会社・リノベ会社を選ぶ」ほうが結果的に安心です。

その理由は大きく3つあります。

  • 物件検索サイトの掲載物件は、基本的にどの不動産会社でも取り扱える(レインズなど共通データベースを利用している)
  • 不動産会社によって「顧客視点」か「自社都合(高い物件を早く売りたい)」かが大きく違う
  • リノベ前提の場合、ローン事前審査でリノベ会社の資料提出が必要になるため、物件より先にパートナーを決めておいた方が、審査・契約スケジュールに余裕を持てる

このステップでは、「どの不動産会社・リノベ会社に伴走してもらうか」を決めることが目的です。

【必要なもの・書類/費用】

この段階では、特別な書類や費用は発生しません。
ただし、面談やオンライン相談では年収や家族構成、希望エリアなどの情報をヒアリングされることが多いため、STEP1で整理した「予算・場所・広さ」のメモを手元に用意しておくと話がスムーズです。

1.「物件探し」ではなく「不動産会社を選び」から始める

不動産会社の中には、「いかに高い物件をスピーディーに仲介できるか」という自社視点が強いところも少なくありません。 仲介手数料は物件価格に連動するため、高額物件を短期間で成約させるほど、会社にとっては効率が良くなるからです。

一方で、物件検索サイトに掲載されている中古マンションは、基本的にどの仲介会社でも紹介できます。 掲載ページに表示されている会社だけが取り扱えるわけではなく、レインズなどの共通データベースを通じて同じ物件情報を共有しているからです。

つまり、「物件に合わせて会社を選ぶ」のではなく、「信頼できる不動産会社を選んだうえで、同じ物件を紹介してもらう」という進め方が可能です。 先に伴走してくれる会社を決めてから物件探しを始めた方が、長い目で見て安心感のある進め方になります。

2. 知名度や規模より「誠実さ」と「ノウハウ」で選ぶ

全国的に有名な大手不動産会社であっても、担当者のスタンスやスキルは人によって大きく異なります。 また、前述の通り、レインズなどの共通データベースを通じて物件情報は共有されているため、「大手だから物件情報が多い」「小さな会社だから情報が少ない」というわけではありません。

そのため、不動産会社を選ぶ際は、知名度や店舗数よりも次のようなポイントを重視するのがおすすめです。

  • 質問に対してメリット・デメリットを両面で説明してくれるか
  • 予算の上限をむやみに引き上げようとせず、家計や将来の計画も踏まえて提案してくれるか
  • 中古マンション+リノベーションの事例やノウハウを持っているか

実際に面談してみて、「こちらのスピードや価値観に合わせてくれるか」「不明点をそのままにせず、資料や根拠を示してくれるか」といった“コミュニケーションの誠実さ”も大切な判断材料になります。

3. リノベーション前提なら「ワンストップサービス」を検討する

中古マンションの購入と同時にリフォーム・リノベーションを行う場合、多くの人が「一体型住宅ローン(物件代金と工事費用をまとめて借りるローン)」を利用しています。 このタイプのローンでは、事前審査の段階でリノベーション会社が作成した工事内容や概算見積もりの資料を金融機関に提出する必要があります。

物件を見つけてからリノベーション会社を探し始めると、資料作成に時間がかかり、その間に他の購入希望者に先を越されてしまうケースも少なくありません。 こうしたリスクを避けるためにも、不動産仲介とリノベーションの両方をワンストップで対応できる会社、あるいは密に連携している会社をあらかじめ決めておくと安心です。

ワンストップの形には、例えば次のようなパターンがあります。

  • リフォーム/リノベーション部門を持つ(または提携している)不動産会社
  • 不動産仲介部門を持つ(または提携している)リフォーム/リノベーション会社

現金でリノベーション費用を支払う場合は、ローン審査にリノベ資料が不要な分、物件が決まってから会社を探しても比較的余裕があります。 ただし、間取りや配管など「リノベーションのしやすさ」に関わるポイントは物件選びの早い段階で確認しておきたいので、候補の会社に一度相談しておくと安心です。

