リフォームとリノベーションの違いは「新築時の状態に近づける」か「暮らしに合わせて作り替える」か。それぞれのメリット・デメリットを解説。
リフォームとリノベーションには違いがあり、リフォームは「新築時の状態に近づける」こと、リノベーションは「暮らしに合わせて作り替える」ことを意味します。
中古住宅の購入や現在住んでいる住居の改修を考えるとき、「リフォームとリノベーションはどう違うの?」「リフォームとリノベーションのどちらが向いているの?」と悩む方が多いようです。
リフォームとリノベーションには、目的や工事の費用、依頼するリフォーム会社などが違うため、それぞれの特徴を把握しておくことが大切です。
そこで今回の記事では、以下のような内容を紹介します。
- リフォームとリノベーションの違いと選び方
- リフォームとリノベーションのメリット・デメリット
- リノベーションの事例
- リフォームとリノベーションの用語の違い
これからリフォームやリノベーションを検討する人が必要な基礎知識を得られる内容となっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
よくあるご質問
リフォームとリノベーションの違いは何ですか?
リフォームとリノベーションの大きな違いは、「新築時の状態に近づける」か「暮らしに合わせて作り替える」かです。
例えば床の工事の場合、リフォームは材質を新しいものへ変更するのみですが、リノベーションは他の材質へ変更し機能性の向上も目的とします。
リフォームとリノベーションのそれぞれの費用目安はどれくらいですか?
リフォームとリノベーションの費用目安は以下のとおりです。
リフォーム※1 | リノベーション※2 |
トイレ交換:15〜40万円 キッチン交換:80〜150万円 ユニットバス交換:80〜150万円 洗面台交換:20〜40万円 給排水管交換:50万円 和室から洋室:50〜100万円 畳からフローリング(6畳):15万円〜 壁紙(6畳):4〜6万円 | 40㎡:680〜850万円 50㎡:700〜920万円 60㎡:704〜1,436万円 70㎡:767〜1,504万円 80㎡:880〜1,708万円 |
※1:ネット上のリフォーム会社・見積もり比較サイトの平均のためあくまで目安金額であり、設備の金額によっては上記範囲内で収まらないためご注意ください。
※2:一般社団法人リノベーション協議会からピックアップした61社154事例の費用相場
一般的には、リフォームのほうが費用は低くなりやすいです。ただし、リフォーム箇所の多さやリノベーション面積の広さによっては費用も変動します。
リノベーションの費用については以下の記事も参考にしてください。
戸建ての場合のリノベーション費用はどれくらいですか?
戸建てのリノベーション費用の目安は以下のとおりです。
面積 | 費用 |
60㎡ | 1,040〜1,200万円 |
70㎡ | 1,120〜1,330万円 |
80㎡ | 1,220〜1,468万円 |
上記はリノベーションのみの費用目安です。物件を購入する場合は物件費用が上記に追加されます。また、素材のアップグレードやデザインのこだわりによって費用が変動します。
リノベーションはやめたほうがいいと言われる理由は?
リノベーションはやめたほうがいいと言われる理由として、以下が挙げられます。
- 物件の耐久性が低い
- 費用が高くなる
- 時間がかかる
リノベーションは築年数の経過した物件を前提に行われます。そのため耐久性の低い物件を選択してしまうケースが多く、実際に住んでみてから耐震性や断熱性に不安が残ってしまうことも。不安なく進めるには、専門家にも相談しながら入念な物件選びが重要です。
リノベーションでの失敗や後悔の事例は以下の記事を参考にしてください。
リノベーションで後悔しないためにすべきことは?
リノベーションで後悔しないためにも、リノベーション専門会社に相談したうえで計画を進めていくといいでしょう。後悔しないリノベーションにはいくつかのポイントがありますが、一般消費者では判断が難しいです。依頼するリノベーション会社へ問い合わせて、不安なことは相談するといいでしょう。
リノベーションは予算300万円でできますか?
結論として予算300万円では部分的なリフォームのみになります。リノベーションは最安値でも予算600万円程度は必要です。そのため、300万円では素材やデザイン性などに多少こだわった部分リフォームのみになります。
一級建築士
西村 一宏
東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。
リフォームとは?リノベーションとは?それぞれの違いを解説
リフォームとリノベーションの大きな違いは、「新築時の状態に近づけるか」「暮らしに合わせて作り替えるか」です。
例えば床の工事の場合、リフォームは材質を新しいものへ変更するのみですが、リノベーションは他の材質へ変更し機能性の向上も目的とします。
以下の章では、リフォームとリノベーションの違いについて具体的に解説していきます。
1-1.リフォームとは?
