システムキッチンのサイズ(寸法)とは?標準の目安やレイアウトごとの特徴を解説
「自分に合うシステムキッチンが分からない」
「どのサイズを選べばいいのだろうか?」
そんな疑問はありませんか?
一口にシステムキッチンといっても、メーカーや型によってサイズはさまざまです。システムキッチンを導入する際には、ご自宅の間取りや使い方に合う、最適なサイズを選ぶ必要があります。
そこでこの記事では、使いやすいキッチンにするための最適なサイズの選び方をご紹介します。
家事の効率をグンと上げる最適なサイズをしっかり確認しておきましょう!
資料ダウンロード(無料)
住宅ローンに縛られず、趣味や旅行だって楽しみたい。自分のライフスタイルに合った間取りで豊かに、自由に暮らしたい。
そんな「大人を自由にする住まい」を叶えるためのヒントをまとめた資料集です。ぜひお役立てください。
家探し、家づくりに役立つ3つのガイドブック
- 余白ある住まいの買い方・つくり方
- はじめての中古購入+リノベ完全ガイド
- 失敗しない中古マンション 購入前のチェックリスト80
住宅ローンに縛られない「安心予算」の考え方から中古リノベの進め方、中古マンション選びのポイントまで目的別に3種類の資料をデジタルガイドブックでご用意。いずれも無料でダウンロードできます。
\セールスも一切なし/
システムキッチンの標準サイズとは?4つのタイプごとに紹介
一般的なキッチンの標準サイズは、以下のとおりです。
奥行き | 65cm |
間口(横幅・長さ) | 255cm |
高さ | 85cm |
システムキッチンにはいくつか型があり、大まかに分けると以下の4つに分類できます。
- 壁付I型キッチン
- 対面キッチン(主にペニンシュラ型)
- L型キッチン
- 独立型キッチン(アイランド型)
新築の場合にはハウスメーカーと相談しながら、間取りに合ったサイズのシステムキッチンを選んでいくことになります。
キッチンリフォームの場合は、これまで使用していたキッチンサイズに合わせて選ぶとスムーズです。
間取りごと変更するようなリノベーションの場合には、担当の設計士と相談しながら型やサイズを決めていきましょう。
ここでは、システムキッチンの4タイプに分け、標準的なサイズ(規格)をご紹介します。
1-1.壁付I型キッチンの標準サイズ
標準サイズ | ミニサイズ (単身用など) | 大サイズ | |
間口 | 160〜300cm | 120〜255cm | 300~360cm |
奥行き | 65cm | 60cm | 65cm |
壁付I型は、賃貸にも多い、最も一般的なキッチン型です。背面が壁になっており、「I(アイ)」の形をしています。
1-2.対面キッチン(ペニンシュラ型)の標準サイズ
標準サイズ | |
間口 | 195〜300cm |
奥行き | 60〜100cm |
対面キッチンも、I型が一般的。片側のみ壁にくっついた状態のキッチンを、半島を意味するペニンシュラキッチンと呼びます。対面キッチンは、頭上に吊戸棚を設置することもできます。またコンロ奥に造作壁を設置するかどうかもオプションで選択可能です。
1-3.L型キッチンの標準サイズ
標準サイズ | |
間口 | シンク側:180〜270cm コンロ側:165・180cm |
奥行き | 60・65cm |
L型キッチンは、文字通り「L」の形をしたキッチンです。間口は壁に接している側の、2か所のサイズを測ります。壁付型だけでなく、片側を対面式にすることもできます。
L型キッチンとカウンターと組み合わせて、「U型キッチン」にすることも可能です。