※リノベーション会社選びや工事の詳しい流れは、別記事「リノベーションの流れ」で詳しく解説しています。

失敗しない中古マンション購入前のチェックリスト80

\セールスも一切なし/

【STEP3】物件探し

【STEP3】物件探し

【スケジュールと期間

不動産会社やリノベーション会社と方針を共有したら、次は本格的な物件探しです。物件探しは、早い人で数週間、じっくり探す場合は数ヶ月かかることもあります。希望条件の優先順位をはっきりさせておくほど、短期間で「これだ」と思える物件に出会いやすくなります。

【必要な準備や手続き】

STEP3の目的は、「STEP1・2で決めた条件の軸を持ちながら、候補となる中古マンションを絞り込むこと」です。物件検索サイトやポータルサイトを活用しつつ、不動産会社からもおすすめ物件を提案してもらいながら、気になる物件をピックアップしていきます。

このステップでは、次のような点を意識して探すと、後の内見や比較検討がスムーズになります。

  • 条件の「必須」と「あれば嬉しい」を分けておく(例:駅距離・階数・ペット可など)
  • 予算の上限を超える物件は、基本的には候補から外す
  • 物件の築年数・管理状況・修繕履歴など、あとで確認したい項目をメモしておく

リノベーション前提の場合は、「構造」「配管」「専有部分と共用部分の境界」など、リノベーションのしやすさに関わるポイントも不動産会社に確認しながら候補を絞り込むのがおすすめです。

【必要なもの・書類/費用】

この段階では、まだ申込や契約ではないため、特別な書類や費用はかかりません。
気になる物件の資料(図面・販売図面)をメールや紙でもらい、比較検討できるようにしておくと便利です。

物件探しで意識したいポイント

物件探しの段階では、実際に内見する前に「情報だけでできる絞り込み」をある程度しておくと、余計な内見が減り、スケジュール管理もラクになります。

たとえば、次のような観点です。

  • 立地・アクセス:最寄り駅までの所要時間、通勤・通学ルート、スーパーや病院など日常の動線
  • 建物全体:築年数、構造(例:鉄筋コンクリート造かどうか)、大規模修繕の履歴や予定
  • 管理・ルール:管理形態(常駐か巡回か)、修繕積立金の額、ペット・楽器・リノベーションに関する規約
  • リノベーションのしやすさ:スケルトンにしやすいか、配管の更新状況、間取り変更の自由度など

これらの情報は、販売図面や不動産会社の説明だけでは分かりにくい場合もあるため、気になる点はメモにしておき、STEP4(内見)のタイミングで実際の現地と照らし合わせながら確認していきます。

【STEP4】内見(物件見学)

【STEP4】内見(物件見学)

【スケジュールと期間】

候補物件がいくつか絞れたら、実際に現地を見に行きます。内見の回数は人それぞれですが、初回は1日あたり2〜3件程度にしておくと、1件ごとの印象を整理しやすいでしょう。気に入った物件は、可能であれば時間帯や曜日を変えてもう一度内見し、「昼と夜」「平日と休日」での雰囲気の違いも確認しておくと安心です。

【必要な準備や手続き】

STEP4の目的は、「図面や写真では分からない点を、現地で確認すること」です。限られた時間で効率よく見るために、事前に「絶対に確認したいこと」と「気になっていること」を整理しておきましょう。

リノベーションを前提にしている場合は、広さや日当たりだけでなく、「希望する工事ができそうか」という視点でも確認しておくことが大切です。

【必要なもの・書類/費用】

内見そのものに費用はかかりません。

持って行くと便利なものとしては、次のようなものがあります。

  • スリッパ
  • 間取り図・販売図面(印刷 or スマホ)
  • メジャー(家具配置や天井高のイメージ用)
  • 方位アプリ(採光・日当たりの確認用)

内見でチェックしたいポイント

内見では、「住み心地」と「建物の状態」の両方を確認します。 主なチェックポイントは次のとおりです。

  • 室内の印象:日当たり、風通し、天井の高さ、生活音の聞こえ方
  • 建物・共用部:エントランスや廊下の清掃状態、ゴミ置き場、掲示板、管理状況
  • 周辺環境:駅までの道のり、買い物施設、騒音、夜の雰囲気
  • リノベのしやすさ:構造、配管の位置、間取り変更のしやすさ

