リノベーションで「抜けない柱」を味方に!|柱の基礎知識とおしゃれな活用術

リノベーションで「この柱、邪魔だな…」と感じても、実は抜ける柱と抜けない柱があり、その扱い方次第で空間の魅力は大きく変わります。
本記事では、抜ける/抜けない柱の基本、プロに任せるべき判断の線引き、そして抜けない柱をアクセントや造作収納、ワークスペースなどに活かす具体的なアイデアと実例をまとめました。
柱や梁が気になって間取り変更に踏み切れない方は、記事を参考にしながら、ご自身の住まいづくりのヒントとして役立ててみてください。
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まず知っておきたい「抜ける柱・抜けない柱」の基本
リノベーションでは、「基本的に抜けない柱」と「条件によって抜ける柱」があります。ただし、図面や種類だけで抜ける・抜けないを素人が判断することはできず、ここでの内容はあくまでイメージづくりのための基礎知識だと考えてください。

戸建ての場合、リノベーション時に代表的な柱の種類は以下のとおりです。
- 抜けない柱:通し柱・管柱など、建物全体を支える柱
- 抜けることが多い柱:間柱など、主に壁を支えるための柱
上のように、構造物を支える役割を担う柱は基本的に抜くことができませんが、構造に直接関わらない柱は、計画次第で抜ける場合があります。
ただし、どの柱がどこまで動かせるかは構造全体を見て判断する必要があり、「図面だけを見れば自分で判断できる」というものではありません。
柱の活用方法だけ知りたい方は、「3|抜けない柱でもおしゃれに暮らせる、活用アイデア5選」から読み進めてみてください。
抜けない柱
リノベーションで基本的に抜けない柱は、「通し柱(とおしばしら)」「管柱(くだばしら)」と呼ばれています。
通し柱は、建物の土台から軒までを一本でつなぐ長い柱で、建物の四隅など構造上大きな力がかかる位置に使われる、とても重要な柱です。この通し柱がなくなると、建物の形状を保てなくなり、最悪の場合は屋根や建物自体の安全性が損なわれるおそれがあります。

管柱は各階ごとに分かれていて、1階の管柱は1階の天井と2階の床を、2階の管柱は2階の天井や屋根などを支えています。
どちらも建物の骨組みとして構造を支える役割を持っているため、リノベーション時には「抜けない柱」として扱われるのが基本です。
抜けることが多い柱
一方、リノベーションで抜けることが多いのが「間柱(まばしら)」と呼ばれる柱です。間柱は、構造を支える柱と柱の間に入る幅の細い柱で、主に壁を固定したり、内装を下地として支えたりする役割を担っています。
建物そのものを支える柱ではないため、計画によっては抜いたり位置を変えたりしても構造への影響が出ないケースが多く、壁をなくしたいときなどに検討されることが多いです。
同じような役割を持つ部材として、間柱より細い「垂木」が使われている場合もありますが、これも建物の骨組みそのものではないため、原則として抜ける部材に分類されます。
抜けない柱が抜ける場合もある
「抜けない柱は絶対に諦めるしかないの?」と思う方もいるかもしれません。実際には、金物や梁で補強することで、もともと抜けないとされる柱を抜いたり、位置を移動させたりできるケースもあります。
ただし、それが可能かどうかを判断するには、建物全体の構造を踏まえた専門的な計算が必要です。柱の種類や図面上の記号だけを見て、施主自身が「ここは抜ける/ここは抜けない」と判断するのは危険で、最終的な判断は建築士などプロに任せる必要があります。
また、柱を抜いたり移動したりする場合は、補強工事が必要になるため、通常のリノベーション費用とは別にコストがかかることも押さえておきましょう。「自分の家ではどこまでできそうか」を知りたい場合は、この段階で一度リノベーション会社に相談して、専門家の目で確認してもらうのがおすすめです。
リノベーションで柱が抜けるかどうか確認する方法
柱が本当に抜けるかどうかは、図面だけでなく現地調査や構造計算を含めた専門的な判断が必要です。
そのうえで、施主側が取れる現実的なステップは次の2つです。
- リノベーション会社・建築士に確認してもらう
- 図面を見て、打ち合わせの予備知識として把握しておく
1.リノベーション会社に確認してもらう
もっとも確実な方法は、リノベーション会社や建築士に柱の状態を確認してもらうことです。基本的にはまず図面を確認し、それでも判断しきれない部分については現地調査で構造をチェックしていきます。
築年数の古い物件では、そもそも図面が残っていない・情報が簡略化されているといったケースも少なくありません。図面があっても、解体してみて初めて分かる要素が見つかることもあり、「図面だけで100%判断できる」とは限らない、という点も知っておくと安心です。
「この壁を抜いてLDKを広くしたい」「この柱周りをスッキリさせたい」など、やりたいことのイメージがある場合は、調査前にできるだけ具体的に伝えておきましょう。
調査や構造検討を丁寧に行う会社であれば、「意外な柱が抜ける」「別の形で開放感を出す」など、新しい間取りの可能性を一緒に探ってくれます。
2.図面を見て「予備知識として」把握しておく
もう一つの方法が、「図面を見て、柱の種類や位置をざっくり把握しておく」ことです。ここでの目的は、自分で抜ける・抜けないを決めてしまうことではなく、プロと打ち合わせをする際のイメージづくりと会話の準備です。
一般的な木造住宅では、柱は次のような種類と記号で表されることが多くあります。
- 通し柱:建物の土台から軒までをつなぐ柱
- 管柱:各階ごとに分かれている柱
- 間柱:構造柱と柱の間に入る細い柱
このとき、図面上では次のような記号で描かれているケースが多いです。

