和室を「物置化」する前にリビングとおしゃれに一体化!和室リノベーション事例5選と費用を紹介

「リビングに隣接した和室の使い勝手が悪い」「和室が物置化している」と感じていませんか?
湿度調節・消臭・リラックス効果のある和室ですが、用途が曖昧で、結局使いこなせていない……。
そこで、そのように感じる方には、リノベーション(リフォーム)を検討することをおすすめします。
和室を洋室化して空間をリビングと一体化させれば、現代の暮らしに合う、快適で広々とした空間を実現できるでしょう。
今回は、和室リノベーションについて、以下の内容を紹介します。
・和室をリビングと一体化させるリノベーションの種類
・和室リノベーションの費用相場
・おしゃれな和室リノベーションの事例
・和室リノベーションのポイントやよくある質問
和室リノベーションに関心のある人はぜひ参考にしてくださいね。
もったいない!和室の使い道で「物置化」が4位にランクインという現実

和室は、日本の伝統的な部屋であり、日本人のアイデンティティを感じることができる空間です。そのため、多くの人が和室にいると落ち着くと感じるでしょう。
そんな中、自宅に和室を設けている世帯に対し、意識調査を行った中で『和室が物置化している』という回答がなんと、4位にランクイン。和室は現代のライフスタイルとは合わないことが多く、自宅の和室を使いきれていない人も多いのが現状です。

和室が物置化するその前に検討したいのが、和室をリビングと一体化させる『和室リノベーション』です!
和室リノベーションとは?
和室リノベーションとは、自宅の和室を現代的で使い勝手のよい空間に変えることを意味します。和室を使いやすい洋室に変えたり、和の雰囲気を活かしたモダンな空間に変えたりすることで、家の中のスペースをより有効活用できます。最近では、築古物件をリノベーションすることが一般的になっており、その過程で和室リノベーションを選ぶ方も増えてきました。
おしゃれな和室へリノベーションする2つのポイントとは
和室が物置化する前に、おしゃれな和室へリノベーションするキーワードは「一体感」と「アクセント」です。それぞれを説明していきます。
LDKと一体になる開放的な空間をつくる
和室リノベーションでおしゃれな空間を実現するには、LDKと一体感のある開放的な空間づくりを目指しましょう。床や天井の高さを合わせると一体感を、間仕切りを撤去すると開放感を演出できます。
ただし住宅の構造によっては、間仕切りの撤去に制限がある点には注意が必要です。
実際の施工の前に、リノベーション会社に撤去できる壁かどうかを見極めてもらい、少しでも理想に近づくプランを提案してもらいましょう。
小上がりや縁なし畳などのアクセントを加える
和室を洋室にするのではなく、リノベーションしておしゃれに仕上げるのであれば、琉球畳など縁のない畳や小上がりなどを採用するのも方法のひとつです。縁なし畳は洋室と調和しやすく、部屋を広く感じられるようになるのがメリット。対して小上がりを置いた場合は、空間に立体感が出ておしゃれに見えます。
段差を利用して引き出しを設けることで収納スペースが増え、部屋を片づけやすくなるほか、人が集まったときに椅子やソファの代わりになるのも小上がりのメリットです。


あなたがしたい和室リノベのタイプは?3つのプランを紹介
ただしこの場合、以下3つのポイントのどれを優先するかによって仕上がりやかかる費用が大きく異なる点に注意が必要です。
- コスト重視の和室リノベーション
- バランス重視の和室リノベーション
- クオリティ重視派の和室リノベーション
それぞれのパターンの概要を見ていきましょう。
コスト重視|部分リノベーションで費用を抑えたい人
コストを重視して和室とリビングを一体化させるリノベーションをする場合、床・壁・天井・その他の工事に分けて施工が進められます。
和室の床リノベーション
和室の床リノベーションでは、畳からフローリングに変更し、リビングと統一します。和室から洋室(フローリング)にすることで、用途の幅が広がり、畳のようにカビやダニに悩まされることも少なくなりますね。
ただし、リビング側のフローリングと同じものが廃盤になっていたり、同じ素材でもリビングのフローリングが色あせていたりすると、ちぐはぐ感が生じることも……。現状のフローリングの状態を加味した上で、床リノベーションを進めていきましょう。
さらに費用を抑えるのであれば、和室とリビングを一体化させるのではなく、和室から洋室に変更するだけという方法もあります。