気になる点はその場で担当者に確認し、後から比較しやすいようにメモを残しておくと役立ちます。

管理規約・使用細則も確認する

中古マンションでは、室内の状態だけでなく、管理規約や使用細則の確認も重要です。 とくにリノベーションを考えている場合は、工事内容や床材の制限などが規約で決まっていることがあります。

確認しておきたいポイントの例は、次のとおりです。

  • ペット飼育の可否、頭数や種類の制限
  • 楽器演奏や生活音に関するルール
  • リフォーム・リノベーション工事の申請方法や工事可能時間
  • フローリングの遮音等級など、床材に関する制限

管理規約を見落としたまま話を進めると、「やりたい工事ができない」「想定していた暮らし方が難しい」といったズレが起こることがあります。 気になる点は、不動産会社やリノベーション会社にも早めに共有しておくと安心です。

物件選びの詳しい注意点は、こちらの記事を参考にしてください。

値引きの可能性につながるポイントも見る

内見では、住み心地だけでなく、購入後に追加費用がかかりそうな箇所も確認しておくと役立ちます。 物件の状態によっては、補修やリフォームが必要になるため、価格交渉の材料になることがあるからです。

物件状況を確認して値引きの交渉材料をそろえる

たとえば、次のような点は確認しておきたいポイントです。

  • 壁紙(クロス):汚れや剥がれ、タバコのヤニ跡
  • 水まわり:キッチン・浴室・洗面・トイレの不具合や劣化
  • 床・天井:直床・直天井かどうか(断熱性・防音性・リフォームのしやすさに影響)

こうした項目は、購入判断だけでなく、値引き交渉の判断材料としても使える場合があります。 ただし、値引きが必ずできるとは限らないため、まずは「どこに補修費用がかかりそうか」を冷静に見ておくことが大切です。

値引きについての詳細は、こちらの記事をご覧ください。

【STEP5】買付証明書の提出

【STEP5】買付証明書の提出

【スケジュールと期間】

「ここに住みたい」と思える物件が見つかったら、次のステップは買付証明書(購入申込書)の提出です。
内見から買付証明書の提出までは、早ければ当日〜数日以内に進むことが多く、人気物件ほど判断スピードが求められます。

必要な準備や手続き

STEP5の目的は、「この物件をこの条件で購入したい」という意思を、売主側に正式に伝えることです。
買付証明書には、一般的に次のような内容を記載します。

  • 購入希望価格
  • 手付金の金額(目安)
  • 契約希望日・引き渡し希望日
  • 住宅ローン利用の有無(利用する場合は金融機関や借入予定額など)

ここで提示した条件が、その後の売買契約や価格交渉のベースになります。不動産会社と相談しながら、周辺の成約事例や売主の状況も踏まえて、無理のない範囲で条件を決めていきましょう。

必要なもの・書類/費用

買付証明書の提出時点では、まだ契約は成立していません。
多くの場合、次のようなものを求められます。

  • 本人確認書類(運転免許証など)の提示
  • 印鑑(認印)

この段階で費用が発生することは基本的にありませんが、スケジュールがタイトな場合は、その後すぐに手付金の準備が必要になるため、資金の目処は事前についていることが望ましいです。

買付証明書を出すときのポイント

買付証明書は、「この物件を優先的に検討してほしい」という意思表示であり、必ずしも法的な拘束力を持つ契約ではありません。

ただし、売主側にとっては「この人と条件で話を進めていいか」の判断材料になるため、次のような点を意識しておくとよいでしょう。

  • 予算の上限ギリギリではなく、「この先の生活を踏まえても無理のない価格」で申し込む
  • 引き渡し時期や諸条件について、柔軟に調整できる余地があるかを確認しておく
  • 他の検討中物件がある場合は、不動産会社と相談しながら優先順位を整理しておく

住宅ローンを利用する場合は、このタイミングの前後で事前審査に進むケースが多く、金融機関に提出する書類(本人確認書類、収入に関する書類など)が必要になります。具体的な書類の一覧は、後半の「中古マンション購入にかかる費用や必要なもの」の章でまとめています。