リフォームとは、室内や住宅設備を新築当時の機能に戻す、原状回復を目的とした改修の意味合いで使われる言葉です。
「マイナスの状態のものをゼロの状態に戻すための機能回復工事」と考えるとよいでしょう。
具体的には以下のような工事がリフォームに該当します。
- キッチン、トイレ、ユニットバスなどの住宅設備の交換
- 壁紙、床材などの張り替え
- 壁の一部を撤去
- 和室から洋室に内装を変更
上記のような内装やパーツの交換はすべてリフォームに該当します。
つまり、「パーツの機能回復ができればよい」場合に向いているのがリフォームです。
1-2.リノベーションとは?
リノベーションとは、室内全体を好みに合わせてカスタマイズした間取りやデザインにする、デザイン設計工事を目的とした改修の意味合いで使われる言葉のことです。
とくに住宅のリノベーションは、これから住む人の暮らし方にあった空間にすることを目的におこなわれます。
そのため、玄関の広さや部屋の間取り、キッチンの位置、洗面台やお風呂のサイズに至るまで、デザイン性を含めて設計担当者と打合せをしながら細かく決めていくのが特徴です。
つまり、リフォームが「マイナスをゼロの状態に近づける工事」であるのに対し、リノベーションは以下のような「ゼロの状態に+αを付け加え、新たな価値を生み出す工事」を指します。
- 中古住宅を購入して間取り・内装・設備をすべて刷新し、快適性や住宅性能そのものを向上させる
- 住んでいる家の家族構成が変わったため、老朽化による設備交換に加えて間取りを変更したい
上記のケースに該当する場合は、設計担当と何度も打ち合わせをしたうえで、リノベーションをする方向で進めるのがおすすめです。
【全7選】リフォームのメリット・デメリット
ここからは、リフォームのメリット・デメリットをみていきましょう。
リフォームのメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・工事にかかる費用を抑えられる ・工事期間を短く抑えられる ・固定資産税の減税措置が適用される ・家の雰囲気を残しやすい | ・間取りの自由度が低い ・利用できるローン制度が制限される ・スケルトンリフォームは費用が高くなる |
リフォームを行った後に「もっとこうすればよかった」と思わないように、メリット・デメリットを事前に把握しておきましょう。
順番に詳しく解説していきます。
2-1.リフォームのメリット4選
リフォームのメリットは以下の4つです。
- 工事にかかる費用を抑えられる
- 工事期間を短く抑えられる
- 固定資産税の減税措置が適用される
- 家の雰囲気を残しやすい
それぞれ詳しくみていきます。
2-1-1.工事にかかる費用を抑えられる
リフォームは小さい面積の工事で済むため、リノベーションに比べて費用を抑えられます。
リフォームにかかる費用の目安を以下の表にまとめました。
リフォーム箇所 | 費用 |
トイレ交換 | 15〜40万円 |
キッチン交換 | 80〜150万円 |
ユニットバス交換 | 80〜150万円 |
洗面台交換 | 20〜40万円 |
給排水管交換 | 50万円 |
和室から洋室 | 50〜100万円 |
畳からフローリング(6畳) | 15万円〜 |
壁紙(6畳) | 4〜6万円 |
※ネット上のリフォーム会社・見積もり比較サイトの平均のためあくまで目安金額であり、設備の金額によっては上記範囲内で収まらないためご注意ください。
仮に、リフォームで上記の工事をすべて実施しても、600万円程度に抑えられます。
また、国土交通省が調査した「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によれば、リフォームの平均費用は206万円となっています。
同調査の建て替え住宅費用は4,487万円とかなり高額なことから、リフォームは費用を抑えやすいことが分かるでしょう。
2-1-2.工事期間を短く抑えられる
リフォームはリノベーションに比べ、工事期間を短く抑えられます。
リフォームにかかる工事日数の目安を以下の表にまとめました。
リフォーム箇所 | 日数 |
トイレ交換 | 数時間〜1日 |
キッチン交換 | 2〜3日 |
ユニットバス交換 | 3〜4日 |
洗面台交換 | 半日〜1日 |
給排水管交換 | 3〜6日 |
和室から洋室 | 5〜10日 |
畳からフローリング(6畳) | 1日 |
壁紙(6畳) | 1〜2日 |