和室だったエリアとリビングの境には見切り材を設置するため、床を2つに分けているような見た目になったり、和室の畳の厚みとリビング側のフローリングの厚みが異なることで生じる、フローリングの高さに合わせたレベル調整をおこなう下地木工事が必要になることも。メリットだけでなく、デメリットも念頭に置いておきたいですね。
和室の壁リノベーション
和室の壁リノベーションでは、和室とリビングを仕切る壁や建具を取り去ります。あわせて壁、床、天井の補修工事、壁や天井のクロスの張り替えも行います。
壁のクロスも、リビングと同じものが廃番となっていたり、新しいクロスと旧クロスとの間に色の違いが生じたりすることがあるため、事前に確認しておきましょう。壁のリノベーションは、撤去した壁の周辺のみの張り替えにとどめておけばコストを抑えられるのがメリットです。
和室の天井リノベーション
和室の天井は木目のラミネート天井である場合が多く、解体してつくり変えるのが一般的です。ただし解体がともなうと費用がかさむ傾向があるため、安価に済ませたい場合は、天井材の上にベニヤを直張りしてパテ処理をおこない、クロスで仕上げます。
その他の和室リノベーション工事
壁を撤去する際にコンセントなどがある場合は、電気工事が必要です。また、和室の窓に設置された障子は撤去しますが、敷居などは残したままでカーテンレールを取り付けます。
和室に押し入れなどがある場合は、押入れの中は変えずにふすまだけを洋風の引き戸に交換するとリーズナブルです。
バランス重視|費用を抑えながらも仕上がりも諦めたくない人
バランスを重視したプランは、コスト重視プランよりも費用がかかりますが、和室だったエリアとリビングの一体感を得られるのがメリットです。
なお、床はコスト重視プランと同様の方法で張り替えます。見切り板を設置しなければならないデメリットはありますが、リビングの床の張り替えが不要であるためコストを抑えやすくなります。
一方、壁と天井は、旧和室とリビングダイニングのすべてをこだわりのクロスや壁材で張り替えます。また、押し入れは中間棚を取り払ってクローゼットにリフォームすると、長い洋服などをかけられるようになり使い勝手がよくなるでしょう。
クオリティ重視|一体感や見た目の美しさを追及したい人
クオリティ重視プランは、ひとつの空間として統一感のある美しい仕上がりになるのがメリットです。
この場合、和室とリビングダイニングの両方で、既存の床と壁を撤去して新たに張り替えます。和室天井は解体してリビングの天井と同じ高さにし、障子の枠や敷居も洋風のものに変更します。
ただしクオリティ重視プランでは「漆喰や珪藻土で塗り壁にしたい」「無垢材などの自然素材を活用したい」など、材料にこだわればこだわるほど費用が高額になるのがデメリットです。
予算内でどこまで実現できるかをリノベーション会社と相談し、計画しましょう。