買付証明書についての詳細は、こちらの記事を参考にしてください。

値引き交渉との関係

値引き交渉をしたい場合でも、基本的には買付証明書に「購入希望価格」として希望条件を書き込みます。内見時に確認した劣化の状態や、追加で必要になりそうなリフォーム費用などを、不動産会社経由で整理し、売主側に丁寧に説明してもらうと話が進みやすいでしょう。

ただし、

  • すべての物件で値引きができるわけではない
  • 人気物件や相場より割安な物件では、むしろフル価格での申込が優先されることもある

といった点も踏まえ、「どこまで下げを求めるか」「この価格なら見送るか」を事前に決めておくことが大切です。

【STEP6】不動産売買契約

【STEP6】不動産売買契約

スケジュールと期間

買付証明書が受け入れられ、条件がまとまったら、不動産売買契約に進みます。通常は、買付証明書の提出から1週間前後を目安に契約日が設定されることが多く、契約当日には重要事項説明と売買契約の締結がを行います。

【必要な準備や手続き】

STEP6の目的は、「物件の内容・条件をしっかり理解したうえで、売主と正式に契約を結ぶこと」です。
契約当日は、宅地建物取引士から「重要事項説明書」の説明を受けたあと、その内容に納得したうえで「売買契約書」に署名・押印します。

契約前には、次のような点を確認しておくと安心です。

  • 重要事項説明書・売買契約書のドラフトを事前に確認する
  • 不明点や不安な点は、契約当日までに担当者へ質問しておく
  • 契約解除の条件や、住宅ローンが通らなかった場合の取り扱いを把握しておく
  • リノベ前提の場合は、管理規約や構造上の制限を改めて確認する

【必要なもの・書類/費用】

一般的に、売買契約の場で求められるものは次のようなものです。

  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • 印鑑(実印または認印:契約書に押印)
  • 手付金(現金または振込)
  • 仲介手数料の一部(契約時に半金を支払うケースなど、支払タイミングは契約前に確認)

手付金は売買価格の5%前後が目安とされることが多く、最終的には売買代金の一部に充当されます。現金で持参する場合は、金融機関やATMの引き出し限度額にも注意して、事前に準備しておくと安心です。

契約前に確認したいポイント

契約書にサインする前に、とくに次のポイントは押さえておきましょう。

  • 住宅ローン特約があるか
  • 契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)の内容と期間
  • 売買価格、手付金額、残代金の支払い時期
  • 引き渡し日と、解約時の取り扱い

住宅ローンを利用する場合は、「ローン特約」が契約書に明記されているか必ず確認しましょう。万が一、住宅ローンの審査が通らなかった場合に、手付金の扱いなどへ影響するためです。

また、契約不適合責任の内容も重要です。引き渡し後に設備や建物の不具合が見つかった場合、どの範囲まで売主が責任を負うのか、あらかじめ確認しておきましょう。

リノベーション前提での注意点

リノベーションを予定している場合は、契約後できるだけ早く工事プランの打ち合わせを始めるのがおすすめです。決済・引き渡し後にスムーズに工事へ進みやすくなります。

また、一体型住宅ローンを利用する場合は、本審査や工事請負契約の準備も並行して進みます。住宅ローンの申込内容については、他の借入状況や団体信用生命保険の告知事項も含めて、金融機関に正確に伝えることが大切です。

金利タイプ(固定金利・変動金利)の選び方も含め、住宅ローンの詳細はこちらの記事で確認してください。

【STEP7】 決済・引き渡し

【STEP7】 決済・引き渡し

スケジュールと期間

住宅ローンの本審査や契約手続きが完了したら、残代金の支払いと物件の引き渡しです。 一般的には、売買契約から決済・引き渡しまでは1ヶ月前後が目安で、当日は金融機関の応接室などに売主・買主・不動産会社・金融機関担当者・司法書士が集まって手続きを進めます。

必要な準備や手続き

STEP7の目的は、売買契約で定めた条件どおりに残代金を支払い、物件の所有権と鍵を正式に受け取ることです。 住宅ローンを利用する場合は、このタイミングで融資が実行され、手付金を除いた残代金や諸費用の支払いが行われます。