1-4.独立型キッチン(アイランド型)の標準サイズ
標準サイズ | |
間口 | 180〜274cm |
奥行き | 75〜100cm |
独立型キッチンとは、コンロやシンクなどの作業スペースが独立して存在するキッチンで、「島」を意味するアイランドキッチンと呼ばれます。
必ずしも独立部にコンロとシンク両方を入れる必要はなく、どちらかを壁際に設置し、「Ⅱ型キッチン」にすることも可能です。
システムキッチンの7つのパーツごとのサイズ
ほとんどのシステムキッチンは、サイズのカスタマイズが可能です。カスタマイズできる部位は、主に以下の7つです。
- 間口(横幅・長さ)
- 奥行き
- 高さ
- コンロサイズ
- シンクサイズ
- 作業スペース
- 吊り戸棚の高さ
ここでは、それぞれの標準サイズと最適なサイズの決め方をご紹介します。
2-1.間口(横幅・長さ)
システムキッチンは製品ごとに規格が決まっており、多くの製品は15cm刻みで間口の長さを変更できます。
例えばLIXILのシエラSでは、以下のようにサイズ展開が行われています。
メーカー:LIXIL 製品名:シエラS |
165・180・195・210・225・220・255・260・270・285・300cm |
なかには2.5cmや1cm刻みで長さを調整できる製品もあります。
例えばタカラスタンダードのリフィットでは、I型やペニンシュラ型が165~300cm、L型やL型対面ではシンク側が165~270cm、コンロ側が165・180cmのように2.5cmや1cm刻みで長さを調整できます。
関連:【2023年最新】タカラシステムキッチンの特徴は?全2タイプの価格・性能・特徴を徹底比較
また、リフォームなどで無駄な隙間が生じる場合には、フィラーという付属品で隙間を埋めることもできます。
システムキッチンの間口(横幅・長さ)は、導入予定場所のサイズに合わせて選べばOKです。リフォームでも付属品のフィラーを用いれば、ご自宅の間取りにピッタリのシステムキッチンを導入できます。
2-2.奥行き
システムキッチンの奥行きは、選ぶキッチンの型によって変わります。多くの製品では、奥行きは2段階ほどのサイズ展開を設けており、用途や間取りに合わせて好きなサイズを選べます。
2-2-1.I型キッチン・L型キッチン
多くの製品では【60・65cm】のどちらかから奥行きサイズを選びます。L型キッチンでは奥行きは固定で65cmのみとしている製品がほとんどです。
I型キッチンには60cmを選べる製品もありますが、奥行き60cmだと作業するのに少し狭く感じるかもしれません。設置場所が狭く、通路幅を広くとりたいときなどに奥行き60cmの製品を選ぶといいでしょう。
2-2-2.アイランドキッチン・ペニンシュラキッチン
コンロやシンクが壁から離れたアイランドキッチン・ペニンシュラキッチンでは、水の跳ね返りなどを考慮して75〜80cmが標準サイズとなっています。
ただし、ペニンシュラキッチンでリビング側に目隠しや跳ね返り防止の造作壁を作る場合は、奥行き65cmが標準サイズとなります。
対面キッチンやアイランドキッチンで、リビング側に造作壁を作らず、フラットにする場合には80cm以上の広めのサイズを選ぶとよいでしょう。奥行きを広くとることで、カウンターとして使うこともできます。
サイズ | 選ぶ基準 |
奥行き65cm | 造作壁を作る場合は標準サイズでOK |
奥行き75~80cm | 造作壁がなく、水・油ハネが気になる場合におすすめ |
奥行き80cm以上 | カウンターとしても使いたい方におすすめ |