※ネット上のリフォーム会社・見積もり比較サイトに掲載されている平均工期のため、工事規模によっては必要な日数が前後します。
工事面積にもよりますが、リフォームのほとんどが1週間〜10日以内で完了するため、仮住まいを準備する必要もありません。
2-1-3.固定資産税の減税措置が適用される
一定の要件を満たすリフォーム工事を行うと、工事が完了した年の翌年分にかかる固定資産税の減税措置が受けられます。
具体的には、省エネ改修工事を行った場合、面積が120㎡分までにかかる固定資産税の3分の1が減税されます。(※令和5年度省エネリフォーム税制(固定資産税))
省エネ改修工事は以下の通りです。
・窓の断熱工事 ・床の断熱工事/天井の断熱工事/壁の断熱工事 ・太陽光発電設備設置工事 ・高効率空調機設置工事/高効率給湯器設置工事/太陽熱利用システム設置工事 |
その他にも、要件を満たすことで所得税や贈与税の減税も受けられるため、詳しくは「住宅リフォームの支援制度」も参考にしてみてください。
2-1-4.家の雰囲気を残しやすい
リフォームは老朽化した家を新築時の性能へ回復させる工事のため、家の雰囲気を残したまま改修ができます。
リノベーションや家の建て替えは間取りや部屋の作りからプラン変更するため、元の家の雰囲気がほとんど残りません。
「昔からあった家の雰囲気を残したい」「今の家の作りが住みやすい」といった場合には、リフォームによって古くなった部分のみの改修工事がおすすめです。
2-2.リフォームのデメリット3選
続いて、リフォームのデメリットをみていきましょう。
リフォームのデメリットは以下の通りです。
- 間取りの自由度が低い
- 利用できるローン制度が制限される
- スケルトンリフォームは費用が高くなる
それぞれ詳しくみていきます。
2-2-1.間取りの自由度が低い
リフォームは部分的な工事が多いため、間取りの大きな変更はできません。
壁や柱など家の基礎部分の改修はできないため、部屋の数を増やしたり、広くしたりできない場合がほとんどです。
そのため、リフォームは洗面台やキッチン、リビングの壁紙など、古くなった箇所を新築時の状態へ戻すのみの工事だということを押さえておきましょう。
間取りや部屋の拡張など大がかりな工事を行いたい場合は、リノベーションを検討してみてください。
2-2-2.利用できるローン制度が制限される
リフォームにはリフォームローンがありますが、住宅購入ローンよりも制限が多くなります。
例えば、住宅購入ローンよりも金利が高くなったり、借りられる金額が少なかったりします。
以下の表に金利と借入額の具体例をまとめました。
ローン名称 | 金利 | 借入限度額 |
リフォームローン(※1) | 1.99〜2.785% | 1,000万円 |
住宅購入ローン(※2) | 0.345%〜 | 1億円 |
※1:三菱UFJ銀行 住宅ローン
※2:三菱UFJ銀行 ネットDEリフォームローン
返済期間も短いため、借入額が大きくなると毎月の返済額が多くなりやすいです。
リフォームローンを利用する際には、返済計画を入念に立てる必要があります。
2-2-3.スケルトンリフォームは費用が高くなる
リフォームは費用を安く抑えやすいと解説しましたが、スケルトンリフォームの場合は費用が高額になります。
スケルトンリフォームとは、家の柱やコンクリートが見える状態まで戻してからリフォームを行う方法のことです。
通常のリフォームは、工事ができない部分まで手が届くといったメリットはあります。
ただ、部分的なリフォームよりも、工事費用が高くなります。
家の築年数が経過し全面的なリフォームが必要な場合に適用されやすいですが、あくまで新築時の状態に戻す工事のため、デザインの変更や部屋数の変更などはできません。
家の雰囲気も同時に変更したい場合はリノベーションも検討してみましょう。
【全9選】リノベーションのメリット・デメリットとは
続いては、リノベーションのメリット・デメリットをみていきます。
リノベーションのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・物件選びの選択肢が増える ・新たに建物を建てるよりも低コストが期待できる ・節税対策がしやすくなる ・デザイン・間取りの自由度が高まる ・予算に応じて段階的に進められる ・性能向上ができ省エネ住宅をつくれる | ・費用が大幅にかかる可能性がある ・工事完了までに時間を要する ・建物の管理状態を確認する必要がある |
