日々の生活に快適な動線を探る。暮らしやすいのはどんなレイアウトなのか
日々の暮らしでは、ドアを開けて閉めてという行動が頻繁になると、ちょっと面倒に思えるときがあります。もちろん家族であってもプライバシーを守りたいという思いはあるでしょうが、あまりしっかり個室をつくってしまうと、閉塞感を感じる場合もあるかもしれません。実際に使って、暮らしやすいのはどんなレイアウトなのでしょうか。生活の中で、快適な動線から考えてみるのもいいかもしれません。
たとえば、あえて仕切りを設けず、開放的なレイアウトにすると、生活の動線はストレスが軽減される場合もあるかも。今までのような、自室を持つというイメージとは違う、リノベだからこそ実現できた、新しいコンセプトの間取り、レイアウトをご紹介しましょう。
帰宅してから家族が過ごすリビングへ。動きにムダがなくスムーズ
一般的には、玄関から家の中が丸見えにならないよう、玄関に続く廊下を設けて、その先にはドアがあり、リビングなど家族が過ごす空間に続くというレイアウトが多くありました。しかし、仮に玄関からリビングを隔てる廊下がなくても、室内が見えにくいように工夫したり、逆に見えても素敵なインテリアにするなど、新しい発想で考えられたレイアウトも見られるようになっています。玄関からの廊下の先にドアを設けないと、開放感がありますし、暗くなりがちな玄関スペースも明るい空間にすることができます。
たとえば、玄関からリビングまでドアを設けず、さっと入れると帰宅してからの動きもスムーズ。しかもリビングの手前に洗面コーナーを設置しているので、家に帰ってきたら手洗い、うがいなどが気軽にできて、子どもたちの習慣づけもできますね。日々の動きにムダがないと、日常的なストレスも軽減できそうです。
帰宅したら着ていた洋服はさっと片づけ。玄関直結クローゼット
同じように、帰宅後に着替えをするのも日常的な行動。いったんリビングに入ってから、また自室に着替えにいくのは毎日なら少し億劫になりそうです。そこで玄関からウォークインクローゼットに直接行けるようなレイアウトにするのもアイデアです。玄関からウォークインクローゼットに入って着替えてからリビングへ。日常的な動きが快適になるだけではなく、今日着た洋服をさっとかけたり、片づけたりできるので整理整頓も自然にできそうです。
水回りをまとめたり、適度に間仕切りを設けて動きやすさとプライバシーを両立
住まいのレイアウトを考えるとき、効率がいいのは毎日必ず使う設備やキッチン、収納などがまとまっていることでは。
そこで水回りや収納を一ヵ所にまとめてしまい、残りのスペースを広くフリーに使うというのもひとつの方法です。トイレや入浴、その前の着替えなどが1ヵ所にまとまっているので、家の中であちこち動く必要がなく、便利です。
また、動線を考えつつ、寝室などのプライバシーを守りたい空間はきちんとドアを設けて間仕切りするというのも、ひとつの考え方。寝室を玄関からすぐ行けるスペースにまとめ、後の空間はキッチンを中心にしたリビングにすると、暮らしのメリハリもつきます。リビングからウォークインクローゼットを抜けて、着替えをした後に寝室に行けるのも、スムーズな動線。日々の生活は快適になりそうです。
住まいの中心となる場所を設け、その周囲を回遊してどこへも自由に
限られた住居空間を有効に使うためには、ムダな場所やデッドスペースをつくらないことが上手な空間の使い方です。そこで毎日使うキッチンや浴室、トイレなどの水回りをまとめてしまう。しかも、そういった設備を家の中心に据えて、ロの字型にレイアウト。その周りを回遊できるようにすれば、家の中のどこからでもキッチン・水回りにアプローチができて便利です。まとまっているので使いやすく、広く使えて開放感があります。
使い勝手がよく、自由にどこでも行ける。そんな快適な暮らしが実現します。
もちろん暮らしやすさ、使いやすさは人それぞれ違いますし、同じ住居もありません。しかし、基本的な動線を考えてみることで、ムダがなくスムーズな行動ができるレイアウトが生まれます。フルリノベーションだからできる快適な動線を叶えた住まい。リノベする際には、設計担当者やリノベーション専門会社の経験豊富なスタッフとよく相談して、できるだけ理想に近いレイアウトを実現したいですね。