ちなみに、キッチンとつなげてカウンターを作りたい方は、キッチン本体に造作でカウンターをつけることも可能です。その場合、キッチン本体の奥行きは標準の65cmで問題ないでしょう。
また、システムキッチンと冷蔵庫を並べて設置する場合は、冷蔵庫との兼ね合いも考えて奥行きを決めましょう。キッチンの奥行きに対して冷蔵庫が大きすぎると、通路にはみ出してしまい、使いにくくなる場合があります。
例えば、400Lクラスの冷蔵庫で奥行きは約65〜70cmほど、500L以上であれば70cm以上のものもあります。
冷蔵庫をキッチンの奥側に設置する場合はとくに注意が必要です。冷蔵庫の扉の開閉具合もシュミレーションしてみてくださいね。
さらに、システムキッチンの奥行きを広くとって通路幅が狭くなると、いざ設置しようとしたときに「冷蔵庫が通路を通らなかった」などの問題が起こることもあるので気をつけましょう。
既存の冷蔵庫をそのまま使うかどうかも含め、冷蔵庫がはみ出さないように調整しましょう。
2-3.高さ
システムキッチンの作業台上部のことを、ワークトップといいます。
ワークトップの高さは、85cmが標準です。多くの製品のサイズ展開は【80・85・90】の3段階となっています。
ワークトップのベストな高さは、使う人の身長から計算できます(自分の身長÷2+5cm=ワークトップの高さ)。
目安として、以下の表をご活用ください。
身長 | ワークトップの高さ |
150cm | 80cm |
160cm | 85cm |
170cm | 90cm |
また、一緒に使用する人の間に身長差がある場合には、背の低い方の身長に合わせて選ぶといいでしょう。身長に対してワークトップが高すぎると、包丁で切る際などに力が入りにくくなります。
座りながら作業したい方や、ご高齢の方などは、上記の計算より少し低めのほうが使いやすいかもしれません。
その場合、高さが低めに設定された車いす対応モデルの製品なども検討するといいでしょう。
例えば、LIXILのウェルライフは車いす対応デザインです。
ウェルライフのI型のキッチンは、奥行きが60cmで間口は180・195・210・225・240・255・270cmで展開されており、高さは73〜85cmです。
2-4.コンロサイズ
システムキッチンに組み込むコンロも、サイズを選べます。コンロのサイズ展開は、主に【間口(横幅・長さ)60・70cm】の2種類で、60cmが標準です。
システムキッチンの幅をあまりとれない場合には、標準的な60cmのコンロを選ぶといいでしょう。一度に鍋をいくつも置くと少し狭く感じますが、作業スペースはしっかり確保できます。
サイズ | 選ぶ基準 |
60cmコンロ | 狭いキッチンにおすすめ |
70cmコンロ | 広いキッチンや、一度に何品も料理をする方におすすめ |
70cmのコンロは、一度にたくさん鍋を使って料理をする方におすすめです。広いサイズのコンロを選ぶと、大きな鍋をゆったりと置けます。ただし、調理スペースはそのぶん狭くなります。
2-5.シンクサイズ
シンクは、【間口(横幅・長さ)70〜80cm、奥行き40cm】が標準サイズです。システムキッチンの種類(メーカー)によって規格が決まっており、主に「大サイズ・中サイズ・小サイズ」といった、2〜3種類のサイズからシンクを選べます。
シンクのサイズを選ぶときには、シンクをどれだけ使うかや、キッチン全体のバランスなど、以下のような基準を参考に考えて決めましょう。
- 家族の人数料理の頻度
- 使う調理器具の大きさ
- 洗い物は多いか?
- 食洗器はついているか?
- 水切りかごはどこに置くか?