リノベーションはリフォームよりも大がかりな工事になるため、入念な計画が必要です。
理想の住宅を目指すためにも、事前にメリット・デメリットを把握しておきましょう。
3-1.リノベーションのメリット6選
リノベーションのメリットは次の6つです。
- 物件選びの選択肢が増える
- 新たに建物を建てるよりも低コストが期待できる
- 節税対策がしやすくなる
- デザイン・間取りの自由度が高まる
- 予算に応じて段階的に進められる
- 性能向上ができ省エネ住宅をつくれる
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1-1.物件選びの選択肢が増える
リノベーションのメリットに物件の選択肢が増える点があります。
戸建てや注文住宅の場合、必ずしも住みたいエリアに希望の間取りやデザインの家があるとは限りません。
なぜなら、新しい家が売りに出されづらかったり、現状で住める中古住宅にも限りがあったりするエリアもあるからです。
そこで、リノベーションを視野に入れて家探しをすると、築年数が大幅に経過している住宅も選択肢に入れられます。
築年数が古い家をリノベーションによって理想の間取りに変更することが考えられます。
リノベーションを前提に家探しをすると、購入する住宅の選択肢がかなり増えます。
3-1-2.新たに建物を建てるよりも低コストが期待できる
リノベーションは新築住宅を建てるよりも費用を抑えやすいです。
リノベーションは住宅の基礎や骨組みなどはすでにできあがっている分、工事の工数が少なく済むため、新築よりも安くできます。
「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によれば、土地を購入した注文住宅新築費用は平均 で5,436万円となっています。
しかし、リノベーションであれば物件購入も含めて3,000万円台に抑えることも可能です。
物件購入も含めた3,000万円台のリノベーション事例は以下の記事も参考にしてください。
3-1-3.節税対策がしやすくなる
リノベーションであれば節税対策もしやすいです。
新築住宅は建物の価値が高いため、固定資産税が高くなるからです。
一方、リノベーションは、建物の価値は中古住宅時の評価額が適用されるため、新築よりも固定資産税を安く抑えられます。
また、省エネリフォームの要件を満たせば、固定資産税の減額ができます。
このように、リノベーションはさまざまな節税対策が可能です。
ただし、床面積が増加したり、用途が変更したりするリノベーションの場合は建物の評価額も変動するため固定資産税が高くなる可能性があります。
3-1-4.デザイン・間取りの自由度が高まる
リノベーションはリフォームに比べてデザインや間取りの自由度が高いです。
例えば、キッチンのリフォームは設備の原状回復が主な工事となりますが、リノベーションであればキッチンの面積を大きくしたり、アイランドキッチンへ拡張したりといったことも可能です。
より住みやすい家へ改善できるのがリノベーションの醍醐味ともいえるでしょう。
また、新築住宅でデザインにこだわると費用が高くなりやすいですが、リノベーションは比較的低予算で好みに合わせた設計ができる点も大きなメリットです。
3-1-5.予算に応じて段階的に進められる
予算に応じて段階的にリノベーションできる点も大きなメリットです。
必要な部分のみリノベーションを施し、家族構成の変化や老朽化にともなって他の部分も手がけていくといったことが可能です。
一度に大がかりなリノベーションをすると費用も高額になりやすいですが、少しずつ家をリノベーションしていくことで、費用を抑えながら飽きることなく、住み続けられます。
3-1-6.性能向上ができ省エネ住宅をつくれる
リノベーションによって住宅の性能向上が期待できる点も大きなメリットです。
例えば、床や壁に断熱材を取り入れることで家の保温性能が高くなり、エアコンの消費量を抑えられます。
また、窓の配置を変えれば風通しがよくなり、暑い時期でも過ごしやすくなるでしょう。
省エネ住宅へリノベーションすることで、住みやすい家に生まれ変わります。
3-2.リノベーションのデメリット3選
続いて、リノベーションのデメリットを3つ紹介していきます。
- 費用が大幅にかかる可能性がある
- 工事完了までに時間を要する
- 建物の管理状態を確認する必要がある
