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「家賃と同じくらいの住宅ローン返済」意外と知らない4つの盲点とは?

「家を購入したいけど、今の家賃と同じくらいなら問題ないよね」
「中古リノベで住宅ローンを組んだら、月々の返済以外にかかってくる費用ってあるの?」

新築よりも安価で、こだわりのオリジナル空間が作れる中古リノベーション。

もちろん費用が抑えられるところが魅力的ですが、「家賃と同じくらいの住宅ローン返済額なら大丈夫」と考えていたら思わぬ落とし穴にハマってしまうかもしれません。

そこで、本記事では物件を購入する際の注意点として、家賃と同額程度の住宅ローン返済に隠れた4つの盲点について解説していきます。最後には、住宅ローンの適正借入額に関する考え方も紹介しているので参考にしてみてください。

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目次

【盲点①】住宅ローンとは別に5~10%の諸費用がかかる

1つ目の盲点は、購入の際にかかる『諸費用』です。
「○○○万円だから、月々は○○円の支払いでいいのね」と物件価格やリノベーション費用のことだけしか考慮しておらず、いざ契約!となって慌ててしまう人も少なくありません。

諸費用には、不動産業者への仲介手数料をはじめ、契約書を作成する際に必要な印紙税、土地や建物を登記する際にかかる登録免許税の他、司法書士報酬に事務手数料、不動産取得税や固定資産税、保証料などがあります。

「諸費用ってどのぐらいかかるの?」

新築であれば物件価格の5~7%、中古物件なら7~10%が目安になります。
例えば、中古マンションの場合、2023年の東京23区の平均を見てみると42.7平米で平均価格が4,209万円となり、294万円〜420万円程度の諸費用が別途かかると言う計算になります。
参考:東京中古マンション相場

【盲点②】住宅ローンの返済額にボーナス払いが組み込まれているケースも

2つ目の盲点は『ボーナス払い』です。
住宅ローンを組む際に、ボーナス払いかどうかで月々の返済負担が大きく変わってきます。月々の返済プランに注釈で「※ボーナス払いの場合」などと書かれていることもあるので、しっかり確認するようにしましょう。

確かにボーナス払いを併用すれば、月々の返済額を少なくすることは可能ですが、ボーナスは今後も必ず出るという保障はありません。住宅ローンは長ければ35年も払い続けるわけですから、将来的を見据えて冷静に判断するようにしましょう。

【盲点③】変動金利の場合は月々の返済額が後から増える可能性あり

3つ目の盲点は、ローンの『変動金利』です。
住宅ローンには大きく分けて、「変動金利型」「固定金利型」の2種類の金利タイプがあります。

*変動金利型・・・半年、3年、5年など一定期間ごとに金利が見直される
*固定金利型・・・返済が終わるまで金利が変わらず固定されている

金利が安い時代は、変動金利だと月々の支払いを安く抑えることができます。よく広告などで「月々○○円で買えます」と表示してある金額は、多くが変動金利で計算してあるため「この金額なら払える」と思ってしまいがちです。

ところが、変更金利型は将来的に上がる可能性があるため、月々の返済額も当然ですが増える可能性もあります。現在は、ほとんどが半年ごとに見直されるタイプの変動金利で、借入額が多ければ何万円単位で返済額が増えてしまうことにもなりかねません。

住宅ローンは20年、30年と返済期間が長く、ローンを完済しなければ本当の意味で自分の家とはいえません。先々の金利上昇が不安だという方は、固定金利型の検討も選択肢に入れてみることをおすすめします。

なお、住宅ローンの種類や金利について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
関連:住宅ローンにはどんな種類がある?それぞれの特徴とメリットを解説している記事

【盲点④】修繕積立金と管理費が固定費でかかってくる

4つ目の盲点は、購入した物件にかかる『固定費』です。
マンションを購入した場合には、賃貸とは異なり管理費と修繕積立金という固定費が月々かかってきます。

≪管理費とは?≫
マンションを管理していくための日々の保守・点検などに必要となる費用のこと。

・管理人の人件費
・エントランスなど共有部分の清掃費
・管理組合の運営費
・共有部分の火災保険や損害保険 など

エレベーターのあるマンションならば、この他にメンテナンス費用も発生します。

≪修繕積立金とは?≫
日々の管理費とは別に発生する特別な管理のための費用として積み立てていくもので、いわば目的のある貯金のようなもの。長期修繕計画に基づいて徴収され、使われる費用です。