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【施工内容別】和室リノベーションの費用相場
種類 | 施工内容と費用相場 | 費用総額の相場 |
コスト重視 | 壁工事:4万円~ | 39万~45万円 |
天井工事:5万円~ | ||
床工事:20万円~ | ||
その他諸経費:10万円~ | ||
バランス重視 | 壁工事:20万円~ | 60万~70万円 |
天井工事:6万円~ | ||
床工事:20万円~ | ||
その他諸経費:16万円~ | ||
クオリティ重視 | 壁と天井のクロス張り替え:20万円~ | 100万円前後 |
天井工事:15万円~ | ||
床工事:40万円~ | ||
その他諸経費:20万円~ |
和室リノベーションは、プランだけでなく面積や選ぶ素材によって費用が異なります。明確な額は見積もりをとらなければわかりませんが、おおよその相場観をチェックしておきましょう。
コスト重視の費用相場
コスト重視プランで和室とリビングを一体化させるリフォームをした場合、総額は39万円ほどです。床工事が約20万円、壁工事に約4万円、天井工事は約5万円、その他の工事には約10万円かかります。概算ですが、多く見積もっても45万円以内に収まります。
バランス重視の費用相場
バランス重視の場合、総額は62万円ほどです。床工事は変わらず約20万円、壁工事にも約20万円、天井工事は約6万円、その他の費用は約16万円です。ざっくり60~70万円と考えておきましょう。
クオリティ重視の費用相場
クオリティ重視でリノベーション(リフォーム)すると、総額は95万円ほどです。床工事に約40万円、壁と天井のクロス張り替えに約20万円、天井の解体と高さ調整に約15万円、その他に約20万円かかります。100万円前後は見ておいた方がいいでしょう。
和室のリノベーション費用を安く抑える方法とは


畳を使った和モダンな部屋にしたい場合、畳を新しくするのではなく「表替え」と呼ばれる方法や、畳の裏面を活用する「裏返し」を利用できます。また、和室の床を洋室のように変える場合、特にこだわりがなければ無垢材のフローリングではなく安価な素材であるクッションフロアなどを選ぶことも。
ただし、クッションフロアは家具の重さで跡がつきやすいというデメリットもあります。そのため、複合フローリングも一つの選択肢に入れて考えるとよいでしょう。
壁は、珪藻土などの自然素材を使う代わりに、ビニールクロスを使うと費用を抑えられます。



リフォームする際には、自分がこだわりたい部分を決めて、必要に応じて安価な素材を選ぶといいですね♪
和室をおしゃれにリビングと一体化!リノベーション事例5選


ここからは、実際におしゃれな和室へとリノベーションした施工事例を5つ紹介していきます。和室リノベーションを検討する際の参考にしてみてくださいね。
【事例1】和室とLDKを一体化させて「不思議の国のアリス」の世界観へ空間演出


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<After>






和室をDKと一体化させ、ひとつの空間に仕上げたリノベーションの事例です。ブリティッシュな深いグリーンが印象的なキッチンは、一台5約を担うカウンターを造作。また暖炉の装飾を目的とするマントルピースを造作しテレビボードに。生活感を隠し世界観を統一させるのにも、和室リノベーションが役立っています。


【事例2】和室を一体化してリビングをさらに広々と


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<After>






元々の和室をリビングと一体化させ、ソファーやシアターを置いてくつろぎ時間を過ごせるスペースに。リビング空間には開口を設けることで、隣接する寝室にもしっかりと光を届けてくれます。


【事例3】和室を一体化させて余白を残したまるみのあるLDK


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<After>






白い壁にアールを取り入れ空間全体に柔らかい印象をつくり、優しい木色で室内を統一。和室を一体化したことで空間にゆとりができたことで、リビングの一角に「かわいみ」のある洗面台を設けられ、自然光の中でお化粧ができる特等席も用意できました。リビングはライフスタイルや家族構成の変化に合わせて間取りを変えられるよう、余白を残しています。


【事例4】和室を部分リノベして趣味の読書にも使えるフリースペースへ


<Before>




<After>






本に囲まれた空間と、互いの気配を感じながら趣味の時間を過ごせる住まい。和室を部分リノベし、ワークスペースとしても活用できる小上がりのフリースペースにしたことで、読書や編み物など、穏やかな夫婦がのんびり時間を過ごすためのリラックスエリアに変化しました。