- 作業スペースやコンロとのバランス
また、パターン別のおすすめシンクサイズを以下の表にまとめました。
パターン | おすすめのサイズ |
① 家族の人数が多い | 洗い物も多いのでシンクも広く |
② 食洗器をつける | シンクサイズは小さめでOK |
③ 料理はあまりしない | シンクサイズは小さめでOK |
④ 大きな鍋やザルを使って料理をする | 大きめのシンクが使いやすい |
⑤ キッチン自体をあまり広くとれない | 作業スペース確保のため、シンクも小さめがおすすめ |
家族が多く料理の品数が多い場合には、間口75cm以上のサイズが使いやすいでしょう。
さらに、大きな鍋を使って料理をすることが多かったり、シンク上に水切りカゴなどを置いて使用したかったりする場合には、標準サイズよりも大きいシンクを選ぶといいでしょう。
参照:LIXIL リシェルSI:ひろびろWサポートシンク/Wサポートシンク
LIXILから出ているシステムキッチン「リシェルSI」では、いくつかシンクタイプを選べます。
そのうちの、ひろびろWサポートシンク/Wサポートシンクでは、間口94cmの広いシンクが採用されており、シンク上のサイド部分に水切りかごを設置できる設計になっています。
水回りエリアのカスタマイズでは、シンクの素材や浄水器の有無もオプションで変えることが可能です。また、置き型の水切りかごを置くエリアとして、サイド(作業エリアの反対側)にスペースを設けるかどうかなども選べます。
2-6.作業スペース
シンクとコンロの間、システムキッチンの中央部分が作業スペースです。作業スペースは全体のバランスをみながら決めていきましょう。
システムキッチン中央の作業スペースは、【間口(横幅・長さ)60〜90cm】が標準サイズです。まな板を置いたときに、ほかに物を置けるスペースがあるくらいが使いやすいでしょう。奥行きが広いと、作業スペースも広くなります。
もしもシステムキッチン全体の広さの関係で作業スペースが狭くなる場合には、シンクやコンロのサイズを調節する必要があります。
コンロ・シンク・作業スペースをそれぞれどんな割合でとるかは、個人の使い方やどこに重きを置くかで考えるといいでしょう。
2-7.吊り戸棚の高さ
システムキッチンの上部に吊戸棚を付ける場合、高さ(縦の長さ)を選べます。吊戸棚の高さは、【50・60・70・90cm】の4段階が一般的。設置位置によって、選ぶサイズを考えましょう。
2-7-1.レンジフード横に設置する場合
吊戸棚をレンジフード横に設置する場合、吊戸棚がレンジフードの高さに揃うと見た目がスッキリします。そのため、吊戸棚とレンジフードの高さが揃う70cmがおすすめです。
2-7-2.壁側に設置する場合
壁側に吊戸棚を設置する場合、窓の大きさなども考えて選ぶといいでしょう。窓よりも上に設置するため、選べるサイズが限られます。
サイズ | 選ぶ基準 |
50cm・60cm | 下に窓がある場合などにおすすめ |
70cm | レンジフードに揃えたい方に。収納力もあり |
90cm | 収納力が欲しい方におすすめ |
ただし、対面キッチンなどで吊戸棚があると、圧迫感を感じる場合もあるので注意しましょう。サイズが大きいほど収納力も上がりますが、そのぶん圧迫感を感じやすくなります。
ほかにパントリーや背面収納などがある場合には、吊戸棚を付けないのもひとつの選択肢です。
「大きな収納は圧迫感が気になるけれど、収納力もそれなりに欲しい」
「吊戸棚はつけたいけれど、いちいち台に登るのが面倒」
そんな場合には、昇降式の吊戸棚などもありますので、検討するといいでしょう。
参照:タカラスタンダード 電動昇降吊戸棚
参考価格:126,000円(税別)
※幅75cmタイプ、高さ70cm
タカラスタンダードの電動昇降吊戸棚は、スイッチひとつで戸棚が電動昇降します。高い位置の収納物も手の取りやすい位置に降りてくるため、いちいち踏み台に登る必要もありません。
\セールスも一切なしですのでお気軽に見てくださいね/
システムキッチンのサイズを決める時の4つの視点
リフォームの場合はもともとの間取りに合ったサイズのシステムキッチンを選べばいいのですが、間取りと合わせてキッチンサイズを考える場合には、どんなサイズを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで次に、システムキッチンのサイズを決めるときの基本ポイントを4つ、ご紹介します。
