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リノベーションで抜ける柱・抜けない柱|おしゃれな活用法5選!

「家のリビングに太い柱があるけど、リノベーションをして間取り変更できるの?」
「リノベーションをする際、柱はどうなるの?」
「柱を活かしたリノベーション方法を知りたい!」

このように悩んでいませんか?

結論からお伝えすると、戸建ての場合、柱には抜けないものと抜けるものがあります。以下の通りです。

▼戸建ての場合に抜ける柱、抜けない柱

ご自身の物件の柱が抜けるかどうかを確認する方法は記事内で詳しくお伝えしますが、建物の構造を支える太い柱は抜くことができません。

ただし、柱が抜けないからといって、おしゃれな空間をあきらめる必要はありません。柱を活かして以下のようなおしゃれな空間にリノベーションすることが可能です。

この記事では、柱を活かしておしゃれな空間にする方法として、以下の5つをご紹介します。

  • 抜けない柱を空間のアクセントにする
  • 抜けない柱で造作収納を作る
  • キャットタワーを作る
  • ハンモックを作る

▼本記事の主な内容

  • リノベーションで抜けない柱や抜ける柱とは?
  • 柱が抜けるかどうかを確認する方法
  • 抜けない柱の5つの活用方法
  • 柱を活かしたマンションのおしゃれなリノベーション事例

※マンションの場合、柱は共用部にあたるため抜くことはできません。柱を活かしたマンションのリノベーション事例を詳しく知りたい方は、「4.マンションの場合に抜けない柱を活かしておしゃれな空間にしよう」へ飛んでご覧ください。

リノベーションで抜ける柱と抜けない柱を知れば、柱を活かした理想のリノベーションをよりイメージできるようになると思いますので、ぜひ、最後までご覧ください。

目次

リノベーション時に抜けない柱・抜ける柱とは?

冒頭でお伝えしましたが、柱には抜けるものと抜けないものがあります。柱が抜けるかどうかはリノベーションする際の空間づくりに大きく関わってきますのでここでしっかり確認しておきましょう。

戸建ての場合のリノベーション時に抜けない柱、抜ける柱は以下のとおりです。

上記のように構造物を支える役割を担う柱は抜くことができませんが、構造物への影響がない柱は抜くことができます。以下で簡単にご説明します。

なお柱が抜けるかどうかをすでに把握していて柱の活用方法が見たいという方は「3.リノベーションで抜けない柱の活用方法5選」に進んでください。

1-1.抜けない柱

リノベーションで抜けない柱は、「通し柱(とおしばしら)」「管柱(くだばしら)」とよばれる2種類です。

通し柱とは、建物の土台から軒まで繋がった長い柱のことを指します。構造上で大きな力がかかる部分に用いられており、建物のなかでもっとも大切なので、抜けません。

※イメージ画像です

主に建物の端に位置していることが多い重要な柱です。

建物から通し柱がなくなってしまうと、建物の形状の維持が難しくなり、屋根が崩れたりしてしまう恐れがあります。

一方、管柱は上と下の階で分かれている柱です。1階の管柱は1階の天井と2階の床を支え、2階の管柱は天井や屋根などの構造物を支えています。そのため、基本的には抜けません。

このように構造物を支える役割を担う柱は、リノベーションの際、抜けないということを覚えておきましょう。

1-2.抜ける柱

リノベーションで抜ける柱は「間柱(まばしら)」と呼ばれる柱です。

間柱とは構造を支える柱と柱の間にある幅の細い柱のことをいいます。

家の構造を支える柱ではなく、壁などを支えるための柱です。壁の内部に等間隔で並べられるなどしています。

間柱は壁を固定する役割を果たしており、壁が必要なければ抜けます。建物の構造への影響もありません

また、間柱の代わりに「垂木」と呼ばれる間柱より細い木材を使用している場合があります。垂木も建物の構造に影響がないため、抜ける柱の1つです。

1-3.抜けない柱が抜ける場合もある

「抜けない柱は諦めなければいけないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。抜けない柱を抜ける場合もあります。金物や梁補強をすることで柱を抜いたり、柱を移動させたりできるケースもあります。

ただ、抜ける柱と抜けない柱を正確に判断することは経験と技術を要するため、最終的な判断は建築士といったプロに依頼してしっかり計算してもらう必要があります。

また、柱を抜いたり移動する際には別途費用がかかる点も考慮しましょう。
興味がある場合は一度リノベーション会社に相談してみてください。

リノベーションで柱が抜けるかどうか確認する方法

先ほどはリノベーションで抜ける柱と抜けない柱についてご紹介しました。

抜けない柱:建物の構造を支える柱
抜ける柱:構造を支える柱の間にある細い柱

しかし、どのように柱を確認すればよいか分からない方も多いはず。

そこで本章では、リノベーションで柱が抜けるかどうかを確認する2つの方法について見ていきましょう

  • リノベーション会社に確認してもらう
  • 自分で図面を確認する

すでにリノベーション会社に相談している場合はリノベーション会社に確認してもらうのが簡単です。
また、少し手間がかかりますが自分で確認することも可能です。

それぞれについて詳しくみていきましょう。

2-1.リノベーション会社に確認してもらう

リノベーションで柱が抜けるかどうかを確認する方法の1つ目が「リノベーション会社に確認してもらう」ということです。

基本的にはまず、図面を見て柱を判断します。しかし、築年数の古い物件の場合は特に、図面に記載されていない、図面自体を紛失してしまって確認できない、といったケースも多いものです。