【事例5】寛ぎスペースと収納を兼ねたLDKのアクセントになる小上がり


<Before>




<After>






寛ぎスペースと収納を兼ねた小上がりはLDKのアクセントに。床材はあたたかみのある無垢材を選択したことで、シンプルながらも上質で穏やかな暮らしが想像できる空間です。和室リノベーションで小上がりにし、さらに収納スペースも兼ねているので、寛ぎだけでなく使い勝手も◎です。





和室や小上がりスペースの事例は下記一覧からもご覧いただけます♪
和室のリノベーションでよくある質問
- 和室リノベーションと和室リフォームの違いとは?
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「和室リノベーション」と似た意味を持つ「和室リフォーム」がありますが、それらは少しニュアンスが異なります。通常、リノベーションは、住み心地を向上させるために大規模な修繕工事が行われることを指しています。そのため、和室を洋室や和モダンの空間に変えるような工事の場合は「和室リノベーション」と呼ばれるのが適切です。一方、リフォームはもっと広範で、老朽化を改善するための修繕工事など、元の状態を回復させることも含まれます。
したがって、畳などを新しくする工事の場合は、和室リフォームの言葉がより分かりやすいでしょう。ただし、厳密に定義されているわけではなく、大規模な和室の修繕工事が和室リフォームと呼ばれることもあります。 - 和室をリノベーションする場合の工期は何日くらい?
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和室を洋室にしてリビング側と一体化させる場合は、1ヵ月前後を想定しておきましょう。工事期間中はメインとなるリビング空間が使えなくなってしまうので、場合によっては仮住まいの部屋が必要になるかもしれません。
- 和室のリノベーションの注意点(防音基準)とは?
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マンションの和室をリノベーションする際に気をつけたいのが、「防音基準」です。お住まいのマンションの管理規約を見ると、「防音規定」が定められているはずです。和室の畳をフローリングにする場合、この基準を満たす床材にする必要があります。
一般的なフローリングなら、基準値に達している製品が販売されているので問題ないケースがほとんどです。しかし、無垢フローリングにしたい場合には要注意です。無垢フローリング材には防音性能はないものが多いため、下地材でカバーするなど工夫が必要になるでしょう。 - 和室リノベーションする前に考えておくこととは?
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和室を改装する際には、どのような目的で使用するかを明確にしておくことが重要です。個人の部屋として使うのか、家族がくつろぐスペースとして使うのか、家事や育児にフレキシブルに使用したいのか、などを考えましょう。また、もしも客間のような特定の用途にする場合には、限られたスペースにわざわざ和室を作る必要があるのかどうかも検討すべきです。さらに、伝統的な和室に使われる畳や障子、砂壁などは、定期的なメンテナンスが必要です。
畳の張り替えや補修なども考慮してください。また、普段の掃除方法も洋室とは異なるため、お手入れやメンテナンスがしやすい素材やデザインを選ぶことも、和室を取り入れる上で重要なポイントです。 谷川住まいはライフスタイルの変化に応じて適応するものです。快適に過ごすためにも、将来の生活に合った間取りやスタイル、素材を選んで、理想的な和室を作りましょう。



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和室リノベーションで「物置化」する前にリビングとおしゃれに一体化しよう!


「せっかくの和室が物置化している」「客間としてだけでなく、もっとフレキシブルに和室を使いたい」
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和室はリビングと一体化させることで空間に広がりができるだけでなく、将来的に可変性を持たせられる“余白”を残すことができます。また、小上がりを設けることで空間にアクセントができ、おしゃれなLDKに変化させられます。
誰がどのようにその場で過ごしたいか、和室の使用目的を明白にすることで、どんなリノベーションが最適解なのかが分かるので、費用も含めて施工会社にしっかりと意向を伝えましょう。
ゼロリノベでは、予算立てから物件選び、プラン設計、リノベーション工事まで、家づくりのすべてをワンストップでサポートしています。和室のリノベーションに関しても、予算にあわせて理想に近づくプランのご提案が可能です。



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