3-1.ライフスタイルから考える
システムキッチン全体のサイズは、ライフスタイルから決めていきましょう。具体的には、以下のような内容を考えてみてください。
- 料理の頻度
- 家族の人数
- 子どもの人数
- 一度に料理をする人数
- 料理で使う調理器具の種類
これらが多いほど、大きいサイズのキッチンのほうが適しているといえるでしょう。
3-2.作業動導線から考える
料理の際は、冷蔵庫とキッチンを行き来しながら作業します。このとき、移動が多すぎないようなサイズに設定できるとベストです。
そのために、まずはしっかり作業導線をイメージすることが大切です。
作業導線からキッチンのレイアウトを考えるときには、「ワークトライアングル」を意識してみましょう。
ワークトライアングルとは、冷蔵庫・シンク・コンロの3点を結んだ三角形のこと。3辺の合計が【3.6~6メートル】になるようにすると、効率的に作業できるといわれています。
3-3.通路幅から考える
システムキッチンのサイズを考えるうえで、通路幅も重要です。
間取りによって導入できるキッチンサイズは決まってきます。さらに、通路幅をどれくらいとるかによって、導入できるキッチンサイズは変わってくるのです。
最適な通路幅は、作業人数によって変わります。
パターン | 通路幅 |
女性ひとりが作業するなら | 通路幅は80cmほどあると◎ |
キッチンに2人以上入るなら | 通路幅を100cm以上とったほうが◎ |
アイランドキッチンの場合は、数人での作業を想定するなら通路幅90cm以上、できれば100〜125cmほどとるのがおすすめです。
通路幅がどれくらい必要かを考えたうえ、バランスをみながらキッチンサイズを決めていきましょう。
3-4.収納量から考える
キッチンのサイズを考えるうえで、収納したいアイテムがどれくらいあるかも重要です。
キッチングッズや調理器具の数は、家庭によって異なります。普段からさまざまな調理器具を使って料理をする方は、調理器具の数も多い傾向にあるでしょう。
システムキッチンのサイズが小さいと、必然的に収納量も少なくなります。そのため、たくさん収納したい方はシステムキッチンのサイズも大きめを選ぶといいでしょう。
また、システムキッチンを導入するときは、吊り戸棚や背面収納を付けるかどうかも決めていきます。
収納は多いに越したことはありませんが、収納のつけすぎも圧迫感や閉塞感のもとになる場合があります。逆に、収納が少なすぎると鍋などの置き場に困ることも。
キッチン内にどれくらい収納が必要かは、リビングとの一体感や広い空間を優先するのか、それとも収納力を優先するのかを考えて決めていきましょう。
システムキッチンのタイプごとの特徴とは
システムキッチンの最適なサイズは、作業スペースや収納など、何を優先するかで決まります。どのスペースを優先したいかを考え、システムキッチンの型(種類)を決めていきましょう。
システムキッチンには「I型」「L型」などの型があり、型によって「作業スペースを確保しやすい」「収納スペースを増やしやすい」などの特徴があります。優先したい事柄から型を選ぶと、より使いやすいキッチンになるでしょう。
例えば、L型キッチンは間口を広くとりやすい特徴があるため、作業スペースや収納も広くとれます。奥行きの広いアイランドキッチンなら、シンクやコンロサイズも大きくしやすいでしょう。優先したい特徴別におすすめのキッチン型をご紹介します。
4-1.壁付I型キッチン|コンパクトさ重視のシステムキッチン
「部屋を広くしたいから、キッチンはコンパクトさを優先したい」
そんな方には、壁付I型キッチンがおすすめです。
メリット | デメリット |
・部屋が広くなる ・料理に集中できる ・価格が安い ・汚れが飛び散りにくい | ・リビングが見えにくい ・収納が少ない ・作業スペースが少ない |
壁付I型キッチンなら、通路を確保する必要がないので、キッチンサイズだけのスペースがあれば設置できます。比較的、費用が安めなのもメリットです。