当日は、一般的に次のような流れで進みます。

  • 司法書士による本人確認と必要書類の確認
  • 住宅ローンの融資実行
  • 売買代金の残額、諸費用、精算金の支払い
  • 所有権移転登記などの手続き
  • 鍵・関係書類の受け取り

必要なもの・書類/費用】

決済・引き渡し当日に必要となるものは、事前に不動産会社や金融機関から案内されますが、一般的には次のようなものです。

  • 本人確認書類
  • 実印
  • 印鑑証明書、住民票などの必要書類
  • 通帳やキャッシュカード、口座情報が分かるもの
  • 残代金・諸費用の支払いに必要な資金

この日に支払う主な費用には、売買代金の残額のほか、仲介手数料の残金、登記費用、司法書士報酬、固定資産税・管理費・修繕積立金などの精算金があります。

決済・引き渡しで確認したいポイント

決済当日はやることが多いため、事前に「何を確認する日か」を把握しておくと安心です。 特に、次のような点は押さえておきましょう。

  • 残代金や諸費用の金額に誤りがないか
  • 固定資産税、管理費、修繕積立金などの精算内容が明確か
  • 鍵や設備の取扱説明書、管理規約などの引き継ぎ漏れがないか
  • 登記手続きの流れや完了後の案内を確認しているか

一般的に、残代金の入金確認が取れたあとに、鍵や必要書類が引き渡されます。 合鍵を含めてすべての鍵を受け取ること、宅配ボックスやメールボックスなど共用設備に関する情報も確認しておくことが大切です。

リノベーション前提での注意点

リノベーションを予定している場合は、決済・引き渡しが完了してから本格的に工事へ進む流れが一般的。 引き渡し後にすぐ工事を始めたい場合は、工事会社との打ち合わせや管理組合への申請準備を、契約後から並行して進めておくとスムーズです。

また、引き渡し後は管理組合への届け出や引っ越し申請が必要になることもあります。 工事日程と引っ越し日程が重ならないよう、全体スケジュールを早めに整理しておくと安心です。

【STEP8】不動産購入後

【STEP8】不動産購入後

【スケージュールと期間】

決済・引き渡しが終わると、「名義上は自分の家」になったタイミングから、実際の暮らしの準備やリノベーション工事、各種手続きのスタートです。引き渡し後の流れは、ざっくりと「工事(リノベーション)」「引っ越し」「各種手続き(税金・ライフラインなど)」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

【必要な準備や手続き】

このステップの目的は、「新居での生活を軌道に乗せること」です。やることは多いですが、一つひとつ順番に進めていきましょう。

主な流れのイメージは、次のとおりです。

  • 管理組合への挨拶・必要な届け出(引っ越し申請、工事申請など)
  • リノベーション工事(行う場合)
  • 引っ越し業者の手配・荷造り・引っ越し
  • ライフライン(電気・ガス・水道・インターネットなど)の開通手続き
  • 各種住所変更(住民票、郵便物、金融機関、免許証など)

【必要なもの・書類/費用】

購入後に必要になる費用や支払いは、次のようなものがあります。

  • 引っ越し費用、家具・家電の購入費用
  • 管理費・修繕積立金(毎月)
  • 固定資産税(毎年)
  • 火災保険・地震保険の保険料(契約内容に応じた期間)
  • 不動産取得税(購入後に一度だけ課税される税金)

購入後には、毎年の固定資産税のほかに、一度だけ不動産取得税がかかります。課税のタイミングや金額は自治体や物件条件によって異なるため、事前に自治体や不動産会社からの案内を確認しておきましょう。

マンションの場合、管理費や修繕積立金は「新しい固定費」です。住宅ローンの返済額だけでなく、これらも含めた毎月の支出イメージを持っておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

リノベーション工事がある場合

リノベーションを行う場合は、引き渡し後に本格的な工事が始まります。工事の期間や内容によって、実際に入居できる時期が大きく変わるため、下記の内容を踏まえたスケージュールを組むことが大切です。

  • 工事期間の目安
  • 工事中の仮住まいの有無
  • 引っ越し日との関係

また、工事前には管理組合への工事申請や、共用部の養生・搬入経路の確認などが必要になります。こうした調整は、リノベーション会社や不動産会社と連携しながら進めるとスムーズです。