柱を抜けるかどうか見極めるには、まずはリノベーション会社に調査をお願いしてみてください。調査の前に「ここの柱や壁を取り払いたいけど可能か」など、リノベーション会社に伝えておきましょう。

ただ、図面がない場合などは、実際に解体してみないと実態がわからないというケースもある、ということを知っておきましょう。そのため、現状について丁寧に説明してくれる会社を選ぶことが大切です。

調査を丁寧に行うことで、意外な位置の柱が抜けることが判明し、新たなアイデアが浮かぶ可能性もあります。

2-2.自分で図面を確認する

リノベーションで抜ける柱か抜けない柱かを確認する方法として、「自分で図面を確認する」といったことが挙げられます。

柱には「間柱」「通し柱」「管柱」の3種類があります。先ほどの3種類は図面上でそれぞれ以下のような記号で記されます。

上記を参考にして図面を確認してみましょう。簡素な図面の場合は、記号が記されていないモノもあるので、その場合はリノベーション会社に相談してプロにみてもらうようにしましょう。

リノベーションで抜けない柱の活用方法5選

リノベーションの際、抜けない柱があるとどうやって活用すればよいのか分からない方も多いはず。また、リノベーションで柱を抜けない場合でも開放的に見せたいという要望を持つ方もいるでしょう。

柱を活かすことで、よりおしゃれで納得のいくリノベーションを叶えることができる場合もあります。そのためにも柱を活かすリノベーション方法を知っておくべき。

そこで、リノベーションで抜けない柱の活用方法は以下の5通りです。

  • 抜けない柱を空間のアクセントにする
  • 抜けない柱で造作収納を作る
  • キャットタワーを作る
    ハンモックを作る

それぞれについて詳しくみていきましょう。

3-1.抜けない柱を空間のアクセントにする

抜けない柱を空間のアクセントにして、空間をおしゃれに魅せることができます。

  • 柱を周囲より目立つ色にペイントする
  • 柱をタイルや化粧シートなどで装飾する
  • 照明や観葉植物、絵画などをディスプレイする

といったやり方があります。

例えば、以下はマンションの事例ですが、白を基調としたシンプルな部屋の柱を黒やダークブラウンに色付けすることで、空間の雰囲気が引き締まり、おしゃれでモダンな印象になります。

このように抜けない柱を活かして空間のアクセントとしておしゃれにすることが可能です。

3-2.抜けない柱で造作収納を作る

抜けない柱を利用して造作収納を作る活用方法もあります。

抜けない柱と平行して柱を1本立て、その間に脇板を設置すれば収納棚が出来上がります。

造作棚には本を収納したり、観葉植物や小物を飾るディスプレイ棚にしたりするとおしゃれで便利です。

また、筋交い(斜め方向に入った部材)が近くにある場合、柱と筋交いを活かして大きめの収納棚も作れます。

3-3.格子状にして目隠しにする

抜けない柱が目立つ場所にある場合、抜けない柱と平行に柱を並べ格子状にして目隠しとして活用することもできます。

デザイン面では部屋のアクセントになりおしゃれな雰囲気が出ます。

また機能面ではリビングとダイニングなど用途の異なる部屋の間仕切りにすることで壁のような圧迫感を与えず、空間や目線を隔てることができます。

このように柱を格子状に並べることでおしゃれな目隠しとして活用できます。

3-4.キャットタワーを作る

猫を飼っている家の場合は、柱をキャットタワーにするのもおすすめ。柱は部材をつけるのに適しており、自由なデザインで取り付けできるのがポイントです。

柱は天井まで続くので、通常の市販されているキャットタワーよりも高さのあるものが作れます。さらに柱を用いて作るため、置き型のものよりホコリが溜まりにくく、安定性も抜群。