ただし、背面収納を付けられないため、収納や作業スペースが足りなくなるデメリットもあります。収納場所に困らないよう、手持ちのキッチンツールや置き型家電の置き場なども考えておきましょう。
4-2.アイランドキッチン|作業スペース重視のシステムキッチン
「家族みんなでキッチンを使いたいから、通路幅や作業スペースを広くとりたい」
「コンロやシンクも広くしたい」
そんな方には、アイランドキッチンがおすすめです。
メリット | デメリット |
・開放感がある ・移動がしやすい ・おしゃれ ・複数人で料理がしやすい | ・広いスペースが必要 ・においが広がりやすい ・汚れが飛びやすい ・手元が丸見え ・価格が高い |
アイランドキッチンなら、作業スペースをしっかり確保でき、リビング側をカウンターや収納として使うことも可能です。回遊性があり、数人でキッチンに立っても窮屈さを感じません。
コンロやシンクのサイズを大きくしても、作業スペースを十分にとれるでしょう。
ただし、アイランドキッチンは広いスペースがないと設置できないデメリットもあります。電化製品の置き場も必要なため、背面壁側などにカウンターや作業台を設置する必要があるでしょう。
またアイランドキッチンは、ほかの型と比べると価格も高めになります。
4-3.L型キッチン|作業効率重視のシステムキッチン
「収納は多いほうがいい」「作業効率を優先したい」
そんな方には、L型キッチンがおすすめです。
メリット | デメリット |
・収納が多い ・作業効率が高い ・作業スペースが広め ・壁付型にも対面型にもできる | ・角がデッドスペースになりやすい ・冷蔵庫や食器棚のスペースがとりにくい ・かかる費用が高めになりやすい |
L型キッチンはその形状から、作業時の移動距離が短くなり、作業効率が上がりやすくなります。横に長いキッチンは移動距離が長くなり使いにくいキッチンになりますが、L型キッチンは途中で曲がっているため、その心配がありません。
またI型と比べてキッチンの間口(長さ)を広くとれるため、収納や作業スペースも広くとれます。壁付き型にすれば、通路幅を気にする必要もありません。
ただし、L型キッチンは角のスペースがデッドスペースになりやすいのがデメリットです。角スペースはキッチンツールを置いて使うなど、上手に活用しましょう。
4-4.ペニンシュラキッチン|バランス重視のシステムキッチン
「収納や作業スペースも欲しいけど、作業効率も優先したい」
そんな方には、ペニンシュラキッチンがおすすめです。
メリット | デメリット |
・対面型 ・収納場所が多い ・汚れが飛び散りにくい ・キッチンの裏側を造作で利用できる | ・部屋が狭くなる ・吊戸棚をつけると圧迫感がある ・キッチンとリビングの移動が手間 |
ペニンシュラキッチンなら、冷蔵庫の配置も決めやすく、作業効率も悪くありません。また背面や頭上に収納を増やしやすいメリットもあります。
キッチン背面(リビング側)の造作性も高いので、カウンターを広くしたい方にもカスタマイズしやすいキッチンといえるでしょう。
ただし、ペニンシュラキッチンは片側が壁に設置しているため、全体の間口は少し狭くなります。また、壁付キッチンと比べると設置にスペースが必要になるため、広い間取りでないと設置しにくいデメリットもあります。
システムキッチンの3つのスタイル・レイアウトとは
システムキッチンには、以下の3つのようなスタイルやレイアウトがあります。
- クローズドキッチン
- オープンキッチン
- セミオープンキッチン
自身の希望に合った、スタイルやレイアウトを選ぶための参考にしてみてください。
それでは、それぞれのレイアウト・スタイルについて解説します。
5-1.クローズドキッチン|壁に囲まれたスタイル
クローズドキッチンとは、壁に囲まれたスタイルのキッチンです。
リビングやダイニングとは独立しているため、料理に集中できる、キッチンの臭いや音がリビングまで届きにくいなどのメリットがあります。
ただし、料理中はリビングにいる人とのコミュニケーションはとれません。集中して料理したい方におすすめです。
5-2.オープンキッチン|リビングやダイニングに面したスタイル
オープンキッチンとは、リビングやダイニングに面したスタイルのキッチンのことです。
キッチンに仕切りがないため、複数人での料理や食事の準備・片付けがしやすいのが特徴です。