リノベーション工事を行う場合は、工事代金の支払いタイミングも事前に確認しておきましょう。多くの会社では「着工前に一部」「工事完了後に残額」など、2回以上に分けて支払うケースが一般的なため、住宅ローンや自己資金のスケジュールと合わせておくことが大切です。

中古マンション購入にかかる費用や必要なもの

ここまでのSTEPで見てきたように、中古マンションの購入には「物件価格」に加えて、諸費用や各ステップで必要な書類がいくつかあります。

諸費用のイメージとしては、物件価格の約5〜10%程度が目安とされており、仲介手数料、登記費用、税金、ローン関係費用、火災保険料などが含まれます。

詳しい「費用・必要書類の一覧」は、下記の無料チェックリスト(PDF)にまとめていますので、必要に応じて参照してください。

中古マンションを購入する際の注意点

最後に、中古マンションを購入するときに押さえておきたい注意点を確認しておきましょう。ここまでのSTEPで見てきた流れに、「どんな物件は避けるべきか」「リノベーション前提なら何を見るべきか」という視点を加えておくと、後悔の少ない判断につながります。

物件の安全性と管理状態を事前に確認する

物件の安全性を事前に確認しておくことはとても重要です。新耐震基準かどうかの確認に加えて、マンション全体の管理状態を把握しておくことで、「長く安心して住める物件かどうか」の判断材料になります。

具体的には、次のようなポイントを仲介担当者に確認してもらうとよいでしょう。

  • 新耐震基準かどうか、耐震診断や耐震補強の実施履歴
  • 大規模修繕の実施履歴・今後の予定
  • 修繕積立金の積み立て状況・滞納の有無
  • 共用部(エントランス・廊下・ゴミ置き場など)の清掃・管理の状態

こうした情報は、自分だけでは判断しづらい部分も多いため、不動産会社や管理会社から資料を取り寄せてもらい、気になる点はできるだけ具体的に確認しておくと安心です。

「買ってはいけない」状態のマンションを見極める

中古マンションの中には、価格だけを見ると魅力的でも、「長く住むこと」を考えるとおすすめしにくいケースもあります。代表的な例としては次のようなものが挙げられます。

  • 修繕積立金が極端に少ない、もしくは長期間据え置きで将来の値上げがほぼ確実なケース
  • 管理会社の変更が頻繁に行われている、管理人がほとんど常駐していないなど、管理体制に不安があるケース
  • 共用部の劣化や清掃不足が目立ち、日常的な管理が行き届いていないケース
  • 周辺環境の騒音や治安に明らかな不安がある立地

こうした条件がいくつも重なっている場合は、リノベーションで室内をきれいにしても、建物全体の価値や住み心地に影響してくる可能性があります。「価格が安いから」という理由だけで決めず、長期的な視点で判断することが大切です。

築年数が古い場合は配管・設備の劣化に注意する

築年数が古い物件では、見た目のきれいさだけでなく、配管や設備の劣化状態にも注意が必要です。同じ築年数でも、管理状態や過去の修繕履歴によって劣化の程度に差が出ることがあります。

特に、水まわりの配管や給湯器などが新築時のまま交換されていない場合、入居後に漏水や故障が発生するリスクが高まります。後悔を避けるためにも、

  • 給排水管の更新履歴
  • キッチン・浴室・トイレなど水まわり設備の交換状況
  • 管理組合として配管更新を予定しているかどうか

といった点を確認し、必要であれば引っ越し前に配管の取り替え工事や設備交換を検討しておくと安心です。

リノベーション前提なら「できること・できないこと」を事前にチェックする

リノベーションを前提に中古マンションを購入する場合は、「この物件で何ができて、何ができないのか」を事前にしっかり確認しましょう。これは、構造や管理規約によって、希望する間取り変更や仕上げが制限されることもあるからです。

特にチェックしておきたいポイントは次のとおりです。

  • 壁構造(構造壁か間仕切り壁か)と、間取り変更の自由度
  • 水まわりの位置変更が可能かどうか(配管ルートや床構造)
  • 床材に関する制限(遮音等級の指定、フローリング可否など)
  • サッシや窓まわりが共用部分か専有部分か(交換可否)

これらは、内見時や管理規約の確認、リノベ--ション会社との事前相談を通じてある程度判断できます。「こんな家にしたい」というイメージに対して、その物件がどこまで応えられるのかを確認したうえで、最終的な購入判断をするようにしましょう。

よくある質問

中古マンション購入の流れってどんな感じ?期間はどのくらい?