図面に記号がしっかり書かれていれば、「この辺りは構造上大事そう」「この壁は間柱が多そう」など、ざっくりしたイメージを持つことができます。
ただし、記号や図面だけで「安全に抜けるかどうか」までは分かりません。同じ種類の柱でも、周囲の壁や梁、耐力壁の配置などによって、抜ける・抜けないの判断が変わるためです。
マンションリノベで「抜けない柱」と上手につき合うコツ
マンションの柱は共用部にあたり、基本的には抜いたり動かしたりできません。そのため、「抜くかどうか」ではなく、「抜けない柱や梁を前提に、どう見せ方や間取りを工夫するか」を考えることが大切です。
マンションの構造は大きく、柱と梁で支える「ラーメン構造」と、壁全体で支える「壁式構造」に分けられます。壁式構造では間仕切り壁も構造体になっていることが多く、動かせる範囲が限られる一方で、ラーメン構造の方が間取り変更の自由度は高い傾向にあります。
柱や梁、抜けない壁が残る場合でも、開口を大きめにとる、室内窓やガラスパーテーションを使う、格子やニッチで抜け感を出すなどの工夫で、視線の抜けや明るさを確保することができます。
「構造上動かせないもの」は前提条件として受け入れつつ、素材や色、抜け感のつくり方で空間の印象を整えることが、マンションリノベで柱と上手に付き合うためのポイントです。
ラーメン構造・壁式構造について詳しく知りたい方は、下記記事もぜひご覧ください。

抜けない柱でもおしゃれに暮らせる、活用アイデア5選
抜けない柱があっても、工夫次第で空間のアクセントや便利な収納として暮らしやすさを高めることは可能です。ここでは、日常で使いやすい定番の活用法から、遊び心のあるアイデアまで5つご紹介します。
1.抜けない柱を空間のアクセントにする
抜けない柱を、あえてデザインの主役として見せる方法です。
- 周囲より濃い色でペイントしてコントラストをつける
- タイルや化粧シートで仕上げて素材感を強調する
- 照明・観葉植物・アートなどを組み合わせてディスプレイにする
例えば、白を基調としたシンプルな空間でも、柱だけを黒やダークブラウンにすることで、空間が引き締まり、モダンな印象をつくれます。「なくせないもの」を「インテリアのポイント」に変えるイメージです。
2.抜けない柱で造作収納を作る
抜けない柱を起点に、造作収納を組み合わせる方法です。
- 柱と平行にもう一本柱や板を立て、その間に棚板を渡す
- 本や雑貨を並べるオープンシェルフとして使う
- 観葉植物や写真を飾るディスプレイ棚にする
近くに筋交いがある場合でも、その形を活かしてL字や三角形の収納スペースを作ることもできます。「邪魔だと思っていた柱のまわりを、収納や見せ場に変える」イメージで計画すると、無駄な凹凸が減り、暮らしやすさにもつながります。
3.格子状にして目隠し・ゆるい間仕切りにする
柱が目立つ位置にある場合は、柱と平行に細い材を並べて格子状にし、目隠しや間仕切りとして活用する方法もあります。
- リビングとダイニングの間に格子をつくり、視線だけやわらかく遮る
- 玄関とリビングの間に設けて、奥を見えにくくしつつ光や風は通す
壁ほどの圧迫感がなく、抜け感を保ったままゾーニングができるのがポイントです。デザイン的にも、縦格子・横格子のパターンや色味で雰囲気を大きく変えられます。
4.ワークスペース・カウンター・テーブルと一体化させる
抜けない柱を、ワークスペースやカウンターの一部として取り込む方法です。
- 柱に沿ってカウンターをつくり、スタディコーナーや在宅ワーク用デスクにする
- ダイニングテーブルの端を柱に固定し、浮遊感のある一体型テーブルにする
- キッチンカウンターと柱をつなげて、半島型やL字型のカウンターにする
もともと動かせない位置にある柱を、「家具の支点」として利用するイメージです。動線を邪魔していた柱が、むしろ使い勝手のよい居場所をつくる役割に変わります。
5. キャットタワーやハンモックなど「遊び」を取り入れる
ペットや家族の「遊び場」として柱を活かすアイデアです。
- ペットや家族の「遊び場」として柱を活かす
→市販の置き型より高さを出しやすく、掃除もしやすい
- 柱をアンカーにして、ハンモックやブランコを取り付ける
→内装のテイストに合わせた布を選べば、遊びとインテリアを両立できる
安全性の確認や取り付け方法は必ずプロに相談しつつ、暮らし方に合わせて「遊び」要素を足していくと、抜けない柱が家族のお気に入りスポットになっていきます。
【事例紹介】抜けない柱を活かした、おしゃれな事例3選
抜けない柱があっても、間取りの工夫やデザイン次第で、開放感のあるおしゃれな空間に変えることができます。
ここでは、実例を通して「柱を残したからこそ実現できた」リノベーションのアイデアをご紹介します。
事例1:中央の柱を「家の軸」にする家
タワーマンション住戸の中央に立つ大きな柱を核に、リビング・ダイニング・キッチンをぐるりと配置することで、どこにいてもつながりを感じられる開放的な回遊プランに仕上げた住まいです。
柱まわりにはアートポスターや観葉植物をレイアウトし、構造上動かせない柱を、部屋全体の雰囲気を決めるシンボルとして魅せています。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
コンクリートの柱が家の中心にあり、それを活かして回遊性を持たせた間取りに設計。BOXでゾーニングしたおこもり感のあるダイニングは、高さの違う開口部からテレビや夜景などを見ながら食事ができます。柱やBOXがあることで、たくさんの居場所がつくられます。
※費用は引き渡し当時の金額です
事例2:柱が生んだデッドスペースをワークスペースに
リビング奥の大きな柱と壁の間に生まれた細長いスペースに、造作のデスクと収納棚をしつらえ、コンパクトなワークコーナーとして活用した事例です。
存在感のある柱まわりを機能的な居場所に変えることで、違和感を抑えつつ、書類や道具をしまえる利便性と収納力をプラスしています。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
太陽の光がたっぷり入る3面採光の部屋をおおらかなワンルームに変え、日の当たる寝室やテラスを内包させた住まい。印象的な躯体梁とパーケットの素材感がマッチしてリズミカルな印象に。ご夫婦にとって馴染みのあるリノリウムを床材に採用し「自分たちらしさ」もプラスしました。
※費用は引き渡し当時の金額です
事例3:キッチン背面収納に溶け込む「白い柱」