また、リビングやダイニングにいる子どもの様子を見ながら料理できるのもメリットといえます。
ただし、料理中の臭いや油はねが生活スペースに飛んでしまうデメリットがあります。
5-3.セミオープンキッチン|一部が壁に囲まれたスタイル
セミオープンキッチンとは、一部が壁に囲まれたキッチンです。
クローズドキッチンよりも開放的でありながら、油や水はねを防ぐといった、クローズドキッチンとオープンキッチンの両方のメリットを兼ね備えています。
しかし、料理中の臭いや音が気になったり、複数人で料理がしづらくなったりなどのデメリットもあります。
\セールスも一切なしですのでお気軽に見てくださいね/
理想のキッチンを目指すならオーダーメイドやリノベーションも
キッチン周りの飾り棚や収納、作業台、素材など、細かなところまでこだわりたいなら、既製品ではなく、造作(オーダーメイド)でつくり込むのもおすすめです。
オーダー家具の設計・製造を行っている会社に頼めば、オーダーメイドの造作キッチンを制作してもらえます。
また、システムキッチンを取り替えるだけのリフォームを検討中の方は、リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。
「本当は対面キッチンにしてみたい」
「キッチンの間取りが使いにくい」
そんなふうに思っていませんか?
間取りから変更できるリノベーションなら、使いやすい理想のキッチンを目指せます。
リノベーションとは、古くなった部分を取り替えるだけでなく、より使いやすい空間に作り直すこと。住む家に、新たな価値を追加します。
リフォーム | リノベーション |
・マイナスをゼロに ※老朽化した部分を新しく取り替え、状態を復元する | ・マイナスをプラスに ※新しく取り替えるだけでなく、新たな価値を与える |
キッチンリノベーションなら、これまでのキッチンの印象とはガラリと変え、ライフスタイルや好みに合わせたレイアウトに変更が可能です。
造作もリノベーションも、既製品のシステムキッチンより費用はかかります。しかし、そのぶん理想どおりの使いやすいキッチンを実現できるでしょう。
気になった方は、まずオーダー家具会社やリノベーション会社まで問い合わせてみましょう。
まとめ
本当に使いやすいキッチンにするためには、システムキッチンのサイズは重要です。まずは基本のサイズを把握し、どんなサイズが自分にとって最適かを考えていきましょう。
最適なサイズを考えるためには、以下の4つのポイントを意識しましょう。
- ライフスタイルから考える:どんなふうにキッチンを使いたいか
- 作業導線をイメージする:冷蔵庫との兼ね合いや通路幅はどうか
- 作業人数から考える:通路幅や作業スペースはどれくらい必要か
- 収納量から考える:収納はどれくらい必要か
また、優先度別のおすすめシステムキッチンサイズは以下のとおりです。
- バランスを優先するなら「ペニンシュラキッチン」
- コンパクトを優先するなら「壁付I型キッチン」
- 通路幅や作業スペースを優先するなら「アイランドキッチン」
- 作業効率と収納力を優先するなら「L型キッチン」
- 理想のキッチンをめざすなら造作やリノベーションも!
せっかく新しく導入するシステムキッチンですから、理想どおりの使いやすいキッチンにしたいですよね。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、理想のキッチンをめざしてください。
あなたの未来のキッチンが、家族の笑顔で溢れていることを願っています!
関連記事:【2023年最新】おしゃれで実力のあるリノベーション会社10選!会社を選ぶ際の評価基準とは?
ゼロリノベでは、リノベーションに関する無料オンラインセミナーを開催しています。
リノベーションでシステムキッチンを導入されたい方は、ぜひ参加してください。
zoomで聞くだけ、画面・音声OFF・セールスなし
\ゼロリノベの無料オンラインセミナー/
「小さいリスクで家を買う方法」
安心な予算計画、家の探し方・作り方、リノベーションの考え方まで住まいづくりについて余すことなくお伝えしています。
情報収集段階の方から具体的に検討されている方までどんな方でも大丈夫です!お気軽にご参加ください!