一般的には「資金計画・不動産会社選び → 物件探し・内見 → 買付証明書 → 売買契約 → ローン本審査 → 決済・引き渡し → 入居準備」という流れで進み、取得までの期間はおよそ2〜6ヶ月が目安です。それぞれのSTEPの期間目安や注意点は、こちらをご覧ください。

中古マンション購入で、特に注意すべきポイントは何ですか?

修繕積立金や大規模修繕の履歴など「管理状態」と、配管や構造・管理規約など「リノベーションのしやすさ」が重要です。価格だけで判断せず、「買ってはいけない状態」や「やりたいリノベーションが本当に可能か」を事前に確認しましょう。詳しくは、こちらを参考にしてください。

ゼロリノベが運営する中古マンション販売サイト「スムナラ」なら、
感覚ではなく数字と根拠で、後悔しない住まい選びができます。

まとめ

中古マンション購入で特に重要なのは、「STEP1 不動産購入計画」と「STEP2 不動産仲介会社選び」で、無理のない予算と信頼できるパートナーを決めておくことです。

そのうえで、STEP3〜8の流れに沿って、物件の安全性・管理状態・配管やリノベの可否などのポイントを押さえながら進めれば、後悔の少ない住まい選びにつながります。

ゼロリノベでは、資金計画の相談から中古マンション探し、リノベーションまでをワンストップでサポート。オンラインセミナーや個別相談も用意されているので、「自分たちの予算と希望に合う進め方を知りたい」という方は、まず情報収集の場として活用してみてください。

編集後記

新築住宅の価格高騰によって中古住宅に注目が集まり、人気の高い中古マンションは売り出しの順番待ちができるほど。良い物件に出会ったらスピード勝負で判断を迫られます。中には一目惚れした予算オーバーの物件を勢いで購入してしまい、ローン返済が大変になるケースも…。
スムーズな決断と手続きのためには、段取りが大切です。優先条件を整理し、予算上限をしっかり固めてから内覧へ動くようにしましょう!

小野

中古マンションを買おうと思った時、多くの方がポータルサイトを見ることからはじめるかと思います。問い合わせをしたら不動産屋の強い営業によりあれよあれよという間に契約に…なんて話も耳にします。そうならないためにも、しっかりと購入計画を立てて、ご自身にとっての宝石物件を見つけてくださいね。

この記事の制作体制
  • Go_Sato

    ゼロリノベの共同創業者。創業以来、延べ2.5万人に対してセミナーを実施。「大人を自由にする住まい」というコンセプトをサービスの軸に据え、住宅購入という人生で最も大きな投資をするこの瞬間、この重要な選択を通じて人々が自由を感じられる...

  • 宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する株式会社grooveagent(ゼロリノベ)代表取締役。

中古物件購入+リノベのすべてがわかる

中古物件リノベのロードマップ

実際にリノベーションしようと思い立っても、どんなステップがあるのかよくわからない?そんなあなたに捧げる完全ガイド特集をご用意しました!

このページを見れば中古物件の購入からリノベーションの完了までの流れがわかるはず。各ステップごとの注意点もお伝えしています。

中古リノベの全体感を把握するために、ぜひ下記よりご参考ください。

ゼロリノベ口コミ

みんな、リノベしてみてどうだった?

  • リノベに興味はあるけれど自分たちにもできるのか不安
  • 事例はどれも素敵だけど、実際は大変なことも多いの?
  • リノベ後の住み心地や満足度は? etc…

ゼロリノベで住まい探しやリノベーションをしたお客様の体験談やその後の暮らしやアドバイスを集めた「お客様の声ページ」をぜひチェックしてみてください皆さんと同じ目線からのリアルな声がたくさん見つけられるはずです。

目次