猫を飼っている方におすすめな活用方法です。

3-5.ハンモックをかける

抜けない柱を活かして、「ハンモックをかける」ということも挙げられます。柱はどの場所でもビス固定ができるので、ハンモックも取り付けも簡単にできるので便利です。

リノベーションする内装のテイストに合わせた色味や柄のハンモックをかけるとよりおしゃれな印象に。子どもが遊べるだけでなく、家族もくつろげる素敵な空間になります。

マンションの場合に抜けない柱を活かしておしゃれな空間にしよう

マンションはすべての柱が抜けないため、柱を活かした空間にするのが大切です。

なお、マンションの場合は柱がどこにあるかを見取り図を見て、自身で確認することが可能です。

以下のように間取り図上で四角く塗りつぶされた部分(■)が柱です。

リノベーションを考えている部屋のどこに柱があるのか確認してみてください。

それでは、マンションの場合に抜けない柱を活かしたおしゃれな事例について見ていきましょう。

4-1.事例①:回遊性の高い部屋の中心にあるおしゃれな柱

こちらはタワーマンションで住居の真ん中に大きな柱がある事例です。

▼住宅情報

  • 柱の活用方法:空間のアクセント
  • 築年月:2000年
  • 家族構成:3人

【こちらの事例のポイント】

・大きな柱を中心にして周囲にリビング、ダイニング、キッチンなどを配置
→各空間が緩やかにつながり、開放的で心地よい空間を実現

・大きな柱ににアートポスターや隣に観葉植物を設置
→ひと目をひくおしゃれな部屋のシンボル的な存在に

▼別アングル写真

柱が部屋のおしゃれさをひきたてる存在になっています。

▼間取り図

リノベーション前は収納と一体化していた柱をあえてむき出しにし、広々とした空間に。動きやすい動線が確保されている柱を活かした間取りになっています。

上記の事例について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

4-2.事例②:柱によって生まれたデッドスペースを上手に活用

画像の左奥に大きな白い柱があります。この柱と左側の壁に挟まれたデッドスペースをワークスペースとして有効活用した事例です。

▼住宅情報

  • 柱の活用方法:造作収納
  • 築年月:1979年
  • 家族構成:2人

【こちらの事例のポイント】

・柱と壁の間のデッドスペースにワークデスクと収納棚を設置
→大きな柱が違和感なく空間に溶け込む
→利便性と収納力アップ

▼別アングル写真

別のアングルから見ると、うまく収納スペースが造作されているのがよく分かります。

▼間取り図

上記の事例を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

4-3.事例③柱に合わせて背面収納を美しくみせる

キッチン中央部の壁側に大きな白い柱があります。柱に合わせてキッチン背面の収納を設置した事例です。

▼住宅情報

  • 柱の活用方法:キッチン背面収納の隔て
  • 築年月:2003年
  • 家族構成:2人

【こちらの事例のポイント】

・柱の左右に用途の異なる収納スペースを設置
→大きな柱が違和感なく空間に溶け込む

・柱に照明を取り付ける
→空間のアクセントになりおしゃれ度アップ

▼別アングル写真

キッチンの背面収納の一部に柱が違和感なく溶け込み、スッキリした見た目に仕上がっています。

▼間取り図

上記の事例を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

まとめ

本記事では、住まいの柱の基礎知識とリノベーションのアイデアについてご紹介しました。

リノベーションでは、「間柱と呼ばれる抜ける柱」と「通し柱・管柱と呼ばれる抜けない柱」が存在します。

柱が抜けるか抜けないかの判断には、専門的な知識や経験を要するため、リノベーション会社に調査を依頼し、確認してもらうとよいでしょう。

抜けない柱を活かしたリノベーション方法には、抜けない柱を空間のアクセントにしたり、造作収納にしたり、目隠しとして活用するなどの方法が挙げられます。

キャットタワーやハンモックを作って日常生活をより充実したものにするといったアイデアなどもあるため、抜ける柱と抜けない柱を知ったうえで、リノベーションで抜けない柱をうまく活用していきましょう。

編集後記

ブレイス

たとえ抜けない柱があっても上手に活かしてリノベーションするアイデアが色々あるのだなと驚きました。わが家には猫がいるので、リノベの際に抜けない柱があったらキャットタワーにしたいと思います!柱だけではなく、梁を活かしたおしゃれなリノベ事例が気になる方はこちら記事もご覧ください。

大月

こちらの事例は、抜けない柱をデザイン性のある造作テーブルとして一体化させたナイスアイデアな住まいです。普段よく使う場所だから愛着が湧くように、よく目にする場所だからこそタイルでアクセントをつけるなどして「わが家らしさ」に昇華させているのが素敵だなと思います。

楢崎

変えることのできない部分として発生する柱の問題もアイデア1つで空間のアクセント要素に変換することが事例から知ることができました。部屋のイメージに合わせインダストリアルなテイストに仕上げる場合などには躯体なども剥き出しで仕上げている事例もあるので参考にしてみてはいかがでしょうか。

この記事の制作体制
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

  • ブレイス 麻衣

    本サイトの企画担当。翻訳・通訳を学んだ後、豪州のMICE施設にて現地採用。帰国後は、東京の外国人をターゲットとした不動産会社に主任として3年間従事し、5年間渡独。SEOやサイト運営を学びつつライター活動をする中、SEOコンテンツ制作・ディ...

  • 楢崎優司朗

    ゼロリノベのデザイナー。美術大学で空間デザインを専攻。在学中にデザイン会社を起業し、イベントやプロモーションの空間演出を手掛ける。卒業後はブランディングや企画制作に多く携わる中で、生活空間のデザインやリノベーションの持続可能性...

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