それぞれ詳しくみていきます。
3-2-1.費用が大幅にかかる可能性がある
リノベーションは費用が大幅にかかる可能性があります。
築年数が経過した中古住宅の場合、柱の腐食や壁の材質を変更しなければならないケースがあります。
その場合、リノベーション費用に加えて補修費用が必要となり、場合によっては新築と同じぐらいの費用が必要です。
外観からでは判断できない欠陥が解体し、見つかるケースもあるため、建築士を初めとした専門家にも相談しながら、入念にチェックしておきましょう。
3-2-2.工事完了までに時間を要する
リノベーションは設計から施工まで時間を要するため、実際に住むまで時間がかかります。
また、物件購入から始める場合は物件探しの期間も必要です。
新築の戸建てや中古住宅の購入は引き渡しまで時間がかかりませんが、リノベーションの場合は少なくとも1年は期間を見積もっておく方がよいでしょう。
リノベーションの具体的な流れは、以下の記事も参考にしてください。
3-2-3.建物の管理状態を確認する必要がある
リノベーションを実施する場合、建物の管理状態の確認も必要です。
長い間人が住んでおらず管理されていない建物は劣化も激しいため、寿命が短くなりがちです。
リノベーション後すぐに欠陥が現れてしまっては、費用も時間も無駄になってしまいます。
安いという理由だけで物件を購入すると後々トラブルが見つかることもあるため、建物の管理状態は入念にチェックしておきましょう。
リノベーションの施工事例7選!リフォームと異なる魅力とは
リノベーションは間取りもデザインも事例ごとにまったく異なります。
それは、自分たちのライフスタイルや要望から生まれるオリジナル性を大切にし、理想の住まいを実現するためです。
ここからは、お客様の要望がどのように実現するのか、具体例を用いて紹介します。
4-1.間取りをつくり込みすぎず、ライフスタイルの変化に対応できる余白を残したリノベーション事例
【リノベーションのBefore After】
こちらの事例は、「Renovation of the year最優秀賞」を受賞した、余白がコンセプトとなっているリノベーション事例です。
3LDKのうち、リビングに近い部屋の壁を撤去し、開放感のある1部屋へとリノベーションを行いました。
洋室の位置を4つのスペースとリビング、WICに細かく分類することで、玄関からリビングまでの通路のなかで、部屋の様子を感じられる仕組みとなっています。
家族構成の変化を予想して、あらかじめ模様替えがしやすいように設計された機能的なリノベーションの事例です。
リノベーション事例の詳細はこちら
4-2.車椅子での生活を快適に、長く住めるリノベーション事例
【リノベーションのBefore After】
部屋の位置や床の段差、スロープなど車椅子での生活が快適になるように住みやすい動線を意識して作り込まれたリノベーション事例です。
健常者の奥様と車椅子で生活されている旦那様の二人ともが住みやすい設計となっています。
玄関横のWICのスペースは、家族が増えたときには居室として使用できます。
ライフスタイルの変化に応じた間取りの変更が可能となっているため、長く住み続けられるお部屋です。
既存の住宅ではバリアフリー設計にも限りがあり、物件の選択肢がかなり少なくなります。
しかし、リノベーションによって日々の生活で感じる小さな不便ささえも取り除き、長く快適に住める物件へと生まれ変わりました。
さまざまな状況にも予算内で適応できる、リノベーションの魅力が詰まった事例といえます。
リノベーション事例の詳細はこちら
4-3.テーマは「愛犬ファースト」。愛着のあるマンションをリノベーション
【リノベーションのBefore After】
こちらは、間取りや収納スペース、洗面室にいたるまで愛犬ファーストの作りとなっているリノベーション事例です。
寝室の壁を斜めにカットし愛犬が走り回りやすい作りとなっており、カウンターテーブル横には愛犬グッズの収納スペースが設けられています。
また、グルーミングができる洗面室はお施主様と愛犬のとっておきスペースとなっています。
お施主様は買い替えを検討していたものの、理想とする物件をなかなか見つけられなかったため、住んでいるお家のリノベーションを選びました。
生活環境を変えることなく、新しい生活空間を手に入れることができるのは、リノベーションならではの魅力です。
リノベーション事例の詳細はこちら