キッチン背面の中央にある大きな白い柱に合わせて左右に用途の異なる収納をレイアウトし、柱を収納の一部として取り込みながらスッキリとした背面収納に仕上げた事例です。
柱には照明も組み合わせ、機能を担いながら空間のアクセントとしても映える、シンボル性の高いキッチンを作っています。
ゼロリノベのリノベーション施工事例
お料理好きのご夫婦のための、キッチンを主役にした住まい。2人並んでも余裕がある広さのキッチンは、収納たっぷり。ワイングラスホルダーも造作しました。寛ぎスペースと収納を兼ねた小上がりはLDKのアクセントに。床材やキッチンにはあたたかみのある無垢材を採用しました。
※費用は引き渡し当時の金額です
リノベ費用を算出して施工事例を見てみる
ゼロリノベでは業界では新しい「定額制」でのリノベーションを行っています。下記はリノベーション費用のシミュレーターです。リノベーション予定の平米数から、リノベーション費用のおおよその金額を算出します。また、その金額とマッチする施工事例を紹介しているので、ぜひお試しください!
まとめ
抜ける柱(主に間柱)と、基本的に抜けない柱(通し柱・管柱)がある一方で、「どこまで動かせるか」の最終判断は構造を見られるプロに任せるのが安全です。
抜けない柱でも、色や素材でアクセントにしたり、造作収納や格子、キャットタワーやハンモックなどと組み合わせることで、邪魔な存在ではなく暮らしを支える要素として活かせます。
ゼロリノベでは、抜けない柱や梁などの躯体を活かしたデザイン提案も得意としています。「今の家をリノベしたい」「物件探しからリノベを考えたい」どちらの場合でも、理想の暮らし方を起点にあなたに合った間取りやデザインをご提案します。ぜひお気軽にご相談ください!
編集後記
ブレイスたとえ抜けない柱があっても上手に活かしてリノベーションするアイデアが色々あるのだなと驚きました。わが家には猫がいるので、リノベの際に抜けない柱があったらキャットタワーにしたいと思います!柱だけではなく、梁を活かしたおしゃれなリノベ事例が気になる方はこちら記事もご覧ください。



こちらの事例は、抜けない柱をデザイン性のある造作テーブルとして一体化させたナイスアイデアな住まいです。普段よく使う場所だから愛着が湧くように、よく目にする場所だからこそタイルでアクセントをつけるなどして「わが家らしさ」に昇華させているのが素敵だなと思います。



変えることのできない部分として発生する柱の問題もアイデア1つで空間のアクセント要素に変換することが事例から知ることができました。部屋のイメージに合わせインダストリアルなテイストに仕上げる場合などには躯体なども剥き出しで仕上げている事例もあるので参考にしてみてはいかがでしょうか。