・外壁の補修や塗装
・排水管やガス管、給水設備などの取り換えや補修
・駐車場や自転車置き場、ごみ置き場などの補修 など

マンションによっては、玄関ホールをオートロックに変えたり、宅配ボックスを設置したり、エントランスにスロープや手すりをつけてバリアフリー化したりなど、資産価値を高めるためにグレードアップする費用も含まれています。

中古マンションは新築よりもこれらの費用が高く設定されていることもあり、相場は平均2~3万円前後。総戸数が多いほど一世帯の負担は軽くなりますので、50戸以上を目安にしてみてください。また、購入した住居の専有面積により負担額は変わってくるのが一般的です。

【対策①】住宅ローンの借入額は年収の5~6倍が目安

残念ながら、住宅ローンが払えなくて破綻する人は年々増えているそうです。実際に以下のような事実もあります。

・年間6万戸が競売にかけられている
・ローン返済者の10人に1人が返済不能に
・8.48%が不良債権に…

ただし、破綻した人たちが一概に計画性がなかったわけではありません。
多くの場合、大きな病気を患ったり、リストラや子供の浪人など、想定外のアクシデントが起きたためです。

では、想定外のリスクも踏まえて、どのぐらいのローンを組めば良いのでしょうか?
結論としては、『年収の25%』を年間でのローン返済額の目安にしてみてください。この数字は、銀行が住宅ローンを組むときに目安とする「返済比率」と呼ばれるもので、25%であれば安全圏内とされています。

ただし、30~35年の長期返済でローンを組んでいるなら、年収の25%ではなく20%以内を目安にすることで、想定外の事態が起きても慌てずにすむのでおすすめです。返済比率が20%以内であれば、ローン返済をしながらもある程度の金額を貯蓄にまわせるため、経済的にゆとりが生まれるのです。

【対策②】住宅は大きな買い物だけにプロの目で見てもらうのがベスト

返済比率に加えて、住宅ローンを組むからには、生活費がいくらかかるのかをしっかりと把握することが先決です。

食費や水道光熱費、電話代や保険料、子供の教育費などにいくらかかり、住宅費にかけられる費用がいくらなのかを計算してみましょう。できれば、『お金の専門家』であるFP(ファイナンシャル・プランナー)に見てもらうのがベストです。

無理して予算以上のものを購入してしまった場合、「楽しみにしていた旅行にも行けなくなった」「子供を塾に通わせる費用がない」「残業しないとローンを払えない」といった事態に陥ってしまう可能性は十分あります。

これでは幸せになるために買ったマイホームが、かえって幸せな時間を奪いかねません。それでは本末転倒ですよね?

住宅は人生の中でも大きな買い物。だからこそ、FPに相談すればプロの目線で、将来を見据えた的確なアドバイスがもらえますよ。

後悔のない住宅購入のためにまずは情報収集から

いかがでしたか?買ってから後悔することがないよう、事前にしっかりポイントを押さえて住宅購入に繋げたいですよね。

だからこそ情報収集が肝心です。マイホーム購入でより幸せになるためにも、中古物件の選び方や住宅ローンの組み方、リノベーションによって何ができるのか?ゼロリノベではブログを通して、さまざまな情報を発信しています。

ぜひ、他の記事も参考にしてお役立てください!

また毎週開催しているオンラインセミナーでは、物件探しのポイントや余白のある予算の考え方について発信しています。住まいに関する疑問にもプロがお答えしていますので、ぜひ気軽にご参加ください。

この記事の執筆
  • 大月知香

    ゼロリノベの編集者。大学時代にデンマークへの留学を通して、北欧の人々の住まいに対する美意識の高さに感化される。暮らしにおける「住」の重要性を伝えたいと住宅雑誌の編集を経験。より自分らしく、自由に生きられる選択肢の一つとしてリノ...

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