4-4.美観を損ねるものは徹底的に隠したひとり住まいのリノベーション事例
【リノベーションのBefore After】
こちらは、ホテルのような美しいデザイン性と暮らしやすい動線を両立したリノベーション事例です。
黒と白のモノトーンで統一され、無駄を極限まで取り除いたシンプルな空間がホテルで過ごしているかのような落ち着きを与えてくれます。
また、材料の色味や質感までバランスよく設計された統一感と立体感のあるキッチンカウンターが中心に設置されていることから、中心から部屋全体に統一感を持たせるリノベーション事例となっています。
リノベーション事例の詳細はこちら
4-5.ホテルライクな暮らしを実現!共働き夫婦のリノベーション事例
【リノベーションのBefore】
【After】
こちらは、縦長3LDKの間取りを1つの空間へつなげたリノベーション事例です。
空間が広がったため、大きなダイニングテーブルやソファをおいても圧迫感がありません。
また、浴室から外を眺めたいという希望を叶えるため、浴室の位置をバルコニー側へ移動させ、開放感のある明るい浴室に変更しています。
また、フルフラットの床はお掃除ロボットが掃除しやすく、家に帰ってきたときには髪の毛一本落ちていないホテルライクな生活を実現できています。
掃除に時間をかけたくない共働きのご夫婦の要望を家の作りから叶える、機能性重視のリノベーションです。
リノベーション事例の詳細はこちら
4-6.人をもてなせるレストランのようなリノベーション事例
【リノベーションのBefore】
【After】
こちらはご夫婦で中古マンションを購入し「人が集まれるレストランのような空間」を目指して行われたリノベーションした事例です。
友人を招待してもてなすために、壁付きソファをオーダーメイドで造作、映画やスポーツ観戦などを大人数で楽しめるよう、プロジェクターを設置しました。
また、リビング・ダイニングとシームレスにつながるため、ゲストとコミュニケーションを取りながら料理ができます。
多くの友人を自宅に呼んで食事やお酒を楽しみたい人や、コミュニケーションの取りやすい間取りにリノベーションをしたいと考えている人の参考になるリノベーションです。
リノベーション事例の詳細はこちら
4-7.お気に入り家具をいつでも眺められる間取りのリノベーション事例
【リノベーションのBefore After】
お気に入りの家具たちを眺めながらの生活がしたいという要望をお持ちのご夫婦とお子様の3人暮らしのリノベーション事例です。
3LDKに分断されていた空間を開放し、広々としたリビングを中心に寝室や子ども部屋などはドアで閉ざすことなく壁だけで緩やかに仕切っています。
余白のある空間づくりによって、どこからでもお気に入りの家具が見える美術館やアトリエのような雰囲気のテイストに仕上がりました。
お子様を見守りやすいのはもちろん、空間全体の動線が良くなり回遊性も高まっています。
子供の成長を近くで見守ることを可能とする、広々とした空間の家にリノベーションです。
リノベーション事例の詳細はこちら
リフォームが向いている人3選|コスパよく手軽に住みたい人におすすめ
ここまでの内容を踏まえて、リフォームが向いている人を紹介します。
- 築年数が10年未満の家を購入する人
- 築浅の物件に住みたい人
- なるべく費用を抑えたい人
メリット・デメリットの把握だけでは判断できない人は、ぜひ参考にしてください。
5-1.築年数が10年未満の家を購入する人
新築時から10年を超えていない物件を購入する人は、リフォームがおすすめです。
築年数が10年であれば老朽化もそれほど進んでいないため、気になる箇所だけ交換や補修をする部分リフォームが向いています。
リノベーションもできなくはありませんが、まだ新しい家を大幅に改修してしまうのはもったいないです。
リノベーションを希望する場合は、リノベーション前提の物件選びがおすすめです。
5-2.築浅の物件に住みたい人
築浅の物件に住みたい人もリフォームがおすすめです。
築浅の物件は柱や給排水管など家の内部がまだ新しいため、気になる箇所のリフォームのみで済みます。
物件が持つ雰囲気を生かせば、部分的なリフォームでも好みのデザインに仕上げることも可能です。
また、築浅物件は耐震性や断熱性の心配も少ないため、好みのリフォームにコストを集中できます。
5-3.なるべく費用を抑えたい人
リフォームはなるべく費用を抑えたい人にもおすすめです。
リフォームは、リノベーションや建て替えよりも工事面積が狭く、工事内容が少ないため、費用を抑えられます。
好みのデザイン・間取りやこだわりがなければ、生活の中で問題なく使える状態まで回復させるリフォームを選ぶとよいでしょう。
ただし、リフォーム箇所が多くなれば、費用が膨らむ点には注意が必要です。
リノベーションが向いている人4選|理想の暮らしを手に入れたい人におすすめ
続いて、リノベーションが向いている人を以下の順で紹介します。
- 理想のデザインの家に住みたい人
- 新築気分を味わいたい人
- 立地のいい物件に住みたい人
- 築古物件を購入する人
リノベーションを検討しているけどなかなか踏み出せないという人は、ぜひ参考にしてください。
6-1.理想のデザインの家に住みたい人
家のデザインにこだわりや理想がある人はリノベーションがおすすめです。
リノベーションは家の作りを変えられる点が大きな特徴です。
リフォームでは叶えられない好みや要望もリノベーションであれば自由にできます。
デザイン以外にも、家族構成の変化にともなって住みやすい家へと作り替えることも可能です。
家を売って新たに購入するとなると、住宅ローンやそもそも家が売れるかといった心配もあります。
リノベーションであればこのような心配もせず、生活環境を変えずに新しい家に住めます。
6-2.新築気分を味わいたい人
築浅のような物件に住みたい人もリノベーションがおすすめです。
全体がリノベーションされた家は、新築とほとんど変わらない見た目となります。
また、どのような家庭でも住めるように一般的な作りが多いですが、自分でリノベーションすれば、世界にひとつだけの家を手に入れられます。
低コストでデザイナーズ物件のようなに住めるのは、リノベーションならではの魅力です。
6-3.立地のいい物件に住みたい人
立地のいい物件に住みたい人もリノベーションがおすすめです。
立地のいい物件はすぐに売れてしまったり、価格が高かったりするため、手が出しづらくなっています。
リノベーション前提であれば、築年数の経過した売れ残っている物件も選択肢に入れられるため、立地のいい物件も購入しやすいです。
家の機能性やデザインは気にせずに、立地条件に絞って物件探しができるのはリノベーションによる恩恵といえるでしょう。
6-4.築古物件を購入する人
築古物件を購入する人もリノベーションがおすすめです。
築古物件は外観からは、わからない劣化が購入後に見つかることもあります。
家の老朽化は住みづらさだけでなく、災害時に大きなリスクになり得ます。
リフォームでは部分的な機能の回復しか期待できないため、リノベーションで家の性能そのものを向上させるようにしましょう。
まとめ
リフォームとリノベーションの違いは、「新築時の状態に近づけるか」「暮らしに合わせて作り替えるか」です。
それぞれメリット・デメリットがあるため、どちらが自分の求めているものなのかを確認して選ぶことが大切です。
ただし、リフォームとリノベーションのどっちが向いているのか、判断できない人も多いでしょう。
少しでも悩んだ場合は専門家への相談をおすすめします。
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編集後記
家族構成やライフスタイルが変わると、くらしやすい間取りは変わってきます。とくにわが家はそれほど広くないので、限られた空間を最大限に活かせるよう、住居の改修の際にはリノベーションも検討してみようと思いました。
リノベーションはリフォームにくらべ費用がかかることも多いので、費用の工面についても気になりますよね。リノベーションローンについての記事もぜひ参考にしてみてください。
リノベーションは見た目だけでなく、むしろ目に見えない「機能性をデザイン」できることが大きな魅力です。例えば、動線の良さや家事のしやすさ、気分の切り替えがしやすいかどうか、など。生活スタイルに合わせて空間が持つ機能を最適化できるからこそ「本当の暮らしやすさ」が実現できるんだ!と数々の取材を通して強く実感しています!
リノベーションすることで、住まいの寿命を延ばし、将来的な売却時にも高い評価を受けることが期待できます。単なる修繕では得られない新たな価値を生み出すリノベーションは、将来の投資としても有効です。まずはあなたにあった方法を知るためにも豊富な経験と実績を持つゼロリノベの無料オンラインセミナーに参加して、理想の住まいを実現するための知識と情報を手に入れてみてください。